サブタイトル、タイタンに相応しい手術ベースですよ!
火星到着、1日目。
ドイツ班は今、窮地に立たされていた。
見渡す限りの、
指揮官と思わしき、筋肉質で他の個体より一回り大きいテラフォーマー。
そしてざっと300体はいるだろうかという、通常の固体。
先ほど受けた奇襲で、この窪地まで追い込まれてしまい脱出する手段はただ一つ。
この全てを殲滅すること。
班長、『アドルフ・ラインハルト』は決断した。
「ディートハルト、薬を使ってあの無灯火運転のデブを始末しろ」
「アイアイサー、ボス」
茶色の髪をオールバックにし、随分とダボついた制服を着る2mを越す筋骨隆々の巨漢。
『ディートハルト・アーデルハイド』が気軽な調子で返事をし、ペーパー状の薬を取り出す。
「さぁて、ボスのご命令ですし、やりますかぁ」
そして薬を、服用した。
さて、遥か古代より生物が続けてきた一つの掟がある。
それは、絶対に覆ることのないモノ。
人類が技術で、武器で。
生物が毒で乗り越えようとしてきて、いまだ越えきれない、一つの大きな壁。
それは、
「オオオオォォォォォォォッッッ!!!!」
見る間に膨張し、膨れ上がっていく肉体。
四肢が膨張し、先ほどまで以上の筋量を誇る。
皮膚が厚くなり、頑健となる。
古代より繰り返されてきた掟。
それは、『大きい方が、強い』。
「さあ、潰してやろうか。チビども」
アフリカゾウ。
日本では一般に動物園で見ることができる、広く知られる動物。
一般に持たれるイメージとは違い、その気性は狂暴。
迂闊に近づけば、問答無用で襲い来る。
そして、象の持つ最大の特徴。
「オオオオォォォッッ!!」
「じょ、じょう………っっ!!!」
テラフォーマーの中でも一回り大きく、頑丈なその肉体と組み合う。
筋肉質で、他の『
それが、たった一度の押し合いで、上から潰された。
象の持つ、最大の特徴。
それは、『大きい』こと。
陸上動物最大の大きさを誇るその肉体は、百獣の王ですら近寄らせず、分厚い皮膚は虫の毒すら通さない。
その特徴が反映されたのか、ディートハルトの肉体は今や3mを越す超巨体となり、若干鼻も伸びていた。
「イザベラ、お前は薬を打って脱出機の警護。ディートハルトは脱出機に近づくやつを潰せ」
「はいよ」
「アイアイサー、ボス」
褐色の肌の女性、イザベラが注射器型の薬を打つと、その肉体が変化する。
彼女の手術ベースは『リオック』。
獰猛な最大級の肉食コオロギ。
その能力は、強靭な脚力と獰猛性。
「俺は、奴らを片付ける」
アドルフが薬を吸うと、顔に斑点が浮き出る。
その身体を包むのは、稲妻。
彼の手術ベースは、『デンキウナギ』。
『闇を切り裂く雷神』とも称されるその能力は、『発電』と『放電』。
ディートハルト。
その手術ベースたる『アフリカゾウ』。
その能力は、『
第五班、ドイツ班は、強い。
ディートハルト・アーデルハイド
28歳 男性 ドイツ
ドイツ第五班 戦闘員
手術ベース:アフリカゾウ
マーズ・ランキング:8位
瞳の色:鳶色
血液型:O型
誕生日:4月28日(おうし座)
好きなもの:アジアゾウ
嫌いなもの:寿司の酢飯
実は手術ベースになったアフリカゾウよりも、小型のアジアゾウの方が可愛くて好きな身長2mオーバー、体重3ケタの巨漢。
気は優しくて力持ちそのままな性格であり、成功率36%の手術に挑んだのも、それで救われる他人のため。
いつも柔和に微笑んでいるが、如何せん巨体ゆえに恐れられるのが基本。
しかし、何故か子供は寄り付いて、その巨体をよじ登りたがる。
使用する武器は、その肉体に見合って巨大なハンマー。
が、脱出機には持ち込めず、いまだにアネックス1号の中にある。
ロシア三班の班長と、中国四班の班長に腕相撲で勝ってから、両班の班員から睨まれる日々が続いている。
タイタン、即ち巨人。
大きいことは、イコールで強いという原点に立ち戻ってみました。