どうぞ!
「さーて~?どうしてやろっかな~?」
ハリーは少しばかり悩んでいた。
どうすれば、確実に仕留めることができるのかと。
それも、西が乗っている高速脱出機を奪って。
今、自分が乗っている車両が動かないのだから、当然の考えといえばそうだ。
同じ班だったから、西の特性は知っている。
『ミナミハナイカ』の周囲の環境に対する保護色能力による、透明化だ。
実際、この能力は厄介だ。
見えないというのは、視覚情報に依存している人類には致命的に厄介なものとなる。
なら、まずはそれを封じるところから始めるべきだろう。
「紅~。お薬あげるから、しばらく能力を使っててくれるか~?」
「は、はひ!!やりまふ!やりまふから早くお薬くらはい!!」
「はいはーい~」
紅が能力を使用し、周囲に細菌の毒素がばら撒かれる。
それをハリーが確認すると、紅の首筋に注射器が撃ち込まれてヘロインが注入される。
これで、西が到着した時点で『マン・イン・ザ・シェル』を装着しなくてはいけなくなった。
つまり、透明になることができなくなったという事だ。
次に、何で戦うか。
ガトリングは使えない。
高速脱出機が壊れてしまう。
かと言って、西と近接戦で戦えるかというと、否。
彼女は『マーズ・ランキング』こそ99位と低ランクだが、それは全力で手を抜き、実力を隠した結果。
実際は彼女は軍人として非常に高度な訓練を受けており、この『アネックス一号』のスタッフたちの中でも、トップクラスの実力を所持しているのだから。
対してハリーは、元々非戦闘職。
戦闘能力そのものは、たいして高くはない。
重火器は使えない、近接戦闘も勝ち目がない。
では、どうするのか。
単純な話だ。
「まあ、『プレデター』の備え付けの銃器を使えばいいだけだけどな~」
ハリーが身に着けている攻性防御甲冑である『プレデター』には、高周波ブレードの他にもそのモデルとなった映画における装備などが搭載されている。
その中には、銃器も備え付けられているのだ。
肩に搭載され、頭部のレーダーと連動したその銃は、威力は低いが非常に高い精密性を持っている。
この様な状況では、うってつけの武器だ。
「……だけど、これだけじゃ不安だな〜」
相手は自他ともに認める猛者。
十全では不足だし、万全でも不安が残る。
ならば、完全にしなくてはいけない。
能力は封じた、攻撃手段も持った。
では、後求められることは?
「…ああ、これでいいか~」
ハリーは何かを思いつくと、機体のパネルを操作する。
これで、準備はできた。
その直後。
ズシャアアアァァァァァッッ!!!
と、滑るような着地音を響かせて、それはハリーたちから10mほど離れた地点にやってきた。
その風防が開き、『マン・イン・ザ・シェル』に身を包んだその姿が晒される。
ゴーグルから覗くその瞳は、怒りに染まっていた。
「紅を!返してもらいに来たぞゲス野郎!!」
「ハッハ~。国ぐるみでゲス野郎なそっちには言われたくないなぁ~」
お互いに銃を構え、いつでも攻撃できるよう備える。
「テメエを殺して奪い返す!!」
「お前を殺して逃げるさ~」
紅を奪い返しに来た西と、奪い去ろうとするハリーの対決が、始まった。
『奪う者』VS『奪う者』
始まりました。
逃げてハリー、超逃げて。(
そして私、ようやく小説版テラフォーマーズ、月の記憶読めました。
はい、それがガソリンです。(
確かにあれには、『テラフォーマーズの魂』がありましたねー。
いやー、良かったです。
それにしても、あの作中に出てきた手術ベース。
使ってみたくなりましたね。
流石にやりませんが。
でも、どこかで月の記憶と絡ませたいですねー。
パパシアの時代から始まる、インペリアルマーズとのつながりとか。
地球サイドで、できるかな?