この作品は、「もしも幻想郷に一年滞在できるなら……」というのをコンセプトに作りました。
駄文で、妄想爆発ではありますが、温かい目で見てください。
感想をくれたら、感涙です!
それではどうぞ!
※注意 過度の誹謗中傷は控えてください。
作者の心を壊せぬものなどあんまりない!
「あなたの命は、もって一年ほどです」
サークル活動中に全身の激痛に襲われ、緊急搬送された病院で、俺はそんなことを言われた。ただ当然のことを言ったまでだと言わんばかりに、医者は淡々とその言葉を告げた。……19歳。青春真っただ中の大学生には、重すぎる言葉だった。隣の母は泣き、父はうつむき、こぶしを固く握っていた。……だが。
「そうですか」
俺の心の中は、さほど重いものではなかった。
(そっか、後一年しか生きれないのか…なら、どうやって楽しく過ごそうかなぁ)
そんなことを思う始末。無論、ショックがないわけではない。でも……ダメだ。自分でもなぜこんなに軽いのか分からない。分からないんだけど……
死への恐怖やら悲しみやら、いろいろぶっ飛ばして。
あとの一年、楽しく生きようと思ったのだった。
~~ 東方一年郷 ~~
今、俺の目の前に『スキマ』がある。
さぁ! どうする!?
「…………」
とある入院中の昼下がり。散歩に出かけた俺の目の前の空間が裂けた。……ほんとに裂けたというのが正しかったんだよ! くぱぁっ、てなったよ!
「これ、絶対にスキマだよな……両端にリボン付いてるし…なんか中に目見たいなのあるし…」
スキマとは、俗に言う異次元空間で、とある人物が持つ能力の一端なのだ――待て待て待て、そんな説明してる場合じゃない。ちょっと整理しようか。えっと……確か昨日俺は、余命を宣告された後に……入院することになって……でも、体はいたって健康っぽいから散歩に出かけたと……。つまり
「心当たり無し……だよねぇ」
まあ、スキマなんぞに心当たりがあったら、俺は精神科医を訪ねた方がいいだろう。だって、現実に『スキマ』なんてないんだから。……あれは、俺の大好きな某シューティングゲームの中の話だ。つまりはフィクション。存在するはずがない。
……と、言う事で。
「イエス、スキマ、ノータッチ!」
スル―することにした。華麗なステップでスキマの横を通り、また歩き出す。……疲れてるんだよ、ボク。やっぱりちょっとショックが大きかったのかな……カウンセリング受けておこう。
そんなことを思っていると、前になにやら人影が見えた。……さっきまでいなかった気がするのは気のせいだろうか。まぁ、さして気にするほどでもない。俺はまた歩き出した。
……おかしい。その人影はまったく動こうとはしない。ずっと道の真ん中で立っているように見える。まるで、誰かを待っているかのように。
……まぁ、それで……その人影は、『紫様』だったりするわけですよ、はい。
すがすがしい風のささめく中、長い金髪をゆるりゆるりと揺らし、開いた扇を口にあて、目を微笑ませている。……まさに、優美、優雅という言葉がそのまま当てはまる姿。
某シューティング知っている人ならばその名を知らない人はいない……かの有名な『スキマ大妖怪 八雲紫』
「……どゆことなの」
俺は思考を巡らせた。なぜ紫様がここに……先程のスキマには納得がいく……だが、どれもこれもフィクションであって……ならばあの紫様はコスプレということだ……だがそれにしてはクオリティが半端ない。髪の毛もウィッグ独特のテカリが無く、自毛っぽいし、衣装も完ぺきだ……何よりやっている人がめちゃくちゃ美人だ、本物と大差ない……待てよ、コスプレだとしたら、あのオパーイは…目の前にある大きなあのオパーイは…偽物だというのか……PADだというのか!!……
そんな思考を巡らせ、0.5秒。結論を出した俺は……その女性に対峙し、言ってやった。
「BBA、無理すんな――っぐほぁ!」
「初対面なのに、失礼な人間ね」
扇で叩かれました。地味に痛い……
「いてて……まぁでも確かに失礼でしたね、すみません」
「あら、意外と素直なのね。聞いた話と少し違ったけど、まぁいいわ」
聞いた話? 何のことだろう…。まぁ今はそれより、気になったことを聞いてみることにしよう。
「……とても完成度高いコスプレですね」
「コスプレ? 貴方まさか、私が誰だかわかってないわけ?」
紫様(?)は、少し眉をぴくっと動かした。……なにか機嫌を悪くするような事を言っただろうか? 誉めたんだけどな……それにしてこのレイヤーさん、とてもなりきっている。口調といい、仕草といいい、紫様らしさが出ている。よほど、やりこんでいるようだ。
「誰と言われましても……こんなに美人なレイヤーさんは存じ上げないです。東方好きの俺ならば、こんないい紫様のコス、情報を得ているはず……」
「あら、お世辞がうまいのね。でもそれは不正解よ」
すこし微笑んだ後、紫様(?)はパシッと扇を閉じた。……不正解とはどういうことだろう。
「信じれないでしょうけど、私は八雲紫、本人よ。そんなコスプレとかいう、良く分からない自己満足だけの遊びではないわ」
……コスプレ全否定ッスか。自身がやっているのに……えっ本人? つまり、本物?
「んな、ご冗談を」
「残念ながら、冗談ではないのよ」
紫様(?)はため息をつきながら、ゆっくり俺を見た。……やはり見れば見るほど美人だ。先程BBAとかいったのがほんとに失礼に思えてきた。
そんな真っ直ぐに見られると、信じてしまいそうになるが、にわかに胡散臭い。信じることはできなかった。
「冗談でないと言われましてもですね……やっぱり信じれませんよ」
「まぁ、信じれるかどうかは関係ないわ……あなたのお友達に頼まれただけだから」
「友達? 頼まれた? なんの話ですか?」
「ええ、貴方についてのね」
まったく、訳がわからない……混乱してきた。えっと、目の前にいるのは本物の紫様で……その紫様は、俺の友達に何かを頼まれて……それは俺に関係する事だと……いかんいかん、俺の理解キャパシティを超えだした。
そんな俺の様子を見て、紫様(?)はまたひとつため息をついた。
「ふぅ、信じてくれなさそうだし、このまま連れていくしかないようね」
「連れていく…? どこにですか!?」
「私が頼まれたことは、貴方のあと一年を幻想郷で過ごさせること。私は貴方を、これからそこに連れて行くわ」
「幻想郷に!? えっ? えっ?」
あたふたあたふたしている俺を全く気に掛ける様子もなく、紫様は優雅な様子を変えることなく、もう一度俺を見る。
そして――ゆっくりと口を開いた。
「そこは、全てを受け入れる幻想郷。貴方は、どのような人生を過ごすのかしら?」
「えっ…うおっ!? …ッ」
俺の足もとが、ぱっくり裂けた。急に襲う浮遊感。俺はどうやらスキマに落とされそうになっているらしい事に気づく。だが俺は落ちてしまうギリギリのところで、地面をつかんだ。
「まっ待ってくれ! 最後にひとつだけ言わせてくれ!」
「……何かしら」
「扇に『やくもゆかり、じゅうななさい』って書いてあるのは俺の気のせい――ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………」
スキマに落ちた、いや、蹴り落とされた。浮遊感が再び襲い、スキマの口は閉ざされた。
俺は……どうなってしまうんだろうか――
自分の行く末に不安を抱えながら、俺の意識は、ゆっくりとフェードアウトした――
見てくださりありがとうございました!
この小説は、週1~2のペースで作っていこうと思っています!
それじゃ遅ぇよ!
または
こんなページ数、短けぇよ!という要望がありましたら、身を削って頑張ります…
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ではまた、次話をお楽しみに!