東方一年郷   作:トーレ

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ども! トーレです! Androidアプリ「ひまわり日記」っていう育成ゲームにめっちゃハマっているトーレです! めっちゃ可愛いで!

感想ありがとうございました! 公式の勉強にもなりますし、元気ももらっています!

投稿は一日遅れてしまいましたが(汗)すみませんでした

ではどうぞ! 温かい目で見ていってね!



第十一話 ~戦慄、高評価~

 

「あややや……なるほど。スキマ妖怪がらみでしたか…」

 

 俺とレミリア様の説明を一通り聞き終わると、射命丸さんは少し落胆したように答えた。そして手帳に「×」印を書くようにして、ため息をつく。

 

「あの妖怪関係なら、この記事からは手を引くことにしますよ」

 

「あら。意外と早く諦めるのね」

 

「そりゃあ……あの妖怪の意に反するような行動はしたくありませんよ。なにか報復とか考えられたら洒落になりませんから。次の新聞は、事実だけを載せますよ」

 

「あの女に限ってそれは無いでしょうけど、そうしてちょうだい。もう一度下手なことを書かれたらたまったものじゃないわ」

 

 今度はレミリア様がため息をつく……ふむ、なんだか紫様はあまり好かれて無いのだろうか。まぁ二次創作でもそんな感じではあったけどな。でも、レミリア様が言うとおりそういう事をする方ではないと思う……でも、仕返しなんかされたら、ほんと洒落にならないよね!! 俺は不意に、初めて紫様と会った時を思い出した。……あれ? なんか泣けてきた。

 しかし、射命丸さんの話を逆に考えると、紫様が関わっていなかったらまた今日の新聞のようにでっち上げていたのだろうか……うーん。

 

「十六夜さん」

 

「なにかしら?」

 

「俺が聞くのも何なんですが……どうしてこの新聞、購読してるんですか? あれだけでっち上げなら…やめたらいいと思うんですけど」

 

 この質問は、俺が新聞を読んだ時にすでに疑問に思っていたことだ。

 俺の質問に十六夜さんは「それはそうなんですけどね…」と苦笑いを返してくれたあとに、すこし考えてから、答えてくれた。

 

「対価交換条件なんですよ」

 

「たいか…こうかん? 購読する代わりに…なにかあるってことですか?」

 

「ええ。もうすぐ、分かりますよ」

 

 と言って、十六夜さんはレミリア様に視線を戻す。分かるという事は、その現場になるわけだ。……どれどれ。

 

「ではでは、今回の分の情報ですね」

 

「ええ、よろしく頼むわ」

 

 情報……? 対価とは情報のことなのか?

 

「そうですね……この頃はめぼしい出来事はありませんでしたね。それこそ、白滝さんの話が一番の出来事でしたよ」

 

「そう。意外と平和なのね」

 

「あっ、でも一つだけ。このところ博麗神社から、感じたことのないような…でもどこかで感じたことのあるような…そんな妙な妖気を感じましたねぇ」

 

「妖気? 新しい妖怪でも幻想入りしたのかしら」

 

「分かりかねますね……でも、なんといいますか…凄く弱いんですよ、その妖気。なのに強く感じるといいますか……まぁなんにせよ、また詳しく分かったらお伝えしますよ」

 

「分かったわ」

 

「それぐらいなものですね」

 

 射命丸さんは手帳を閉じ、ポケットに入れる。なんだろうな……不思議と、二人の間には嫌悪とか…憎悪とか、そんな感情が感じれない。それこそ身分の差はあるかもだが。

 なるほど。新聞の購読をする代わりに、幻想郷の出来事の情報を得る……という条件なわけだ。だがなぜ?

 

 

「お嬢様のご趣味ですよ」

 

「趣味…ですか」

 

「お嬢様は吸血鬼という身ゆえ、紅魔館の外になかなか出れないんです。この日傘も、万能ではありませんから……もしもの事があると困りますから。だからお嬢様は、幻想郷の情報がなかなか得られないんですよ」

 

「ふむ。だから射命丸さんから聞いている……と」

 

 世間知らずの主とか嫌だもんなぁ。レミリア様はそういうところにも気を使っている(?)わけだ。さすがレミリア様!! レミリア様万歳!

 俺の納得に十六夜さんは苦笑いで返す。

 

「でも…もともとこの新聞は、ここまでひどい出来ではなかったんですよ」

 

「えっ? どういうことですか?」

 

「近頃、スキャンダル? とかゴシップという、相手の弱みに漬け込む技法の味を占めたらしくて……」

 

「なっ…なるほど」

 

 つまり、この新聞の形式は射命丸さんの一時的なブームなわけだ。なんとはた迷惑な。てかスキャンダルという言葉……スキャンダルか、これ? あんまり言葉の意味が分からないけどな…

 そんなことを考えていたら「それでは」と言って、射命丸さんが翼を羽ばたかせる。

 

「私はもう行きますね。次の文々。新聞をお楽しみに。あっあと白滝さん。また取材させてくださいね」

 

「俺ですか? ……俺でよろしければ」

 

 人間に取材して何が面白いんだろうか? 自分で言うのはなんだけどさ。

 射命丸さんは俺の返事を聞いてにっこり笑ってから……営業スマイルだけどね! ゆっくりと浮く。

 

「よろしく頼みますね。ではまた」

 

「失礼しました」

 

 飛び立つぞ! ってところで射命丸さんは「言い忘れてました」とこちらを振り向く。……あっ、いま犬走さんこけそうになってたね。可愛いね。可愛いね。

 

「さっき言った変な妖気なんですが……なんだかレミリアさんのそれと、似ている気がしまして」

 

「私の妖気と……?」

 

「はい。もう行きますね、それではー」

 

「ごほん…今度こそ、失礼しました」

 

 そう言って二人は飛び立った。おおぅさすが早い、もう見えなくなった。

 しかし……最後の発言。あれはなんだったんだろう。そんな吸血鬼系統の妖怪がいただろうか……んー、分かんね。一瞬フラン様かと思ったけど、この世界にはいないわけだし、博麗神社にいるわけないと思うしなぁ。まぁいいか、深いことを考えても仕方がないな。深く考えるのはよそう。

 

「ふぅ……やっと行ったわね」

 

「お疲れ様です、レミリア様」

 

「まったくよ」

 

 レミリア様は口に紅茶を含む。うーむ、優雅なり。

 しかし、あの二人とも……すごく美人だったなぁ。特に犬走さん。予想よりふわふわふかふかしてた…ホントに犬っゲフンゲフン、狼ぽかったな。しかし、あの二人仲良かったな。公式って仲悪かったような気がしたけど。まぁ公式とは違う事もあるわな、ここは幻想郷であるが「東方Project」の世界ではないわけだしな。

 てか……あの頭を両手で包みこんで…

 

「わしゃわしゃしたかったなぁ……」

 

「ん? 何か言ったかしら?」

 

「いえ、なんでも。ただ、自分の欲望をさらけ出しただけですので」

 

「そう。咲夜、殺していいわよ」

 

「わかりました。お嬢様」

 

「待って待って待て待て冗談ですからナイフしまってくださいよわぉいつの間にか周りにナイフが大量に人間相手に能力使うってどうなんだいお嬢ちゃんすみませんごめんなさい許してくださぁい!!」

 

 俺が命をかけて謝っていると、ふと目に小さな光が見えた。それは青色だったり、虹色だったり……

 

「あら、あの二人。またからまれたのね」

 

「からまれた? 誰にですか?」

 

「チルノよ」

 

「ああ、納得です」

 

 なんか妙に納得でした。きっと想像通りの性格なんだろうなチルノ。なんか、チルノって呼び捨てが一番しっくりくるよね。「あたい最強ね!」を聞きたいよね。

 しかし、あれが弾幕か。ううーむ…見えぬ。まぁ幻想郷にいるんだし、いつか見れるだろう。

 

 レミリア様のティータイムを穏やかに過ごした。

 

 

 

 今日の晩御飯の会話。

 

「今日もご飯おいしいッス! 十六夜さん!」

 

「ありがとうございます。でも静かにしてください」

 

「……うす」

 

「さて、いつ新聞は発行になるのかしらね」

 

「分かりかねます。何分あれは不定期ですから」

 

「今日はパチュリーさん来てないんですね」

 

「きっとそこらへんの廊下で伸びてるんじゃないかしら」

 

「ひどいっすよレミリア様」

 

「咲夜さん、人里から持ってきたもの、台所に置いておきましたから」

 

「わかったわ」

 

「あっ、あと……その帰りにこんなものが落ちてたんですが…」

 

「なんだそれ……手帳?」

 

「はい。中に紅魔館のことが書いてあったので……もしかしたら白滝さんのかと」

 

「俺の? 俺、手帳なんて使ってないんだけど……見せてくれるか?」

 

「どうぞ」

 

「ふむ……人間の名前は白滝。紅魔館には執事として。スキマ妖怪がからんでいたため取材中止。次の新聞で事実を伝えることにする……これ射命丸さんのだ」

 

「さっきの弾幕勝負の時にでも落としたのかしらね」

 

「どこで拾ったんだ?」

 

「湖の近くです」

 

「それなら確実ですね。どうしますか? お嬢様」

 

「そうね……その手帳の内容は、しっかり記事に書いてもらわなくちゃ困るわ。だから……白滝?」

 

「はい? もぐもぐ」

 

「食べながら口を開かないでちょうだい、ばっちぃ。…まぁいいわ。あなた届けてあげてちょうだい」

 

「へっ?」

 

「だから――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「妖怪の山の、あの天狗のところまで届けてちょうだい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………はい?」

 

 俺に死ねと、おっしゃるのですかい?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あやや。面白い方でしたねぇ、白滝さん。いろんな意味で」

 

 いつもの小屋に戻ってから椛にお茶を淹れてもらってから文は、今回取材した男のことを思い出す。椛は「まったくです」とため息をつきながら答える。

 

「なんですかあの答えた内容は。仕事が恋人とかいいますし……ボクたちの事、舐めてるとしか思えません。これだから人間は……」

 

「ただの人間とは……少し、いえ、だいぶ違いましたけどねぇ。受け答えは丁寧だったし。私個人としては、いい意味で裏切られましたよ」

 

「うっ……まぁ、丁寧だったことは認めますけど」

 

 椛もそれは分かっていた。自分たちを見ても全くおびえる様子もなく、というかむしろテンションが上がっていて、馴れ馴れしく、だが丁寧に接してくる。まったく初めてのタイプの人間だ。人間はいつも……恐れて…怯えて…逃げて…向かって来ても武器を手に取る……そんなものばかり見てきた。だからこそ、自分の心にも軽蔑や、侮蔑や、見下しの気持ちがつねにあった。でも、あの男にあった時……なんだか不思議な感覚に陥った。湧いてこないのだ、人間を蔑む感情が。だから椛自身、ひどく戸惑っている。

 だが、所詮は人間だ、あの男がどのようなものなのかなど関係ない。椛は頭を横に振った。

 そんな椛の感情を知ってか知らずか、文は鼻歌を歌うようにご機嫌であった。だが、自分のポケットに手帳が入っていない事に気づき、焦りの声を漏らす。

 

「あややぁ……どこかに手帳を落としてきたみたいです…」

 

「手帳? ……あの弾幕勝負の時でしょうか」

 

「そうみたいですね」

 

「なんで、氷の妖精なんかと弾幕勝負を……」

 

「憂さ晴らしですよ」

 

「取材が中止になったこと、けっこう気にしてたんですね」

 

 「あや、ばれましたか」と文が恥ずかしそうに呟く。

 

「明日、取りに行きましょうか」

 

「そうしてください」

 

「あや、ついてきてくれないのですか?」

 

「二日連続で哨戒任務を休むわけにはいきません」

 

「自分で勝手に休んだくせに」

 

「なんですか?」

 

「なんでもないですよー」

 

 誤魔化す文に椛はため息で返した。もう一口お茶をすすってから、とある疑問に気付いた。

 

「明日……ですか? 今日取りに行っても、大丈夫だと思いますけど」

 

 外はまだ夕日が出ているかどうかぐらいの明るさだ。最速の文ならば、時間はかからないはず。と椛は思ったが、文はその問いに…なにかを企んでるような笑みで返した。

 

「働いたんですよ」

 

「なにがですか?」

 

「記者としての勘です。これからおもしろいことが起こる――そんな勘です」

 

「手帳をそのままにしておくことによって……ですか?」

 

「そうです」

 

 椛には理解できなかった。勘なんてものを信じて、手帳が見つからなくなったらどうするのだろうか。そこまで大切なものではないだろうが、いままで取材してきたものも書いてあるわけだから、困るには困るわけだ。今すぐ取りに行くべきでは――と思うが、椛は口には出さない。いままでの経験上、文が決めたことを、椛の言葉で変更したことなど無いからだ。

 椛は今日何度目か分からないため息をつき、立ちあがった。

 

「分かりました。ただ、なるべく哨戒の邪魔はしないでくださいよ」

 

「分かってますよ」

 

 椛はそう言って、小屋を出ていった。あまり文の取材には干渉せずあくまで自分は部下である、そのスタンスを常に崩さない椛だった。

 

 文は、紅魔館の方角を見て、一人呟いた。

 

「白滝さん、あなたは私の注目株ですよ。嘘を盛らなくてもいいような……面白い出来事に、たくさん巻き込まれてくださいね?」

 

 紅魔館に……一陣の風が吹いた――

 





お疲れさまでした! そして見てくださってありがとうございます!

今回は、新たな白滝の冒険の始まり前夜です(笑
伏線も張りつつ……白滝はどうなるんでしょうか!
お楽しみに!

感想待ってます! おらに元気をわけてくれぇ!

そして、いきなり総合評価が増えました! 2500突破です! びっくりです!
そして、お気に入りも70を突破し……ほんとに感激、感涙です!
ありがとうございました!

次の投稿は少しいろいろありまして……日曜日になりそうです。でももしかしたら土曜日にできますので、過度の期待をせず、待っていてください

では次回お会いしましょう! グッバー!
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