というわけで、ども! トーレです! 自分へのプレゼントとしてdead space2を買ったトーレです! おぉ、グロいグロい
さてさて、今日8月25日は、ボク、トーレの誕生日です!
やっぽい!
しかし、これを書いている11時現在、家族以外祝いの言葉をいただいておりません!
……泣いて…いいかな
さて気を取り直して、誕生日特別号を投稿いたしました。アンケート投票ありがとうございました!
今回は咲夜さんです。
本編との時間系列としては、紅魔館関係のぐだぐだが終わり、少し仲良くなった白滝と咲夜といったところですね。
ただし、これはIFストーリーなので、本編でこうなるかは分かりません。
東方一年郷のパラレルワールドだと思ってください
しかし内容は……なんだか変になってしまいましたが(笑)
いちゃいちゃもうまく書けないうp主……情けねぇし
ではどうぞ! 温かい目で見て行ってね!
「白滝、その皿持ってきてくれないかしら」
「おーけー。あっ咲夜。その鍋、俺が片づけておくよ。重いだろ?」
「ありがとう。助かるわ」
とある日の昼下がり。咲夜と俺は、昼食の片づけを一緒にしていた。このごろはパチュリーさんもよく食卓に来る……いや、たどり着けるようになって、たどり着けるようになって、小悪魔含めいつもより二人分多いわけだ。大切なことだから2回言ったよ。なんでも美鈴に習ってエクササイズを始め、体を鍛えているらしい。あれだ、リアルパチェッパラッパーだな! JAOOOOOOOOO! だな!
そして……おわかり頂けるだろうか。なんと……名前で呼び合えるようになったのだ! しかも、お互いに口調も砕けて……仲良くなったわけだよ! めっちゃ嬉しす!
いやー、いろいろな過程をへて、仲良くなったんだよ。大変には大変だったけど、今となってはいい思い出だね! ふへへ、咲夜、ふへへ。
「白滝」
「なに? 咲夜♪」
「気持ち悪い」
「……うす」
ドSは変わらないんだけどね! ちくしょう! そしてそのドSになにか違う感情が芽生えだしてる俺プライスレス。はぁはぁ。
仲良くなったことで、いつもと違う接し方をして、咲夜についていろいろ知ることがで来始めた。たとえば…………うへへ、げへへ。おっと危ない、我を忘れるところだった。
そうだな……少し意外に思ったことを紹介していこうか。
『エピソード1』 咲夜は、甘いものが好き
これは、咲夜がレミリア様、フラン様のおやつを作っている様子を俺がのぞき見した時の話だ。えっ? ストーカー? だれのことだよ?
その日のおやつは咲夜お手製のミルクレープだった。もう出来上がりは完ぺきで、生地の焼き目なんかプロ顔負けだった。
味見としてだろうな、二人分とは別に一切れ分けて、それを口に運んだんだ。
……あの時の咲夜の顔は、忘れもしねぇ。……ものすごい至福そうな顔だった。もうなんだ? ふにゃあって感じ? すごく可愛かったんだよこれが! いつもは絶対見せない顔だったから見れてすごく幸せだったよ。……少し、イメージと違ったけどな。
まぁその後、のぞき見してたのがばれて、ナイフで何回か刺されたのは、また別の話だ。
『エピソード2』 実は咲夜は、すごく優しい
これは、俺が風邪をひいたとき話だ。いやー、あの時は死ぬかとおもた。湖でチルノたちと本気で水の掛けあいっこしてたらびしょびしょになっちゃってねぇ…それが原因で。えっ? バカ? こらっ、チルノに失礼だろ!
紅魔館に入った時はそりゃ怒られたよ。
「白滝、貴方ばかなの? 死ぬの?」
「お嬢様には近づかないでね。うつしたら殺すわよ?」
怒られたじゃないね。罵られただね! 脅されただね!
……でもさ、なんだかんだで、一番最初にお見舞いに来て、看病してくれたのは咲夜だったんだよね。美鈴も行きたかったらしいんだけど、門番は外せなかったって。
「貴方の為じゃなくて、お嬢様の健康を損なわないようにしたいだけよ」
なんてツンデレも発動してたなぁ……可愛い奴め!
その後も、お粥とか、着替えとか、氷枕とか……なんだかんだで一番看病してくれたんだよな。ほんと優しいよ。咲夜にはドSな成分しかないと思い込んでたから、凄く嬉しかったんだよね! まぁそれを咲夜に言ったら、ナイフで何回か刺されたのは、また別の話だ。
『エピソード3』 レミリア様命
これは……ある意味意外ではないよね。二次創作では良くあることだったね。
この話は、俺が紅魔館でうっかり道に迷って、手当たりしだい扉を開けて捜索していて、ついつい咲夜の部屋を開けちゃった時のだ。えっ? 変態? ……変態という名の紳士は紳士じゃねぇ……ただのド変態だ!
あれは正直驚いた。まさか……
レミリア様の、抱き枕があるんだもんなぁ。つい欲しいっ! って言っちゃったよ。
それに机の上には無数のレミリア様の写真があったね。カリスマ姿、おやつパクつき姿、うー☆姿etcetc……
なんというか…二次創作の「ただし忠誠心は鼻からでる」のタグが付く咲夜だってことが分かった瞬間だったよ、うん。
その日の俺は、そっとそのまま部屋から無言で出ていったってもんだよ。まぁ後あと入ったことがばれて、ナイフで何回か刺されたのは、また別の話だ。
意外に思ったのはこんな感じだったな。どれも、二次創作にはあるけど、原作設定にあったかどうか、全く分からない人物像だった。まぁ深くは気にしない。俺のナイフの傷は深い。
そんな事を考えていた内に、片づけが終わってしまった。この頃は、お互いの息もあってきて、二人の作業は大分スムーズにいくようになったな。
そんな事を咲夜に言ったら、素直にうなずいてくれた。
「そうね。今までは、どっかの誰かさんが足を引っ張ってたから」
「ホワイトフォールさんのことかっ!」
「そこまで言ったなら自分だって認めなさいよ」
まったく、そのテンションはどうにもならないのね。とため息をついた咲夜は、少し伸びをしてから、エプロンのひもを結びなおす。次の仕事に移るようだな。俺も、廊下掃除を始めますかっ!
……あっ、もうひとつあった。俺が見つけた咲夜の姿。
「咲夜ってさ、甘いもの大好きだよな」
「は? いきなりどうしたの?」
「俺がのぞいてた時、凄く美味しそうな顔してたもんな」
「まだ覚えてたの? 記憶は消せたと思ったのに……」
「あの顔、可愛かったなぁ」
「なっ……はぁ、いい加減忘れてくれないかしら」
「忘れれないさ、あんな可愛い顔。それに、咲夜実はすごく優しいし」
「あの看病の事? まだ言ってるの?」
「ほんとに嬉しかったんだよ。ありがとう」
「っ……いい加減、もうあのことは言わないでちょうだい」
「お? 少し赤くなった? 可愛いなぁ」
「可愛い可愛いって…言い過ぎよ。それに、私に合う言葉じゃないわ」
「へっ? なんで? 本心を口にすることがダメなことなのか? 咲夜はきれいだけど、可愛いんだよ。それは事実!」
「……ぁぅ………はっ! もう、ふざけたこと言ってないで仕事、始めなさい! 刺すわよ?」
「おおぅ、こわいこわい」
『エピソード4』 咲夜は可愛い!
と、言う事で。今日の朝から夕方まで、俺と咲夜は紅魔館への入場を禁止されました。
理解が追い付いてない君! 説明しよう!
それは……咲夜の意外なところを挙げていた夕食の時だ。
おぜう「主命令よ。咲夜、明日1日休みをとりなさい」
さくにゃん「えっ…なぜですか!?」
おぜう「答えは至極簡単。働きすぎなのよ」
おぜう妹「そうだよ。そのうち咲夜倒れちゃう」
さくにゃん「ですが……みなさんの昼食は…」
おぜう「そうね。フラン? 明日の朝ご飯をお腹いっぱい食べて、夕方までぐっすり寝てましょ?」
おぜう妹「そうだね、お姉さま」
紫もやし「魔女を舐めてもらっては困るわね。一食くらい、抜いてもどうってことはないわ」
悪魔「私もですねぇ」
みすず「私も構いませんよ」
俺「俺も構わんよ」
おぜう「何を言ってるの白滝?」
俺「WHAT?」
おぜう「明日は、咲夜に付き添ってあげなさい」
さくにゃん「なっ! なぜ白滝を!」
おぜう「咲夜? どうせあなた、休日の過ごし方とか知らないでしょう?」
さくにゃん「うっ……確かに、働きずくめでしたから……休日なんて初めてです」
おぜう「だから、いつも遊んでる白滝に、レクチャーしてもらいなさい」
俺「俺そんな風に見られてたの!? ……えっ……じゃあこれ、咲夜とデートなんじゃ! ぐへへぐぼぅあぁぁぁぁぁぁ!」
俺の記憶は、そこで途切れた。しかし↑の名前はひどすぎたな。まったく、特別号だからって調子に乗ると、後ろから刺されるっての。全国の紅魔館ファンの皆様、大変申し訳ございませんでした!
まぁなんにせよ分かったことは、今日1日、咲夜と思いっきり遊んだりできるってことだな! ひゃっふい!
といった感じで、俺と咲夜は人里に来ている。どこに行こうかってなった時、ここぐらいしか思いつかなかった事は内緒。
目的地に着いたはいいが……肝心の咲夜の顔は、出発した時と同じように、曇ったままだった。……なんかブツブツ言ってるし……大丈夫か?
「さっ咲夜? どうした?」
「なんでも。ただ、今日仕事ができない分の明日の段取りをね」
「なっ、こんな時まで仕事のことを考えてんのかよ……せっかくの休みなんだ、仕事のことは忘れようぜ?」
「そうもいかないわよ。貴方も1日の仕事量は把握してるでしょ? 1日でも、大分のロスだわ」
「まあ…な」
確かに紅魔館の仕事は多い。何しろ広いしな。……でも、1日くらい掃除しなくても……とか考えてしまうのは、基本的にずぼらな俺の悪いところか。
「でも、体に負担がきてたのは事実だろ? 一体どれだけ無休でやってきたのか…」
俺がそう言うと、なぜか咲夜は少し暗い顔をしてうつむいた。そしてぼそっと、
「……前の仕事に比べれば……紅魔館の仕事なんて…楽なものよ」
と呟いた。
前の仕事……? 何かは分からないが……別に、わざわざ言及してまで聞くことじゃないだろう。そんなのを気にしたところで何もない。
しかしまぁそれでも、今日は休日なんだし、遊びという名の気晴らししか選択肢はない。咲夜としては納得できない所もあるだろうけど、レミリア様命令となれば、紅魔館にも戻れんだろうしね。それなら、無理にで楽しんでもらうっきゃない!!
俺はそう決心し、咲夜の手をとった。
「えっ…?」
「さぁ咲夜! 人里に着いたんだ。思う存分楽しもうぜ!」
「えっ、ちょっと!」
後ろから少し抵抗する声がするが、そんなのは気にしない。俺はぐいぐいと咲夜の手を引いて、人ごみの中へ、入っていった。
「ほら、ここここ。美鈴がおいしいって言ってたんだ」
「…? お菓子…かしら?」
「そう」
1つの店の前で、俺たちは立ち止まった。そこの店頭には、色鮮やかなお菓子が並んでいる。花の形をしたものや、イチゴ大福のようなものから、饅頭まで、まぁ和菓子ってやつだ。この花の形をしたのなんか、凄くピンクがきれいだ。京菓子ってやつか? ふむ…美鈴に聞いた通り、品数は豊富だな。
咲夜は甘いものが好きだ。これなら喰いつくんじゃないかと思った。……正直言っちゃうと、女の子とデートとかしたことないから、どういう店を回ればいいか分かんないんだよねぇ。だからまず胃袋を抑えようと考えた。
咲夜は……食い入るように見ていた。なんというか訝しげだけど。
「なんでそんなに…怪訝そうな顔を」
「…珍しいお菓子と思って。というかこれお菓子なの?」
「お菓子だよ。あー、紅魔館ではクッキーとか洋菓子が中心だもんな。初見とは思わなかったけど」
「これが美鈴とかから聞く、和菓子ってものなのね」
「美鈴、和菓子好きだもんなぁ。食べようぜ? おやっさん、このピンクの花型のやつ、2つ」
「はいよ」
そう言って店のおやじに代金を支払い、貰う。代金は今日の為にレミリア様からもらいました。……結構な額もらったよ。さすがレミリア様!
店横の、ベンチに座りつつ、はい、と咲夜に1つを渡す。お菓子をもらった咲夜は、少しそれを見つめ、食べようかどうか迷っている様子だった……なんというか、可愛い。
ついにはそのおいしそうな見た目に負けたのか、一口食べた。
すると……ふにゃん、と顔を笑顔に緩めた。
「おいしい……」
「だろ? クッキーとかもいいけど、こういう和菓子も捨てたものじゃないだろ」
「ええ…少し驚き……なに笑ってるの?」
「いや……やっぱりその顔、可愛いと思って」
「なっ……」
俺がそう言うと、咲夜は少し顔を赤らめ、それでもすぐにいつもの表情に戻す。ふっふっふ、可愛いやつよのぅ。
咲夜は、和菓子が気に入ったのか追加で饅頭を頼み、それも至福そうな顔でパクついていた。いつものキリッとした顔じゃないのがなんとも新鮮である!
咲夜は店を出るときに、店の商品全種類を、紅魔館メンバー全員分買っていった……そんなに気に入ってたのか……あとそんなにお金あったのか……あれ? 紅魔館に給金とかあるの? 聞いたことないぜ?
店を何件か回ったあと、俺と咲夜は少しお茶をすすりながら休憩をしていた。ふむ、咲夜もはじめはあまり乗り気でなかったが、初めのお菓子攻撃が効いたのか、今となっては笑顔になることが多くなっていた。特に、まぁやっぱりといえばやっぱりなんだが、レミリア様関連の事となると、笑顔になることが多いな。さっきもパジャマとかを選んでいるときは、微笑みながらだった。いつもはこういう人里に出向くことはないらしい。美鈴がお使いをしているようだ。だから、直接見て、選んで買うというのは新鮮だったようだな。
それはとても幸せなことだ。俺も嬉しい。……しかし。
「なんでこんなにも、みんな見てくるんだ?」
「さぁ…きっとメイド服と執事服の二人だから珍しいんじゃないかしら?」
「おお、なるほどな……咲夜ってさ、メイド服以外の服持ってる?」
「持ってないけど」
「即答かよ」
「持ってたって使わないから」
……咲夜、紅魔館からでないもんなぁ。ある意味HIKIKOMORIなわけだな。えー、咲夜のメイド服姿以外の見てみたいのにな。
「咲夜に似合いそうな服……あっ、着物とかどう?」
「着物?」
俺の提案に、首をかしげる咲夜。
「着物って…白玉楼の主が着ているような?」
「そうそう。あとは稗田さんとか」
「……似合うのかしら? 私に」
咲夜が自分の体を吟味するように見る。俺は咲夜の着物姿をもうそ…げふんげふん、想像してみる。……うむ、似合ってる! そうと決まればだな! 俺は咲夜の手をとる。
「絶対似合うよ! さっそく見てみようぜ!!」
「えっ! あっ…ちょっと! ……手…」
咲夜を見ると少しうつむいてるように見えた。どうしたんだ? あっ、手繋いでるからか。いかんな、無意識にやってた。
「悪い、手繋ぐの嫌だったろ」
「……ううん、このままでいいわ」
「へっ?」
「さ、行くなら行きましょ」
「おっ…おう」
そのまま俺たちは、着物を売っている店を探すのだった。
……手をつなぎっぱなしだったけど…良かったのか?
「どっ……どうかしら」
「おおおおおおおおおおおおおおっ! めっさ綺麗ですやん! なにこれ可愛い!」
「こらっ、あんまり大声出さないでよ…恥ずかしい」
着物店を見つけた俺たちはさっそく咲夜に、気に入ったものを試着してもらった。
そしてそのお姿が今目の前に――
「うわー、しかしホント似合ってんなぁ。スタイル良すぎだろ」
「あっ…ありがとう」
ほんと、ウエストとかめっちゃ細いからいい感じに見える。咲夜がチョイスしたのは紫が基調とされた、落ち着いた感じの着物だ。それ自体にすごくセンスを感じるなぁ。GJ! それに凄く新鮮なんだよな。俺が幻想郷に来てから、メイド服の咲夜しか見たことないから。てか、現世でも、イラストとかはメイド咲夜が中心だったからな……ほんとに綺麗だ…
「……」
「なっ…なによ。そんなにじっと見て…」
「あっ、悪い。見惚れてた」
「っ! ……もう」
なんだろうね、着なれてない服をきているせいか、いつも冷静な咲夜がドキマギしてるね、可愛いね! そう言ったらきっとナイフで刺されるのでやめとこう。
「…なんだか着慣れなくて変な感じだわ…私には合わないかも」
「そう言うなよ、ホントに似合ってるって。うん、この色の着物もOK。さて次は」
「待って……次?」
咲夜がすごく怪訝そうにこちらを見てくる。……なんでそんな顔するんだろ。
「せっかく来たんだから、いろんな種類試着しないと。ほら、次はこのピンクの奴」
いつも冷静な咲夜の顔が、見事にひきつった瞬間だった。
「ふう……いい風ね」
「いい場所だろ? ここ、美鈴と一緒に来たことがあってさ。お気に入りなんだ」
「そう」
あの後もいろいろ回って、夕暮れ近くになったのを見計らって、俺は咲夜をとある小さな川のほとりに案内した。今も言ったが、一度美鈴と来たことがある場所だ。人気も少なく、自然の安らぎが合って、いい場所なんだよなこれが。落ち着いた雰囲気を出したいときにはもってこいだな。
「白滝」
不意に咲夜から声をかけられる。
「なんだ?」
「貴方と美鈴って仲良いわよね。そういう関係なのかしら?」
「そういう関係ってなんだ?」
「……なんでもないわ。その反応で分かったから」
「?」
よく分からないが、良かったらしい。……そして、少し微笑んでるのはなぜだ? よくわからんな。
さて、気分も落ち着いてきたところで、俺は一番気になっていた事を質問することにした。
「どうだった? 今日1日、楽しかったか?」
「……そうね、楽しかったわ。こんな1日の過ごし方もあるんだなって」
「そうそう、メイドだけが人生じゃないからな。咲夜は少し働き過ぎだ」
「貴方はもう少し働いてもいいと思うけど」
「あれで俺の全力だよ」
「それはそれは、非力な全力だこと」
俺と咲夜の応酬に、自然と笑いこぼれる。……なんかいいな、この感じ。今日だけっていう短い時間だったけど、仲良くなれた気がするな。
ふと、ありがとう、と咲夜がこぼす。
「最初……あまり聞きださないでくれて」
「ああ……あの前の仕事がどうとか?」
「そう」
「んー…なんか暗い過去ってことは分かったからなぁ。最初にテンション下げても仕方ないじゃんか」
「……白滝って、変なところ気が回るのよね。……でも、話しちゃった方が楽になるのかもしれないわね」
そう言って咲夜は、ポケットから懐中時計をとりだす。なにか思い入れの品なのだろうな……咲夜の…過去…か。気になるな。気になるけど。
「私ね、実は前は、お嬢様を狙う――」
「はいストップゥゥ」
そういって俺は、咲夜の過去話を遮った。……咲夜が「えぇー、そのタイミングで?」という顔をしているが、そんな事は関係ない。確かに気になるさ、だけどね。
「過去なんて、どうでもいいだろ?」
「え?」
「俺たちは今を生きてるんだぞ? 過去を気にしたって、今を生きれないさ」
「でも…人生は過去から出来てるのよ。過去を見ないと…今の道は出来ないわ」
そう言って咲夜は、懐中時計を握りしめた。その顔は、少し悲しんでるように見えた。
俺は、咲夜の正面に座った。
「咲夜。今と過去。どっちが楽しい?」
「……それは…今に決まってるわ」
「なら良いじゃんか、それで。今が楽しいことは過去とは関係ないだろ? 今が楽しいなら、それでOK! だろ?」
「……」
「だからさ、笑ってくれよ。そんな顔してたって、つまらないだけだろ? ほら笑って笑って」
俺は咲夜に笑って見せた。別に教えを説こうとか、導こうとかは考えてない。ただ、咲夜に笑ってほしいだけだった。
……不意に、咲夜が小さく吹き出した。そして、笑いだした。
「ほんと……楽観主義なのね」
「うっせいやい」
「白滝といると……そんなことを考えてた私が、バカみたいね。ふぅ」
……咲夜の顔が、いつもの綺麗な顔に戻っていた。うん、俺はそれでもう満足。
「おっ、いい顔いい顔。その顔大好きだよ」
「ふふ、ありがと」
そう言うと、咲夜は立ちあがった。スカートを払うと、買ったお土産を持ちだした。そうか、そろそろ戻らないとな。
ふと、咲夜がこちらを見ている事に気付いた。
「どうした?」
「……今日はありがとう。楽しかったわ」
「…おうっ! どういたしまして!」
俺がそう言うと、咲夜が手を伸ばしてきた。……? なんだ?
「なんだよ、その手は?」
「あら。行きも、人里でも手をつないだのに、帰りはつないでくれないのかしら?」
「…ふっ…はは。よろこんで、咲夜様。帰りもエスコートいたしますよ」
「ふふ、よろしくね」
その時の咲夜の顔は、夕日に照らされて、ますます輝いていた。
俺たちは、手をつないで、夕日が輝くなか、ゆっくりと歩いて行ったのだった――
まぁ、次の日めちゃくちゃ忙しかったのも、この幸せに比べちゃあ安いもんだな。
~Fin~
お疲れさまでした! そして読んでくださりありがとうございます!
どうでしたでしょうか! 咲夜編、楽しめましたでしょうか。
少しでも、笑ってくださったりしていたら、幸いです!
さて次は、にとり&雛を書こうかなぁ…
言ってなかったですけど、あの投票は「誰を書くか」ということだけですので
投票いただいたキャラクター分は、ゆっくりではありますが、全て書こうと思います!
投票数は順番を決めるだけですから
ただ、本編と並行してやっていきますので、けっこう遅くなると思います
予定では交互に書いていきますねー
あとお知らせです。投稿を、一週間に一度という風に決めました。遅れることもありますが……ご了承ください
亀更新になると思いますが、よろしくお願いします
次回は、本編十七話を投稿いたします。期待せず待っててください!
では次回会いましょう! グッバー!