投稿遅れて申し訳ないです!
これほど投稿が遅れた私を、許してくださるという方、募集しております
そんな方々の期待を裏切らないように頑張ります!
さてさて、この話で、本当に紅霧異変は終了となります
いやー、長かったですねぇ。ほんとに、こんなに長くなるとは私自身も予想しておりませんでしたよ。
ここまで付き合ってくださった読者様、ありがとうございます。
……なんか最終回みたいな話し方してますが、東方一年郷はまだまだ続きますからね?(笑)
あと今回挑戦として、挿絵を挿入してみました。
もしもキャラのイメージで、見たくないというような方がいらっしゃいましたら、右上の「小説閲覧設定」から、挿絵表示の「無」をクリックしていただけると、URLのみの表示となります。よろしくお願いします
ではではどうぞ! 温かい目で見ていってね!
夢を見た。
紅い満月が俺たちを照らしていた。
皆が笑顔だった。誰一人として、悲しい顔をしている人はいなかった。
中でも、とびっきりの笑顔を俺に見せてくれた女の子がいた。
その女の子は紅い月明かりに照らされてきらきらと輝く金色の髪を揺らしながら
俺に、最高の、満面の笑顔を見せてくれるのだ――
俺は心地の良い風を感じながら、テラスから幻想郷の素晴らしい風景を眺めていた。
この幻想郷に来て、何日が経過しただろうか。正直言って、もうわかんなくなってしまっている。なんというか、この頃忙しすぎて数えることがめんどくさくなってしまったというか。そのうち白滝は、日数を数えることを、やめた。
適当だが、一か月たってるか経ってないかといったところだろう。……今思い返せば、この時まで波乱万丈なことしかなかった。まず幻想郷に来たってこと自身だろ? それから饕餮に一日中追い掛け回されて、ルーミアに食べられて、冥界から復活して、それで紅魔館に拾われた。改めて考えてみると、相当ハチャメチャな人生を送っている。でも……そんなビッグな出来事の中でも、ずば抜けて今回の件が心に残ることになるのだろう。
なんていうか、今更ながら実感がわいてきた。
俺は、フランを救ったのだ。狂気から、孤独から、フランを救ったのだ。
無論、俺だけの力じゃない。霊夢の言葉がなければ、あのままフランに殺されていたのかもしれないし、パチュリーさんがいなかったらフランを連れ出すこともできなかったし、美鈴がいなければ、俺はもはやどこかでまいってしまっていたかもしれない。そして…レミリア様がいなければ、フランの心に声は届かなかった。
でも…それでも、俺が動き出さなかったらまず始まってもいなかった。自信過剰になりたいとかそういうんじゃなくて、なんて言えばいいんだろ……そうだな、自分で自分を褒めてやりたいってやつだ。
もしかして…今日の夢は、俺が追い求めていた理想だったのかもしれないな。夢で見た夢ってやつだ。別にうまいこと言ったつもりはないぞ!?
「白滝さん、こんなところにいたんですか」
「…? おぉ、美鈴」
不意に声をかけられ、振り向くと、そこには風で揺れる髪を抑えながら微笑む美鈴がいた。うーむ、ふつくしい…
「あんまり出歩いちゃだめですよ? まだ全快じゃないんですから」
「ははっ、ごめんな。でもずっと寝てるのも性に合わなくって」
「まぁ…その気持ちはわかりますけれど」
そういって苦笑いを浮かべながら美鈴は、俺の隣に立つ。
「でも……白滝さんが目を覚まして良かったです」
「自分でもそう思うよ、あの状態じゃな……ごめん、迷惑かけたな」
「いえいえ! 迷惑だなんてそんな!」
ぶんぶんと頭を横に振る美鈴の様子が可愛くって、俺は頭を撫でてやった。美鈴は「あうっ」と呟いて、いつものように気持ちよさそうに目を細める。いやー可愛い! ……と、自分で撫でといてなんだが、毎度毎度男に頭撫でられて嫌じゃないのかな? ほんとそれ俺が言える資格ないね! ごめんね!
話から分かると思うが、俺は何とか生還したんだ。三日間ぐらいは死んだように寝てたらしいがね。死んだかと思ったか? トリックだよ。
てかここで俺が死んじゃったら、物語が終わっちまうだろ! ってシラタキはシラタキはメタ発言をしてみたり!
とはいえ相当危険な状態ではあったらしい。まぁ、頷ける。あんだけ長時間ろくな止血もせず動く回ってたんだから。我ながらよく動いたよ。よく霊夢の腕を振り払おうとしたよ。
んで、幻想郷ですごく腕のいいと有名な医者……美鈴から聞いたら薬師だという話だが、その人の尽力のおかげもあり、今俺がここに立っているわけだ。そんな人がいたとは初耳だし、そんな有名な人がいるなら東方知識として何か知っててもおかしくはないと思うのだが……まぁそんなことは今はどうでもよくって、ほんとにありがたいことだ。みんなにも迷惑をかけた。感謝しないとな。
そうそう聞いてくれよ! 今俺が着てる服なんだけどさ!
なんと「パーカー」なんだよ!
いやね、俺って紅魔館から解雇されたじゃん? だから堂々と執事服は着れない。でも幻想郷の男の服で主流の、甚平? みたいなものはどうにも慣れなくてな。しかも幻想郷に来た時に着ていたのも病衣だったし。つまり俺が常に着る服が無くってさ。だから前にも紹介したと思うけど、仲良くなった服屋の店主に頼んでみたらさ、なんと作ってくれて! 俺が目を覚ましてから着てみたんだよね。若干生地とかの感触は違うし、前はジッパーじゃなくてボタン式って謎仕様(?)だけど、でも袖を通して軽くフードをかぶった時「あぁ…パーカーやでぇ…」ってつい恍惚の表情を浮かべちゃったよね。
きっとこれからの俺の活動スタイルはパーカーになるのだろう。
さて、このまま美鈴を愛でるのもいいが(というかずっと愛でていたいのだが)……今はよしておこう。美鈴が俺に用事がありそうだったしな。
「それで美鈴、どうしたんだ?」
「?」
「わざわざ俺のところに来たってことは、用事があったんじゃないかったのか?」
「…………そう! そうなんですよ!」
「おいおい…」
なんだ今のセリフ前の溜め。さては忘れていたのか。
美鈴自身も苦笑いを浮かべながら要件を口にする。
「レミリア様がお呼びです。至急私の部屋に来なさい、だそうです」
「ふむ…どうしたんだろ。まぁいいや、了解。さんきゅーな」
「どういたしまして」
レミリア様か。いったいどうしたんだろう。異変の後処理等もあるし、忙しいのだろうか。
そんな疑問を浮かべつつ、俺はさっきまで見ていた幻想郷の風景を背にして部屋の中に入っていく。
と、思いきや、俺は部屋に入る前に俺は振り向いて美鈴を見る。
美鈴が不思議そうに俺を見る。
「なんですか?」
「美鈴ってさ、やっぱり可愛いよな」
「!?!?」
「じゃ」
そういって俺は部屋の中に戻って行った。なんでいきなりそんなことを言ったかって? 理由はないよ。ただ、言いたかっただけさ! キランッ(サムズアップ!)
さぁて、レミリア様の部屋に行きますかな! 至急って言ってたから遅れると怖そうだし。俺は軽く小走りで向かうことにした――
白滝が去った後、もう半端じゃないくらい顔を真っ赤にした美鈴が、止めようとしても止められないにやけ顔を何とかしようと苦心していた。
「宴会をするわよ、白滝」
「えっえー……」
レミリア様の部屋に訪れた俺を待っていたのは、レミリア様が紅茶を一口飲んですさまじいカリスマを放ちながら言ったそんな唐突な言葉だった。宴会?
「宴会って…またいきなりどうしたんですか」
俺は半分呆れたようにレミリア様に言う。だがレミリア様も俺と同じ呆れたようなため息をついた。
「そんなの私が聞きたいわ。霊夢が言ってたのよ、異変が終わった後はいつも宴会をするって」
そういってレミリア様は紅茶を飲む。その隣にはいつものように十六夜さんが目を閉じそばに控えている。……そう、いつものように。異変が起こる前のいつものように。レミリア様が「異変が終わった」という言葉で、また今更ながらの実感が湧く。あの壮絶な異変は終わりを迎え、いつもの日常が戻りつつあるのだ。今までと違うこと、それは、俺が執事じゃなくなったこと。そして……フランがいること。なんとも…なんともうれしい限りだ。
うれしいと言えばもう一つ。今レミリア様、博麗の巫女とかじゃなくて「霊夢」って呼んだよな……なんだ、もうそこまで親しくなったのか。俺が眠っている間になにかあったのかねぇ。まぁ、仲良くなったんだ、いいことじゃないか!
「…なにをニヤついているのよ、白滝」
「気持ち悪い」
「ニヤついてなんかいないですよレミリア様! あと十六夜さんひでぇ!?」
俺の待遇も…悲しいことにいつも通りでした。ドンマイ俺!
気を取り直して、俺は宴会のことについて詳しいことを聞くことにする。
「宴会をするってことはわかりましたが…いつやるんです?」
「今日の夕刻よ」
「わっほい!」
急な話だねそりゃ! 宴会があるってのも今日聞いたばかりなのに、今日宴会があるなんて! なんか文にするとこんがらがってくるね、この状況。
「というか、俺まだ全快じゃないんですがそれは」
「私の知ったことじゃないわよ。霊夢に直接言いなさい」
「あ、はーい」
つまり諦めろということですね分かります。あの霊夢が人の都合とか考えるわけがなさそう。
レミリア様も同じ感情を抱いているようで、またため息をついた。
「今朝、あのカラス天狗と白狼天狗が来てね」
「あぁ…あの二人は伝達係ですか。大変だなぁ…」
「なんでもスクープとやらを探して飛んでいたところを霊夢に捕まったそうよ。こればっかりは同情するわ。前回の時もそうだったみたいだしね」
「ははは…」
苦笑いしか出ぬわ。きっと抵抗も許されずして無理やりなんだろうな…宴会の時も来るだろうし、労いの言葉でもかけてあげよう。
…? 前回? これの前にも異変があったのか?
「レミリア様、前回ってどういうことです?」
「え? ああ、私たちが起こしたこの異変の前に何かあったそうよ。ま、私たちは無干渉だったけど」
「そうなんですか」
…ふむ、ここでも俺の知ってる「東方project」との差異が出てきたか。ま、幻想郷だし、何があってもおかしくはないわな。
ふいにレミリア様が立ち上がる。
「ということだから、白滝、あなたも準備してきなさい」
「あー…そうですね。そうします」
そういえば俺、ベッド出てから顔とか洗ってないや。さすがにそういうことはしていかないとな。
「それと」とレミリア様が言葉をつづける。
「フランを呼んできてくれる?」
「フランを? そりゃまたどうしてです?」
今フランは俺と一緒にいた方の部屋にいる。服とか下着とかはあっちのままで引っ越しはまだしていないからだけど……レミリア様、いきなりどうしたんだろう。
「どうしてって…」
そういうと、レミリア様は俺から顔をそむけて、呟いた。
「…一緒に…着替えとか、したいじゃない…」
「……ははっ。わかりました。呼んできますよ」
…なんだこの姉、可愛い。なんかすごく抱きしめたくなった。でもそんなことしたら隣の瀟洒なメイド様に殺されちまうだろうから、自重。でも、なんというか、レミリア様も、たとえ記憶がないとしても、お姉ちゃんなんだな、と思った。これなら、フランとすぐに仲のいいの姉妹になれるだろう。「本当」の姉妹には……あの時、一緒に抱きしめあって泣きあったあの時、なっているだろうからな。
今は昼過ぎ。時間はあるようでない。俺は駆け足でレミリア様の部屋を後にして、フランの元へ向かった。
心から楽しい、宴会になりそうだ。
さてここから宴会の様子をダイジェストでお送りするよ!
さてここで問題! なぜダイジェスト? 答えは後書きに書いてあるよ!(メメタァ!)
ではではお送りしましょう!! ほんとに……ほんとに楽しかった、この宴会の様子をお披露目だ!
博麗神社へと続く階段を俺、レミリア様、十六夜さん、美鈴、パチュリーさん、こぁさんこと小悪魔さん、フランという紅魔館フルメンバーで上っているとき、唐突にレミリア様がため息をついた。
「宴会ねぇ…正直あんまり乗り気じゃないんだけど」
「今更ね…レミィ。もうどうこう言っても仕方ないじゃない」
「それはそうなんだけどね…どうして負かされた相手から宴会に誘われなきゃいけないのよ」
「それは…自分たちが倒した相手だからこそここで融和を図って、後腐れにならないようにするのが目的、なんだと思いますよ、お嬢様」
「それぐらいわかってるわよ。ただ気に入らないだけ」
「……白滝さん、宴会ってそんなに楽しくないの?」
「そっか…フランは宴会ってものをまず知らないのか。んー…なんだろ。みんなでご飯とかお酒を飲んで思いっきり騒ぐものかな」
「へー! 楽しそう! 早くいきたいなぁ」
「階段を上った先ですから、もうすぐですよフラン様」
「ほんとに? 美鈴」
「はい」
「まぁ…霊夢のあの性格だと、先に初めてそうだけどな」
「主役を待たずに始めるなんて、何様かしら」
「お嬢様や私たちを倒した、博麗の巫女様ですよ。お嬢様」
「……皮肉を言う様になったわね、咲夜」
「申し訳ありません。出過ぎた真似をしました」
「……まぁいいわ。もうここまで来たんだし、せっかくだから楽しませてもらいましょ」
「そうですよ、レミリア様! 楽しまなきゃ損ですよ!」
「そうだよお姉様! 一緒に宴会楽しも?」
「……そうね。そういうのも悪くないわね」
「妹にデレるレミリア様まじ萌えポイント高いっす」
「なにか言ったかしら? 白滝」
「アハハ、ナンデモナイデスヨ」
「…咲夜、あとでよろしくね」
「承知」
「許してくだせぇ。軽い冗談じゃないですかぁ」
こんないつもの紅魔館メンバーの雰囲気で、フランも入っていつも以上に楽しい会話をしながら、俺達は階段を上り切った。
そこには、提灯できれいに飾られた博麗神社と――
「一番! 射命丸文! 歌います!」
もうはたから見ても酔っ払ってることまるわかりの射命丸さんと
「あら、面白いことするじゃない。カラス天狗の歌、楽しみだわ」
その射命丸さんを囃し立てている霊夢と
「わんっ! わんっ!」
……完全に犬になっている犬走さんがいた。
『……』
俺達は、言葉を失っていた。カオス、CHAOS、ケイオスというんだろうな。
なんというか…この後俺たちがとるべき行動がわかんないし、どんな行動をとっても政界にはならない気しかしないし、てか正直帰りたくなったが……よし、とりあえずツッコもう。
「出来上がりすぎだろおい!」
「あら、やっときたの? あんた達が遅いから、先始めさせてもらってるわよ」
「それは構わないけどさ…」
「ねーらーいー、さだめてー! ひーらひらー! あかいすーかーぁとー!」
「はふっ! わんっ! わんっ! ……きゅーん…」
「始めてるってか最初からクライマックスだろこれ犬走さん可愛い」
「今心の声が滲み出てたわよ」
「大変な状況ね……来てあげたわよ、霊夢」
「いらっしゃいレミリア。ろくな出迎えもできず悪いわね」
「出迎えるつもりあったのこれ? まぁいいわ。こっちこそ、こんな大人数で押しかけちゃったわけだし」
「そんなの構わないわよ。宴会だもの、大勢のほうが楽しいわ」
不意に霊夢がフランに視線を移した。フランはびくっと体を震わせ、近くにいた俺の後ろに隠れてしまった。
「……嫌われてるわね、私」
「仕方ないさ、自分の姉をフルボッコした相手だからな」
「そう言われてもねぇ…」
「一応、事情は話したつもりなんだけどな…」
そう、俺が目覚めてすぐ、フランを含めてみんなで反省会というか、事の成り行きや俺のフランの発見話などを話し合ったのだ。……レミリア様達がフランの記憶を失っているという話も含めてだ。その話をしようかどうか悩んでいたのだが、ここで黙って後々ばれる方がかえって障害が起きそうだという結論に至り、話すことにしたのだ。話をしたとき、やはり…と言っては何だがフランは泣き出した。だが、もうフランとレミリア様の絆はそんなことでは壊れない。レミリア様がフランをぎゅっと抱きしめて、フランも抱きしめ返して、事は終わりを迎えた。あの二人は姉妹なんだ、本当の姉妹なんだ。記憶なんて、また作っていけばいい。
んでその中で霊夢はただ異変を解決するために動いていただけで、レミリア様を殺すつもりなんてなかったということ、また幻想郷の弾幕ごっこやスペルカードルールのことも話したのだが……如何せんこの様子だ。はじめ、この宴会に行くこともあまり気が進まない様子だった。
だがこのままではいかん。霊夢は幻想郷を支える博麗の巫女様だからな。しかもバカみたいに強い。「仲が悪い」って状態はできるだけ避けたい。ここいらがいい機会だろう。
「フラン?」
「ひうっ……なに? 白滝さん」
「前に、霊夢は悪いやつじゃないって教えたよね?」
「うん…」
「じゃ、そんないつまでも隠れてないで、しっかりあいさつしなきゃ」
「でも…この人、お姉様をっ」
「でもそのお姉様は、もうすっかり仲良しさんだぞ?」
「う…」
「誰が仲良しさんよ、誰が」
「レミィ、ここは静かにしてなさい」
「お嬢様。妹様と巫女との因縁は、なるべく速く払拭しておくべきこと。それを邪魔するのは…」
「…そうね。妹の成長を見守るのも、姉の務めだものね」
「すっかりお姉さんですね、レミリア様」
「聞こえてるわよ美鈴」
「うー…」
「さ、フラン?」
「…うん、分かった」
そう呟くと、フランが俺に隠れるのをやめて、霊夢に恐る恐る近づいた。
お互いを見合う二人。先に動いたのは霊夢だった。霊夢は軽くしゃがんて、フランの目線の高さに合わせたのだ。
「悪かったわね、あんたのお姉ちゃん傷つけて」
「えっ…?」
「ごめんなさい。あんたが私を嫌うのも無理はないわ」
「……」
「だから無理に仲良くなろうなんて――」
「ちっ違うの!」
「…違う?」
「うん、違うの! 嫌うとかそんなんじゃなくて! その…えと……どうやって話せばいいかわかんなくて…」
「…そう」
「うん。だって巫女さん、優しい人だって白滝さんに教えてもらったから。私のこと見逃してくれたり、檻の結界をなくしてくれたりって白滝さんから聞いたから…」
「!? 白滝、あんた気づいてたの?」
「あんな強い結界が一日二日で急に消えることなんてないだろ? なら誰かが消したってことになるわけで。そんなの……霊夢しかいないじゃんか」
「あんた…」
「フラン頑張るから! 頑張ってこの力うまく使いこなせるようになるから! だから……」
「……」
「だから……これからも……よろしくお願いします」
「…ふふっ。ええ、こちらこそ」
そういって霊夢はフランの頭を撫でた。おぉ…なんだか二次創作とかでもあんまり見たことない展開だ。霊フラ…いけるな。
さて冗談は置いといて。うん、ちゃんと言えたね、フラン。いい子だ、あとで思う存分頭撫でてやろう。
「よろしくお願いします」初対面の相手といい関係を作るためにかならず言わなくちゃいけない言葉だ。まぁそれは俺の世界、現世での話で、この幻想郷ではあんまり関係ないと思うけど、言われて嫌な気分になる奴なんていないさ。でも、今更ながら、負かされた相手によろしくお願いしますってのもおかしい気がするが、まそこは着にしたらダメということで。
不意に霊夢が俺の方を向いた。
「白滝……一回あんたが、このフランについて熱く語った時があったわね」
「あー、あったなそんなこと。俺が博麗神社に迷い込んだ時だっけ」
「ええ。…あの時はあんたの話、半分…というかほとんどバカにして聞いてたんだけどね」
「おいてめぇ」
「いいじゃないの。まぁ…でも、なんというか……あの話通りね。この子は」
「へ?」
「いい子じゃない。ほんとに」
「……はははっ。だろ! 俺の言った通り!」
「ええ、今回ばかりは認めてあげるわ」
そういって霊夢はもう一度フランの頭を撫でる。フランも嬉しそうに笑っていた。うん、ほんとに仲良しさんになったようだ。原作とか二次創作よりも仲いいじゃないかこれは。ま、フランが俺の知ってるフランよりも人懐っこいしな。きっとあの状況下で閉じ込められていたことによる精神年齢の未成長みたいな側面もあるんだろうけど、こういう風になると存外悪いものじゃないと思えてくる。
二人の様子をうずうずしながら見ていたレミリア様が、事がひと段落したところを見計らい、二人に話しかける。
「さ、仲直りはすんだかしら?」
「うん! お姉様!」
「見ていたわよ、頑張ったわねフラン」
「えへへー…」
そんな姉妹のやり取りを見て、霊夢は微笑む。レミリア様のお姉ちゃんっぷりにも驚いたが……なんだか霊夢もすごく柔らかくなった気がする。さっきフランに謝ったこともあるし。あれ正直かなり驚いたよ、あの霊夢が素直に謝るなんてさ! あの霊夢が!
「今、失礼なこと考えなかったかしら白滝?」
「めっそうもない」
ほんと、前もそうだったけど、なんで心が読めるのかなこの人は! 後俺には全然柔らかくなってくれないね! わかってたけどさ!
霊夢が「さて」と言って手をたたく。
「今回の主役も来たことだし、本格的に始めましょうか」
「そうね」
「よっしゃ! 騒ぐぜ騒ぐぜ!」
「さわぐさわぐー!」
「お! フランも騒ぎたいか」
「うん! 白滝さんと一緒にさわぐの!」
「かー! やっぱりフランは可愛いなぁ! うりうり」
「わわっ、いきなり撫でちゃだめだよぉ白滝さん」
「はっはっはっ」
「……ロリコン」
「おい! 誰だ今禁止ワード言ったの!」
『ロリコン』
「わお! みんなに口揃えて言われたら誰にキレたらいいかわかんないぜ!」
「いいなぁ……フラン様…」
「…美鈴?」
「わわわっ! なんでもないですよパチュリー様!?」
「白滝、あんまり騒ぐとつまみ出すわよ」
「…うす」
「わかったならよし。それじゃ、さっそく乾杯の準備でも――」
霊夢が酒に手をかけた、その時
「ちょっと待つんだぜぇぇぇぇぇ!!」
天空から、そんな叫び声が聞こえた。どこかで聞いたことある口調だ、そんなことを考えた刹那、ものすごい勢いで何かが飛来してきて、俺達の目の前を横切り、激突するぐらいの勢いで着陸した。
砂煙が舞う。その中から出てきたのは、箒を持ち、白黒の服を着て、金色のウェーブのかかった髪をふわりふわりと揺らし、、魔法使いを彷彿させるような大きな帽子をかぶった……というかまぁ、どう考えても、霧雨魔理沙である。うん、可愛い。やっぱり可愛い、やっぱり東方のキャラクター、可愛い。
「遅かったわね」「まぁな」なんていうあいさつを霊夢と魔理沙が交わしているとき、一人、心中穏やかでない人がいた。
ばさり、と後ろから音がした。振り向くと、パチュリーさんが手に持っていた本を落としていたのだ。顔も何か、驚きを隠せないような表情をしている。
「あなた…あの時の…」
「ん? おおー、図書館にいたやつじゃねぇか。んと…パチュリーだっけ。異変ぶりだな、元気にしてたか?」
「霧雨魔理沙……あなたね、あんなことしておきながら、そんな悠長な挨拶ができると思っているのかしら?」
「つれないこと言うなよ。お前と私の仲だろ?」
「不法侵入者と仲良くなった覚えはないんだけど」
「なにパチェ。知り合い?」
「知り合いというか……異変の時、こいつが私の図書館を襲ってきたのよ」
「襲うって…人聞きが悪いぜ」
「間違ってないでしょ? あなたの弾幕のせいで、フランの部屋の結界が壊れちゃったんだから」
『えっ…?』
「あっあれはお前が避けたからじゃねえか!」
「あんな大火力の弾幕避けない方がおかしいわよ」
「ちょっと待って、パチェ。どういうこと? フランの部屋の結界がこいつに?」
「…そういえば話してなかったわね。そうよ、この人が、フランの部屋の結界を破壊して……フランを目覚めさせた」
パチュリーさんがそこまで言って一回口を閉じる。霊夢も含めて皆がパチュリーさん、そして霧雨に注目している。まぁそれも無理はない。フランがあそこで乱入さえしなければ、例え紅魔館サイドの負けだとしても、一応誰を死傷を負うことなく、フランも苦しむことなく異変は終わるはずであったわけだからな。死傷を負ったのは俺だけだけど。というかレミリア様からしてみれば、自分の完璧な計画を邪魔された根本なわけだ。
まぁ正直俺にとっては……予想ができていたことだった。だってなぁ……俺の知っている通り魔理沙が大図書館に向かうとするならば、パチュリーさんと交戦になるだろう。もしかしたらそこで戦いがヒートアップして――とかということは思いはした。ただそのことに関する対策を考えるとなると、時間がなかったし、正直思いつかなかった。だから案件は放置していたんだが……
なるほど、やっぱりそうだったのか。あの一番避けたかったのに発生してしまったイレギュラーなイベント、「異変が終わる前に、フランが大広間に来てしまう」というイベントは……
「この霧雨魔理沙が、今回の異変がこんなにめちゃくちゃになってしまった、元凶よ」
『……』
「なっ、なんだよ。なんでお前らそんな怖い顔してんだよ」
『……』
「あっ、あれはわざとじゃなかったんだって! 不幸な…そう! 不幸な事件だったんだぜ!?」
『……』
「いや、でも、ほら、そのおかげで、今こうやって仲良く宴会ができてるんだろ? つまり結果的に……私のおかげ? みたいな」
『やかましいわ!!』
なぜかみんな、関西弁でツッコんでた。
『かんぱーい!!』
魔理沙をみんなでいじめた(?)後、乾杯のその言葉と共に宴会はスタートした。
レミリア様と霊夢は
「まさか私が、あなたに……人間のあなたに手も足も出ないとは思わなかったわ」
「伊達に幻想郷を守る巫女をやってないわ」
「そうみたいね、認識を改めるわ。ていうか、あなた本当に人間なの?」
「どういう質問よ、それは」
「私の知ってる人間と違う、ってやつよ。まったく…どうして私の周りの人間は、変なのばかりなのよ」
「確かに、白滝は変よね。変、というかただのバカな気がするけど」
「両方よ。まったくあの男は…」
「でも、感謝してない、といったら嘘になるんでしょ?」
「は? なんで私があいつなんかに感謝しなきゃいけないのよ!」
「だって、白滝がいなかったら、あなたはフランドールに会うことさえなかったのよ?」
「あっ……それは…」
「ちょっとでもいいから、感謝、するべきだと私は思うわ」
「……そうね、あなたの言う通りよ。白滝には…感謝しなくちゃね」
「ええ」
っとまぁこんな感じの雰囲気で、二人で酒を交わしていた。
そのレミリア様の隣にいるフランと咲十六夜さんは、
「お嬢様、酒をお注ぎします」
「お姉様! お酒注ぐよ!」
『むっ?』
「妹様。申し訳ありませんが、お嬢様のお世話はこの私、咲夜めにお任せください」
「だめ! フランがつぐの! それが妹の仕事だもん!」
「仕事だというのであれば、なおさら私の役目です。私はレミリア様の専属のメイドですので。お嬢様に関係する『仕事』は私がしなくては」
「えっと…えとえと、仕事じゃなくて……そう! 義務! 義務なの! だから私がやるべきなの」
「義務……一般的姉妹という概念に、姉の酒を注がなくてはならないという義務は存在しないと思いますが?」
「むー! 難しいことはいいの! フランが注ぎたいの!」
「そう駄々をこねられても。お嬢様に尽くす、これは私の『義務』ですから」
「むーむー!」
とまぁこんな感じに、どちらがレミリア様の酒を注ぐかで争っていた。てか十六夜さん、大人気ねぇっすよ……どんだけ自分の仕事取られるの嫌なんですか。
んで、美鈴は
「だっ大丈夫ですか?」
「んあ? ああー門番さぁん。大丈夫れすよ。じぇんじぇん酔ってませんからぁ」
「いやいや、呂律回ってませんから…」
「わんっ!」
「……こっちの方が重傷ですね」
と、すでに泥酔状態におちてしまった天狗二人の介抱をなぜかしていた。まぁ美鈴優しいからな、ほっとけなかったんだろな。……でもなんだか今のあの二人を相手にするのはかわいそうなので、あとで助けに行こう、うん。
さて、パチュリーさんとこぁさんは、
「……パチュリー様、せっかく宴会に来たんですから、本ではなくみなさんとお話でもしたらどうですか?」
「やーよ。私は成り行きでついてきたんだから。人付き合いとかめんどくさい」
「引きこもりですかあなたは」
「否定しないわ」
「……はぁ」
って感じで、ずっと本を読みふけっているパチュリーさんと、その隣でそんな主の様子を見てため息をつくこぁさんだった。……お疲れ様、こぁさん。その紫もやしをよろしくね!(丸投げ)
とまぁ、今の宴会の様子はこんな感じかな。んで、俺はと言うとだ。先ほどのみんなからの攻撃でいじけて、一人酒にしゃれこんでしまった女の子と話をするつもりさ。
「よっ」
「ん? あぁ、お前……確か紅魔館執事の」
「そ。まぁと言っても元だけどな。隣、いいか?」
「構わないぜ」
「ありがとう。よいしょっと……いやー、さっきはごめんな」
「ほんとだぜ。まったく、わざとじゃないって言ってんのにさ」
「わざとどうこうの問題じゃないからなー、あれは」
「そう、なんでみんなあんなに怒ってたんだ? パチュリーが『あの子を外に出してはだめだった』って言ってたから、扉をこわしたのが駄目だったことはわかるんだが…」
「そうだな、ちょっと話は長くなるんだが――」
~少年説明中~
「なるほどなぁ…感動の再会計画を邪魔しちまったわけだ」
「簡単に言っちゃえばな。……でも俺、今となっては逆に感謝してるよ」
「へっ? 感謝されるのはうれしいが…そりゃなんでだぜ?」
「いやなに、感動の再会計画を実行してたら、もしかしたら失敗してたかもしれなかったな、と思って。結果論だけどさ、今こうしてみんな笑顔でいられる。もしかしたら、あの時お前がフランの前に立ちふさがっていた扉を壊してくれたおかげかもしれないっかなって。だから……かな」
「……なるほどな。そういう考え方もできるか」
「おかしいかもしれないけどな」
「いや、私は嫌いじゃないぜ、そういうの。そういう…なんだ、一つの考え方にこだわらないの感じ?」
「そういってくれると嬉しいな。……そういえば、まだ自己紹介をしてないな」
「そうだっけか。お前、意外と話しやすかったから忘れてたぜ」
「意外か?」
「だってお前、あの紅魔館メンバーと一緒にいる奴だぜ? ちょっと警戒しちまうのは仕方がないことだぜ」
「そんなもんか」
「そんなもんだぜ。私は霧雨魔理沙、よろしくな」
「おう! 俺は白滝ってんだ、よろしくな、霧雨」
「霧雨なんて呼ばないでくれ。魔理沙でいい」
「じゃあ…魔理沙。よろしく」
「おう! しかし……お前のことは霊夢からちょっと聞いてたんだけどさ」
「なっなんと!? 霊夢は俺のことなんだって?」
「外来人で、テンションが無駄に高い、バカっぽいやつだとさ」
「ぬーん……まぁ予想はできてた」
「でも聞くより、白滝が普通にいいやつでよかったぜ」
「ありがとう。俺もパチュリーさんからがさつな奴が来たって言われてたからどんな人かと思ったけど、普通に可愛い女の子でよかったよ」
「なっ!? かっ可愛いとか何言ってるんだぜ!?」
「ん? 何言ってるって……可愛いもんは可愛いからしょうがないだろ」
「なななななっ! お前やっぱバカだ! 大バカだぜ!」
「ええええっ!? なんで!」
「かっ可愛いとかそんな! ……言われ慣れてないから……照れちまうぜ……」
「……可愛い」
「!?」
「魔理沙可愛いよ魔理沙」
「やっやめるんだぜ」
「可愛い可愛い可愛い」
「やっ…」
「マジ可愛い、超可愛い、最高に可愛い、抱きしめたいくらい可愛い、メガ可愛い、テラ可愛い、ギガント可愛い」
「やっ……やめるんだぜバカぁ!!」
「えっ? ぐはぁぁぁぁぁぁぁ!」
なんて魔理沙をちょっとからかったら思いっきりグーパンをもらいました。うん、今回のは俺が調子乗りすぎたね、ごめんね!
でもそのあと謝った後に「でも全部本心なんだけど」って言ったら、顔を真っ赤にしてまたグーパンをもらってしまった。これはなぜだかよくわからない。だれか理由分かる? ヤホー知恵袋に聞けばわかる?
ま、こんな楽しい感じで、宴会は進んでいくのであった。
夕刻も過ぎようとしている。
はじめは一人でいた魔理沙も、今はみんなの輪の中に入っている。フランも……うん、いい笑顔を見せてくれている。少し心配していたが、余計なお世話ってやつだったようだ。
そういえば、みんなに聞きたいことがあるんだった。
「なぁ、俺の傷を治してくれた人って誰なんだ? 薬師だとかって聞いたけど」
「そういえば、話してなかったわね。でも、聞いてどうするのよ」
「いや、一応、お礼と言いに行きたいですよ」
「変なとこ律儀よね、あなた」
「恐縮っす」
「確かあの人は……霊夢の紹介だったわね」
「ええ。前の異変の時に知り合ってね」
「へー、そうなのか。その前の異変ってのも聞いてみたいんだけど……今はいいや。それでその人の名前は?」
「名前ねぇ……確か」
霊夢が少しの間思案顔をする。お礼に行く相手だ、やはり名前ぐらいは知っておかないと。それに、ここで医学の人と顔見知りになっておけば、のちのち助かるだろう。そう考えると俺がフランのあの力を喰らったのも不幸中の幸いかもしれないな。
だがここで俺は、衝撃で驚愕の言葉を耳にすることになる。
「確か、八意永琳とか言ったかしら」
「ぶほぉふぁ!?」
「あわわっ!? 大丈夫ですか白滝さん!?」
俺は驚きを隠せずつい吹き出してしまった。布きんをとってきてくれた美鈴ほんといい子。
しかし……どういうことだ…?
「八意永琳? 本当に?」
「本当よ」
「本当の本当に?」
「本当の本当よ」
「本当の本当の本当に?」
「うっとおしいわね。なんで嘘つかなきゃいけないのよ」
「まじかぁぁぁぁぁ……」
「何なのいったい?」
「いや…なんでもない……こっちの話だ」
なんてこった……まさか…まさかここであのお方の名前が出るとは思いもしなかった……。なんで、どうしてだ? だって、えーりん先生が登場するのは永夜異変。この紅霧異変の次の次の異変だ。普通に考えたらありえない。まさか、もう家具屋、もとい輝夜さんを連れて幻想入りしていたというのか? それでこれから異変を起こすと? いやでもありえないな。それならわざわざ、前の異変の時に、障害になりそうな存在である博麗の巫女と交流なんて持つはずがない。
……待って、前の異変? まさかっ…いや……でも……そんなこと、ありえるのか?
「なぁ、霊夢」
「今度は何よ?」
「前の異変ってさ……もしかして、ずっと夜が明けない異変だったり…?」
「あら、よく知ってるわね。そうよ」
「しかも……月がおかしかったりした…?」
「! あんたそんなことも知ってるの? 月に関しては人間では感じ取れないほどの微妙な変化だったのに。……あぁ、現世での知識ってやつ?」
「まじかぁぁぁぁぁ……」
「だからなんなのよ、もう」
はーい、俺の嫌な予感的中でーす、おめでとうございまーす。
そう、ここにきて、ここにきてこの世界と「東方project」との違いが出てきたのだ。
八意永琳や蓬莱山輝夜、もこたんや、坐やk…もとい優曇華院、それにてゐや慧音先生が登場する「永夜異変」。これはなんと、俺達が引き起こした「紅霧異変」よりも前に起こっていたのだ。なっ…なんということか……こんな展開誰が予想していようか。まぁ極端な話、この世界と「東方project」との違いが「永夜異変はまず起こらない」ってものじゃなかっただけましだけど。それじゃまずえーりん先生や輝夜に会うことすらないってことだからな。それはいやすぎる。だからまぁ…許容っちゃ許容なんだが……むぅ。
「どうしたの? 白滝さん。悲しい顔してるよ?」
「いや、なんでもないよフラン。ただ、世界の理不尽さに、打ちひしがれていたのさ」
「?? よくわかんないけど、フランに何かできることはない?」
「できること…か」
「フラン、白滝さんの悲しむ顔みたくないもん」
「フラン……ありがとう」
俺はフランの頭を優しく撫でてやる。フランはいつものように気持ちよさそうにして、えへへと笑った。
ああ、なんて素直でかわいい子なんだ、フランはちくしょう!
そうだよ……そうだよ俺! そんな些細な違いはいいじゃないか! 確かに、あの人たちと異変を通じて関係は作れなくなったけど、別の方法で関係なんか作っていけばいいじゃないか! それよりも今はこの幸せを噛みしめなくては! そうだよ、よく考えたら、永夜異変がこの異変より前に起きなかったら、霊夢とえーりん先生との関係はないわけで、つまり俺はあのまま死んでいたかもしれないんだろ? それならむしろ、世界の違い様様じゃないか!
ぐだぐだ考えるのはやめだやめ。俺の性に合わねえもんな。
「よーし! フラン撫でたら元気出た!」
「ほんとに? フラン白滝さんの役に立てた?」
「役に立てたもなにも、大助かりよ! ありがとうなフラン」
「えへへ、よかったぁ」
「さぁ、騒ぐぞー!」
「おー!」
そんな風に盛り上がる俺たちを横目に、霊夢はため息をついた。
「……急にテンション上がるのね。はぁ…ついてけないわ」
宴会もいい感じに盛り上がり、みんなもほろ酔いといった感じになった時、誰かに肩を叩かれた。
「ん?」
「白滝さん、ちょっといいですか?」
「おお、美鈴。どうした?」
「いえ…ちょっと手伝ってほしいことがありまして」
「手伝ってほしいこと? うん、いいよ」
「ありがとうございます。この中で頼れるのは白滝さんしかいなくって…」
「おっ、おう」
あ、なんか今の発言すごくうれしい。「頼れるのはあなたしかいないの!」漫画とかでよくあるセリフだよね。
さて、美鈴に連れられてきたのは、神社の縁側だった。そしてまぁ……そこの惨状を見ただけで呼ばれた理由がなんとなくわかった気がした。
「だから…酔ってないですって…むにゃむにゃ…」
「…きゅーん……」
「おぉ……これはこれは」
「えっと…すみません」
「なぜ美鈴が謝る」
「なんとなく?」
説明しよう。射命丸さんと犬走さんが寝ていた、以上! ……はぁ、大方あれだろ? 酔いつぶれて寝ちゃったんだろ。それを美鈴が宴会の邪魔にならないように、ここに運んできたと。そんな感じのことがなんとなく予想できる。ほんと美鈴はいい子だ。
「んで、美鈴。この二人をどうすればいいの?」
「はい。霊夢さんに聞いたら、布団を貸すから社内に寝かせとけ…だそうです」
「なるほど。確かに、こういう面倒なことは、一人より二人だな」
「すみません、迷惑かけます…」
「いやいや、美鈴が謝ることじゃなっての。本当だったらここまででろんでろんにさせた霊夢がやるべきことなんじゃないかこれは。まぁ仕方がないけどさ」
「ですね。じゃあ、私先、お布団敷いてくるので、その間、二人のことよろしくお願いしますね」
「おうよ!」
「……やった、白滝さんと二人きりになれるっ」
「ん? 何か言ったか?」
「いっいえ! なにも!」
「? そうか」
「はい! では失礼します!」
美鈴はそういうと逃げるように社内に走って行った。何だったんだいったい。
さて、この二人だが……どうしたもんか。
「むにゃむにゃ…」
「くぅーん…」
なんとも気持ちよさそうに寝てやがる。俺たちの気もしらないでよ。
しかし、二人ともやっぱり美人だよな。翼もきれいだしな。特に犬走さんよ、この寝てる姿もそうだが酔った姿いつもとのギャップありすぎだろ。あんだけ厳しい性格が、犬化って。まぁめちゃんこ可愛かったけど。
俺は犬走さんの息とともに上下する頬をつんつんしてみた。
「んん…」
少しくすぐったそうに身をよじる犬走さん。……なんかエロかった。
「つんつーん」
「んん…」
「つんつーん」
「んー…」
「つんつーん」
「ん…? くぅん?」
「あ、やべ」
犬走さんが目を開けた。そして、起き上がり周りを確認するかのようにきょろきょろと見渡す。
やばっ調子に乗ってやりすぎてしまった! あの厳しい犬走さんのことだ。こりゃ、本日3度目のグーででパンチもありえるか!?
犬走さんが俺に気づいたようで俺の顔をじっと見てきた。なにかくるっ! そう思った俺は反射的に目を閉じた。
だが、いつまでたっても痛みは来なかった。むしろ俺が今感じているのは…なにか手から感じる柔らかいもの。……なんぞ?
俺は恐る恐る目を開けた。もしかしたら拳が待ち構えているかもしれないから警戒はしているんだが……そんな思ったようなものはなく、いや、というか。
「なんで犬走さん俺の手に頬ずりしてんの!?」
ばっと俺は手を犬走さんから引きはがした。あっあぶねぇ。なにが危ないかはよく自分でもわからないが、あっあぶねぇ。
「?」
「いや、そんな頭傾げられても」
どうして手を離したの? みたいな顔すんなよ。可愛くて理性が保てなくなるだろ!
てかマジ犬走さんどうしたの!? ギャップとかってレベルじゃねぇぞ!
「くぅん?」
「……」
ほんとやめて犬走さん。ほんと可愛いからそれ、ほんと俺の理性ゴリゴリ削ってるからね!?
「……はっ!」
あぶねぇ! 俺今無意識のうちに犬走さんに手伸ばしてた! 頭撫でようとしてた!
「きゅぅん?」
……もうだめだ。もう耐えれねぇや。もう可愛すぎもうだめほんと卑怯。
……いいよね? もうちょっとくらい触っていいよね? なんか犬走さんも全然逃げないし。
俺はゆっくり犬走さんに手を伸ばす。そして、頭を撫でた。
フサァ
「!? これは! なんてサラサラなんだ! なんて撫で心地がいいんだ! さすがいn…もとい狼! 撫でられるべき存在だ!」
「わふぅ…」
これやべえ、病みつきになるわ。犬走さんも気持ちよさそうに目を細めている。尻尾もぶんぶんと振られている。
俺は調子に乗って、頭から次はあごに手を伸ばした。そしてあごをごろごろしてやる。
「くぅん…」
これまた犬走さんは気持ちよさそうにする。なんというか、感覚まで犬になっているのだろうか。いや、通常状態でもこうやってされたら気持ちいいのかな。スキがあったらやってみよう。
……ふむ? 犬走さんの様子が変だ。なんだか目がとろんとしてきた気が……
「わふっ」
「ぬん!?」
いきなり犬走さんが寝ころがり、仰向けに……つまり俺にお腹を見せるような姿勢になった。服もめくれがって犬走さんの柔肌がみえてしまっている。……なんというか、その…なんだ、犬の「お腹触って」のポーズに酷似している。
つまり、触れってことか? 犬走さんも俺の顔を凝視している。頬も熱を帯びているように見える。……いいのか、これ? いやその俺の理性的にもそうだけど、この作品、18禁じゃないぞ?
俺は生唾を飲む。そうだ、触ってみるだけ触ってみよう。もしそれで不正解なら、犬走さんに殴られる……いや今は犬モードだから噛まれるか、それだけだ。今はもう…正直に言って、この手を止められぬ!
俺は犬走さんのお腹に手を伸ばす。うあ、なんか変な緊張感が……
っとまず。
「…?」
犬走さんがきょとん、とした顔をする。……うん、さすがに俺もあんなきめ細やかな柔肌を触る勇気はなかった。ので、服を下ろさせていただきました。チキンとかいうなよ!? さすがにそこまではしないよ! 泥酔した女の子のお腹を直接触るなんてできないよ!
いいんだよ! さ、さわるぞ!
「わ…ふっ…」
触った瞬間、犬走さんがビクンッと体を震わせた。なっなにか触り方まずったかな!?
……いや大丈夫みたいだ。相変わらず犬走さんは俺の顔を見ている。ううむ…そんなに見つめられると、なにか顔が赤くなるな。
なでり、なでりとさわる。
「きゅうん…」
最初はビクっとしていた犬走さんだが、何回か撫でたころにはただ気持ちよさそうにするだけだった。なんだろうね、失礼かもしれないけど、ほんとにお腹撫でられてるときの犬みたいな感じ。まさしくあれだよ。
次第に犬走さんの目がとろんとしてきた。なんか俺もすごくドキドキしながらお腹を撫でてる。
「あぅ…はふ……」
犬走さんの口から息が漏れる。なんというか、エロイ。
ってかこれやばい、やばいやばいやばい。なんか……すごく……やらしいことをしている気分になってきた。
これは止めなくては! でもだめだ手の制御がきかない! このままじゃ、全年齢対象じゃなくなってしま――
「白滝さん! お布団の用意ができまっ……した……よ」
……あっ。
「なっ…なななっ」
「あーえっとだな美鈴! これにはわけが――」
「なにしてるんですかぁ!!」
美鈴が叫んだ。なんというか…うん、これは怒られても仕方ないよね。二人の様子を見ておけって言っただけなのに、なんでお腹を触る展開が生まれるのか。どう考えても俺の負け。仕方がない、土下座でも何でもして許しを乞うてみるか。
「そのだな…美鈴」
「しっ白滝さんが…寝ころんだ女の子のお腹を触ってるなんて……」
「…美鈴?」
「そっそんな……そんなことっ」
「めーりん?」
「わっ私だって…」
「おーい、聞いてるか?」
「私だってしてもらったことないのにっ!!」
「……へ?」
「……あっ」
……いま、なんと? …どういうこと? そりゃそんなこと美鈴にした記憶はないけどさ。
そのセリフを叫んだ当本人は……固まっていた。
「えっと……美鈴?」
俺がそう声をかけると、美鈴は顔を真っ赤に染め上げた。
「なっななな、わっ私、いまなんてことを…っ」
自分でも何を言ったのかわかっていないのか……かくいう俺もあの言葉がどういう意味か分かっていないんだが。
不意に美鈴がこちらを見た。俺はもとより美鈴を見ていたので、視線がぶつかる。とその瞬間、美鈴の顔がさらに朱色に染まりあがった。
「しっ白滝さん!」
「おっおうなんだ?」
「もう大丈夫ですから……」
「ん?」
「もう私一人で大丈夫ですから! 白滝さんは宴会に戻ってください!」
そう叫んで美鈴は射命丸さんと犬走さんを一人で抱え上げ、社内にものすごいスピードで走り去っていった。俺は一人…残された。
「……はぁ」
完全に失敗だな俺の。男の欲望のままに、やってしまった。そりゃ美鈴が怒るのも無理はない。きっとさっきの発言も俺への怒りの叫びだたのだろう。うんそうだきっとそうだ。……そうでなかったなら、あの発言は……俺、勘違いしちまうぞ?
まぁこうなってしまっては仕方がない。あとで美鈴には詫びを入れよう。今は…追わない方がいいよなこれ。追ったら…なにか大変なことになりそうな。うん、なんか…そんな気がする。
「ごめんな、美鈴」
そう俺は呟いて、みんなが騒いでいる場所に戻るのであった。
あっ、一応犬走さんにもあとで謝っておこう。泥酔していたとはいえもしも記憶があったりしたら……うん、恐怖しか感じないんだが、大丈夫かな?
夕刻も過ぎ、空には月が輝いている。季節は違うが、月見酒というやつだな。うん、一興じゃないか。
宴会の方も佳境はすぎ、今はみんなそんなに騒がず、親睦を深めるようにお互いの会話を楽しんでいる。うん、正直この宴会、どうなるか不安だったんだけど……良かった。そりゃ不安にもなるさ、レミリア様も言っていたが、この宴会の主催者である博麗霊夢は俺たちを負かした相手。もしもレミリア様の頭に血が上ってリベンジ戦とかやりだしたらもう大変なことになってしまう。だから…このまま無事にこの宴会が楽しいまま終わることは、願ってもいない。
だがまぁ…この幻想郷でそんな願いなかなかかなう筈もなく。
この宴会に、あの人が乱入してきたのだ。
そう、俺が幻想郷に来た原因である、あの人が。
いきなり霊夢の前の空間が裂けた。ほんとにいきなり、何の脈絡もなく、何の前兆もなく、裂けた。
だがまぁ…驚きはしなかった。いや、驚きはしないってのは嘘になるけど、うん、もう一度「見た」ものだったし。でも一部の紅魔館メンバーはこれを初めて見たようで驚きを隠せていたい。特にフラン。「なにあれ! なにあれ!」とテンションが駄々上がりしていた。
その裂け目を見てすぐ、霊夢がため息をついた。
「はぁ……紫? あんたには招待状は送ってないはずだけれど」
「あら、妖怪の賢者である私が、いちいち宴会の参加許可をとると思って?」
裂けた空間――スキマからにゅっと顔を出した、この人が八雲紫だ。紫様はいつものように扇を広げ口元を隠している。だがまぁ…心なしか笑っているように見えるのは気のせいではないのだろう。
しかしやはり……めっちゃ美人やでこの人。今のところ会ってきた東方キャラの中で一番年上に見える。でもBBAなんて絶対言わない、てか言えない。それぐらいの美貌を持ってらっしゃるよこの人は!
だれだこの人にBBAなんて言った奴は! 出てこい! 俺が一発ぶん殴ってやる! ……いや、やめとこう。過去の自分を殴ることになるからな。
さて、紫様のそんな余裕のカリスマ発言を受けた霊夢は、それを嘆息で返した。
「そうね。そんな申請がきたら即刻断ってあげるもの」
「あらひどい。霊夢ったらつれないのね」
「まったく……せめて来るなら来るって言いなさいよね。こっちにもそれなりの用意が必要なのよ」
霊夢も素直じゃない。別に来られても嫌じゃないだろうに、断るだのなんだの。ま、そんなこと口走ったらまた殺されそうになるだろうし、言わないよ。
霊夢のその発言に紫様は「あらあら」と少し嬉しそうに笑った。……やっぱりこの二人、仲いいんだろうな。原作ではそこまででもないようだけど、こっちの世界では仲良しなわけだ。
「久しぶりね、スキマ妖怪」
「ええ、久しぶりね紅魔の小さな吸血鬼さん」
「一言余計よ」
「ごめんなさい」
レミリア様と紫様があいさつを交わす。そうか、レミリア様は紫様と面識があるのか。まぁ紅魔館って大きな組織の長なわけだし、顔ぐらい会わせてるわな。
「今回は、あなたに感謝しなきゃいけないことがあるのよ」
「あら、そうなの? なにかしら」
紫様はいつものように扇で口元を隠しながらレミリア様に問う。……俺も若干気になるな。レミリア様が感謝したいこと?
「あなたの落とし物よ」
「落とし物?」
「これよ、これ」
「……ああ」
レミリア様が俺を指さした。そしてその動きを見ていた紫様は納得したようにつぶやく。
……どゆこと?
「あなたの落とし物のおかげで、厄介なことに巻き込まれるわ、いちいちテンションで疲れるわで大変だったのよ。ほんと『感謝』してるわ」
「あら、でもこれのおかげであなたは妹に会えた。それは大きいのではなくて? そう思うなら、『本当の』感謝をしてほしいわね」
「だから言ってるじゃない。感謝してるって」
「……そう」
紫様は楽しそうに目を細め、ゆっくりとうなずくしぐさをする。なんだろう、高度な会話過ぎてついていけなかったぜ。いや単に俺がバカなだけなのかもしれないけどさ。
「それで、その当の本人はどうだったのかしら? 紅魔館執事として働いてみた感想は?」
そう紫様が言いながら俺の方を見た。てかさっきの落とし物って俺のことだったのね。テンション高くてごめんねレミリア様、でももうこれは病気みたいなもんだからあきらめて。しかし、ふーむ…感想か…
「そうですね。非常にいい職場でした」
「……」
「最初は何回も殺されそうになりましたけど、慣れてくればどうってことはなくて…むしろ快感? になりつつある自分もいました。…なんてね、てへぺろ」
「まず、何より職場に可愛い女の子が多いってことが何よりの利点――わわっ! ちょっと十六夜さん! ナイフしまってナイフ!」
「……」
「ごほんっ、えーと気を取り直して。まぁ…結果的には、辞職することになっちゃいましたが、また機会があったら遊びに行きたいなと、そんなことを思ってしまうくらいでしたよ」
「……」
「だから……最初紅魔館の庭に落とされたとき、ちくしょう、あのじゅうななさいの人め! とか思っちゃいましたけど」
「……」
「今は、感謝してますよ。ありがとうございます、紫様」
「……」
「あれ? 紫様?」
「……」
「紫様? ゆーかーりーさーま?」
「……」
紫様の様子がおかしい。俺の姿を見たままフリーズしておられる。よく思い出したら結構前…ていうか俺が話し始めた時にはフリーズしてはるわこの人。どうしたってんだよ?
「あ……あなた」
「はい?」
ようやく動き出した紫様は、いまだに俺の姿を凝視したまま、言葉をつづけた。
またその言葉が、予想外の言葉であってだな。
「あなた…いったい今までで、何回死んだの?」
「……はい?」
何を言い出したんだこの人は? 訳が分からないよ。
なにかおかしな冗談かと思ったが……紫様の表情を見るに、そういうわけではなさそうだ。それにこのタイミングで、こんな質問をすること自身まずおかしい。なにか意図があるのだろうか?
「紫様、それってどういう――」
「質問の意味が分からなかったら言葉を変えるわ。私が冥界からあなたを復活させた後、何回大ケガをした? それこそ、死にそうなほどに」
「死にそうとか、大ケガって…いったい何の――」
「いいから答えなさい」
「はっはい」
なんかすごい剣幕で迫られた。う、うーん、質問の意図はよくわからないがなんだか答えた方がよさそうだ。えっと……大ケガだよな。まず、にとりさんの家に行く前に崖から落ちたよな。そのあとは、確か初対面フランのきゅっとしてドカーンを腹部に食らって。そのあとは、フラン救出計画の中できゅっとしてドカーンを作戦成功のために食らったな。あとは……おおそうそう、異変でフランのきゅっとしてドカーンで腕を持っていかれたんだった。……そう考えると、俺めっちゃフランに殺されそうになってるね。いや、だからどうって話なんだけどさ。
さてさてそれの死亡&ケガ履歴はざっとこんなもんだったかな? つまり…
「4回……ですね」
「4回!? ……はぁ。道理であなたの魂が妙に弱々しいと思ったわ」
「へ? 魂?」
「あなた、私が言ったこと忘れてしまったのかしら? 自分の体を労わろうとかっていう考えはないのかしら?」
「へっ? へっ? ちょちょ、詳細希ボンヌ」
「……はぁ」
俺の慌てふためきっぷりを見て、紫様はため息をついた。いやため息をつかれても分からんものはわからんし。前言ったこと? なんのこっちゃい。
「その様子じゃ、すっかり忘れてしまっているみたいね」
「何をですか?」
「冥界で私があなたに言ったこと。覚えているかしら」
「冥界で…言われたこと……」
なんか、重要なこと……うん、言われてた気がする。なんだっけか。
「…やっぱり覚えてないかしら」
「待ってください、今出かかってるんです……今、鼻まで、鼻まで出かかってるんで!」
「それ、通り過ぎてるわよ」
「えっと…確か……肉体と霊体の境界をいじったとかなんとか」
「そう。私はあなたのその境界を操作した。だからこそあなたここにいる。思い出したかしら?」
「はい、それは。でもなんでそれが今のケガの話とつながるんです?」
「はぁ、やっぱり忘れてるのね。その境界を操作したことによるデメリットを説明しなかったかしら?」
「待ってください。今思い出しますから……」
「あなたの記憶力にもう期待はしていないのだけれど」
「今出てきそうなんですよっ、ここまで、下腹部まで出てきてるんで!」
「それはどこから出る予定なのかしら」
「……肉体へのダメージは、魂への直接ダメージになる……はっ!」
「そう、そういうことよ、白滝」
……正直に言おう、忘れてた。俺の今のこの体の設定、忘れてた。
「あなたは、4回、大ケガを負った。でもそのケガ、すぐに治らなかったかしら?」
「! はっはい。治りました」
「それは、あなたの体が本当の肉体ではなく霊体だからよ。霊体の体に『欠損』というものは存在しない」
「なっ…なるほど」
つまり俺は今、どんな傷を負ってもすぐに治ってしまうということか。あれ? でも、あの時は……
「でも紫様、異変の時、俺腕を片方持ってかれたんですが、すぐには再生しませんでしたよ?」
「それはそうよ、だって腕はまだそこに残っていたでしょ?」
「??」
「霊夢からその時の様子は聞いたけど、あなたのその腕はちぎれただけで、まだそこらへんに転がってたんでしょ? それなら再生するわけがないわ。そう霊体は再生するものであって、新しく作るものじゃない」
「つまり……もし新しい腕ができてしまったら、そこにある元々の腕とは別のものになってしまうわけで……存在的矛盾が起きてしまうからですか?」
「そういうことよ」
なるほど…何となく理解できた。
俺の体は霊体で、だから傷もすぐに回復する。でもダメージはちゃんと魂が受けてしまっているから……
「紫様、つまるところ今、俺の魂は4回分の大ケガのダメージを受けてしまっているということですか?」
「ええ、ご名答よ。その4回分のダメージによってあなたの魂は、初期のころと比べると大分弱まっているわ」
「げっ! ぐっ具体的に言うとどれくらい弱まってたりします?」
「そうね……半分くらい、にまで魂の力は落ちてしまっているわ」
「なっ! なんですと!」
まだ異変を一つしか経験していないのにもはやすでに半分も魂が削られているというのか! ……おれってやつぁ…
紫様が「4回も致命傷を受けてまだ半分でいられるなんて……なんて強い魂なのかしら」とか言っていたがそんなことは関係ねぇ!
俺は盛大に落ち込んだ。これが落ち込まずにいられるかってんだよ! やばいなぁ…まさかそんなことになっているとは思わなかった。
俺のそんな様子を見てか、紫様がため息をつく。
「落ち込む気持ちはわかるけれど、どれももう終わったことよ。それに、魂は回復できない。これも前に説明したことね」
「はい……」
「だから、白滝。あなたは、『これから』を大切にすること。いいわね?」
「これから…?」
「そう。これからよ、白滝。あなたの魂は、4回の大ケガで半分に減った。でもそれって逆に言えば、あと3回は大ケガできるってわけじゃない? なら、落ち込むよりも今を大切に行動するべきじゃないかしら? それこそ、前向きなあなたらしく、ね」
そういって紫様が俺に微笑む。なんだか…天使に見えた。
でも……そうだよな。今から過去のことを悩んだってしょうがない。過去は代えられないんだから。なら俺たちはどうするべきだろうか。そう、今を見なきゃいけないよな。俺たちは今を生きてるんだから。
そうだよ、プラス思考だよ俺! あと3回はフランのきゅっとしてドカーン級のダメージを受けてもいいってことだ。4回目は…魂がなくなってしまうからアウトなんだろうな。そこんところまだよくわかっていないが。でもいい。ならこれからこの体を労わってやればいい。確かに今までの俺は体が再生する「謎の力」に頼って行動していた点もあったからな。そこのところの意識を変えていけば、きっと俺の未来は明るい。
「…そうですよね。落ち込んでるのは俺らしくないですもんね!」
「ええ」
「よぉし! 俄然やる気が出てきた! 頑張りますよ俺! 見ててくださいね!」
「ええ、楽しみにしているわ、白滝」
そして、俺と紫様は笑いあった。いやまぁ紫様、扇で口隠してるから笑ってたかはわかんないんだけども、それでもあの目はきっと笑ってた目だよ! うん、そう信じよう。
不意に、後ろから声が発せられた。
「ちょっといいかしら」
振り返る。そこには霊夢が……いや、というよりみんながいた。
みんなが、?マークを浮かべた顔で、こちらを見ていた。
「全然話についてけないんだけど」
霊夢の言葉に反応するかのように後ろのみんなも頭を縦に振る。
えと…まぁ……その……なんだ
俺はそんなみんなに向かって、渾身の一言を放った。
「ですよねー」
みんなの眼光が怖く鋭くなる中、紫様の「クスッ」という小さな笑い声が、妙に印象強く聞こえたのであった。
はぁ…やっと説明し終わった。まぁ説明って言っても、なるべく俺の体のことはみんなには知られたくなかったから、ごまかした、が正解だな。何で知られたくないのかって……そりゃ心配かけたくないからで――はっ!? このメンバーの中で心配してくれそうなの美鈴とフランしかいねぇ! ショック! こぁさんはこぁさんで心小悪魔だし。まぁそれはいい。もう終わったことだ。気にするのはやめよう。涙が出そうになるが気にするのはやめよう。
ふと俺は思い出したことがあった。それは、様に前々から聞きたいと思っていたことだった。今は紫様もここにいる。いい機会だ、聞いておこう。
「紫様」
「なにかしら?」
「ちょっと聞きたいことがあるんですが、いいですか?」
「聞きたいこと? なにかしら」
「はい。実は……俺の見る、夢についてなんです」
「夢? ……将来宇宙飛行士にでもなりたいの?」
「小学生か俺は」
「冗談よ。あなたの夢は、ハーレム王だものね」
「うわっなんだそれなりたいっ! ってそうじゃなくて! そうじゃないから! みんなもそんな目で俺を見ないでよ!」
「冗談よ、冗談」
紫様が扇を広げて口元を隠す。うわぁ、隠してたとしてもわかるわー。あれ絶対わらってるわー。
「もう……やめてくださいよ、そういうの」
「ごめんなさい。それで、夢、だったわね。それはつまり、睡眠中にみる夢ってことかしら」
「はい。実は俺……夢を見るんです」
「驚きの事実みたいに言わないでもらえるかしら。夢は誰もが見るものでしょう?」
「違います。えっと…信じてもらえるかわからないんですけど……正夢を見るんです」
「ああ……正夢ね」
「はい、夢で見たことが現実に起こって……しかもその夢が現実とまるで変わらなかったんです……これって、なにか原因があったりするんですか?」
そう俺が聞きたいのは、あの不思議な夢の話だ。にとりの家の夢だって、にとりの家に行く前にみたし、しかも洗濯機があるところまで細かく覚えている夢だった。そして、フランを夢で見た時だ。初め、起きたすぐはなんだか記憶にもやがかかっているみたいで思い出せなかったんだが、後々になってひどくはっきりとした夢だと思い出されることになった。俺はこの夢が不思議で仕方がなかったんだ。
確かに……偶然ってことはあるかもしれないけど、それにしたって一致しすぎるし、あんなに鮮明に映る夢は見たことがない。第一、その正夢体験を俺は2回しているんだ。一回なら偶然って言えるかもしれないが……2回となるとな。これはほんとに俺にとって非常に謎な部分だ。紫様なら何か知っているのでは、分かっているのではという藁にも縋る気持ちだ。
そんな不可解な夢の謎。紫様も分からないかもしれないな……なんて思っていたのだが、紫様は平然と答えた。
そしてその答えが、この宴会で、「八意永琳発言」「死亡回数はどれくらい?発言」に次ぐ、3番目に驚いたものだった。
「原因もなにも、それはあなたの能力。あなたの『夢を見る程度の能力』の力よ」
「……はい?」
能力? 俺の? どういうこと?
それを俺が質問する前に、ずいっと俺たちの間に入ってきた、霊夢が質問を投げかける。
「白滝に能力? それって本当…?」
「ええ、本当よ」
「じゃあ、俺が見たあの夢は…」
「ええ、幻想郷に来たあなたに与えられた力、夢を見る程度の能力が見せた、本当の正夢よ。言ってしまえば、簡単な未来予知の力かしら」
「なんと!?」
えっ、なんか俺すごい力に目覚めちゃったの!? にわかには信じれん。
「でもこいつ、外来人よ?」
「外来人でも、この幻想郷に住む存在の一つ。能力が与えられてもおかしくはないわね」
「そんな適当なものなの? これ」
「さぁどうなのかしらね」
そっか…これが俺の能力。夢を見る程度の能力。未来予知の能力。あれ、なんかすごくね!? おお! すげぇ! 未来予知とか強すぎワロタだろ! チートだろチート! とうとう俺もチーターとなってしまったか。
「それで紫様! この能力の発動条件とかってなんですか?」
「発動条件ね……あなたが夢を見ることかしらね」
「……夢ってどうやって見るんですか?」
「知らないわよ」
「……じゃっじゃあ夢を見なかったら?」
「発動も何もないわね。宝の持ち腐れね」
「……デスヨネー……」
うわぁぁぁっ、さっそく躓いたぁっ! 俺のチーター人生さっそく躓いたよおぉぉぉ……。そんなん、夢とか自在に見れるわけないやん。そんなん運ゲーやん。これは……これは非常に悲しい。
「まぁ、発動したらすごく強力な能力、って認識でいいんじゃない? 白滝」
「うん、そうする。期待はしないでおくよ……」
「なんかそこまで落ち込んでると同情するわね…」
なんか霊夢がすごく憐みのこもった目で俺を見てくる。うぅぅ…落ち込みもするさ。聖剣エクスカリバーを手に入れて「伝説の宝剣じゃんひゃっほい!」ってなってた勇者だけど実は魔王には何の効果も発揮しなかったみたいな展開と同じだよこれ。
いや、うれしいよ? うん。能力を手に入れられたことはすごくうれしい。この能力で誰かの手助けができるのなら! とか考えるとすごくうれしいんだけど……なんだろこの、拭いきれない残念感。「いつ発動するかわからない最強の力」って言うとかっこいいけど、それ、不安要素しかないよね?
落ち込む俺の肩にそっと手が置かれた。広がる暖かい感覚。顔を上げると、紫様が微笑んでいた。
そして紫様は、まるで子供を慰めるかのような優しい言葉で俺に話しかける。
「白滝」
「紫様……」
「そういうこともあるわよね。ドンマイ」
「うっうわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
俺にかけられたのは、何気に一番心に突き刺さった、悲しすぎる言葉だった――
宴会も、もうお開きムードに入っている。こぁさんとか酔いつぶれて寝ちゃってるし。美鈴は空いた皿を片付けたりするいい子。その他のみんなも、今更騒ぐことなく、静かな時を過ごしてるって感じかな?
実は先ほど、射命丸さんと犬走さんが起きてきた。宴会が自分たちの知らぬ間にお開きムードに入っていることを残念がってたね。特に射命丸さんは「酒にかこつけた極秘スクープがぁ…」とか言って血涙を流していた。今はもうあきらめてこの宴会の記事を書くべく、写真を撮っているみたいだ。マスコミも大変だな。
あと……犬走さんな。謝ろうとするんだけど、どうも避けられてしまう。目が合ったな、って思うと顔真っ赤にして背けられてしまった。あれは相当怒ってるみたいだ、やっぱり今のこの宴会の場でなくてもいいからどっかでしっかり謝っておかないとな。このまま避けられ続けるのは、俺が悲しすぎて死ぬ。
かくいう俺は、一人月を眺めていた。綺麗なほどの満月だ。そして…偶然にもこの月は赤みがかかっていた。これは紅霧とは関係ない。きっとただの自然現象だ。だがなんとなく、運命的なモノを感じてしまうな。
不意に、何かに引っ張られる感覚を背中に感じた。振り向くとそこには、俺の服をきゅっと握る、フランの姿があった。
なんだかその様子が可愛くって、俺はフランの頭をポンポンと撫でる。フランは「えへへ…」と笑った。
「どうした?」
「白滝さんと……あんまり話してなかったって思って」
「そういえば…そうだったかもな」
確かに、フランとはあまり話さなかったかもしれない。俺は俺で楽しんでたし、フランはフランで楽しそうにしてたから、つい失念していたようだ。
俺はまたフランの頭を撫でた。
「ごめんな。寂しい思いさせたか」
「ううん、大丈夫」
そうは言うが、俺の服を握るフランの力が少し強くなったのを俺は感じた。ダメな男だな俺は。こんなかわいい子をほったらかしにしていたとは。
ふと、夜空を見上げる。月は紅く輝いている。まるで俺たちを照らすかのように。隣を見れば、フランも同じように月を見ていた。
「楽しかったな、宴会」
「うん、楽しかった! お姉様ともいっぱいお話しできたし!」
「そっかそっか」
フランの様子につい笑みがこぼれる。うん、楽しそうにしてた、じゃなくて楽しかったんだな。よかった。
少しの沈黙が流れる。だが沈黙と言っても、気まずいものではない。なんていうんだろうな、お互いがお互いを感じあってるというか、温めあってるというか、そんな感じ。ま、簡単に言ってしまえば心地よい空気ってやつだな。
「白滝さん」
フランが口を開いた。その声色は少し緊張しているようにも思えた。
「なんだ? フラン」
「えっとね……その…まだちゃんと言ってなかったなって…」
少しフランが俯く。何かを決心するかのように。
「いろいろ考えたの。なんて言ったらいいんだろうって」
「うん」
「最初は、ごめんなさいっていうつもりだったの。フランのせいで、迷惑かけてごめんなさいって、フランの力で白滝さんを傷つけてごめんなさいって」
「そっか。でもなフラン。俺はそんなこと気にしてないし、気にする気もない。だから、謝られても、うれしくはないぞ?」
そう俺がフランに言った途端、フランは一瞬驚いたような顔をして、そして、笑い出した。
「ふふふっ、やっぱり、お姉様の言う通りだ」
「おう?」
「お姉様もね言ってたの! あいつはそんなこと言っても喜ばないって」
「…そっか」
なんだレミリア様。なんだかんだ言いながら、俺のことよくわかってるじゃないか。
うん、そう。フランに謝ってもらう筋合いなんてない。あの力を受けたのだって気にしてないし、迷惑だなんて思ったこともない。むしろ感謝してるくらいだ。フランが、この世界にいてくれたこと。それがわかった時のうれしさったらなかった。まぁ初対面の時は正直言って驚愕のほうが強かったがな。
フランは、笑顔で俺を見てくれている。もうこのこと自体が幸せ以外の何物でもない。
「うん、だからねフラン考えたの。どうしたら白滝さんが喜んでくれるかなって。お姉様とも相談しながら考えたの!」
フランの姿は月明かりを浴びてきらきらと光り、ほんとうにきれいなものだった。
そして、フランはその可愛い顔いっぱいに笑顔を作り、俺にこう言ったのだった。
「ありがとうっ! 白滝さん! フランを、救ってくれて!」
あぁ……今気づいた。
紅霧異変は、『俺の中の紅霧異変』は、今やっと終わりを告げるのだと。
俺はきっと、この言葉を聞きたくて、ここまで全力で走ってきたのだろう。
だからこそ俺は、今まで感じたことのないような幸せを、今全身で感じているのだろう。
あぁ……あぁ……これほどうれしいことはない。これほど感激することはない。これほど涙が出そうになることはない。
今は、溢れ出しそうになる感情を抑えて、フランの言葉に答えよう。それがきっと、俺の最後の仕事だ。
もっといい言葉をかけようと思った。でも今の俺にはこれが精いっぱい。いや、むしろこの言葉が、今の俺の全てだったかもしれない。
「こちらこそ、ありがとう、フラン」
俺は、いつものように、でもいつもとは違う感情を感じながらフランの頭を撫でた。
フランはいつものように、気持ちよさそうに、幸せそうに笑った。
あぁ……幸せだ。何回も言うことになるが何回言ってもこの気持ちを表しきることはできない。
そんな何とも言えぬ、幸せな充足感を感じていた、その時。
「あやや、いい雰囲気ですね、お二人さん」
そう声をかけられた。声のする方を振り返る俺とフラン。次の瞬間、
「激写!!」
俺達二人を、閃光がつつんだ。
「あややや、いい写真が撮れました」
気づくとそこには、射命丸さんがいた。どうやら写真を撮られたらしい。
フランはすごく驚いたようで、固まってしまっていた。だが我を思い出したの様に頭をぶるぶるとふった。
「もー! いい雰囲気だったのに! びっくりしちゃったよ!」
「あややや、これは失敬。ではでは」
そういって射命丸さんは、そそくさとみんなが集まっている方に走り去った。フランも「あっ待って―!」と射命丸さんを追いかけて走って行ってしまった。
なんというか微笑ましくて、つい笑ってしまった。
前途多難、まだまだ問題はあるだろう。フランの精神的なものもあるし、あの能力もまだ完全に制御しきれたとは言えない。また異変による紅魔館のレッテルやら風評被害も大変なことになりそうだ。
だがまぁ……大丈夫だ。なんてたって、あの紅魔館の住民たちだからな。
俺が大好きになった人たちだ。そんな問題、軽くクリアしてしまうだろう。
そして何より
あの姉妹の笑顔に勝るものはない。
さて俺もあのみんなの笑顔の輪に入るとしようか。俺はもう一度、この紅く輝く月を見上げてから、みんなの元へ、歩いていくのだった。
ふと気づいた。そういえば、俺が今日見た夢、あれも……正夢だったな、と。
俺の能力も、やっぱりバカにはできないってことだ。この能力を得られたこと、感謝しよう。
それと同時に、わが能力よ。俺の願いを一つ、聞いてくれないか?
願わくば、みんなが笑顔あふれる夢が、いつまでも、いつまでも、見れますように――
~Fin~
お疲れ様でした! そして読んでくださってありがとうございます!
今回は異変後の宴会の話をお送りしました。ところどころに独自解釈含まれたので、気になる人もいらっしゃったかと思いますが、そこは、ほら、未熟なトーレでございますし(逃げ)
それと、様々な衝撃事実がわかりましたね。
なんと永夜異変はもう終わっていた!
白滝はあと四回きゅっとしてドカーンされたら死ぬ!
白滝が時々見ていた正夢みたいな夢は、白滝の能力によって引き起こされていたものだった!
美鈴は可愛かった!
椛も可愛かった!
以上の五点ですね。後半二つがおかしい? いったい何のことやら
まぁ、永夜異変に関しては賛否両論あると思いますが、一応考えていることもありますのであしからず。
あとダイジェストの理由についての正解ですね
正解は「文字数制限」です
このハーメルン様は本文が4万字以内なんですね。で今回のこの本文が大体3万字でした。……書いている途中で「これ、地の文まで入れてたら、4万字超える!」ってなったのでダイジェストとなりました。
まさかここまでの大容量の内容になるとは思わなかったですよ……
あと、みなさんお分かりかと思いますが、なんと今回、私のとある大切な友人が挿絵を描いてくださいました! いやー、ほんとに感謝感激ですね!
白滝はこんなにイケメンなのか! それは私が聞きたい!
誤字脱字指摘や感想待ってます!
こんな私に感想をくれる方はトーレのマイエンジェル
あと、宣伝事項です!
活動報告、前書きにも書きましたが、今回ニコニコ動画様でゲーム実況を作らさせていただきました!
題名「【実況】これが私のDead Space3」タグ検索で「トーレ」と検索していただければ、一発で出てきます
http://www.nicovideo.jp/watch/sm24044910
暇があれば、ぜひぜひご覧になってください!
さて、紅霧異変も無事終わり、この後白滝はどうなるのでしょうか!
これからも東方一年郷をよろしくお願いします!
ではでは、次話でお会いしましょう! グッバー!