東方一年郷   作:トーレ

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金曜日が投稿予定日だと言ったが……あれは嘘だ。

ということで、ども! トーレです!
今日は死んでしまうほど暇だったので、投稿してしまったトーレです!

予定より早かったから、土下座はなしだ。

感想ありがとうございました!励みになります!
…えと、感想の返信、ぼく送れてますか? このハーメルン様での活動はまだおぼつかないので…一応、返信としてやってるのですが。送れてなかったらすみません!

さぁ、二話ですよ! なんとここで! あのお方が!

ではどうぞー! 暖かい目で見ていってね






第二話 ~生と死のボーダーライン~

 

「はぁっ……はぁっ…」

 

 俺は走っていた。道という名もないような道を、前が見えないほどに生い茂っている木々をかき分け、俺は走っていた……いや、逃げていた。

 

「ったくっ! ……はぁっ…なんだってんだよ!」

 

 そんな悪態をつきながらも、足を止めない。足を止めたら……あいつに喰われる!

 

「たっ確かあいつって、饕餮だろ! 龍になりきれなかった龍の子がどうとかこうとかっ!…」

 

 まったく聞いてくれる人がいるわけでもないのに、無駄な知識を披露する俺。それだけ混乱しているという風に捉えてください。詳しく饕餮(とうてつ)を知りたい奴は、ウィキペディアで見てみてね♪

 

「くっ……ッ」

 

 いてぇ! なんだ今の木! 棘あったぞ! なんだ!俺が音符使ったことへの当てつけか!? ツッコミか!? …まぁいいや、今は逃げることを先決に、だ。

 

俺は全力で走り、一つ林を抜けたところで、少し開けた場所へ出た。真ん中に大木が生え、なんだかいい感じの雰囲気の場所だ。

ふいに俺の足は止まった。この雰囲気に魅せられたのか、それともただただ限界だったのかは分からないが。

 

「はっ! いかんいかん、こんなところで立ち止まっている場合じゃない! ……あれ? でも……」

 

 背後から物音はなかった。先ほどまでは、野郎が走ってくる音がしたんだが…なんとか撒いたようだ。

 

「ふぅぅぅ……助かったぁ…」

 

 俺は大きなため息をつきながら、その大木にもたれかかって座った。生死の境をさまよったわけだ。体の疲労は半端じゃなかった。体中汗でべっとりだし。

 

「はぁぁ…マジで勘弁してくれよ」

 

 俺は、野郎の顔を思い浮かべながら空を見上げる。……まぁ、木の下にいるから見えるのは葉っぱだけなんだけど。

 

「いきなり饕餮はシビアすぎるだろ……幻想郷初見殺しだっての」

 

「グルルルル」

 

「そうそう、お前お前。まったく、やめてくれよ。俺を食ったっておいしくないだろ?」

 

「グルルルルル」

 

「しかし、この幻想郷は俺の思ってるのと所々違うところがあるんだよなぁ…」

 

「グルルルル」

 

「俺はお前みたいなのは、妖怪の山にいるかいないかかと思ってたよ」

 

「グルルルルル」

 

「考えを改めなきゃなぁ…そう思うだろ?」

 

「グルルルル」

 

「ぐるぐる言っててもわかんねえよ。はっきりしゃべれよ、とうて……つ……」

 

 あるぇー、どうしてさっき僕を食べようとした君がここにいるのかな? 確か撒いたはずだし、背後からの音もなかったのに………あっ、目が合った。

 

「グワワアァァァァァァァァッ!」

 

 俺の人生、オワタ\(^o^)/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~Dead end~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……終わってないよ!! 何とか助かったよ!!

 

「げほっ、げほっ…まじでやめてくれ……ここにきてまだ一日もたってないのに、捕食エンドとか……」

 

 本気でやばかった。食べられるギリギリのところだ、俺が人里への道を見つけたのは。

「妖怪は人里に危害を加えないという決定事項の本能がある」

 二次創作だったか、公式だったか分からないがそんな言葉を思い出したのだ。……正直、一か八かだったが、当たりだったようで、俺が人里に入ったら饕餮は方向を変え、森に戻っていったのだった。まぁ、なんにせよ助かったのは事実だ。

 

「……これは…考えを改めないとな…」

 

 俺は深く呼吸をしながら考える。……甘かった。いや甘すぎたのだ、俺の幻想郷への認識が。

 

「…全部の妖怪が…可愛い女の子な訳が無いもんな」

 

 いつもオリ主が時にはオリキャラも交えつつ、ハーレムでラブラブな二次創作を読みすぎた結果がこれだよ! みんなも気よつけなはれやっ!

 息も整ってきたので、体を動かそうとするのだが、全然動けない。仕方がないので大の字で寝たままでいることにする。周りの目? なにそれおいしいの?

 

「しかし、シビアだなぁ…」

 

 幻想郷。俺の想像なんかより、ずっとずっとシビアで厳しい世界のようだ。霊夢も想像より厳しいし……恋愛対象として攻略しようなんて考えてないが、あれは仲良くするのも難しいんじゃないかな…。あぁ…もっと仲良くなれそうな人に会いたい……あっ妖怪でも可。

 まぁ、個人的な欲望は置いておいて、今一番の問題は、これからどうするかだ。一応考えとしては、慧音先生を訪ねてみるつもりだったんだが……。

 

「……こんな感じだと、慧音先生も鬼のように厳しい人かもしれないよな……」

 

 そう考えると気が引ける。だが、それ以外にあてがない。また森に戻る気にもならないし……ええぃ! あたって砕けろだ! ヘッドバットでもなんでもくらってやろうじゃないか!

 よし、体も動く。俺は慧音先生に会うべく、不安にがたつく体に鞭打って、寺子屋に向かうのだった――

 

 

 

 うーむ。寺子屋はみつけたが、いらっしゃらなかった。どうしたものか……おっ、あそこに人がよさそうで、なにか事情を知ってそうなお婆さんがいる。すこし話を聞いてみよう。

 

「すみませーん。上白沢慧音さん、いらっしゃいますか?」

「先生なら朝から出かけておるよ」

「そうですか。いつ頃戻られるか分かります?」

「三日ほど帰ってこないそうじゃな」

「……うっす」

 

 ……OTZ 望みが…ついえた…。やばい、日も沈みかけている。このままでは、この危険な世界で野宿することになってしまう! それだけは何とか回避せねば。

 

「はっ! …いるじゃないか。人里に住んでて、人もよさそうで、いい場所を知ってそうな人! 稗田阿求さんがいるじゃないか!」

「阿求さんも、先生について行きなさったよ」

「……うっす」

 

 ……泣いていいかな……

 

 

 

 夜になった。パチパチと燃える炎が美しい……鬱だ、死のう。

 あの後、あのお婆さん含め、色々な人に頼んでみたが、やはり普通じゃない雰囲気の俺に対しての反応は良くなく…結局は、野宿することとなった。…今の俺には絶望しかない。

 なんとか火はおこせたが、食料調達は素人の俺にはどうする事も出来なかった。今日は幻想入りしてから半日、何も食べていない。

 

「……このままじゃ、妖怪様、どうぞ食べてくださいって言ってるようなもんだよな…」

 

 ははっ、と乾いた笑い声が喉からでる。妖怪の住む森で、武器も持たずに、火をおこし最悪寝ている人間なんかかっこうのごちそうだ。俺は何の抵抗もなく食べられるだろう…。

 

「…あの時、格好つけずに、紫様に頼みこめば良かったな…」

 

 絶望の次に来るのは、都合のいい後悔だ。……どうしてあの時あんなこと言ったのだろうか…今となっては恥ずかしい。

 

「…………」

 

 もはや、無気力だ。何のやる気もなくなってしまった。どうしても……どれだけ前向きな事を考えようとしても、昼のあいつの醜い顔が思い出され、えも言われない恐怖心が心の底から這い出てくる……ダメだ、やる気がでない。

 

「…終わったな、俺の人生。一年よりだいぶ早いよな……でも、幻想郷に来れただけでも…ほんとありがたくて、うれしい事だったな」

 

 ありがとうございます、紫様。でも、すみません。もう無理です。

 ……後悔が無いと言えば嘘になるが、逆に当たり前といえば当たり前だ。俺は所詮「人間」なんだから。

 そういえば、この世界で死んだら、元の世界の俺はどうなってしまうんだろうか…もはや存在自信忘れられているのだろうか……分からない。分からないが、もうそんなことはどうでもいい。

 俺はとうとう四肢を投げ出し、大の字で寝ころんだ。もうほんとに…なにもかもどうでも良かった。もう死ぬ身だ。いまさらいろいろ考えても仕方ない。さぁ、お召し上がりくださいな……

 目をつむる。風で林がささやく音、虫の声がきれいに聞こえてくる。もはやすがすがしい気分だ……

 

「あなたは…食べてもいい人類?」

 

 少し幼く、可愛らしい声がふいに聞こえてきた。聞き覚えのある言葉だ。……ああ、これは。この言葉は、闇の妖怪、ルーミアだ。

 

「あなたは食べてもいい人類?」

 

 ゆっくり目を開けた。……そこには可愛らしい金髪の髪の子が立っていた。…確かにルーミアだ。そうか、俺はルーミアに会う事ができたわけだ。

 さて、食べてもいい人類かどうかか……

 

……絶望の俺の中に、何かが芽生えた。それは「他のよく分からない妖怪に食べられるくらいなら、この可愛い妖怪に食べられる方が嬉しい」という、普通なら絶対に思いもしない考えだった。

だめだっあきらめるな! そう言っている「俺」を押しのけ、絶望に染まった「俺」が顔を出したのだった。

 

 

「そうだよ。俺は食べてもいい人類だ」

 

 音もなき真夜中。月の光が、俺とルーミア、二人だけを照らしていた――

 

 




お疲れ様でした! そして読んでくれでありがとうございます!

白滝、生命の危機!このまま食べられてしまうのか!

ちなみにうp主は、ルーミアになら食べられていいと思っています(キリッ)

次の投稿は、土曜日を予定しています。とうとう、土下座か……

5話くらいまではこの早め早めのペースで行きたいと思っているので、よろしくお願いします!

感想待ってます。俺のテンション上がります。

では、また次回ー


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