東方一年郷   作:トーレ

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どうも! トーレでございます!

お正月の特別号の小話 Part2でございます

白滝事件を聞いた幻想郷の面々の反応です
なおこの反応会はPart3まで続きます。

~注意事項~
・「東方一年郷」の世界観であり、また同作品の登場人物が出てきますが、この小話はIFストーリーです。誤解無きよう。
・本文の形式が小説型でなく「台本型」となっています。読んでいただければ分かります。抵抗のある方は、ごめんなさいです
・東方一年郷未登場のキャラが多数出る可能性があります。ですがあくまでIFなので、本編と同じキャラクター設定になるとは限りませんのであしからず。

ではでは、どうぞ!


正月特別小話 『白滝殺人(?)事件!!』 Part2

 

第三章 ~反応~ その一

 

 

 

 場所は紅魔館。部屋のなかでレミリア・スカーレットが優雅ともいえる雰囲気を醸し出しつつ、紅茶を飲む。そばに控えるは十六夜咲夜。目を閉じたまま姿勢を揺るがせない。そんな美しい雰囲気を壊すがごとく扉を思いっきり開けたのは、紅魔館門番、紅美鈴だった。

 

美鈴「たっ大変です! レミリア様!」

 

レミ「美鈴。何があったかは知らないけれど、ノックもせずに入ってくるのはあまりにも不作法ではないかしら?」

 

美鈴「あわわっ、すっすみません」

 

咲夜「美鈴、深呼吸」

 

美鈴「はっはい。……すーはー……すーはー」

 

レミ「それで、そんなに慌てて一体どうしたというのかしら? あ、咲夜。紅茶のお代りを」

 

咲夜「かしこまりました」

 

美鈴「そっそれが! 白滝さんが!」

 

美鈴「白滝さんが誰かに殺されてしまったみたいなんです!」

 

レミ「ぶふっ!!」

 

咲夜「……お嬢様、はしたないですよ」

 

レミ「うっうるしゃい。というか美鈴! その本当なのかしら!? あの白滝が殺された?」

 

美鈴「あ、殺されたんじゃなかった!」

 

レミ「どっちなのよ」

 

美鈴「殺されたんじゃなくて、今朝部屋の中で気絶した状態で発見されたそうなんです」

 

レミ「気絶……ねぇ」

 

美鈴「はい。それでなんでも、霊夢さんと魔理沙さんがその犯人捜しの調査に乗り出したそうで」

 

レミ「よっぽどの暇人ねあの二人は」

 

美鈴「それで、私たちに事情聴取の依頼が来てます」

 

レミ「依頼? なに、それ。こんな新年早々博麗神社に来いとでも言いたいのかしら?」

 

美鈴「……そう、みたいですね」

 

レミ「……咲夜。あなたはどう考える?」

 

咲夜「そうですね。白滝気絶の原因は十中八九痴情のもつれでしょう」

 

美鈴「ちっ痴情…っ」

 

咲夜「ですが、まぁ……行ってみてはどうですか? せっかくの新年なのですから、初詣のついでにでも」

 

レミ「……美鈴はどう考える?」

 

美鈴「行くべきですよ! 私は白滝さんを助けてあげたいですし!」

 

レミ「あの二人が面白がってやってるだけだと思うけどね……それにしても必死ね美鈴」

 

美鈴「必死? ですか?」

 

レミ「ええ。ま、恋敵も増えてきてるみたいだし、気が気でないのは分かるけど」

 

美鈴「こっ恋なんてそんな!? 白滝さんみたいな素敵な人と私なんかじゃ釣り合いませんよぉ!」

 

咲夜「……主語が反対のセリフを白滝の口からきいたことがありました」

 

レミ「まぁいいわ。でも、咲夜の言うとおりね。せっかくだし行こうかしら」

 

咲夜「かしこまりました。ではほかの皆さんもお呼びします。美鈴、外で遊んでいる妹様を呼んできてもらえるかしら? パチュリー様達は私が呼んでくるから」

 

美鈴「あ、はい!」

 

咲夜「ではお嬢様。準備に向かいます」

 

レミ「わかったわ」

 

 二人退室。

 残ったレミリアはため息をついた後、笑みを浮かべる。

 

レミ「まったく……白滝の周りは新年になっても変わらないわね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 所変わって白玉楼。

 料理をしている庭師・魂魄妖夢の元に、主である西行寺幽々子が来る。

 

幽々子「妖夢―」

 

妖夢「幽々子様? どうされたんです? まだおせち、準備できてませんけど……」

 

幽々子「ううん、料理の催促に来たわけじゃないの」

 

妖夢「ではなんです?」

 

幽々子「えっとねぇ、今カラス天狗の子から話を聞いたんだけどぉ」

 

妖夢「カラス天狗……文さんですか。文さんがどうしたんですか?」

 

幽々子「なんでもねー。白滝が、部屋で意識を失って倒れてたらしいのよぉ」

 

妖夢「……え?」

 

 妖夢、手に持っていた料理を落とす。幽々子が露骨に残念そうな顔をする。

 

幽々子「ああー…おせちー! 妖夢、どうしたの? もったいないわよ」

 

妖夢「……準備をします」

 

幽々子「んー?」

 

妖夢「幽々子様! 私はこれから地上に向かう準備をします!」

 

幽々子「ちょ、ちょっと妖夢―。いきなりすぎるわよぉ。そんなに急がなくても……せめておせち」

 

妖夢「いてもたってもいられません! 今すぐ白滝様のそばに行かないと!」

 

幽々子「妖夢……」

 

妖夢「失礼します」

 

 妖夢退室。

 幽々子、一人残され、ため息。

 

幽々子「もう、妖夢ったら、白滝のことになると周りが見えなくなるんだからぁ」

 

幽々子「……でも、白滝の『そば』に、ね。あの子も積極的になってきたわね」

 

 幽々子、そばにあるおせち料理を手でつまんで食べる。そして笑顔。

 

幽々子「妖夢が大きなライバルになるのも、時間の問題かしらぁ」

 

幽々子「さて妖夢ばっかり白滝の好感度が上がっても困るし、私も準備しようっと。うふふっ」

 

 そう言って幽々子、もう一度おせち料理をつまみ食いして退室。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 所変わって、妖怪の山。九天の滝。河城にとり、犬走椛が将棋をしている。近くでは鍵山雛がくるくると回り、厄を吸収している。

 

椛「……王手」

 

にとり「まっ――」

 

椛「待ったなし、だよ」

 

にとり「ぐぬぬ、ちょっとぐらい許してくれてもいいじゃないかぁ」

 

椛「にとりは一度許すとしつこいから」

 

にとり「むぅ……」

 

雛「ふふ、元旦なのに将棋なんて、ほんと好きね」

 

椛「今日は非番なんだ。なぜだか文様も朝からいないし、これくらいしかやることがないから」

 

にとり「私との将棋優先度低いなぁ。まぁ別に構わないけどさ。楽しいし」

 

雛「暇なら、あの人のところにでも行ったらよかったんじゃない? あなたなら歓迎してくれると思うわよ、彼」

 

椛「!? なんでここで白滝の名前が出てくるんだ!」

 

雛「名前、出してないわよ私?」

 

椛「なっ……ぐぅ…」

 

にとり「なははー、椛は素直じゃないねぇ」

 

椛「どっどういう意味だ」

 

にとり「言葉通りだよ。勘違いしちゃうくらい会いに行きたいなら、会いに行けばよかったのに」

 

椛「だっだれが新年早々にあいつの顔なんか、みっ見に行かなきゃいけないんだ」

 

雛「……会いに行ったらきっと、あなたの頭撫でてくれるわよ」

 

椛「そっ、そんなの嬉しくなんて」

 

にとり「……体は正直だな」

 

椛「ん?」

 

にとり「ほら、しっぽ」

 

椛「しっぽがどうした――ってうわぁ!」

 

雛「あらあら、すごい。ちぎれんばかりね」

 

椛「こっこれは違うんだ! その! えっと……」

 

雛「あらあら、うふふ」

 

にとり「にやにや」

 

椛「わっ笑うなぁ!」

 

にとり「そういや、白滝の話で思い出したんだけど」

 

雛「どうしたの?」

 

 

にとり「あいつ、今朝部屋で倒れてたって聞いたけど、ほんとか?」

 

椛「!?」

 

雛「あら! そうなの?」

 

にとり「うん。いや、そんな深刻な話じゃないらしいんだけどさ。今霊夢と魔理沙が調査に乗り出してるんだってさ。朝から文の奴がいないのは二人に頼まれて、そのことを広めて回ってるからなんだと」

 

雛「へぇ、あの白滝がねぇ。誰かに襲われたのかしら」

 

にとり「そうみたいだって言ってた。だからあの異変コンビはそれの犯人捜しが目的なんだって。いや私も今朝文から聞いた話だけだけだから詳しく話知らないけどさ」

 

雛「椛、その話は?」

 

椛「……いや、知らない」

 

にとり「そっか、ちょっと心配だよなぁ」

 

雛「そうね…お見舞いにでも行こうかしら」

 

椛「……」

 

にとり「だなぁって、どうしたの椛? 急に黙りこくって」

 

椛「……急用」

 

にとり「おん?」

 

椛「急用を思い出した。将棋はここまで」

 

にとり「お、おう。それはいいけどさ。急用? どうしたんだよ?」

 

椛「急用は急用、それだけだ。じゃあ」

 

 椛、その場から飛び去る。にとりと雛は唖然とした様子でそれを見送る。

 そして我慢できないように吹き出す。

 

にとり「あはは、椛の奴、やっぱり素直じゃないな」

 

雛「そうね。ま、素直じゃないのは椛だけじゃないと思うけど」

 

にとり「ナッナンノハナシカナー」

 

雛「まったく、一人で白滝のところに行く勇気がないからって、無理に椛をたきつけなくてもいいじゃないかしら?」

 

にとり「……やっぱり雛にはバレるか」

 

雛「当たり前よ。一体何年あなたの隣にいると思ってるの」

 

にとり「あはは、そうだなぁ。じゃ、椛も向かったみたいだし、私も行ってくるよ」

 

雛「ええ、行ってらっしゃい」

 

にとり「……雛は、いいか?」

 

雛「ええ、私は大丈夫」

 

にとり「……そっか。じゃな」

 

 にとりカバンをもって去る。雛、一人になってからため息をつく。

 

雛「……つくづく素直じゃないわね、私も。でも、新年からあの人の事、不幸にしたくないし」

 

雛「……ふふ、それこそ、あの人だったら笑って許してくれるかしらね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 所変わって、妖怪の山の守矢神社。風祝の巫女、東風谷早苗はいそいそと新しい巫女服に着替えている。そこに二柱、洩矢諏訪子と八坂神奈子が入ってくる。

 

神奈子「おはよう、早苗。昨日あれだけ夜更かししたのに、早いね」

 

諏訪子「ていうか、朝からそんな巫女服に着替えるなんて珍しい。どうしたの? というか、おせち料理できた?」

 

早苗「……神奈子さま、諏訪子さま。不出来な巫女をお許しください」

 

神奈子「さっ早苗? いきなりどうしたんだい?」

 

早苗「私は……自分の欲望に負ける、ダメな巫女です……」

 

諏訪子「欲望?」

 

早苗「私……今から白滝さんの看病に行ってきます!!」

 

 早苗、飛び去ろうとする。それを神奈子が手を掴んで止める。

 

神奈子「ちょいと待ちな早苗。全然話が見えないよ」

 

早苗「止めないでください神奈子さま! 私、白滝さんのそばに行かないと心配で死んでしまいそうなんです!」

 

諏訪子「朝から情熱的だね早苗!」

 

早苗「詳細はその新聞を読んでください! それでは!」

 

諏訪子「あぁー! 待って待って! おせちは!?」

 

早苗「台所に!」

 

 早苗、飛び立つ。神奈子と諏訪子、呆然。

 

神奈子「まったくあの子は。白滝のことになるとずっとあんな調子だねぇ」

 

諏訪子「それだけ好きなんだよ、白滝の事。いやぁ守矢家は安泰だね。さ、おせちおせち」

 

神奈子「お前さっきからどんだけおせち食べたいんだい」

 

諏訪子「なんてこと言うの! 年に一度の料理なんだよ! おせち!」

 

神奈子「はいはい、わかったわかった」

 

 諏訪子、楽しそうに退室。神奈子は机の上の新聞を取り上げる。

 

神奈子「まったく、諏訪子も諏訪子だね。で、これがその新聞か。なになに……『元日の悲劇。幻想郷の無計画男・白滝氏、何者かに襲われる!?』……部屋で気絶した状態で発見、ね。ははぁ、こりゃ確かに物騒だ。早苗が飛び出すのもうなずける」

 

神奈子「不出来なんてことはないさ、早苗。大切な人間を助けたいって気持ちは大切なもんだよ」

 

 うんうん、とうなずく。そこに諏訪子の悲鳴が鳴り響く。

 

諏訪子「きゃあああ!」

 

神奈子「どうした諏訪子!?」

 

諏訪子「こんなの…こんなおせちじゃないよ!」

 

神奈子「おせちがどうした!?」

 

諏訪子「白飯の上に梅干しで『おせち』って書いてあるだけだぁぁぁぁ! 手抜きにもほどがあるぅぅ!」

 

神奈子「……前言撤回。早苗、もう少しだけ私たちを労わ

 




お疲れ様でした。そして見てくださってありがとうございます!

さて後書きですが、毎日となると書くことが無くなるので、この小話のラスト話にてまとめて書きます。

ではまた次回(明日)会いましょう!
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