東方一年郷   作:トーレ

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ども! トーレです! チョコミントって……おいしいよね、ということに気付いたトーレです!

今回はしっかり投稿期限を守りましたよ! 頑張った僕!

感想いつもありがとうございます! 励みになってます!

さて今回は……あのお方たちが出てきますね。
この二人は……人気が高すぎて下手に書けなかったので難しかったです…

楽しんでいただけるとなによりです!

では、温かい目でみていってください! どうぞー





第五話 ~安住の地~

 

 

「まぁ、遠慮しなくていいわ。そこに座りなさい」

 

「あっ、ありがとうございます」

 

「誰が、イスに座れと言ったかしら? そこに座りなさいと言ったのよ?」

 

「床ッすか……うす」

 

 おぜう様にお出迎えされた後、俺は応接室のような場所に通された。なんとも豪華であるっ! シャンデリアきらきらだ……なんか、幻想郷来てから初めて家という家にたどり着いたわけだ……変な感動が来る。幻想郷に来て一日経ったか経ってないか……昨日夜は過ごして、昼にはなってたから一日は経ったか。死んでた期間がいまいち分からん。その短い期間で、何回死にかけた……というか死んだか。

 

 そんな俺は絶賛床正座中だ。おぜう…いや、これは認識を改めるべきだな、このカリスマ…ッ! レミリア様だっ!

 服や外見は、原作や二次創作そのままだが、このカリスマ……「ルナティックかっこいい」なんてタグは速攻で付くだろうな。「紅魔館城主」「吸血鬼」まさにそんな感じだ。ついでに、俺の想像よりドS度が二倍増しだ。ド親切じゃないぞ? サディスティックだからね?

 

「それで、紫からの話なんだけれど」

 

 レミリア様は、紅茶に一回口を付け俺の目を見つめてくる……やべっめっちゃ顔きれい! なにこれ肌つやつやですやん! めっさ可愛いっ! ずっと見つめてられるわ!……てかいつの間に紅茶あった? さっきまであの机にはなにも……あぁ、さくや…十六夜さんか。うーむ、主の後ろに一歩下がって微笑みながら見守っている姿、まさしく瀟洒! ……なんかもう今日は叫びっぱなしだな、俺。まぁ心の中で。

 レミリア様は少し微笑んだ。

 

「なるほど……確かに紫の言った通り、肝は据わっているわね」

 

「へっ?」

 

「あなた、一回も私から目を逸らさなかったわね? 普通の人間や妖怪は、このカリスマに中てられたら気絶しちゃうものなんだけど」

 

「あっありがとうございます」

 

 すっと目を細めてから、レミリア様は紅茶をもう一口含んだ。…………言えねぇ。可愛くてきれいでなでなでしたいなぁprprhshsしたいなぁぎゅうぅぅってしたいなぁとか思って見惚れてましたなんて言えねぇ。

 

「さて、話を戻すわね。昨日の夜、私のもとに紫が来て『とある外来人の白滝って男をここに送るから煮るなり焼くなり好きにしていいけど、一応預かって頂けないかしら? あの男ならどんな仕事でも喜んで引き受けるわよ。執事にでも庭師にでもなんでもしていいから、よろしくね♪(キラッ』ってすんごい胡散臭い笑顔で言ってスキマに帰って行ったんだけど」

 

「……そうっすか」

 

 紫様……あなたもドSなんですか? ほんとに俺のイメージと違う。もっと清楚なイメージがあったんだが……

 レミリア様はため息をひとつついて、俺をまた見てくる。

 

「その話は本当なのね?」

 

「……ええ。一応、そうです」

 

 ……逆に考えろ白滝。逆に、どんな仕事も快く引き受ければ、最低限の生活はできるというわけか? 紫様直々に頼みこんだわけだ、さすがのレミリア様も無下にはしないはずだ。ならば、今ここで下手に反論するより肯定したほうがいいと思った。まぁあんな死にそうな思いするより、ひどい事はないだろう。というか、なにげしっかり俺のことを頼んでくれた紫様マジ感謝。

 

「ふむ。なるほど、偽りはなさそうね。正直、雇うも雇わないも私の運命に関わりが無いことだから、どうでもいいんだけど。……さて、どうしたらいいかしら、咲夜?」

 

 レミリア様は振り返ることなく、後ろの瀟洒な従者に問いかける。十六夜さんは初めて目をゆっくり開き、俺を見る。ひょうっ! これまたものすんごく美人! ドキッとしちゃうよね。

 十六夜さんは少し思案にふけった様子で、主の問いに答える。

 

「そうですね……正直、お嬢様の住むこの館に人間を、しかも男性を住まわせるのは甚だ不本意ではありますが……」

 

「ははは……」

 

「……ん、確かに先程の態度といい、美鈴の殺気をくらっても普通でしたし、普通の人間ではないということはうなずけますね。ここは、二・三日働かせて様子を見るという風にしたらいかかでしょう」

 

「そうね、それが一番妥当かしら」

 

 つまりは、一旦就職決定? やったぜ! バンザイ! ……でも、様子見なんだよな?

 

「ひとつ質問いいですか? 十六夜さん」

 

「なんですか?」

 

「その二・三日でダメだったら、俺どうなるんですか?」

 

「役立たずに…何を施せと?」

 

「ですよねー」

 

 十六夜さんの一言に撃沈した俺。この三日間で満足のいくような活躍をしないと……また野宿の生活に逆戻りというわけだ。それだけは何としても避けねば……っ!

 

「分かりました。この白滝、全力で執事を務めさせていただきます!」

 

「執事じゃないわ。あなたはただの雑用係よ」

 

「ですよねー」

 

 ……いや、今のは俺が悪い。一気に執事なんて高位な役職に就けるわけねぇもんな。

 俺がすこし落ち込んでいるのを尻目に、レミリア様は十六夜さんに指示をだす。

 

「それじゃあ咲夜。この男に仕事の基礎をたたきこんでちょうだい」

 

「かしこまりました、お嬢様。では行きましょう、白滝さん」

 

「はっはい」

 

 部屋から出る十六夜さんの後をおいつつ、レミリア様に一礼して、俺は部屋を出た。

 部屋を出てすぐ、俺は十六夜さんに話しかけられた。

 

「今の行動といい、私のことを名字でさん付けしたことといい、あなたには一応礼儀というものはあるのですね」

 

「きつい言い方ですね。これでも上下関係や尊敬の意は分かっているつもりです!」

 

「…そうですか」

 

 十六夜さんはそれだけ言って、スタスタと歩き出す。俺も慌ててその後を追っていった……正直、名字呼び、さん付けは無礼なことを言って襲われることを防ぐ、いわば恐怖心から出たものだ。尊敬から出たものではないが……まぁこの際、どうでもいい。まずは自分の身の安全を第一に。この三日間は、というか許可が出るまではずっと敬語で行こう。そう覚悟を決めて、俺は淡々と歩く十六夜さんの後を速足で追っていくのであった。

 

 

 

「きつかったぁぁぁ……」

 

 俺は、自分に割り当てられた部屋のベットに倒れこんだ。意外と部屋はきちんとした部屋だ。雑用係だから……みたいな感じで、とんでもなくひどい部屋を用意されてるんじゃないかと思っていた。小公女セーラみたいな。あれは本当に泣ける……。

 今日の俺の仕事内容は、この紅魔館での仕事の基礎を徹底的に教え込まれたことだ。掃除道具の場所、メイド妖精との割り当て、それぞれの部屋の位置、洗濯や皿洗い、etc……。もうほんとに、現世でバイトスキル上げてなかったらやばかったね! やっぱり、あういう下っ端がやりそうなバイトもバカにできない、なにせ全ての仕事の基礎なのだから。という事を学んだわけだ。

 にしてもきつかった。さすが十六夜さん、容赦ねぇ……だが、改めて考えてみるとあれだけの仕事を毎日しているわけだ……すげえな、十六夜さん。PAD長とか言ってごめん。

 俺がベットに沈み込みながら反省していると、ドアがノックされた音がした。

 

「はーい、どちら様ですか?」

 

「はっはい! 紅美鈴です。ここは、白滝さんの部屋で合ってますよね?」

 

「美鈴さん? はい、合ってますよ。どうぞ」

 

 まったく予想していなかった相手だったから驚いたが、俺は重い体を起こしドアを開けた。美鈴さんは「失礼します」と丁寧に一礼して入ってきた。

 

「どうぞ、そのイスにでも座ってください」

 

「ありがとうどざいます」

 

 美鈴さんは、微笑んでからイスに座る……めっちゃ癒されるぅ。

 しかし、俺になんの用事だろうか。美鈴さんと会ったのは、あのスキマでの登場以来だ。それ以外は今日関わることはなかった。というかなんで俺の名前を知ってんだ? なにか訳ありなのだろうな。俺はそれを問う事にする。

 

「ごめんなさい!」

 

 ……問う前に頭を深々とさげ、謝られた。……どゆことなの?

 

「なんで謝るんですか? 美鈴さんは悪いことしてませんよ?」

 

 門番の仕事もしっかりした結果だったんだしな。なにも悪い事はなかったと思うが。

 

「いえ、白滝さんが今日訪れるという事を事前にレミリア様から聞いていたのに……あんな失礼な真似を…」

 

「失礼?」

 

「はい……殺気を…ですね」

 

「あぁ…あんなの、全然気にすることじゃありませんよ。顔、上げてください」

 

「……ほんと…ですか?」

 

 心底悲しそうな顔をしている美鈴さんに俺は素直にそう告げた。ホントに全然気にしてなかったよ。怖くはあったけどね、逆に美鈴さんに会えたことに感謝。そして俺の名前を知っていた理由も解決。前から聞いてたのね。

 俺がうなずいてみせると、「ありがとうございます」と笑顔を見せてくれた……なにこの可愛い生物。お持ち帰りしたい、あっもう半分持ち帰ってる状態か。

 

「それで……なんですけど」

 

「はい?」

 

「あの…私のことは、さん付けでなく『美鈴』と呼んでいただけませんか? あと…敬語もなしで…」

 

「へっ?」

 

 ……願ってもない提案だが、いきなりどうしたのだろうか。もしかしたらなにか裏があるのかも…と思った。だって俺は『人間』なわけで……こんな格下の相手になど……普通はありえないと思ったが……あの笑顔には偽りはないと思った。…ならどうしてだ?

 

「えと……それは願ってもないことなんですが。いきなりどうしたんですか?」

 

「……なんとなく、そうなんとなくです」

 

「はぁ…」

 

 なんとなく…そりゃまた曖昧だ。……でも、相手が言い出してきたことだ。その好意は素直に頂戴する事にしよう。

 

「それじゃあ……俺でよければ。……美鈴」

 

「っ……はい、ありがとうございます」

 

 また微笑んでくれる美鈴。…………可愛えぇぇぇぇぇぇぇぇ!! おっと危ない、口に出るところだった。

 

「なら、俺のことも敬語なしでいいよ?」

 

「ああ、これは……その、元々と言いますか。こちらの口調の方が慣れてますので…」

 

「そっか。……うん、そうだな。丁寧口調以外の美鈴見たことないもんな」

 

「?」

 

 はてなマークが浮かんで可愛い美鈴を置いといて思考する。たしかに、敬語がノーマル口調か、うんうん。

 しかし、ほんとにうれしい。まさか呼び捨て出来るとは。霊夢に続き2人目だな。

 美鈴は「それでは、夜も深いので」と言って、イスから立ち、ドアの前に立った。

 

「では、白滝さん。おやすみなさい」

 

「ああ。おやすみ、美鈴」

 

「はい♪」

 

 美鈴は微笑みを見せてドアノブに手をかける。だが、ドアを開ける前に俺の方を振り返った。

 

「その……白滝さん?」

 

「ん?」

 

「えと……また…来てもいいですか?」

 

「……もちろん。待ってるよ」

 

「ありがとうございます!」

 

 そして、美鈴は一礼して俺の部屋を後にした。……今のはなんだったんだろう。天使かな? そうだ天使だなそうに決まってる。幻想郷に来てから初めて感じたこの優しさ? というか萌。俺は今、幸せいっぱいだった。

 

だが、幸せの次に来たのは眠気で、俺は余韻を持つ間もなくベットに体を預ける。

 

「はぁ……しかし、今日はいろいろな事がありすぎたな」

 

 ルーミアに食べられて、冥界に行って、映姫様と小野塚に会って、紅魔館に落とされて、雑用係になって、美鈴と仲良くなった。

 

 

 ……ほんと、楽しくて仕方がなかった。そして明日が楽しみで仕方がなかった。

 

 

「こりゃあれだな。今日という一日を一言で表すとだな―――――zzzzzzz」

 

 俺は、今まで感じたことのないような充足に浸りながら、まどろみの中に沈んでいった――

 




お疲れ様でした! そして読んでくださりありがとうございました!

だれが、執事になると言った? 初めは雑用が普通ですよね。

ドS……このキャラを書くのが難しい……精進します。

さて次回は……もうあと二人、あらたな登場人物が出てきます。
過度の期待はせず、楽しみにしていてください!

次回投稿予定は金曜日です! 期限は守りますよー!

ではまた次回で合いましょう。グッバー!
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