「そう言えば、お前さんの能力は何じゃ?」
妖夢との一騎打ちの後、雑談していたらじいちゃんから聞かれた。
「あぁ、俺の能力はだな…」
青年説明中……
「ほう、これまたものすごい孫を持ってしまったのぅ…」
「そうかな?」
「そうじゃ、今はまだ生物にはできないが…十分恐ろしい能力よ…なんせ、諸行無常の理に反するものじゃからな…この世に存在する物は
一瞬たりとも同じではなく、変化し続ける…じゃが、お前さんの能力はそれに対して、変わることが無くなる、常にその状態になるということじゃ…」
「はぁ」
やはり、中々恐ろしい能力だな、理から外れているなんて…
「そうじゃ、お前さんの能力をうまく使うように自分で研究してみぃ、わしも手伝うぞ」
「うん、それもそうだな、イマイチ分かってないところがある」
「それなら、お前さんが仕事終わったらここに来い」
「え?白玉楼に?」
「わしはこっから出られんぞ、なんせ霊体じゃから」
「あ、そうか…」
でも、幽々子さんは出てますのよねぇ…とツッコムのは野暮だろうか?
「それなら、ちょうどいい、勇人、妖夢の相手も時折してやってくれ」
「お師匠様!?」
「この娘はちと頭が硬過ぎる、真面目であるのがこの娘のいいところなんじゃが、それが仇になっている時もあるからのぅ…」
「恥ずかしい限りです…」
「なぁに、恥ずかしがることはない、だが、頭の使い方を勇人から盗め」
「はい!勇人さん、その頭、盗ましてもらいます!」
「お、おう…」
頭を盗むって…首でも刎ねるのかねぇ…
「あ、もう帰らないと…」
「おお、そうか、また明日来い」
「あぁ、そうする、それじゃあな、妖夢。あと、幽々子さん、妖忌さん今日はありがとうございました」
「おーい!帰るぞー!みんな、礼を言いなさい」
「「「「「「ありがとうございました!!」」」」」」
「うむ…」
「どうした?お主にしては珍しく考え込んでるではないか」
「あぁ、勇人のことじゃ…」
「あいつか?まぁ、あいつは中々やりよるからのぅ、ワシもあいつと手合わせしてみるか…」
「あいつの能力なのじゃが…」
「ふむ…こりゃあ、危ないな…」
「そうじゃろ、あの子の能力が天界どもにでもバレたりでもしたら、速攻で消しにかかるだろう」
「そうじゃな…『蓬莱の薬』と似ているようだが、違う…あっちは不老不死、少なくとも周りからの影響は受ける。ただ、それは月での産物であって、ここの世界の物ではない」
「あの子は変わることがない、周りからの影響は一切受けなくなることを他の物に付与する。あの子の血だけで。しかも、この世界で生まれた…能力は才能と近いものがあるが…いくら、元神であるわしの孫とはいえ…」
「まぁ、安心せい、ここは幻想郷、天界から干渉することはできぬ」
「そうじゃな」
「もう少し彼の能力を聞かせてくれないかしら?」
「おお、紫か、久しぶりじゃな」
「そうね、すっかり爺さんになってしまって」
「ハハ…もう死んだがな、あんたは昔と変わらんようじゃな」
「ふふ…妖怪ですもの、ところで聞かせてくれらかしら?」
「そうね〜私も聞きたいわ」
「そうじゃな、今はただの憶測だが、話そう」
「今はまだ、生物を不変にすることはできないようじゃ」
「それは言ってたわ」
「だが、まだというわけであって今後できないというわけじゃない、むしろ、できるようになる可能性の方が高いじゃろう」
「できるようになったら、相当なものになるわね。蓬莱人とは違って、傷1つもつかない体になるでしょうからね…」
「なんじゃい、聞いとったんか」
「まぁ、ね」
「それはいいとして、生物も不変化できるようになったら、守ることにも使えるから悪いとは限らん、ただ…厄介なのは…」
「厄介なのは…?」
「完全に意のまま行動を不変化できるようになってしまった場合じゃな」
「…!?」
「そ、そんなことができてしまうの…?」
「まだ、可能性の段階だ、わしの孫は簡単に道を外したりはせん」
「でも、そうなったら大変ね…」
「えぇ…滅ぶということを不変化でもしたら、どうしようもないわね…」
「安心せい、わしの孫はそんなことはせん」
「それもそうね」
「ところで、彼は人間なのかしら?」
「厳密にいえば神なのかもしれんが、わしが人間になった後じゃから、人間だろう、ただ、彼の寿命は分からん。人並みか、あるいは妖怪ほどか、もしかしたら神のように不老不死の可能性もある」
「今のところは分からない、と言ったところかしら」
「そうじゃな、まぁ、わしは勇人の幸せを願うのみじゃ」
「ハクシュッ!ん…風邪かな?」
「大丈夫ですか?健康には気をつけてくださいね」
「いや、誰かが噂話してるかもよ…」
「まさか、そんなわけないですよ」
「そうかな?お前はもう有名人だぞ?あの宴会で存分に名を轟かせたんじゃないか」
「早苗、これじゃあ、ライバル増えちまうぞ」
「!!諏訪子様!な、何を言って…」
「もうバレバレだよ、宴会ではあんなに熱いキスしてたくせに…」
「諏訪子様も見てたのですか!?」
「あそこにいた人はほとんど見たと思うよ」
「あぁ//どうしましょう…」
「そんなことはいいながら、まんざらでもないくせに…」
「あぁ、そういえば、今日は帰りが遅かったじゃないか。何かあったか?」
「今日は課外授業で白玉楼に行ってました」
「白玉楼に!?それまたなぜ?」
「宴会の次の日に妖夢に会いまして、話をしてたら、授業で剣術を学ぶことになって」
「そうか…妖夢も必死だな」
「白玉楼に行ったら、行ったで、すごいことになりましたよ」
「ほほう、どんなことだ?」
「えっとですね、まず俺のじいちゃんがいました」
「は?お前のじいさんがか?ん…そういえば、紫から聞いたな…お前のじいさん相当有名な神様だったな…」
「それと、妖夢のじいさんの妖忌さんもいましたね」
「確か…相当な剣術の腕を持っていると聞いている」
「まぁ、妖忌さんに稽古してもらうことになりましたが、いい経験になったと思います」
「そうか、それはいいことだ」
「あと、話してたら、剣と銃どっちが強いかな話になって、それぞれの強さを証明するために妖夢と試合になりましたね」
「どっちが勝ったんだ?」
「あぁ、一応俺が」
「やっぱり、お前はすごいな…」
「いやいや、お二人には負けますって」
「分からんぞ?まぁ、でもこれで守谷神社は安泰だな」
「はぁ…あ!それと、明日からもじいちゃんに会いに白玉楼に寄りますので遅くなるかもしれません」
「そうか、これまた何故?」
「銃の改造と能力の研究のために」
「分かった…だが、なるべく早く帰ってくるようにしろよ?」
「了解です」
「で、早苗と諏訪子はいつまでヒソヒソ話してんだ?」
「ん?なんでもないよ、な?」
「え?あ、えぇそうですよね、諏訪子様」
「じゃあ、勇人が明日から帰りが遅くなるのも聞いたのだな?」
「えぇ、もちろん…えぇ!?本当ですか?勇人さん?」
「あぁ、白玉楼に寄るようになるから、なるべく早く帰るようにするよ」
「白玉楼には勇人のじいさんがいるそうだ」
「早苗、本当にいいのかい?ライバル出現かもよ?相手は妖夢かね…」
「……」
「ところで、お前のじいさんと紫の関係は?」
「古くからの友人だと聞いてますね、あと幽々子さんとも。あ、妖忌さんもですね」
「早苗、こりゃあ大変だぞ!相手は親類ぐるみで関係があるぞ」
「は、はい…」
「何をはなしているのでしょうか?」
「はぁ…さぁ、どうだろうか。諏訪子は結構変なことを考えることがあるからな…」
「変とはなんだ!変とは!」
「それよりも、勇人、先に風呂に入っていいぞ」
「あ、そうさせてもらいます」
「行ったな…で、諏訪子、さっきの会話聞いてたか?」
「あぁ」
「早苗もか?」
「は、はい」
「白玉楼か…これは予想外だったねぇ」
「そうだな、まさか、勇人のじいさんがいるとは…」
「それに、白玉楼のメンバーと友人ね…」
「早苗、取られないようにしろよ?」
「え?な、な、な、何を?」
「もう、いいから、そんなことしてると取られちゃうぞ?」
「そ、それもそうですね…」
「そうだ、ちょうどいい、この機会だ。勇人の昔話をしよう」
「え?勇人さんの昔話ですか?」
「あぁ」
少女昔話中……
「そ、そうだったんですか…全然知りませんでしてた…」
「私達も最近、紫から教えられたからな…あいつが神の孫なんてな…」
「はは!よかったね、早苗!」
「え?」
「現人神と神の孫、ぴったりじゃないか!」
「あぁ、そうだな」
「わ、わ、わ、私とゆ、ゆ、ゆ、勇人さんが…はわわわわ…」
「やっぱり好きじゃないか…」
「だが、油断してると妖夢に取られるかもね」
「はー…………//」
「ダメだこりゃ、完全に自分の世界に入っちまってる」
「そういえばだが、神奈子」
「ん?なんだ?」
「勇人のじいさんのこと聞いたことあるか?」
「あるに決まってるだろ、神様の中でも有名過ぎる話だ」
「そうだな」
力は最上位クラスでかつ慈悲深き神様
紫や幽々子などの数々の力のある妖怪との知り合いも多く
人からも妖怪からも親しまれてた
紫が幻想郷を作る時も助力し、誰からも信頼されてた神様
だが、ある日禁忌である天降りをし、追われる身となった元神様
「数少ない天降りの中でも、最も有名な話だな」
「あぁ、その神様の孫とはな…」
「でも、彼は人間であることを誇りに思ってるからいいんじゃない?」
「そうだな、これで早苗と結ばれてくれれば、こちらとしてもありがたいな…」
「ゆ、勇人さん…」
「ほら、自分の世界から戻ってこい」
「ふぁい!あ、す、すいません」
「お風呂上がりましたー!」
「お、上がったようだ」
「早いな」
「勇人さんは早風呂ですから」
「お風呂、次入ってもいいですよ」
「分かった」
「それじゃあ、俺はもう眠いんで」
「あぁ、おやすみ」
「おやすみ」
「おやすみなさい」
「あぁ、おやすみなさい」
こんな平凡な日が続けばいいな…