諸行有常記   作:sakeu

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第43話 エントリーの日の青年

 

シャーーー……

 

はい、今、通勤中です。ん?なんで、今更自転車かって?運動の一環だよ。一環。いやー、自転車と一緒に幻想入りしてたのすっかり忘れてた。早苗が回収してたみたいだが、なんせ、半年ぐらい放置してたせいか、音がひどかった。今は油さしてスムーズだ。

 

 

んー……意外と遠いな……チャリ通勤長続きするかなぁ……

 

 

 

 

キーッ!

 

「やっと着いた……もうやめようかな……」

 

空を飛べるって便利だからな……自転車はどうしてもめんどくさく感じる。

まぁ、今日も授業始めますか。

 

 

 

 

 

 

「……と、…うと!、勇人!!」

「ふぁい!どうしましたか?慧音さん?」

「どうしたも、最近ぼーっとすること多くないか?」

「そうでしょうか?」

「そうだ、この前なんて、授業中にぼーっとしてたって大妖精が言ってたぞ。何か悩みあるのか?」

「い、いいえ、最近身体鍛え始めたので疲れてるだけです」

「そうか……ほどほどにしておけよ?」

「はい」

 

 

 

「うーん……」

 

勇人の様子が少しおかしいな……復帰して数日経ったが、やけにぼーっとしている。前も考え事をすると周りの声が聞こえなくなることがよくあったが、今回は違う。どう違うのかと聞かれるとよくわからないのだが……早苗にでも聞いてもらうか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……い、…せい!、先生!」

「はっ……あ、すまない、授業進めようか」

「先生、変だぞー」

「どうしたのだー?」

「疲れてるだけだ、問題ない、続けるぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、大ちゃん最近先生の様子がおかしくない?」

「そうだね、ぼーっとしてることがたまにあるよね……」

「その時の顔ってどっか遠くを眺めてるよね」

「どうしたんだろ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スタスタスタ……

 

「あ、勇人さんだ」

「……」

「勇人さん?」

 

なんでしょうか?反応がないです。考え事でしょうか?

 

「……」

「勇人さん!」

「おっ!おお……妖夢か、どうした?」

 

やっぱり、少し変です。

 

「いえ、少し勇人さんの様子が変だったので」

「あー……またぼーっとしてた?」

「はい」

「少し疲れてるのかな?まぁ、寝れば治るさ」

「そうですね……体は大事にしてください」

「ああ」

 

うーん……勇人さんらしくないですね……負のオーラが出てる気が。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ……俺も案外、ヘタレかなぁ」

 

うーん……未だに引きずってんのかなぁ……割り切ったはずなんだが、どうも無意識に外の世界のことを考えてしまう……そのせいでいまいち集中できないし、周りに迷惑がかかってる。どうにかしないといけないと分かってるのだが……

 

「おかえりなさい」

「あぁ、ただいま……」

 

はぁ……忘れてしまった方が早いのかな……そういうわけにもいかない。約束したからな……

 

「って、なんで早苗がいるんだ!?」

 

あまりにも自然だったからすぐ気づかなかった。

 

「慧音さんから最近勇人さんの様子がおかしいって聞いたので」

「疲れてるだけだ、問題ない」

「いいえ、勇人さんはしっかり睡眠を取るタイプなのでそこまで疲労は溜まらないと思います」

「うっ……いや、ほら!近々幻想郷武道大会があるだろ?俺も出るからな、身体を鍛えてるんだよ」

「本当のことを言ってください!」

「いや……これが本……」

 

うっ……そんな目で見ないでくれ。

はぁ……バレバレかな?言った方がいいのか?でも、これは自分の問題だから自分で解決しないと……

 

「私ってそんなに信用がありませんか?」

「そ、そんなことはない」

「なら、私に言ってください!」

「そこまで大きい問題じゃないから大丈夫」

「いいえ、勇人さんがここまで悩むのですから勇人さんに、とっては大きなことでしょう?」

「早苗はなんでもお見通しか……流石だな」

「いえ、誰でも分かりますよ、遠くをぼんやりと眺めていたら」

「ハハ……でも、これは自分でどうにかしたいんだ。だから、もう少し待ってくれるか?自分でじゃどうにもできないと分かった時に頼ってもいいかな?」

「ええ、その時は任せてください!」

「ありがとう……」

 

本当に早苗にはお世話になりっぱなしだ……少しずつでも返さないとな。

 

「それはそうと……勇人さん、幻想郷武道大会に出るのですよね?」

「ん?ああ、寺子屋チームとして出るよ……早苗もでるのかって、人数的に……」

「いいえ、出ますよ、なんでも妖怪の山で2チーム出すそうです」

「お、おお……」

 

はやぁ……妖怪の山からねぇ……無理ゲーじゃね?

 

「確か今日でエントリー終了だそうですね、明日、発表されるそうです」

「そうか……そういえば景品とかあるのか?」

 

何か目標がないとなぁ、やる気が出ないよ。

 

「えっと、確か……お金やお酒とかもらえるそうです」

「ハハ……どちらもあんまりいらないな……」

お酒は飲まないしお金もあったところでねぇ……

 

「確か男性の参加者って勇人さんだけでしたよ」

「えっ……」

 

なんじゃそりゃ……男はどうした?最近だらしねーな?

 

「あ、妖忌さんもでるとか言ってましたね」

「勝てんのかね……」

「とりあえず、お互い頑張りましょう!」

「ああ」

 

 

 

 

 

 

 

「しっかりしないとな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「分数というのはだな、割り切れない数字が出るだろ?その時に使うのがこのぶn「おーい!出場するチームが決まったよ!」……今は授業中だ!」

「いいじゃないか」

「お引き取りください」

「そうだよ!どんな人たちが出るの?」

「そうだな」

「……」

 

チョークぶつけたろか!はぁ……

 

「……分かった、発表してくれ……」

「もちのろんだよ!ほれ!これを見よ!」

 

 

 

〜幻想郷武道大会出場チーム一覧〜

 

寺子屋チーム

 

碓氷勇人

上白沢 慧音

古明地こいし

フランドール・スカーレット

 

 

白玉楼チーム

 

碓氷勇人の祖父

魂魄妖忌

魂魄妖夢

西行寺幽々子

 

 

妖怪の山チーム

 

犬走椛

鍵山雛

河城にとり

姫海棠はたて

 

 

守谷神社チーム

 

東風谷早苗

射命丸文

洩矢諏訪子

八坂神奈子

 

 

博麗神社チーム

 

アリス・マーガトロイド

伊吹萃香

霧雨魔理沙

博麗霊夢

 

紅魔館チーム

十六夜咲夜

パチュリー・ノーレッジ

紅美鈴

レミリア・スカーレット

 

 

救護 安心安全の永遠亭一同

 

※6チーム総当たり戦です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ……知らない人も多いな……てか、俺のじいちゃんの名前知らないのか?」

「ああ、教えてくれなかったんだよ、教えてくれるかい?」

「ああ、じいちゃんの名前は碓氷「おー!ここにいたか!」誰だ……」

「お?勇儀じゃないか!もう、エントリーは終了しちまったよ」

「それはいいんだ、ほら、お前なオススメの男が気になってだな」

「こいつのことかい?」

 

……俺よりも背が高い……そうじゃない、この人は?まぁ、額に立派な角があるあたり鬼かな?

 

「ほー……こいつが……自己紹介するよ。星熊勇儀だ、あんたのことは萃香から聞いてるよ」

「よろしくお願いします」

「にしても、萃香が言うからどんなやつかと思ったが……ヒョロッちぃな、本当に強いのかい?」

「紫曰く幻想郷のパワーバランスを担えるレベルだってよ」

「ふーん……このチビがねぇ」

「ああ!?誰がチビだって?」

「お?いい目するじゃない、てっきり死んだ目かと」

「とりあえず!早く授業進まなくてはいけないのでさっさと出てください!」

「あら、機嫌損ねたかな?そんなに身長気にしてんのかい?」

「いいえ!別に!」

「わかりやすいね〜、男らしくないぞ」

「最後の警告です、さっさと出て行ってください!」

「ところで萃香いい酒が手に入ったんだが……」

「そうか!」

 

がっ……こ、こいつら……

 

「俺は警告したよな?」

「あ!先生が、チョークを……」

 

「ん?霊力を感じるね……あんたか?」

「さっさと出てけー!」

 

バチバチバチ…….

 

「あ、前よりもパワーアップしてる」

 

ヒュンッ!ヒュンッ!

 

「「!?」」

 

スパァーン!

 

「あいでっ!」

「ほう……」

「いってー!なんだ!これチョークか?」

「噂通りみたいだな、よしお邪魔虫は出て行くよ、ほら行くぞ?」

「綺麗に額に当たるとは……」

 

 

 

「やっと行ったか……にしても、鬼はやっぱり強いな……」

 

気絶させるつもりで投げたのに、勇儀さんには取られたし、当たった萃香さんも痛がるだけ……

 

「さ、授業始まるぞ」

「は、はい(チョーク投げが進化してる……)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いてて……で、あいつの感想は?」

「ふふ……あいつなら久々に思いっきり戦える気がするよ」

「そうだろ?とりあえず今度の大会で戦いっぷりを見たらいい」

「ああ、そうする」

 

本当に待ちきれないな!

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