「よし、治療完了!」
バシィ!
「痛い!叩かないでください!」
「大丈夫よ、もう刺し傷は治るわ」
「はい……」
この人はよく分からない……まぁ、腕は確かなんだろうが。実際に傷はすっかり治ってる。ただ、どうしても強烈な苦痛が伴うんだよな……すっごく痛い……なるべく怪我しないようにしないとな……
「治療費は貴方の血液でいいわ」
「いや、治療費いるんですか!?」
「タダで済むと思ってたの?」
「他の人は何も請求してないようですが?」
「いいから、ほら、採血するわよ」
「えぇ……」
「貴方の血液は面白いからね」
「普通の人の血液でしょう?」
「いいえ、かなり特殊よ?」
「はぁ……」
「というわけで」
「ヒィッ!」
注射器持って笑顔で近づかないで!
「ご協力よろしくね」
アッーーー!
「はぁ……ひどい目にあった……」
試験管2本分て……取りすぎや……貧血用の薬貰ったが、そういう問題じゃないんだよ……てか、俺にだけ治療費請求したろ、絶対。
「お?先生発見!直ちに突撃せよ〜!」
「おお!」
ガバッ!
「ぬぉ!?ふ、フランドール!?どうした?」
「皆が応援しに来てくれたよ!」
「お疲れ様です」
「先生はサイキョーだからもちろん全勝でしょ?」
「そうなのだー!」
「あ、ああ……(こりゃあ期待が重いな……)」
「先生、治療は済んだの?」
「ああ、ほらこの通りきれいに治ったさ」
「すごいね!あんなにナイフが刺さっても立ってたなんて!」
「ま、まぁ、一応急所は外れてたからな」
だが、もう刺さるのはゴメンだ。
「だ、大丈夫ですか?」
「戦うときは紫さんの都合のいい結界があるから大丈夫だ」
本当に便利能力だな。当の本人はつかめないような人だからな。
ボー……
ん?フランドールの様子が少しおかしいな。頰も赤くなってる。熱でもあるのか?妖怪は人より頑丈だとは言うが病気をしないわけじゃやいだろう。
「フランドール?どうした?熱でもあるのか?」
「はっ!い、いや、な、なんでもないよ!」
ここまで分かりやすく反応されてしまうとは……
「うーん……とりあえず永琳さんのところに行くか」
「だ、大丈夫だよ!」
「そうには見えないが?」
「大丈夫だって!」
「そうだよ」
「ん?こいしまでそんなことを……」
「多分ね、先生から血の匂いがプンプンしてるからだと思うよ?」
「え?」
そういえば、服は血だらけだな。ああ……フランドールは吸血鬼だったな。
「うむ、なら服を変えないといけないのだが……」
「試合まで時間はあるから取ってきたら?」
「そうだな、そうする」
「……ありがとう、こいしちゃん」
「しょうがないよ、先生、かなり血の匂いがしてたからね」
「我慢できないどころだったよ」
「ハハ……(先生、本当に危なかったよ……)」
「あ!慧音だ!」
「慧音先生!」
「おお!皆来てくれたのか?」
「うん!フランちゃんたちから聞いたよ!得意の頭突きが決まったて」
「あ、ああ。ところで勇人は?次の試合は先鋒をお願いしたいのだが」
「勇人先生なら着替えに行ったよ」
「そうか、まぁ、時間はあるから大丈夫か」
〜試合ダイジェスト〜
「守谷神社チーム対妖怪の山チーム」
第1戦 射命丸文対犬走椛
勝者 射命丸文
「あややや、椛さんその程度ですか?そんなんじゃあ勇人さんにも勝てませんよ?」
「ぐぐ……なんでこの人は強いんですか……」
第2戦 洩矢諏訪子&東風谷早苗対鍵山雛&河城にとり
「ちょいとばかしギクシャクするがァァァ、この妖力式機関銃は修理完了ォォォ!」
「ちょっと、にとり落ち着いてよ……」
「そして くらえッ!」
ドドドド!
「前回負けたのに……うぬぼれが強すぎるよ……」
「がっ……妖力を使い果たした……」
「え!?な、何してるの!?」
「もう終わったかい?」
「全然当たってない!」
「うろたえるんじゃあないッ!河童はうろたえないッ!」
「はいはい、分かったから……」
「げ、元気でいいですね……」
チュドーン!
勝者 洩矢諏訪子&東風谷早苗
よって、守谷神社チームの勝利
「博麗神社チーム対白玉楼チーム」
第1戦 博麗霊夢対魂魄妖夢
ブンッ
「くっ……全部避けられてしまいます」
「こっちからいくわよ!」
「あっ!しm」
ドゴーン!
「貴女には勝利への執着が足りなかったようね」
「ぐぐ……」
「いや、霊夢の場合は金への執着だろ」
勝者 博麗霊夢
第2戦 伊吹萃香&霧雨魔理沙対魂魄妖忌&西行寺幽々子
「妖夢ぅ……お腹空いたわ〜」
「い、今は試合が優先ですよ!?」
「力が出ないわ〜」
「幽々子様、ワシ一人では厳しいですぞ!」
「あのジジイすげぇな」
「流石だね、妖忌は。だけど、1対1が得意な君は少々厳しいかな?」
「何を、このくらい……」
「後ろだよ?」
「な!?しまった!」
ドゴォッ!
「グフッ!」
「あの状態で受け身を取るなんて流石だね、まぁ、あとは魔理沙に」
「マスタースパーク!」
「幽々子様!後ろ!」
「え?」
勝者 伊吹萃香&霧雨魔理沙
「やっと戻ってこれた……」
何を着てこようか考えたら意外に時間がかかった。流石にジャージはないと思って服を探したが……蓮子の考えてくれたものが1番しっくりくるようだ。
「おーい!勇人、次試合だぞー!」
「はい!今行きます!」
「お?そういえばお前の私服は初めてかな?しっかりと決まってるじゃないか」
「あ、ありがとうございます」
「先生、かっこいい!」
「そ、そうか?」
「戻って来て早々で悪いが先鋒、頼めるか?」
「あ、いいですよ」
もうそろそろ、疲労が来そうだがそうも言ってられない。チルノたちも来てるのだから、頑張らないとな。
「寺子屋チームと守谷神社チームは準備をしてください」
よし、次も頑張りますか!
「第1戦目は碓氷勇人対八坂神奈子!」
Oh……神奈子様ですか……俺的には文が良かったのだが……遠慮なく戦えるし……
「お前か……別に手加減はいらないからな?」
「はい……精一杯戦いますよ」
「それでだが……この戦いで1つ賭けをしてくれないか?」
「はぁ……入信ですか?構いませんが」
「そうじゃない、この戦いで私が勝ったら……」
「勝ったら?」
「早苗と結婚してくれ」
「…………」
え、今なんと?
「は、はあああああ!?」
「いいな?私が勝ったら、早苗と結婚だからな?」
「諏訪子様、神奈子様と勇人さんは何を話してるんでしょうか?」
「さ、さあ……」
「?」
「そ、それは……少し……「始め!」オイッ!」
「いくぞ!」
「なっ!くそっ!とりあえずは戦いに集中だ!」
ドッゴーン!
「うわっ!」
そ、そういえば、神奈子様は御柱を使うんだった!くそっ、当たったらひとたまりもないぞ!
「こっちもいくぜ!」
銃を……
ドッゴーン!
「うっ!」
やべっ!銃を離してしまった!
「ああっ しまっ…」
ガシッ!
「あっあぶねーっ トリガーガードにひっかかってくれた!ツキもあるっ!」
「その銃はなかなか厄介なものだったな……まぁ、最初からそうくると分かっていた」
ニヤリ
「ふふ……神奈子、笑ってる。何かあるようだね」
「よしっ!運もある!いけるぞ!」
この距離なら弾速的にもこちらが有利!狙いを定めて……
「あの距離だと勇人さんが有利ですね……神奈子様も用心してるのか御柱をガードに使おうとしてますね」
「まぁ、どちらも飛び道具だからな、いかに距離などによって自分の武器を活かすか…そのかけひきがあるね……」
「フルバーストで撃つ!」
「撃つか……なら、こっちはあえて『近づく』!」
「これで仕留め……る?」
ダッ!
「は、速い!?あ、あんな重装備で!?」
「距離があると思って完全に油断したな」
「や、やべっ!撃たないと!」
「遅いっ!」
ドゴーン!
「うっ!」
ズザザザーッ
た、態勢が……!
「次にどうする?」
すかさず御柱かよ!
「このまま御柱の餌食になるか、左右どちらかに避けるか」
「さぁ!どう動くか!どちらにせよ私の策中の中!」
「左右どちらかに身をかわしても弾幕で追い討ちをかけるだろうね」
「ゆ、勇人さんはどうするのでしょうか?」
「はぁ…はぁ…」
なら、あそこだけだな!よく見て……チャンスは一度だけだ……
「!?」
「まっすぐ走った!?」
「ああっ!」
ダダダッ!
「お、御柱の上を走ったー!?」
「そして このまま撃つ!」
「!?」
「い、いない!?」
「フフ…やっぱり神奈子の方が発想が一枚上手のようね」
「なっ!?上?」
そ、そうだった……神奈子様は神様だ。空だって飛べるんだった!
くっ!弾幕か!
「ふ、服のガードを!」
「遅い」
ぐらっ
「ぬぉ!?」
ドガーン!
「あ、あぶねー!」
「あいつ、御柱から滑り落ちやがった!」
「ここにきて強運ですね」
「この勝負…『運』がある!運も『実力』のうち!」
「そして!今は無防備!これでも喰らえ!」
ガラッ
「御柱は勇人の後ろにある、すなわち挟み撃ちにできるわけだな」
ゴオッ!
がっ……!三方向から!
「終わりだ」
グッシャアッ!
「グアッ……」
ガシャッ……
「流石、勇人だったね。二転三転とする面白い戦いだったよ。まぁ、流石に神奈子には敵わないか」
「次は早苗たちだろ?準備をしたらどうだい?」
「す、諏訪子様、み、見てください!」
「か、神奈子様の腕に!御柱に!」
「『糸』が絡められてます!れ、霊力のせいか腕にダメージが!」
「それに、か、神奈子様の様子も変です!」
ブツブツ……
「な、何が!?」
「は、ハハハ……また、やらせてもらったぜ……」
「お、御柱をまともにくらったはずなのに!い、いつの間に糸を!」
「ゆ、勇人さんが立ってた場所に針が……」
「も、もしかして……御柱を避けるたびに絡ませていたのか!それで、衝撃を減らしたのか!だが、腕はなぜ?」
ハハ……腕にも糸を発射する装置はついてんだぜ?針に血さえつけといて発射した後に能力を発動して、こっちに戻るようにすれば……勝手に絡まる!
「神奈子様は御柱を中心に戦う。そりゃあ、撃ったまま放置っていうのは……後ろから攻撃するために決まってる!俺としてはその上をいかないとな!」
「ま、まさか……こ、こんなこと……」
「うーん……神奈子、相当ショックを受けてるな……何千何万と生きてきた神奈子にとって、たった十何歳の人間に知略で上をいかされたからな……」
「だ、大丈夫なのでしょうか?」
「問題ないさ、それだけでメンタルが粉砕するようじゃ神様なんて務まらないさ」
「……フフ、人間に虚をつかれるとは……」
「だが、神様としてまた、早苗との婚約の約束としてはお前に負けれない!」
「こっちだって、生徒を前に負けられねーよ!」
糸はまだ絡まったままだ!このまま霊力で!
「私からも神力を送ってやろう!」
バリバリ!
「!?」
俺の糸を使ってこっちに流してきやがった!切るしかない!
プツンッ
「ようやく糸が外れたな」
また、御柱か!
「そんなの遅くて当たらねーぞ!」
「フフ……わかってるさ」
ドゴーン!
ふん、こんなの……ドゴォッ!
「横か……ら?」
糸で封じてあるはず……
「御柱に気が回ってなかったようだな、能力が解除されてたよ」
「戦いながら、能力が解除されるのを待っていた。もっとも、お前は避けるのでいっぱいいっぱいだったようだな」
ぐっ……意識してないと発動しないのか……こ、呼吸が……銃は……くそっ、さっきの反動で飛んで行きやがった。レボルバーを取り出すしか……
「お前はここから逆転を狙ってくるからな気絶してもらう」
ば、バレないように……ち、血は……口から出てるか……
近づいてきた!
「今だ!」
「な!?まだ銃を!」
「 グフッ!」
ぐらっ
バーン!
「とんでもない方向に飛んでいったね。最後まで諦めないのは流石だけど、やっぱり厳しかったかな?」
「いくぞ!勇人!」
「ハハハ……行動は不変……俺の思い描いた動きをする……」
「?」
バシッ!
「う、後ろから?」
「明後日の方向から来るとは考えてなかったろ?」
「ゼェーハァーこれで最後だッ!」
「全てを利用して勝利を掴む!」
ありったけの弾を撃ち込む。
「なっ……!」
周りには御柱と弾幕、それも相当な数の。
ビシィビシィビシィ
「ぐっ……ヤケクソに撃ったな、いくぞ!『ライジングオンバシラ』」
ドゴーン!
「ハァ ハァ、これで終わりか……」
「や、やっと終わったね」
「いえ!あれを!」
「ハァ ハァ うぐっ……全部は防げないか……」
「!?」
「またまたやらせてもらったぜ……服の『ガード』だ」
「そして!これで終わりだ!」
「懐に飛び込んだ!?」
右手に霊力を込めて!
「オラァァッ!」
ドグゥゥッ!
「ぐっ……ハ……」
「これで……俺の……勝ちだな……」
ガクッ
「勝者 碓氷勇人!」