IS/MS   作:ジャスティ―☆

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様々な意見が多く寄せられてとても参考になってます!
感想のべてくれた読者様ありがとうございます!
また、10話までいっているのでゲンとユウで通じるのでは?という意見が寄せられたので11話からそれでいきます!
では11話に突入です(^o^)


歓迎の握手

目標を引き連れてペガサス・コーウェンに向かっているフォード隊長達。

コックピット中で小腹が空いたゲンは巡回の時に持ち合わせていたゼリードリンクを口にしていた。

それを通信モニター越しで見ていたリエ少尉は呆れていた。

 

<またゼリードリンク飲んでるの?>

 

「うん」

 

<ご飯ちゃんと食べてるの?ずっとそればっかりじゃない>

 

「食べてるけど、巡回してるとき暇なんだよ・・・。何か口にしてないと落ち着かないからこれにしてる。これならコックピット汚さないし、何より早く済ませられるからすぐに対処できるよ。それに・・・太らないし」

 

<ゲン、今すぐ墜としてあげるね>

 

リエ少尉のジェガンが銃口をゲンのスタークジェガンに向けるとロックオン警報が鳴り響く。

完全にロックされている。

 

「ちょ、それ洒落にならないんだけど!?ほら!目標が驚いてるよ!?」

 

リエ少尉のジェガンはビームライフルを降ろしロックオン警報が鳴り止む。

 

<着いたら覚えててね、ゲン?>

 

「は、はい・・・」

 

<フォード、・・・・うちのエースは味方を墜とす教育を受けたのか?>

 

<だとしたら怖いぜ、後ろに気を付けないとな。・・・特にリエ少尉には>

 

<隊長、何かいいましたか?>

 

<いや!何でもないッ!>

 

リエ少尉は最高の笑顔で隊長に声をかけていたが彼女の目は笑っていなかった。

こんなやり取りを聞いていたのか、目標達は複雑な表情をしていた。

ふと、誰かに見られているような気がしたので目標にメインカメラを向ける。

向けられた視線は男のものだった。

気になったゲンは声をかける。

 

「じっとこっちを見てるようだけど、何かな?」

 

こっちを見ていることがゲンに気づかれた男は慌てながら返事をする。

 

<あッ・・・いえ、何でもありません。ただ・・・>

 

「ただ?」

 

<本当に大きな機体だなって思って・・・。最初はテレビで見たけど、実際に見ると本当に大きいなって思ってたんです>

 

それもそうだ、このスタークジェガンは19.2mの巨人なのだから。

 

「そっちから見れば当然だよね・・・」

 

<これってどうやって操作してるんですか?それに貴方はその機体の何処に?>

 

「あー・・・、それについては今は答えることができないんだ。すまない」

 

今の質問に答えたらこちらが危ない。

操縦方法はともかく、コックピットの場所がバレてしまえば確実にコックピットめがけてピンポイントに攻撃されてしまうからだ。

 

<いえ・・・こちらこそ機密事項を聞いてすみません>

 

「あ、あぁ・・・」

 

別にコックピットの場所は機密事項ではないが、ここは別世界。

下手に技術を流出するわけにはいかない。

すると目標の部隊長から通信がきた。

 

<私の生徒が失礼した、謝罪する>

 

「いえ、お気になさらず」

 

そしてまた沈黙の時間。

再び気まずくなった雰囲気にゲンは落ち着かなかった。

通信モニターを見るとフォード隊長達は苦笑いをしていた。

暫くすると艦が見えてきた。

レーダーが艦から出撃した機影を感知する。

IFF照合、ペガサス・コーウェン所属のシエラ大隊、RGZー95 リゼルだ。

飛行形態のリゼル4機はこっちに接近すると人型に変形する。

巡回交代に来たらしい。

 

<こちらシエラ1、交代する>

 

<こちらノーベンバー1、お願いします>

 

指揮官同士が敬礼をすると4機のリゼルは再び飛行形態になり飛んでいった。

リゼルを目にした目標は驚愕していた。

それもそうだ、別の巨人が存在していて、しかもそれが変形したのだから。

艦の前方にあるカタパルトに機体を向けて高度を落とす。

目標もそれに続いてカタパルトめがけて高度を落とした。

フォード隊長機から先に着艦し、次に目標達が着艦。

それに続いてハリヤ中尉・リエ少尉・ゲンが順に着艦した。

 

<こっちだ>

 

フォード隊長のスタークジェガンは足音を響かせてMSデッキに入る。

中ではユウ艦長やベネズ中佐、エコーズのバルト中佐とその隊員が数名銃を持って待機していた。

 

<あそこで艦長がお待ちだ、そこでパワードスーツを解除しろ>

 

目標はそれに従いパワードスーツを解除、水着の様な格好を晒した。

その水着の様な物もそれぞれ違っていた。

そんな彼女達をエコーズの隊員が直ぐに囲んだ。

 

<俺達も降りるぞ>

 

フォード隊長の指示で機体を格納しコックピットハッチを開く。

機体から降りてヘルメットを一斉に脱いだ。

機体には整備員が集まり作業を始めた。

フォード隊長の元に集合し、彼は艦長に報告する。

 

「フォード・ファーミング以下3名、目標をつれて参りました」

 

「ご苦労」

 

敬礼し、腕を降ろす。

ユウは艦長は彼女達に向き直り、顔を開く。

 

「地球連邦軍所属、ドゴス・ギア級3番艦ペガサス・コーウェンの艦長を務めている、ユウ・カジマ大佐だ」

 

「IS委員会の代わりで来ている。IS学園の教師、織斑 千冬だ。そして彼女は・・・」

 

「同じく教師の山田 真耶です」

 

あの巨・・・ゲフン、眼鏡をかけた人は教師だったことにゲンは少し驚いてしまった。

 

「その後ろにいる若い少年と少女達は学生かな?」

 

「そうだ」

 

「そうか・・・。では、ペガサス・コーウェンへようこそ、この海域まで御足労頂き感謝する」

 

「こちらこそ、接触に応じたことに感謝する」

 

ユウ艦長は織斑 千冬と名乗った女性と握手をかわす。

 

「さて、話し合いの場へ案内といきたいが・・・まずはパワードスーツを一時的に預からせてもらう、いいかな?」

 

千冬は暫く考え込むと、素直に従う。

 

「わかった。お前達、ISを預けろ」

 

千冬の指示に従い彼女達はアクセサリーの様なものをバルト中佐に預ける。

それを見たユウ艦長とベネズ中佐、バルト中佐は首を傾げた。

 

「これがそうなのか?」

 

「ISは待機状態になるとこうなる、機体ごとに形は違う。渡したISは各国の専用機で国家機密の塊でもあり本来渡すことは出来ないがな」

 

「助かる、艦内でいきなりパワードスーツを展開して暴れられても困るからな・・・。国家機密ならそれなりの扱い方を約束する。直接私の元で監視しながら一時的に保管して置く。それと・・・」

 

ユウ艦長は彼女達の姿を見る。

 

「その格好では寒いだろう、こちらで羽織るものを用意してある。まずはそれからだ」

 

「気遣いに感謝する」

 

ユウ艦長はベネズ中佐に更衣室へと案内しろと指示するが問題が一つ。

彼女達の中に男子が混じっているのだ。

思い付いたユウ艦長はゲンに声をかける。

 

「あー・・・、すまないがタチバナ少尉。彼に服を貸して貰えないだろうか?」

 

「了解、丁度部屋に作業服があります」

 

「助かる、着替えが済み次第艦長室へと案内してくれ。フォード大尉達は解散してくれ、巡回ご苦労だった」

 

「「了解!!」」

 

ユウ艦長は艦長室へと、ベネズ中佐は彼を除いて千冬達を連れ更衣室へと向かった。

エコーズのバルト中佐と隊員達はそれに続いた。

 

「んじゃ頑張れよゲン」

 

「お疲れさん!」

 

フォード隊長とハリヤ中尉は自室に戻った。

 

「ゲン、大変だろうけど頑張って。何かあったら連絡して」

 

「ありがとう、リエ。お疲れさん」

 

「うん、お疲れ様」

 

リエ少尉とゲンはハイタッチし、彼女は自室へと向かった。

ここに残されたのはゲンと少年だけとなった。

 

「さて、それじゃ行こうか。えっと・・・」

 

「織斑 一夏です」

 

「織斑?」

 

「はい、織斑 千冬の弟です」

 

「あの人の弟なんだ、成る程・・・。俺はゲン・タチバナ少尉だ、よろしくな一夏」

 

「さっき通信で答えてくれた人ですよね、あの時はすみませんでした」

 

「いや、気にしなくてもいいよ。さて、待たせると行けないから着替えに行こう」

 

「はい、作業服お借りします!」

 

礼儀のいい少年だなと思いながら一夏と共に歩き出す。

しかし・・・

 

「・・・あ」

 

「どうかしたんですか?」

 

ゲンはその場であることに気づいた。

 

「なぜエコーズの隊員が一人もいないんだ」

 

目標を監視するはずの隊員が一人もこちらに振り分けられていなかった。

 

「??」

 

「監視がいないけど・・・まぁいっか」

 

考えるのを止めて一夏をゲンの自室に案内した。




お疲れ様でした!(^o^)
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