うちのサーヴァントは文学少女可愛い   作:Ni(相川みかげ)

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TSゼパルちゃんでヒロアカ二次小説短編書こうと思ってたけど挫折しました。

では短いですけどどうぞ。


10.バゼットさん、カード回収やめるってよ

 4月 27日 晴れ

 

 ダンボール箱が送られてきた。見た事あるようなロゴがプリントされていたから通販だろうと判断する。

 通販はこの世界に来てからは利用していないので、間違いじゃないかと思い宛先を見たら俺の名前があった。

 タチの悪いイタズラなのかなと思っているとソファでゴロゴロしていたえっちゃんがムクリと起き上がった。

 

「やっと届きましたか」

 

 どうやらえっちゃんが注文していたらしい。えっちゃんにダンボール箱を渡す。

 ……それにしても何を頼んだのだろう?何処かの老舗の和菓子でも注文したのだろうか?

 少しだけ興味が湧いたので、ダンボール箱を開けるえっちゃんの横に腰を下ろした。

 

「むふー、これでまた戦えます」

 

 ええ……?(困惑)

 

 出てきたものを見て思わず声を上げてしまった。

 

 中から出てきたのはえっちゃんの主武器、一昨日の黒化ランサーとの戦いで壊れた筈の邪聖剣ネクロカリバーだったのだ。

 いやー、宝具って通販で買えるんだなー(白目)

 

「養われているだけだと、アグラヴェイン卿がまた怒るだろうし。働かないと……ああ、嫌な響きです」

 

 そう口にしたえっちゃんのアホ毛はショボンと萎びていた。かわいい。

 そう思ったのも束の間、

 

「……でも、マスターさんのお役に立てることは、そんなにイヤじゃない、かな?」

 

 あまり表情を変えないえっちゃんがこちらを向いて、微かに微笑みながらそう言った。

 

 かわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいい!

 

 ふう……(賢者モード)

 

 あー、もうえっちゃんかわいすぎかよー。はー、まじあざとかわいいわー。俺的にポイント高いわー。もうポイントゲージぶっ壊れて天元突破っすわー。

 

 ……はっ!いかん。えっちゃんが可愛すぎて語彙力が低下していた。

 思い出すだけでコレだ。実際にその言葉を聞いて何をしたかよく覚えていない。恐らく衝動に任せて行動してたと思うけど……なんか変な事言ってないだろうか?心配だ。

 

 っと、あとついでに……

 

 【悲報】バゼットさん、国に帰る【予定調和】

 

 ……まあ、帰るのは明日なんだけどね!

 

 学校が終わった後に家でゴロゴロしていたその時、突然の来襲!からの無職宣告!だったので少し驚いた。

 

 ここぞとばかりに煽ったら殴られた。解せぬ。

 

 そんな訳で明日は見送りに行くことになる。

 

 これでもう訓練という名のサンドバッグにならなくて済むと思ったら、思わず涙がwww……あれ、割と本気で悲しいな。

 割とこんな日常も気に入っていたのかもなー。……いや、殴られるのが好きなドMって訳じゃないけどね!

 

 バゼットさん、貴女の事は忘れるまで忘れないゾ。あと、ツヴァイ編では手加減してね♡

 

 ……そういえば、原作では上層部のパワーバランスが変わったからが理由だっけ?

 でも遠坂さん達は現代の魔術師じゃ英霊の対魔力を突破出来ないからとか言ってなかったか?あれれ〜、おかしいゾ〜?この怪力近接ゴリラが魔術で攻撃してるとこなんて見たこと無いんですがそれは。

 

 閑話休題。ともかく原作通りにバゼットさんはカード回収の任から外されて、これから遠坂凛とルヴィアゼリッタエーデルフェルトが後任としてこの冬木にやってくるというわけだ。

 

 いよいよ原作開始だ。……最初は何もしないと酷い目に合いそうだったから、仕方なく原作に介入しようと思っていたけど、最近はやりがいも感じている。

 

 カード回収に、ではなく、えっちゃんと共に戦えることに、だ。

 

 「やらなきゃいけないこと」が「やりたいこと」に変わっていく。この感覚は結構心地いいものだ、うん。

 

 

 

 

「お見送り、ありがとうございます」

「いやー、色々と世話になったんで。あと、これでも一応、一番弟子ですし。師匠の帰国を見送らなくて何が一番弟子かと!」

 

 ……この国を発つ時にはきっと独りでだと思っていた。

 所詮、私は協会の便利屋だ。派遣先で誰かと協力する事はあっても、独りで任務を受け、独りで任務を終える。それがずっと続いていくのだと思っていた。

 

 しかし、何の因果か私の前には彼がいた。まさか自分が仮とはいえ弟子をとる事になるとは思っていなかった。

 

「にしても、これでバゼットさんにボコボコにされる事が無くなると思うと嬉しいような、悲しいようなって感じです」

「私が居なくてもちゃんと修行は続けるように。幸い貴方にはサーヴァントという丁度いい相手が居るのですから」

「え、いや働きたくないのですけど」

「報酬に和菓子を……」

「その話詳しく」

 

 彼と彼の従えるサーヴァントについては何も分からなかった。

 

 ……それでも、人付き合いが苦手な私でも分かる事はあった。

 

 自分の置かれている立場を理解し、解決の為に自ら動く。自らの足りないものを埋めるために努力できる。

 そんな彼が、人間的には好ましいという事だ。

 

「明日望」

「ん?何です?」

 

 いよいよ、飛行機に乗り込むといった所で、私は無意識に何故か彼に声をかけていた。

 

 声をかけたからには何か言わなくてはと、言葉を探すが何も思い浮かばなかった。こんな所で人生経験の乏しさが露呈するとは思わなかった。

 

 そもそも、私は彼に対してどんな気持ちで声をかけたのだろうか?私にとって彼はどんな存在なのだろうか?

 

 友人と呼べるほど気安い関係ではないが、他人とは間違っても言えない。じゃあコレはこ、恋しているなんてことは……いえ、無いですね。ナイナイ。いくらそういった経験が皆無だからといって高校生に手を出すとか犯罪です。それにあったとしてもこの2人の間に割って入るつもりはないですし。

 

「いえ、何でもありません」

 

 結局、あまり言いたいことは纏まらなかったけれど、

 

「まあ、困った事があれば私の名前を使いなさい。……一応、師匠ですから。凡百の魔術師なら進んで私に敵対したいとは思わないでしょう」

 

 ――彼とは戦いたくない、とはハッキリと思えた。

 

 彼は私の言葉を聞いて、少しポカンとした表情をした後、ニマニマと笑みを浮かべだした。

 

 ……もしかして、何か変な事を言ったのだろうか?……そう考えると何だか途端に恥ずかしくなってきた。

 

 赤くなっているだろう顔を隠す為にも、急いで飛行機に乗り込もう。そうしよう。

 

「それでは私は行きます!恐らく貴方は継続してカード回収を続ける事になるでしょうが油断しないように!其処のサーヴァントも頼みましたよ!……あと、その顔はやめなさい!」

「ハイ!今までありがとうございました!」

「おたっしゃ、で」

 

 彼の声を背に飛行機へと向かう。

 

 彼とはもう二度と会わないかもしれない。だけど不思議と、コレが最後の別れだとは思えなかった。

 

 彼とはきっと何処かでまた会う事になるだろう。そんな予感がした。

 

 




なおツヴァイ編。

バゼットさんは純情かわいい。SGまとめて暴きたい。えっちゃんは…和菓子あげれば勝手に開示してくれそう。
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