うちのサーヴァントは文学少女可愛い   作:Ni(相川みかげ)

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お待たせしました。なろうで書いてた新作も一段落ついたのでこちらも再開していこうと思います。活動報告のリンクから見れるのでそちらも是非見てください。

それでは、今回はプロローグ。感想欄で散々言われてたアイツからの予告編です。

……それにしても三田先生はいつになったら孔明を引けるのだろうか……


2wei編
2wei編プロローグ


 ――やあ、呼んだかい?

 

 私はマーリン。読者の皆もお察しの通り、この件に一枚噛ませてもらってるハッピーエンドが大好きな心優しいお兄さんだ。

 

 ……うん? 何でそんな事がわかるのかって?

 

 おいおい、私の目の事を忘れたのかい?

 

 今の世界の全てを見通す千里眼。この目はたとえ遥か未来からの観測でも、別世界からの観測だって自分が今、見られているという事実さえあれば、向こうの様子だって見返す事ができるって訳さ。

 

 だから、今この物語を通して彼を見てる君たちだって私の観察対象なのさ♪ なにせ彼は私の……

 

 ……これ以上はネタバレになっちゃうからやめようかな。君たちも自分の目で確かめる方が楽しいだろう?

 

 と、こんな話はどうだっていいんだ。

 

 今日は、七枚のクラスカードを集めて物語の序章を終えた彼に待ち受ける次の物語の紹介に来たんだ。

 

 なにせ、次の物語で待ち受けるのは偶然から生まれた錬鉄の英雄の現し身、現代を生きる伝承保菌者(ゴッズホルダー)にして彼に戦闘経験を叩き込んだ師、そして――英雄王。

 

 どれも生半可な相手じゃない。黒化英霊なんてチャチなものさ。

 

 ……なになに、「お前が投入したランスロットのせいで主人公は死にかけてたけど?」だって?

 

 いやあ、あれは誤算だった。適度な成長には丁度いいと思ってくすねてきた空っぽのクラスカードを改竄してランスロット卿に繋げたはいいけれど、何故かやたらと張り切っていたんだよねえ。

 

 結果的には何とかなったからいいものの。空気が読めないのは死んだ後も一緒だね。まあ、女性以外にも気配りできるランスロット卿なんて想像もつかないんだけれどね!

 

 ……ああ、また話が逸れたね。ランスロット卿の話なんてどうだっていいのさ。

 

 ボクとしては彼の話を小一時間くらい続けたって別に構わないけれど……君たちはそれじゃ退屈だろう? だからこれから先に起こる事をちょっとだけ見せてあげよう。

 

 それじゃあ……

 

 

 

 

「――あまあまだぜ、イリヤちゃん。それは一体、いつの俺の話をしているんだい?」

 

「俺の霊基は大きく変質した。以前の俺とは一味違うぜ?」

 

「デミサーヴァントに人権を!」

「週休二日、和菓子付きの待遇を要求します」

 

 

 

 

「やあバゼットさん、久し振りです。ところでそれサンドバッグじゃなくてルヴィアさん家なんですけど……もしかして目が悪くなったんです?」

 

「いやあ、喧嘩に自分以外の力を持ち込むのは無粋ってもんでしょう。まあ、身体能力は上がってますけどその辺は目を瞑るって事で」

 

「別にマスターさんが私を戦わせないって言うのはいい、むしろずっとそれでもいいかなって思ってますけど……ちゃんと構ってくれなきゃ、や、です」

「ごめんよー! ずっとえっちゃんを大事にするよー!」

 

 

 

 

「ああ……えっちゃんの水着……てえてえ。てえてえなぁ……」

 

「師匠……焼きそばくらいなら奢りますから……」

 

 

「……えーと、何で俺だけ取り残されたんです? 英雄王様?」

 

「――知れた事よ。貴様の有り様がただ不快だ」

 

「抑止力も随分と醜悪なものを作ったものだ。出来損ないの偽物め。その姿を騙ったところで貴様の本質は変わらない。貴様には何一つとして(まこと)がない」

 

「――疾く首を差し出せ。その命を以って貴様が生まれてきた罪をこの英雄王が裁いてやろう」

 

「……いやあ、それは出来ないかなって。ほら生まれた事が罪なら、生きる事が背負いし罰って言うし――」

 

「――何より、俺とえっちゃんを引き裂こうってなら。もう戦うしかないだろう」

「――よく吠えた。ならば、死に物狂いで踊るが良い。降臨者(フォーリナー)よ!!」

 

 

「――さあ、裁定の時だ」

 

 

 

 

 ……とまあ、こんな感じかな?

 

 うん、大体いつも通りの彼だったね! 若干、不穏な空気が流れてたりしてたけど……まあ、大丈夫だろう!

 

 ――彼の物語の中心にはいつも彼がいる。きっとそれは人にとっては当たり前の事だけど。ボクにとっては掛け替えのない眩しいものだ。

 

 彼が楽しそうに笑ってこの限りある旅路を楽しめているなら、ボクも制作に携わった甲斐があるってものさ。

 

 ――ボクに初めからなかったもの、ボクが切り捨てた在り方、偶然が重なりあって生まれた『後悔』の獣のなり損ない、白き竜の血。

 

 全てが重なりあって生まれた彼は、初めは確かにボクをモデルにしたものだったのかも知れないけれど、様々な要因が絡み合って全く別のものに成り果てた。

 

 さあ行け、僕とは違う者(『幸福』のアルターエゴ)よ。彼方より来たりし者よ。

 

 ――願わくば、君の物語が幸せな終わりを迎えるよう、この妖精郷から見守っているよ。

 

 

 

「……フォウ、フォーウ! キュウ……」(……いい感じで締めてるけど、大体コイツのせいなんだよなあ……やっぱりマーリンは死んだ方が良いんじゃないかな)

 

 

 

 




ランスロットが様々な言われようですけど、王の現し身(そっくりさん)に相応しい男か主人公を確かめようとしただけだからセーフです。人でなしにはそんな男気もわからんのです。

これからの更新ペースはなろうの方もありますので、隔週更新を目指して頑張ろうと思ってます。それではこれからもよろしくお願いします。
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