テイルズ オブ ヴェスペリア ~始祖の隷長の傭兵~ 作:バルト・イーヴィル
そこには2Pカラーのようなユーリ、もといユーリ・イヴァーノフが居た。
彼はハルルの魔核を復活させ、結界魔導器を再起動させる。
不思議な魔核の名は無垢の魔核。
聖核とは異なる点が幾つか見られるそうだ。
バウルの運ぶ船に乗りタルカロンへ。
旧アスピオの研究員達に事情聴取に向かうと、リタと遭遇。
リタとジュディスの近況報告に口を挟んだばかりに、タルカロンまで来たのは無駄骨となる。
リタには実り大き一助になったようで、ジュディスから無垢の魔核について現状分かっている事の補足を幾つか聞いた。
そして、バルトの今後を大きく変えるきっかけが与えられた。
ジュディスの示す槍の先を見つめる。
同じ方向へ目的を定めて進む……ギルドを作ることになった。
第1章『約束された安全』
ハルルの街は無垢の魔核により結界魔導器が稼働している状態である。
それにより、魔物達は立ち寄る事が出来なくなっていた。
街の人々は安寧に歓喜して震える。
「……良くないな」
人々の心には魔導器の利便が再びちらつく事になった。
未だにマナの恩恵は人々の生活には入っていない。
試作のソードピストルがそれを物語っていた。
こんな時、バルトには志を同じくして進む仲間が居ないのだと気が付いた。
ジュディスに言われたことが明確に突き刺さる。
「……暗闇の灯篭《カオスキャンドル》は組織だ。俺1人では恐らく手に余る……それに、ユーリ・イヴァーノフは強かった」
バルトが頭を悩ませていると、異変の中を歩く協力者達が居た。
カムイとカタハとパルチである。
協力者であっても……仲間ではない。
まずは、仲間を受け入れるための器が必要だと思ったのだった。
「バルト兄さん、結界の復活とはとても喜ばしいですね」
カムイはきっと本心であることが伺える。
きっとカムイとは同じ槍の先を歩く事は出来ないだろう。
「同意でござる。気の休まる場所というのは何者にも必要でござるよ」
カタハもそうだ。
凝り固まった正義も扱いに困るし、向いていない。
「そう?私はどーでもいいし興味無いわ」
パルチは論外だ。
バルトは考える。
この先を進み、果たして仲間が出来るのか。
こいつら以外でまともに組める相手が果たして居るのか。
「バルト兄さん?」
反応のないバルトを不審がり、カムイがバルトの肩を叩く。
「どうされたんですか?」
「ギルドを作ろうと思ったんだ」
「ほう?」
気になる様だが、カムイは加わる事は無いだろう。
カムイはシムカと同じギルドに居ることに拘りがある。
こいつはシスコンだからな。
「作ったら教えてくださいね」
「ああ……」
気の無い返事を返した。
しっかりと休みを取って再び出発。
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第2章『丘の魔核』
マンタイクまで行くためにはカプワノールの港で船を探さなくてはならない。
そのため、エフミドの丘を経由する事になっている。
「おや?」
エフミドの丘も明確に違っていた。
結界魔導器が修復されていたのだ。
「イヴァーノフはここを経由したのか」
奥歯を噛みしめる。
結界魔導器は旅人を守るために役に立っていた。
破壊しようと近付こうにも、破壊をするということは人々の安寧を壊すということに他ならなかった。
これを破壊するとして、俺に仲間は……きっと居ない。
バルトは全てが敵になるかのような錯覚に陥った。
否、錯覚ではないのだろう。
結界魔導器を破壊した時、彼らは明確に敵となる。
それを覚悟して再び破壊しようとする事がバルトには出来なかった。
誰もきっと助けてはくれない。
けれど……。
その身の役割を……秩序を守ると誓った……全てを敵にする覚悟は無い。
けれど……。
世界の秩序を守るために命を捨てる覚悟は有る!
結界魔導器を人目をはばからず破壊しようと動くバルトにカムイとカタハが明確に妨害を行う。
間に体を割って入り、バルトの進行を阻んだのだ。
「どうしたんですかバルト兄さん?」
「そうでござるよ」
不穏な気配。
やはり、利便を前にするという事は人が敵になるということなのだ。
「説明したらどいてくれるか?」
分からない。
分からないのだ。
説明したらどいてくれる者達なのかが分からないのだ。
「内容にもよりますが……」
バルトは昨日の事を説明した。
終始驚く様子のカムイとカタハ。
しかし、利便を前にした時……やはり残しておくべきなのではないかと2人は思った様だった。
固唾を呑むバルトの後ろでため息が聞こえた。
「はい、これで良いわよね?」
パルチの放った矢が結界魔導器を貫き、破壊していた。
「え……」
「何よ?」
肩を竦めるパルチ。
「良かったのか?」
「こんな事で揉めて寄り道したくなかっただけよ」
バルトは吹き出す。
「お前らしいな!けど、そうか……お前みたいな奴がギルドに居たらきっと面白いだろうな!」
「それってお金になるの?」
「ああ……何せ世界平和のためのギルドだからな」
パルチは八重歯が見える程の満面の笑みを浮かべた。
「なら、あんたはパルチ王国の第1国民よ!光栄に思いなさい!」
カムイの微妙な表情。
「その名前はなんとかしたほうが良いです。……そうですね。世界平和を目指すならば誓いのVotumウォートゥムと秩序のOrdoオルドを合わせて
カムイの提案にバルトは頷く。
「なら、ギルド
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第三章『
「それで、世界平和って言うけど具体的にどういうギルドにするのよ?」
道中、エフミドの丘から海を眺めてパルチがバルトに問うのはギルドとしての方針である。
同じ方向へ向かうにはその辺りを決める必要があった。
「言っとくけど、正しい事ばっかり言っててもカタハみたいな半端者になるからね?」
カタハが唇を尖らせる。
「半端者とはどういう了見でござるか!」
「エセクリティア人みたいなその言葉とナリよ」
パルチにもっと反論があるのだろうが、中途半端なのは自覚があるのか、カタハはそれ以上は主張しなかった。
「かと言って、騎士みたいなのも堅苦しくて私は嫌よ?」
バルトは首を傾げ、腕を組む。
「騎士ではなく、堅苦しい正義でなく、中途半端でもいけない。なら、まずは『掟』を定めるべきだな」
「掟ですか……」
カムイが眉をひそめる。
「
「己のが大義の共有と他言の禁止、決意の共有、指針の共有、意志の共有」
「つまり?」
「『意を同じくして挑め、不可解には解明を、外には黙秘を』」
「なんで黙秘?」
バルトはパルチの耳元で、これまで明かすことの出来なかった自分自身の事を打ち明けてみた。
みるみる内に表情が曇っていくパルチ。
「それは黙秘出来なきゃ駄目ね……ていうか、私に軽々と話して良い様な内容じゃないと思うけど……」
パルチは小さくため息を吐き出した。
バルトの手を引き、耳に口を寄せる。
「なら、私も共有するわよ。これ、誰にも言ったこと無いんだから」
「良いのか?」
「黙秘するんでしょ?なら、別に良いわよ」
パルチの秘密の呟き。
「私は『シゾンタニア』の街の生き残りよ。エアル暴走のせいで崩壊して、近くのダングレストに吸収されちゃったけど……いつか、復興させるんだから」
シゾンタニア……合併により消えてしまった街だ。
騎士団が手放し、既存のギルドが壊滅したと聞く。
そう言えば……。
「……ベリウスに誰も居ないから丁度いいとかって言われてエアルの吸収を教わったの……たぶんシゾンタニアだな」
「もしかして、それで最近では旧シゾンタニアではエアル暴走が起きていないの?」
「さあ?原因までは分からない」
パルチは目を瞬かせる。
「それで?世界平和でお金が儲かる仕組みってのは?」
「俺の作るギルドに対して依頼を出したいって奴が居る」
「いや、たった一つの依頼でお金持ちとかならないでしょ。人生舐め過ぎよあんた」
「依頼主は
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秩序の誓い《ウォーツモルド》のメンバーは何人が良いか
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2人
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2〜4人
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5〜8人
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9〜12人
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15人以上30人未満
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50人以上
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100人以上