橋本さんちはインサイドラゴン   作:ハヤさん。

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短く区切って投稿しますね。


第三話 ドラゴンなんです!!(はいはい)

「無理を承知でお願いします。私を、ここに置いてはくださいませんか...?」

 

何で私は、見ず知らずの彼にいきなりこんな事を言っているのだろう? 優しくされたから? ご飯をご馳走してくれたから? ...ううん。違う。そんな事は、今までにもあった。優しくされた事だってあるし、ご飯をご馳走してくれた事もある。じゃあ、何で?

 

私が、ドラゴンである事を打ち明けた瞬間、人間は私を殺そうとする。

 

じゃあ、彼は?

 

これは賭けだ。私が、これからも人間を信じ続けるか。それとも、人間を殺しに行くか。元の私に戻るかの賭け。何と身勝手な事か。いや、そうとも限らないか。私がドラゴンである事を知った瞬間、彼は私を殺そうとする。私は、それに対抗して彼を殺すだけだ。正当防衛だ。しかし、私をベッドで寝かせてくれて、食事までご馳走してくれた彼を殺すのは、心苦しい。

 

さぁ、あなたはどっち? 殺す? 殺さない?

 

 

 

「...えっと...頭イタイ子なのかな? ドラゴンとか結構ワロスなんだけど...」

 

まさかの三択目。笑われた。

 

「なっ、笑いますか!? ドラゴンであるこの私を愚弄すると言うのですか!?」

 

「いやだって...ぷっくく...助けた女の子がまさかドラゴン系中二病とか...どこのラノベだよ...くくっ」

 

...???? 意味が分からない。だって、人間は、例えそれが嘘だったとしても、相手がドラゴンだと言えば、すぐさま殺そうとするのに。何故彼は私がドラゴンだって事を笑う? 彼はドラゴンが怖くないのか?

 

「このご時世ドラゴン系中二病は流行んないよ。だってドラゴンとか居ないし。...居たら良いんだけどなぁ...」

 

 

居たら...良い!? どういう事なんだ? 彼の頭が狂っているのか...まさか...ここって...!!!

 

「...すみません、ここって...?」

 

「ここ? そっか、ドラゴンって大抵外国だもんな。ふふ、ではこの私が、伝説のドラゴン殿に教えてしんぜよう。ここは、龍の住まう国、日本だ!!」

 

ニッポン...? ニッポンって...いや、無かったはずだ。"私の知ってる世界ではニッポンなんて国は無かった"

 

つまり、ここは...

 

「...やってしまったぁ...」

 

「え? どうした? 来る国間違った?」

 

そうだ。思い出した。私は..."時空の裂け目"に飛び込んでしまったんだ。だれが、作ったのかも分からない、時空の裂け目に。命からがら逃げ込んだ先が、まさか別の世界だったなんて。

おかしいと思った。この家の内装も見た事ない物ばかりだし、あの四角い物体とか何なんだ。そして、ドラゴン相手にこの様子。ましてや笑ってきやがった。

 

「えっと...その...じゃあ証拠見せますね」

 

「お? まじで? 火とか吹くの?」

 

「いえ、私は雷と光のドラゴンなんで...雷出しますね」

 

「うおぉー!! まじかキタコレ!」

 

そう言って彼は、何に使うのか分からない不思議な薄平べったい物を出して構えた。...武器には見えないし、魔力も感じらない。大丈夫だろう。

私は、手の平を天井に向けて呪文を唱える。

 

「レクレール」

 

そう言うと、手の平からバチっと白い雷が現れる。それは徐々に大きくなり、手の平の上には超高密度の電球が出現した。

 

「...え? え? 嘘、まじで? これ...嘘!?」

 

凄く同様している。恐らく信じて無かったのだろう。この世界は、魔力も魔獣もいないのだろうし。

 

「...ドラゴンにも変身できますけど、ここじゃ狭いですね...」

 

「うっそ...まじでドラゴンなの...!?」

 

えぇ。まじでドラゴンです。

 

「...あっ!! もうこんな時間かよ!? まずい...」

 

彼はそう言うと、急いで着替え始める。...何となく気恥ずかしくて後ろを向く。

 

「あぁまずい!! 間に合わない...ねぇ!!」

 

「はい?」

 

「転送魔法とか無いの!? なんかこう...ビュバーっと思い通りのところへ行けるやつ!!」

 

「一応ありますけど...じゃあ行きたいところを思い浮かべてください」

 

「...いきなり現れたらやばいし、トイレで良いか。おっけー!!」

 

「では...テレポーテーション」

 

そう呟くと、彼の姿は白い粒子へと変換され、後には何も残らなかった。

 

 

 

 

...え!? 私一人!?

 




gdgdになってきた...

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