SAO~if《白の剣士》の物語   作:大牟田蓮斗

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 さて、原作にそろそろ合流します。どうぞ。


#20 挑戦

 シルフの領主を襲撃してから二週間ほどが経った今日、僕は世界樹の下にいた。

 世界樹の上に辿り着き妖精王オベイロンに謁見することが、グランドクエストというゲームの最も大きな目標だ。そして世界樹までは、ある程度キャラが育っていれば比較的簡単にやって来れる。その証拠に世界樹の麓、《アルン》の街には様々な種族のプレイヤーが大勢暮らしている。それなのにサービス開始から一年が経ってもグランドクエストがクリアされないのにはわけがある。

 それは単純に世界樹の攻略難易度が異様に高いためだ。かつて様々な種族が大群を率いて攻め込んだが、世界樹を攻略することは遂に叶わなかった。それゆえ今ではグランドクエストの攻略――それに伴う飛行制限解除の方だろうが――は望まれてはいるが、達成できないものと興味が薄れている。世界樹を頂点に円錐状に広がるアルンの街並みでは中心、つまり世界樹に近づくほど人口が少なくなることからもそれが見て取れる。

 本日の標的はその最高難易度クエストだ。空中戦闘含め、この世界で自分がどこまで成長したのかの試金石にするのだ。

 世界樹には自然物らしからぬ大きな門があり、その両脇には大きな石像が門を守るように控えている。妖精の姿が彫り込まれた豪奢なつくりの白亜の門に近づくと、両脇の巨像が九〇度回転し、手にしていた剣を交差させ道を塞いだ。それと同時に威厳を感じさせる声が降りかかる。

 

『未だ天の高みを知らぬ者よ。王の城へも至らんと欲するか』

 

 手元にウィンドウが表示される。

 

『グランドクエスト《世界樹の守護者》に挑戦しますか?』

 

 迷わずに『〇』を押せば、剣がどかされ再び声が聞こえた。

 

『されば、そなたが背の双翼が天翔けるに足ることを示すがよい』

 

 門が開く。

 僕は腰の鞘から剣を抜き、世界樹の中へと踏み込んだ。

 

******

 

 世界樹の中は伽藍洞だった。門があることすらそうだったが、この世界樹は植物よりも建築物に近い。

 僕が中に入ると、その空間は白い光に満たされて明るくなった。

 遥か上方の天蓋は十字の切れ目が入っている。あれが入り口だろうか。

 背中の翅を震わせて少し地上から浮き、遥か上を目指し、飛び出す!

 世界樹の壁を埋め尽くしているステンドグラスのような造りが発光し、敵が出現する。

 このグランドクエストの情報はできる限り集めた。それによるとこの白い鎧を着ているようなmobは《ガーディアン》と言うらしい。グランドクエストの題にもなっている守護者だ。一体一体の強さはトッププレイヤーに至らない上級プレイヤー並なのだが、出てくる数が尋常ではない。四分の三ほども進むと天を埋め尽くす数になるそうだ。

 最初の一体はすれ違いざまに斬り飛ばす。それだけでそいつは爆炎に散った。

―――筋肉が、視える……?

 ALOのモンスターは基本的に筋肉が視えない。SAOでも見たような、つまりSAOからコピーしたモンスターには筋肉が視えるので、単純にそこまで創り込んでいないだけだろう―――茅場の頭がおかしかったのだ――。ちなみにプレイヤーはSAOとほぼ同じ造りなので、ALOオリジナルの翅と耳以外の部位は筋肉が視える。

 そんなALOで、ガーディアンは()()()筋肉が視えた。つまりこのモンスターはSAOからコピーしてから全く手を入れていないのだ。

 

 

 

 それなら楽だ。

 

 

 

 筋肉の視えない敵と視える敵なら、やはり視える敵の方が動きを予測し易い。

 意外と楽かもしれないなどと思っていると、しかしその考えを打ち砕くように壁が発光した。出てきたのは百に届くかもしれない数のガーディアン。

 

「――その程度で《白い悪魔》を止められると?」

 

 自分を鼓舞して不敵に笑い、僕はその軍勢へと飛び込んだ。

 足、いや翅を止める必要はない。ひたすらに上へ。僕の全速で飛べば、接近してもそう容易くは捉えられない。そのままガーディアンを避け、躱し、突き進む。

 全てと戦う必要はない。避けきれないものだけ斬れば良い。ガーディアンはスピードに乗ったソウルソードを急所に受けて立っていられるか。答えは、否。SAOでも魔剣クラス、ALOでは古代武具級を超える性能の剣だ。いくらモンスターといえど人型で耐えうるほど柔い攻撃ではない。

 右へ左へ飛ぶ。目の前に降ってきたガーディアンは剣で抑え、その隙に飛び去る。上左右前後の五方向からの攻撃は、一旦スピードを緩めた後にギアを上げて間を通り抜ける。僕の動きにガーディアンは翻弄されていた。

 天蓋の出口――入口か――へ四分の三ほど進んだとき、壁が一斉に発光した。

 新しく生まれたガーディアンが道を塞ぐ。既に上方の出口は見えず、ガーディアンしか目に入らない。

―――これが天を埋め尽くす軍勢!

 置き去りにしてきた、数百もいるのではないかと思える数の下方のガーディアンが弓を構えていた。

 

「マズっ!」

 

 翅を止めた瞬間に挟み撃ちだ。今から抜けようと思ってもあの数を一気には抜けない。

 

「ハァァァァァァァァァ」

 

 思いきり深呼吸する。

 

「スウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ」

 

 そして、

 

 

 

 

 墜ちた。

 

 

 

 

 狙いを修正するガーディアン達。ギリギリまで引きつけてから、翅を動かして急上昇!

 既に放たれていた矢を躱す。真下から放矢は大きく膨らむことで避けた。それ以外の矢は放物線を描いて、僕に届かず落ちていく。あちこちで同士討ち(フレンドリーファイア)が巻き起こる。

―――いや、上に撃ったからね。落ちてくるよ、そりゃ。

 第二射を射られる前に上を突破しようと、僕は上を見上げた。

 

「……へ?」

 

 上からは、数えきれないほどの剣が落ちてきた。ただの落下ではなく投擲されたのだと理解する頃には、剣の散弾は目と鼻の先だ。

 

「く、そぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

 目を限界まで見開く。そして、突っ込む!

 

 

 避ける避ける避ける避ける。躱す躱す躱す躱す躱す躱す! 掠る、気にしない! 避ける躱す身を捻る。一瞬止まり急加速! 足が持っていかれた? 気にするな! 今は回避回避回避回避!!!!

 

 

 精神が擦り切れるかと思った十秒と少し。剣の雨を抜けると、上にいたガーディアン達は徒手空拳だった。剣を投げつけたのだから当然だ。設計者もまさかここで撃破できないとは思わなかったのだろう。

 武器を持たない鎧の妖精達を斬り捨てる。素手のガーディアンは恐れるに足らず。ガーディアンが何層にもなった壁を突き破るのは苦労しなかった。

 もう、目指した扉には手が触れていた。

 しかし開かない。

 どこを触れても開く素振りはない。

 どこにもスイッチらしきものは見当たらない。

 十字に入っている溝は何だろうか。指を引っかけて強く引くが反応はない。観察する。パッと見ただけでは何もないように見えるが、よく見るとポリゴンが見えていた。

 

―――これは……何かキーアイテムが必要……なのか?

 

 ハッと我に返る。開いた扉の先に逃げられないのであれば、ここは行き止まりだ。そして背後には……。

 振り返ると、予想した通り犇めき合うガーディアン。揃って弓を引いている。

―――まだ死にたくはないなぁ。

 

「 ――というわけで最後の悪足掻きです」

 

 急いでスペル詠唱を行う。僕の周りを円環状に単語が漂う。円環は何重にも重なり、エフェクトが騒がしい。かなり多い単語数だが、何とか矢を射られる前に発動させることができた。

 発動するのは超強力な隠蔽魔法。かつてのミルネル襲撃時に使ったスペルの基礎となる、激しく動いても解けない隠蔽だ。攻撃を行うときとスペル詠唱中は隠蔽が解けるというデメリットを用意することで、カーディナルも比較的簡単に発動させてくれる――余りにもバランスが崩壊しそうな、例えば即死魔法などは認可されなかったりする――。

 急いでガーディアンにぶつからないようにその間を抜ける。接触があったり、ダメージを受けたりすれば魔法は解除されてしまう。

 空洞の半分より下まで降りてくる。未だに周囲はガーディアンの海だ。

―――どんだけいるんだよっ!

 緊張の中、何とかガーディアンの層の最下部まで降りられた。

 

「……フゥ」

 

 肩が、ガーディアンに触れた。

 

 

『ウィエオイオンアオイオワォヲヲウィ!!!!!!!』

 

 

 ガーディアンの叫び声は何十にも重なって、既に元の声がどのようなものかはまるで分らなくなっている。

 

「ヤッッバ!!!!!!」

 

 叫びつつ、全速で世界樹の門を目指す。門を抜ければ中のガーディアンは追ってこられない。

 矢や剣が雨のように降り注ぐ。AIはそれほど賢くないのか僕がいる場所を狙うため、止まらなければ当たることはないはずだが、互いに干渉し合ってその軌道は容易く変わって半ば面制圧になっている。

 何本か矢が刺さった。痛みの代わりに不快感を与えてくるシステムに膝を折りそうになるが、止まった瞬間に蜂の巣になるのは分かりきっている。

 あと少し。もう手が届く。頭が抜けた。

 僕は何とか、クリア不可能な世界樹から抜け出すことができた。

 

******

 

 世界樹への挑戦を終えた僕は本日――日を跨ぐから今回のログインと言った方が正しいか――のもう一つの目標へと向かう。

 一月二十二日の早くに、《蝶の谷》でシルフとケットシーが同盟の会談を行う。サラマンダーはそこを襲撃する計画を立てており、以前より狙っていたユージーンが指揮官として参加するそうだ。その話をサラマンダーのプレイヤーから聞き出した。

 一月二十一日の深夜、つまり今からアルンを出れば、サラマンダー領から出発する襲撃隊よりも若干早く到着できるだろう。

―――さあユージーン将軍、勝負の時間です。

 

******

 

~side:サクヤ~

 ケットシーとの会談は上手く進んでいた。私とケットシー領主の《アリシャ・ルー》が親しい間柄なのも役に立った。

―――ふ、役に立った……か。

 リアルでは流石にこのような性格ではないのだが、ALOにいると自然とロールプレイングしてしまっている。リアルではできない体験がVRゲームの醍醐味なので構わないのだが。

 同盟の骨組みは前から出来ていたが、そこに肉をつけ終わり、サインをすれば終わりのところまで来ていた。

 アリシャから誓約書を受け取ってアリシャの名前が入っていることと内容を確かめた後に、自分の名前を記す。

 

「さて、これで完成だな。アリシャ、これから一杯d「サクヤちゃん!」……どうした、アリシャ?」

 

 言葉を遮られ、少し不審に思った。普段のアリシャならこれほど怯えた、いや警戒した声を出さない。基本的に余裕綽々としているのが彼女だ。

 そのアリシャが青褪めた顔で、しきりに蝶の谷の方を指差している。

 世界樹を中心としたアルン高原と各種族の領土の間には大きな円環山脈がある。その円環山脈の上空には高度制限があって飛んで越えることはできない。

 その円環山脈を抜けるコースの内の一つが蝶の谷だ。私達は蝶の谷をアルン側に入ったところの岩棚で会談を行っていたのだが、アリシャが指しているのは山脈側だ。

 何事かとそちらを見て、私の顔もすぐに青褪めた。傍から見たらスーッという擬音も聞こえそうなほどだったろう。

 そこにいたのは、新年早々私を窮地へと追いやったあの悪魔だった。

 

「――お久し振りですね、サクヤさん、アリシャさん」

「きっ、君が何でこんなところにいるんだヨ!」

「――おや? 僕は一般プレイヤーですが、ケットシーの領主はプレイヤーの行動を制限したいのですか? ALOにいる以上どこにいようが僕の自由だと思いますが」

「っ……、だから私彼苦手なんだよ~。サクヤ、パス」

「なっ、そ、そんないきなり振られてもだな……。あー、その、《白い悪魔》殿はなぜこんなところに?」

「――内容は変わっていないんですが、まあ、良いでしょう。僕の目的は貴女方ではなく、世界樹方面から飛んでくるサラマンダーですよ」

「なっ!」

 

 言われて慌てて高原の方を見やる。遠くの空から、小さな点の群れが段々と大きくなりながらこちらへと向かってきているのが分かった。

 同じように気づいたアリシャと、シルフ、ケットシーの領主以外のメンバー――外交官だったり護衛だったりだ。ちなみに全員ある程度装備を揃えている――が警戒態勢を取る。

 視力の良いシルフとケットシーといえど、肉眼で見える範囲ならば距離はかなり近い。ここから無事に離脱することはできないだろう。

 その集団が近づくにつれ、その姿ははっきりする。赤い重装備のサラマンダーの一軍だ。数十人を率いて先頭にいるのは、ALO最強とも謳われるサラマンダーのユージーン将軍だ。

 リアルでも兄弟だという武のユージーンと智のモーティマー――こちらが領主だ――によって、サラマンダーは統率されている。先代のシルフ領主を仕留めてからサラマンダーは急速発展し、最大種族に至った。その再演をしようと言うのか。

 

「シルフ領主サクヤ! ケットシー領主アリシャ・ルー! 両名の首頂きに参った!」

 

―――そう簡単に渡すわけにはいかないのだがな。

 私達がいる岩棚の上までユージーンが降りてきて宣言したとき、先程から不気味なほど静観していた悪魔がユージーンの前に立った。

 

「――ユージーン将軍」

「む? 何だ、貴様。……レネゲイド如きがなぜこの場に?」

「――初めまして、《白い悪魔》レントです。以後お見知りおきを。用件はただ一つ。シルフとケットシーの襲撃には手を出しません。その代わり、その後に一戦お願いできないでしょうか?」

「ふん、貴様が噂のプレイヤーキラーか。良いだろう、この場を片づけたら貴様をエンドフレイムに変えてやる」

「――ありがとうございます」

 

―――助けてくれると思っていたわけではないが、ここまで見事に見捨てられると悲しくはあるな。

 取りあえずは臨戦態勢にあるサラマンダーから逃げなければならないのだが。それは少し、難しそうだ。

 打開策を思案していたとき、ピリピリした雰囲気を壊しながら飛び込んできた者がいた。

 

「双方、剣を引けぇえ!!!!」

 

******

 

~side:リーファ~

 ……驚いた。

 サクヤ達の危機を知り、キリト君と一緒にこの蝶の谷まで飛んできたわけだけれども、そこにはしs……レントさんがいた。傍観する構えだが、なぜこんな場にいるのだろうと思っていると、キリト君がサラマンダーの前に飛び込んでいってしまった。

 剰えスプリガン=ウンディーネ同盟の大使などと大法螺を吹き、サラマンダーのユージーン将軍と一騎打ちを始めてしまった。

 キリト君は、剣道の世界でもその難易度の高さから使い手がほぼいない《二刀流》を見事に使って見せた。それでユージーン将軍が持つ《魔剣グラム》の《エセリアルシフト》という能力を打ち破ってしまった。

 キリト君がユージーン将軍を倒し、サラマンダーのプレイヤーの口添えもあってサラマンダーが無事に退いていく、そのときレントさんがその存在を主張した。

 

「――ユージーン将軍、まだ僕と戦っていただいていないのですが」

「……ふ、そうだったな。貴様は手助けはしなかったが邪魔もしなかった。ここで背を向ければ約束を反故にすることになるか。――だが、一度負けたとはいえ俺の強さは変わらぬ。たかがプレイヤーキラーが勝てると思ったか」

「――ありがとうございます。お礼に二度目の敗北の味を教えて差し上げましょう」

 

 あたし達が来る前に何か約束をしていたのか、レントさんが声をかけるとすぐに両者とも戦闘態勢に入った。折角何事もなく帰ってもらえると思ったのに。

 再び静まり返る観客達。岩棚に立つシルフとケットシー。その横に滞空時間が心配なのかサラマンダーも降りたった。空中にはレントさんとユージーン将軍だけがいる。

 さっきまで睨み合っていた人々が固唾を呑んで見守る、その一戦はどちらが勝利することになるのか。

―――レントさん、頑張れっ!

 レントさんは普段から使っているのとは別の白い剣を左手に装備した。

 

「――《エセリアルシフト》が二刀で防げるのは確認済みですからね」

「ふん、やれるものならやってみるがいい。打ち砕いてくれる!」

 

 二人の打ち合いが始まった。

 レントさんの両手に装備した片手剣が閃く。それに呼応するが如く魔剣グラムも踊る。

 ユージーン将軍が打ち込むも、それをレントさんは双剣を使い軽く捌いた。

―――やっぱり強いっ!

 キリト君が使ったときも驚いたが、二刀流を軽く扱って見せるレントさんには感服するばかりだ。

 キリト君の剣は苛烈だった。攻めを体現化したような攻撃だった。レントさんの剣にキリト君ほどの苛烈さはない。しかし、それを補って余りある正確さがあった。

 レントさんの薙ぎ払いを食らい、ユージーン将軍が飛ばされる。

 HPバーを確認すれば、レントさんの方はほとんど減っておらず、ユージーン将軍の方は半分ほど減っていた。圧倒的だ。

 

「――ううん、やっぱりちゃんと二刀流をするのは疲れますね。というわけで、ここからは本気で行きますよ?」

「……ふん! かかってこい!」

 

 あれで本気ではなかったというのか。レントさんは以前も使っていた一振りの剣のみを装備した。

 そしてまた猛烈な斬り合いが始まる。ユージーン将軍の動きも先程より激しくなっている。右へ左へ、回転しながら斬り払い、斬り上げる。

 しかしその全てをレントさんは柳のように躱す。横から首を狙って飛んできた斬撃を剣で受け止める。

 

「一刀ならば……!」

「――残念でした」

 

 《エセリアルシフト》の効果でグラムが剣をすり抜けるも、グラムの腹をレントさんは拳で叩いて刃を上に逸らした。

 

「何っ……!」

「――そろそろ僕の番ですよ?」

 

 言うと同時にレントさんが攻勢に出る。二刀流時よりも手数は減っているはずなのだが、その巧妙としか言えない攻撃はユージーン将軍の行動を制限していく。

 ユージーン将軍が攻撃をしているときはレントさんが反撃をしていたりもしたのだが、レントさんが攻勢になった瞬間から戦闘はワンサイドゲームになった。

 ユージーン将軍のHPバーが見る見る内に減っていく。その僅かに残ったHPを消し飛ばすであろう一撃をレントさんが振り上げる。

 

「ぬぅぉおおおおおお!!!!」

 

 必殺の振り下ろしをユージーン将軍はグラムで受け止めた!

 

「――甘いですよ」

 

 レントさんの剣はグラムにぶつかる瞬間に()()()。再び出現したときにはグラムは後方に流れている。

 そして振り下ろしはユージーン将軍の躰を真っ二つにした。

 

『オオオオオオオオオオオオ!!!!』

 

 ALO最強を破った二人目に、惜しみない賛辞の拍手が送られた。




 若干長くなってしまいました。
 主人公の強さは異常ですね。ステータス含め。
 チーター二人にボコボコにされたユージーン君カワイソス。

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