田舎町ジャリパンに住む少年、ディルは、小さなレストラン「ディルズ・スープバー」を営みながら、自給自足の生活をおくっていた。
彼には自分自身に課した一つの使命がある。
名前も知らない誰かがくれた、たった1杯のスープ。凍てつくような寒さを癒し、消えてしまいそうだった命を繋ぎ留め、将来歩む道を照らしだした「運命のスープ」を再現すること。
しかし、長い年月が過ぎた今でも再現することはできず、行き詰っていた。
そんな彼の下に現れたのは冒険者になりたての一人の少女。
彼女との出会いがきっかけとなり、ディルは田舎町を出て広い世界に身を投じる決意をする。
広い世界を自分の目で見て、肌で感じ、鼻で味わい、舌で堪能するとき、彼は人としても、料理人としても成長していく。
はたして、運命のスープを作り上げることはできるのか。ディルの命を繋いだスープを与えたのは誰なのか。
一人の料理人と一人の少女の旅が始まります。
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第1話 スープバーの一日 | |
第2話 舞い込んだ一輪の雛菊 |