学習しろよと言われそう…!!
あと、タイトル変えます。
鎮守府は繁栄しま……す?から鎮守府は繁栄しますにします。
これからも宜しくお願いします。
暗転した意識から復活すると、そこは見慣れない島だった。上空で起こったことは鮮明に覚えてはいない。南雲提督の秘書艦である飛龍が敵機の存在を知らしてくれた後大きな音で私は意識を手放した。
だが、問題は墜落したことにはない。なぜ、雲の上の飛行機を本来活動できない艦載機が攻撃で来たかというのに焦点を当てるべきだ。
艦娘と深海棲艦の艦載機というのは遠いところまでは飛ばせない。雲の上がいい例だ。だから、飛行機は雲の上を飛ぶことが出来たのだ。唯一、拮抗が取れていた雲の上を攻撃できた正体。
答えは簡単だ。
――情報が少ない敵。
「つまり――ヲ級flagship改ですか。また厄介なことに巻き込まれましたね…。幸い、朝潮さんは私の近くにいてなおかつ1Fの状態でしたので生きていることには間違いないはずです。探しにいくとしますか、いいですか?中田さん?」
「おおせのままにー」
いつの間にか銀色の輪っかから本来の妖精さんの姿に戻っていた中田さんが先導する形でこの木が生い茂ったジャングルへと足を進めます。
少なくない命が失ったことに対して黙祷を捧げながら私は静かに前を見据えました。
「ん…んぅ…」
冷たい…。寒い…。確か、あの時…。
浜辺に打ち上げられていた朝潮は自分がどういった状況に陥ったのか即座に思い出し倒れていた上半身を勢いよく上げる。
周りはジャングル。見知らぬ土地。――無人島だとすぐに悟った。
だが、朝潮はこの状況を悲観することはなかった。むしろ、無人島に打ち上げられただけで済んだので幸運だと喜んだ。
あの爆発は死んでも可笑しくなかった。いや、実際に何人かは死んでしまったのだろう。南雲提督と飛龍さんは何故か大丈夫、生きていると確信していた。理由はわからない。しかし、そう思わせる雰囲気というのがあった。
『提督』という言葉を反芻させる。あの人は大丈夫だろうか。ピンク色の髪で優しくてちょっとドジでたまに腹黒いところがあるけど私たちを兵器としてではなく一人の人間としてみてくれた私たちの提督は無事だろうか。
「――…提督」
朝潮は痛む体を抑え込んで歩を進める。その顔には何故か絶望を感じ取ることはなかった。
「ちょっと!中田さん!!ほんとにこっちでいいんですか!?」
「あー…あー…」
「くっ!まさか中田さんコンパスがここにきて役に立たないとは…!!」
あーあーとずっと同じ言葉を羅列した中田さんの気分はどんより模様、楽しいものがあると時々陽気でお送りします。って天気予報っぽく言っている場合じゃありません!昔、妖精さんの工場の時に中田さんをコンパス、いえやっぱナビといいますか。それ代わりで使った時なかなかの成果を出したので今回もそれを敢行したところ結果は惨敗。酷い有様です。
え?今どういう状況ですかって?それは勿論、右手側には毒蛇が、左手側には毒蜘蛛が…ってクモォ!?さっきまで毒蛇だけだったじゃないですか!?
「万事休すです…こんな事なら趣味のお菓子作りをもっとやっておけばよかったと思います」
「たべられるのもいいべんきょうになるです?」
「ならんです」
と、懐かしいやりとりをしたときに二匹が一緒に襲い掛かってきました。
私は強く瞼をつぶり迫りくる恐怖と対峙していましたがいつまでたってもその恐怖とは邂逅しません。はて、どういういことでしょうか?
肩に乗った中田さんが私の頬をつんつんしてきます。なんでしょうか。
「おっぴろげですが?」
「…うわ。」
思わずドン引きしてしまいました。目の前には体を文字通り真っ二つにされた毒蛇と毒蜘蛛がその命を散らせていました。というか、これをおっぴろげで表現する中田さんにも少しばかり恐怖を覚えます。
というか、一体誰が…。
そこまでいくと犯人にもう連鎖的に辿り着いちゃいました。やっぱり、アレですよね…。経済学者のアダム・スミスさんの「神の見えざる手」ならぬ私の妖精さん作の育毛剤で手に入れてしまった「髪の見えざる手」ですね。
ほら、後ろ髪がうねうねしていてすこしばかり血の色を感じ取れます。ハァ…、シャワーしたいです。
「――中田さん」
「なんです?」
「ここから近くに洞窟とかありませんか?」
まずは、雨とか日の出が凌げる場所を確保しましょうか。この島は大体赤道付近に位置するのは生えている植物とかで一目瞭然でした。長い期間、救助が来るまでここでの生活になりますし拠点を作っておきましょう。
中田さんは少し考えるそぶりを出した後指を一つの方向に指しました。どうやらそっちに洞窟があるそうです。
早く、この海水で濡れてしまった服も乾かしたいです。体に引っ付いてラインが強調されますし下着も見えてしまっています。…男がいなくて今は良かったといいますか…。
「わぁ、ほんとにあったー」
見事なまでの棒読み。確かに洞窟はありました。中身も見事なものです。はい、そこまでは中田さんグッジョブと賛辞を贈りたいのです。
「ほめられるのです?」
「ここが獣の巣ではなければ賛辞を送れたのですが残念なことに惨事が私に送られてくるかもしれません」
「なぜですとッ!?」
「それはね、妖精さんや。目の前の熊さんから放たれているもののせいですよ」
「あそびたがってるかと」
「あんな殺気むき出しのお遊戯は私は知りません」
そうです、目の前には熊がいたのです。奥までどれぐらいあるのかなぁと進んでいったら獣の唸り声が聞こえてきたあっと察したところボスの如く熊さんが暗闇から殺気むき出しで姿を現しました。
ごめんなさい、私の命は、ここまでです。 わたし
不運というのは纏わりつk…。
「あっ…洞窟ある…」
朝潮はフラフラしながら覚束無い足取りでその洞窟へと向かう。提督を探し始めて数時間は経過していた。飲み水も見つからず軽い脱水症状にも陥っていた。
壁をつたりつつやっとの思いで洞窟へと着いた。喜びに浸る前に中を確認する。
すると、人影が目に入った。暗闇で誰かは分からないが確かにいる。静かに、ゆっくり、その人影に近づいていくと足元に見慣れた髪の毛が一本堕ちていることに気が付いた。
ピンク色の髪がそこにあったのだ。
そして、人影が提督だとすぐに確信した朝潮は伏している人影を目に納めた。
そこには――
「ぃ・・・・ゃ・・・・・あぁ…ぁ・・・」
嗚咽交じりに朝潮が声を上げる。
見慣れた赤色。命の灯。
「イヤアアアアアアアアアァァァァァ!!!!!!」
血の水溜りに倒れ伏し体を赤く染め上げている提督の姿がそこにはあった。