避けたりとかそういうのはしない。   作:銀座

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9話 くらえ必殺!飛鳥文化アタック!

やぁみんな、自分が化け物なことを忘れてたうっかりお茶目なオーク系転生者の俺だよ!

 

 

ちゅんちゅん。

 

・・・朝になりました。スズメの鳴き声と、隙間から漏れる眩しい朝日。隣には俺の腕を抱き締めてぐっすりの関羽さん。そうこれは・・・

 

 

朝チュン関羽エンドだと思った?残念、ただの野宿でした!

 

 

昨日までは本当に大変だった。

あの後ブチ切れ関羽さんを治めようと何とか宥めたりすかしたりして居たのだが、その度に俺にしがみ付いて離れない趙雲が、クソみたいな演技でしなだれかかってきて、関羽さんを挑発、結果止まらない暴力の嵐。

 

飯を趙雲に奢らせるどころか夕飯そのものが流れた、というか翌日の昼まで関羽さんは止まらず、何気に俺たちが泊まるはずだった部屋にはちゃっかり程立と戯志才が泊まって(俺が1人部屋、関羽さんとちびっ子どもで3人部屋)いたらしい。

あまりの勢いに途中で街の塀の外まで場所を移し、近隣の人や建物に被害がなかったことは良かったものの、朝日が明ける頃には完全に飽きた趙雲が俺に負ぶさって寝始め(逃げるのも流石に今の関羽さん相手は面倒くさいと判断した模様)、そこで最後の関羽さんリミッターが外れ、乱神モードのめだかちゃんみたいな関羽さんから、未来の関羽さんの仲間を死なせるわけにもいかないので必死に趙雲を守りながら関羽さんを宥める俺。やがて太陽が真上に来る頃、ようやく少し落ち着き、疲れて動きが止まった関羽さん。しかし依然趙雲をおぶる俺を見て何かの感情の決壊が起きたのか、今度はガン泣きする関羽さん。

 

・・・いい加減泣きたいのは俺だが、何とか慰めようとした時だった。ポンと。俺の背中を叩く手が。振り向くとそこに居たのは!

 

 

・・・関羽さんの暴力の嵐に巻き込まれない様に離れたところで見ていた衛兵の皆さんの姿が!!

 

 

そのままガン泣きする関羽さん、グースカ寝こける趙雲、それを背負ったままの俺たち3人は詰所まで連れてかれ、何故か俺だけ正座で事情徴収、泣き止まない関羽さんを宥めながらゴミを見る目で見て来る女性兵と、何か可哀想なものを見る目で見て来る男性兵、そして最後はとにかく危ないとか、責任はちゃんととれとか、浮気をする男はクズだとか、避妊はしろよとか散々説教されて解放されたのは昨日の夜になってからのこと。

 

諸悪の根源たる趙雲はいつの間にか女性兵と仲良くなって酒家で飲みに繰り出して行って、最初にとった宿はなんとあれから一杯になったらしく、もともととって居た部屋は、程立と戯志才が2日目の代金を払って正式に泊まっており(幼女2人はちゃっかり便乗)、残されたのは散々暴れて泣いて、疲れて眠る関羽さんと、それを背負う蛮族の俺(ほぼ完徹)・・・。

 

やがて俺の心を写したかの様にポツポツと雨が降り始め、急いで街の外で野営準備をして、その間関羽さんは濡れないように大寸胴鍋の中へ。急いで濡れないようにテントを張って、地面から水が流れてこない様に石と木などを使って高床を作り、そこに毛皮を敷く。そして関羽さんをテントに移す頃にはすっかり深夜で外は土砂降り。火を起こすことも料理をする気も起きず、水を飲んで不貞寝したのだった。

 

 

・・・良く考えると俺、昨日は飯も食ってねぇな。関羽さんもだけど。趙雲は後で泣かす。

 

 

取り敢えず、まずはいつの間にか毛布がわりの毛皮ごといつの間にか移動してきて、俺の腕を抱き締めて幸せそうに眠る関羽さんをどうやって起こすかが問題か。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・

・・・

 

さて、あの後結局普通に起きた顔の赤い関羽さん。どうやら落ち着いてくれた様なのできちんと事情を説明し、誤解を解いてお互いに謝罪して、ようやく事態は解決を見た。

 

ちなみに3人と出会うきっかけとなったちびっ子の痴女騒動を説明した時に、関羽さんはすごい冷酷な目で「ほぅ。分かりました。」とだけ呟いた。ちびっ子2人の未来が確定した気もするが、俺は悪くない。

 

現在は仕入れた包丁と中華鍋を使って、久しぶりにガチで料理中である。関羽さんには火を起こして土台を作ってもらい、そのあとは木を切ってもらって、食事台と椅子を用意してもらっている。

 

メニューは関羽さんにお詫びを込めて、甘いみそ、辛いみそ、濃いみその三種類で作る味噌三昧である。

 

街で買った肉まんの中身無しみたいな謎の饅頭を細かく千切って乾燥させ、小麦粉と解いた玉子をくぐらせた、大きく切ったイノシシの肩肉(柔らかくなる様加工済み)に隙間なく塗す。散々貯めてきた料理用兼治療用の熊の油をふんだんに鍋に入れて、熱する。指を入れていい温度になったら、粉付けした猪肉を油の中に入れていく。まぁトンカツだ。

ソースには俺特製の甘い味噌ソースを用意し、せっかくなので決め台詞がお粗末!な少年料理人が作った料理をリスペクトした熊肉メンチカツも用意する。

 

更には街の肉屋で仕入れた馬肉(意外と安い)とたくさんの野菜(四次元袋から使用)を使った味噌風味(濃い目)のすき焼き鍋を用意する。

 

そして余った様々な肉の切れ端を片っ端から叩いて、これまた街で購入した豆腐と生姜、にんにく、俺特製コチュジャン擬き(辛味噌)と一緒に炒めて麻婆豆腐を作る。

 

おまけに関羽さんの大好きなモツ鍋も取り出して弱火にかけて取り出し、買ったばかりの釜で炊いた、炊きたての白米が揃えば!

 

スーパー味噌三昧コースの出来上がりだ!さあ、おあがりよ!絶対食べきれないと思うけど!

 

 

「・・・。」

 

 

唖然とする関羽さん。まぁどう見繕っても、張飛がいない俺たち2人じゃ食い切れない料理だよね!俺見た目と違って意外と食べないし。

 

 

 

目で多過ぎだろ、と責める関羽さんだが、全部好物の味噌を使った料理だと言うと、ソワソワしながらそれでも多いですよ、とか言う関羽さん。顔ニヤけてるぞ?まぁお詫びだから気にすんな!食い切れなかったら小分けにして四次元袋に詰めときゃまた食えるし。

 

 

 

一昨日の夜から何も食べてないし、腹減ってるだろ?深く考えずに食べようぜ?

 

 

 

「・・・それもそうですね。確かにもうお腹と背中がくっつきそうです。さっそくいただきましょう!」

 

 

 

 

そう言ってにこやかに箸を取る関羽さん。やれやれ、ようやく食事にありつけるぜ。

 

 

 

「やっとですか〜、風はもうお腹が空いてお腹が空いて〜、・・・ぐぅ。」

「寝るな!まぁ、確かにお腹ぺこぺこです。」

「はわわ、待ちくたびれました。」

「あわわ、朱里ちゃんそっちのお皿とってください。」

「メンマは無いのですか・・・仕方ない。」

 

 

 

・・・どっから出てきた裏切り者共。

 

 

 

 

・・

・・・

 

 

あのあと一悶着あったが、取り敢えずご飯が冷めると関羽さんが矛を収めて、結局みんなでご飯を食べました。

人数が大幅に増えたので、大量に余るはずだった料理も綺麗さっぱりなくなり、戯志才と程立には使用した食器などを川で洗ってもらっている。

 

なお、ちびっ子2人は泣きながら痛む尻をさすりつつ、般若の様なオーラを出す関羽さんの説教を続けて受けている。ちなみにちびっ子2人の尻が痛むのは、俺が罰としてお尻ペンペンしました。もちろん優しく力加減はしている。じゃないと平手でも2人の尻がなくなっちゃうからな。

 

 

 

え?・・・趙雲?趙雲はどうしたって?

 

ああそれなら、今も俺の手の中で呻いているよ!正確には俺の握り拳でコメカミをグリグリされている。たまにちょっと力が入り過ぎてビクンビクンしたり、王を守る猫型キメラアントのに脳みそ弄られたハンターさんみたいに女性がしちゃいけない顔して気絶したりしてるけど大丈夫!ちゃんと死なない様に手加減してるし、後遺症が残らない様に意識があるとき以外してないから!

 

・・・あれ、何でみんなそんな顔してるの?大丈夫だってしっかり手加減してるから!何ならちょっと受けてみる?ははっ、そんな遠慮するなよー

 

 

 

 

 

閑話休題。

 

 

 

 

 

・・・さて、お仕置きも済んだし、これからどうするかね。

 

俺は街での用事すでに終わってしまったが、関羽さんはどうするの?なんか仕事を探すとか言ってなかった?手伝えることなら手伝うけど。

 

 

そう言って関羽さんの方を見ると、未だに趙雲を追いかけていた足を止めて(お仕置きが終わったあと、もうお嫁にいけないとか言いながら、懲りずに新しい扉がどうとか言って俺に抱きついてきたので、関羽さんと槍を持って追いかけっこしてた2人)、こちらにやってきた。

 

 

「それなんですが、どうも面倒な事になっている様です。」

 

 

そう言って真剣な顔をする関羽さん。む、面倒事かな?

 

取り敢えず。お湯を沸かして街で買ったお茶(謎に紅茶があった。アールグレイみたいな感じ)を入れて、茶菓子に俺製クッキーと俺特製みたらし団子を食べながら話を聞くと、どうやらこの街を出て、次の街までの途中に、かなり大規模の賊が、関所を落として居座っているらしい。

 

大規模ってどのくらいだろうかと聞いてみると、同じく情報を仕入れていたらしいちびっ子2人と、将来の魏の軍師たちが、菓子を食べる手を止めずに言った。約千人くらいとのこと。多過ぎじゃね。近隣の賊が全部集まったりでもしたのか?

 

そう聞いてみると、4人が仕入れた情報を教えてくれた。

 

何でも、最近腐ってる事に定評のあるどこぞの領主だが何かの私兵の一部が、最近任命されてやってきた敏腕な新領主に追われてこちらに逃げてきた。その数約200。そして最近様々なところで騒ぎを起こしている黄色の頭巾を被った賊の集団と合併し、近隣最大の賊集団となり、その力と数にあやかろうと、不平不満の溜まった民や、小規模な賊が次々と迎合、更にはだらけきってやる気のない兵士しか居ない関所を襲って落とし、住処まで手に入れて余計に拡大しつつあり、これ以上拡大する前に討伐軍を編成しようにも、1番近いこの街はそんなにたくさんの兵士はおらず、糧食も用意できないので、文を出し、近隣の軍を借りれないか交渉している真っ最中。まだまだ人手が用意できないと。

 

まぁ要するに最近よくある腐敗政治のツケが溜まっちゃった感じか。なるほど。で、それが関羽さんの仕事にどんな関係が?役所が麻痺でもしてんの?

 

 

「いえ、単純に賊討伐をして褒賞を得ようと思って居たのですが・・・。これなら2人で出来ますし。ですが・・・。」

 

 

あー、近隣全部集まっちゃったから、1人手を出すと全員相手にせにゃならんのか。

 

 

 

 

「ええ、そういう事でして。」

 

 

 

何とまぁ、それは正直めんどくさい。うーむ、どうしたもんか。手を出すわけにもいかないからなぁ。もういっそ別のルートで違う街目指すかな。とか考える俺達。そこに声を上げる奴がいた。趙雲だ。

 

「何を思い悩む事がありましょうや。賊が集まっていて、民が困っていて、国軍がこないとなれば、我々の手で賊を退治すれば良いのです!!」

 

・・・何言ってんだこいつ。相手何人だと思っているのか。というか話聞いてたか?手を出してはいけないつっつに。そういうと趙雲さんは明らかに失望した顔で言った。

 

「あれだけの武を持ちながら、貴方も結局腰抜けですか。やはり男はその程度なのか・・・。困る民を救おうという正義の心は持ち合わせていないのか!?」

 

いやそれ関係ないから。まず状況を理解しているのかお前。そーゆー問題ではなくて、「・・・もう良い。ハッキリ言って失望しました。そなたには期待せず、私1人で向かう事にします。」ファッ!?まてまて!1人とか馬鹿か?相手千人だぞってかお願いだから話聞け!

 

 

とか引き止めようとする俺に「腰抜けの言葉は聞きませぬ。私まで腰抜けになってしまう。」と捨て台詞を残して去っていく趙雲。いやいやだからね、そこじゃなくてね?

 

 

・・・はぁ、と思わずため息をつく。周りを見ると何か全員の視線が集中している。アレ?程立と戯志才はともかく、何で3人まで失望した顔してんの?

 

 

「本当に子竜を一人で行かせる気ですか?確かに勝ち目は薄いですが・・・。」

 

本当に怖気付いてしまったのか?そう言外に問うてくる皆。・・・え、お前らもなの?ではどういうつもりなのかって・・・いやいや!そうじゃなくて!

 

 

まずこの戦い、勝手に俺らがちょっかい出していいもんじゃねーから!

 

 

「・・・え?どういう事ですか?だって軍がこないのでは・・・。」

 

 

いずれ民が襲われるって?あのな、趙雲もだけど誰が正規軍がこない何て言った?というかちびっ子どもは自分で言っただろ。

 

準 備 中 !!

 

やがてはしっかりした装備の軍がやってくんだよ!しかも軍人にとって賊退治は功績になる!だからちゃんと勝てるようにしっかり準備してるわけだからな。それを横から一般人がいきなり功績掻っ攫ってみろ!あいつら嫉妬深いし、昨今の腐りっぷりだと下手したら逆恨みされるぞ!?

 

「!?」

 

しかも相手は千人以上の賊だ。たった数人で勝つ事は出来ても一人残らず殲滅は非常に難しい。下手に追い込んでバラバラに逃げられてみろ、どうやって追う気だ?よしんば追ったとして、殲滅するまでの間にどれだけの村や人が犠牲になると思う?逃げる賊が生きるためにやる事なんか1つしかないぞ!?

 

というかどいつもこいつも人を腰抜け扱いするがな、勝てないとも戦わないとも言ってねぇだろ!人の話をまず聞けこの馬鹿ども!!

 

 

・・・ふー、いかん。ちょっと熱くなりすぎた。危うく変身するとこだ。・・・あん?なんだお前らその顔。鳩が豆鉄砲食らったような顔して。

 

「あ、いや、なんと言いますか。」

 

「見た目と違って〜、お兄さんが頭良くて〜、驚いてます〜。」

 

 

ブッコロ。お前全員そこに直れ。一人一人泣くまで説教(物理)してやる。

 

 

ちょっと全員俺を脳筋扱いしすぎなので、泣くまでお説教してやろうとしたら、焦った関羽さんたちにそれどころではないと止められた。仕方がないので一旦矛先を納める。・・・あくまで一旦納めただけだが。

 

てかお前ら2人は助けに行かなくていいのか?幼馴染じゃないのか?そう聞くと、苦笑しながらいう。2人とも武力は無く、幾ら何でも無謀すぎるので、一緒に自殺まで付き合ってはやれないとのこと。まぁ流石に無理があるよな。分かる分かる。

 

 

 

・・・まぁ、その割には手に力入り過ぎだと思うけど。

 

 

 

「っ!・・・私達にもそれぞれ目的があります。だから、こんな事で無駄死には出来ません。・・・ですがっ!」

 

 

「自分に武力がないということを〜、こんなに後悔する日が来るとは思わなかったのです〜。」

 

乾笑いしながら、悔しそうな事を言う2人。まぁ正直まずあの馬鹿止めろよ、と思うが。まぁいいや。とりあえず俺は出かけて来るわ。ちびっ子ども、お前ら今度は俺たちの分の宿とっとけよ?あ?一緒にいく?黙れ幼女。子供は寝ないと大きくならないぞ。

 

「なっ!?まさか行くつもりですか?相手は千人ですよ?たった数人では無駄死にです。」

 

いやいや、なんで負ける前提やねん。アレ、もしかして勝てないとでも思ってんの?なんで?俺一度も勝てないとは言ってないよね?と言うか時間さえあれば、俺一人でもなんとかなるよたぶん。

 

「な!で、ですが、先ほどご自分で殲滅は難しいと・・・!」

 

そりゃ俺素手だし。たくさんいる相手を一人ずつ潰してたらその間に逃げられるだろうよ。ではどうするって・・・、アホか。要するに効率と速度の問題だ。本来なら逃げられないようにするのが1番だが、その準備の時間はどこぞの馬鹿が突っ込んだせいで取れないから、逃げられるよりも早く、たくさん潰すしかないだろ。

 

あん?それがどうするって武器使うんだよ。昔から人間は道具を使って効率を良くして生活してきただろ。当たり前やん。はぁ?武器はどこかってお前ら・・・あるだろあそこに。

 

そう言って指差す俺。何故か皆が驚いているが、ほら、良いから行くぞ。あの馬鹿本気で一人で行ったみたいだし、早よいかんと死んでしまうぞ!

 

 

 

 

 

・・

・・・

 

 

ひゃっはー!狩りじゃ狩りじゃ!賊狩りじゃあ!!

 

 

はいっ、というわけで現在賊の溜まり場となっている関所に突入しました羌毅さんだよ!あ、関羽さんも一緒です!軍師たち四人はひ弱なので街にお留守番です。

 

そして何か倒した賊の死体で足を取られてやられそうな趙雲さんを発見し、邪魔なのでお手製の武器は上に一旦ぶん投げ!密かに練習していた超・必殺!の飛鳥文化アタックで乱入!

 

 

ドガァァン!!

 

 

いーヤァッフウー!何か色々なものを置き去りに!俺、颯爽登場!

やぁ人の話聞かない系残念美人馬鹿!元気してた?

 

「な、何故・・・?」

 

何故ここにって?どっかの馬鹿が人の話聞かず賊の群れに突っ込んだからだよ!

 

話してる間に正気戻った賊が一斉に武器を振るって来る。それを見て声を上げる趙雲さん。まぁ落ち着け。俺にこいつら程度の攻撃なんぞ通らん。

 

案の定、まるで鉄に鉄を叩きつけたかのような大きな音を立てて弾かれる。驚愕する賊と趙雲さんだが、呑気に関羽さんに声かける俺。関羽さんや、どうもこの馬鹿疲れて動けないみたいだし、俺が大部分やるから逃げようとする討ち漏らしと、この馬鹿の面倒お願いします。

 

「正直甚だ不本意ですが・・・仕方ありません。了解です。」

 

そうやって趙雲さんを引っ張る関羽さん。馬鹿にされたと受け取った賊どもが声を上げる。ああそうだ関羽さん。

 

「はい?何でしょう?」

 

危ないから、近寄らないでね!

 

そう言って落ちてきたものを掴むと同時にあたりを薙ぎ払う!

 

 

風を引きちぎるような、凄まじい轟音とともに俺の周囲の賊の姿が消し飛んだ!!

 

 

 

 

「・・・は?」

 

 

 

 

さて、その声をあげたのは賊どもか、はたまた趙雲か。

どちらにしてもら今この場にいるほぼ全ての視線が俺の武器に集中しているのは間違いないだろう。

 

 

 

「・・・貴方が『それ』を武器だと言って引き抜いた時も冗談の様な光景でしたが。実際にこうして目の前で振るわれているのを目の当たりにしてもまだ、現実感が湧きませんね。」

 

 

 

 

呆れた様に、それでいて感嘆したように、呟く関羽さん。

 

 

 

『それ』はあまりに大きく、あまりにブ厚く。

 

『それ』はあまりに無骨で、あまりに荒々しく。

 

まさしく『それ』は武器というよりはーー・・・

 

 

 

 

 

 

・・・明らかに丸太だった!

 

むしろ引き抜いて持ってきただけだから、ただの木かもだが!あ、一応邪魔な枝は払ってあるからギリギリ棍棒かな!屋久杉の半分くらいの太さと40メートル弱の長さがあるけど! まぁ持って振って殴って相手を倒せればみんな武器で間違ってないよね!

 

 

 

「「「いや、それはおかしい!!」」」

 

 

その場にいる全員から悲鳴のような突っ込みがあがるが、シカトして踏み込む。さっきの一撃で一気に数十人くらい削ったが、相手は千人だ。早くやらないとまた宿に泊まれないからな。え、日帰り予定ですが何か?

 

轟音と共に振るわれる巨木棍棒。その度に巻き上がる阿鼻叫喚の嵐。逃げようとする連中の先頭にラージャン投法で棍棒を投げつけ、拾わせないようにする連中は飛鳥文化アタックで一掃し、再び棍棒を振るって薙ぎ払う。数少ない出口の1つは関羽さんが死守してるし、全滅するまでひたすらこれを繰り返すだけの簡単なお仕事ですね!

 

あ、ちなみに現在、肌色がうっすら変わるくらいに変身しております。だから現在極限ラージャン1.5匹分くらいかな!じゃなきゃ流石にこのレベルの大きさの丸太は振れないし。

 

 

まぁとにかくとっとと片付けようか!そんで人の話を聞かないどっかの馬鹿に説教しないとな!なぁそこの馬鹿!逃げられると思うなよ!

 

 

 

そう言って逃げようとする馬鹿に釘を刺し、関羽さんの方を見る。そんなに人数も居ないし、まぁ大丈夫か。そんな事を考えていたら関羽さんと目が合った。微笑む関羽さん。釣られて俺も笑う。周りが一気に引いた気がするが知ったことか!

 

 

さぁ、来いと言ってやる。掛かってこい。掛かってこいよ賊ども!来れるものなら掛かってこい!どの道来なきゃこっちから行くけどなぁ!

 

 

はーっはっはっは!み・な・ご・ろ・し・!じゃあー!

 

 

 

俺はそう叫んでまた踏み込んだ!

 

 

 

続く?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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