避けたりとかそういうのはしない。   作:銀座

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今回で一旦曹操さんの部下は終了。次からちっぱいからぽわわんおっぱいの元へ帰ります。


25話 デカいビーフステーキは硬めの方が素敵。

 

やぁみんな、いつだって厨二の後に後悔するオーク系転生者の俺だよ!

 

 

 

精々呪え、俺の前に立った事を。

 

 

ぐああああ!やぁーめぇろぉぉおおお!!

 

さて、前回ちょっとカッコつけたら瀕死になってる俺だよ!なんかいつの間にか俺の厨二が一部の兵達と鈴々と季衣ちゃんの間で大流行りした。たまにこの国を壊滅させてやろう、とかもやっててちょっと正直死にそうです。しかも彼らには悪意はなく、まるでヒーローに憧れる少年のような瞳で楽しそうに真似している。非常に怒りにくいし、止められない。うう、みんなもう止めようよ・・・。

 

 

 

 

とりあえずその辺の事は見なかった事にして、今日の俺は非番なので、同じく非番な風と流琉を連れて、街に買い出しに来ている。地味にそろそろ冬も終わりだろうから、旅立ちの為の食材や、日用品その他諸々を仕入れよう、という事だった。

 

2人を連れて来たのは、もちろん非番な事もあるが、彼女らがこういう時かなり心強い存在だからだ。風は全般的な交渉に、流琉は食材に限らず全ての品物の目利きができる。本音も言えば稟も居た方がいいが、彼女は今日非番ではないので諦めた。はわわとあわわはいつの間にか変な本買ったりするので、元から連れて来る気は無い。

 

 

「兄様、仕入れる食材はいつも通り、野菜、果物を 中心に、肉は鶏肉と豚肉を多め、で大丈夫ですか?」

 

そだな。あ、でも肉は安いのが中心でいいや。確か豚肉が高くなって来てるって話だし。冬に移動した商団が途中の村に卸すってまとめ買いしていったとか肉屋のじっさまがこないだ言ってた。ああ、それと乾麺があったら少し仕入れて欲しいかな。残りは任せた。好きなもん買ってくれ。

 

 

分かりました!と元気よく駆けていく流琉。彼女が向かう先は最近完成した大規模集合販売店・・・まぁ要するにスーパーだ。ウチには鈴々が居るので、大量に食材が必要だ。だから1店舗だけだとその店の食材全部買っても足りない。なので手分けして買いに行く必要があり、目利きは出来ても交渉が一切出来ない俺には風が付いてくれる。流琉は一人で出来ちゃうので一人だ。治安が最近良くなったので、気にせず行かせてやれる。俺だけなんか保護者がいるようでどっちが大人か分からないが、気にしない事にする。

 

 

ちなみに、先ほど上げたスーパーだが、わかると思うが、あれを提案したのは俺である。とはいえ、出来たのは非常に偶然と偶然が重なったというか風が吹けば桶屋が儲かるというか、まぁまぐれだ。一応説明するが、まぐれだ。

 

そもそもな話、街に流民が増え過ぎて、人口に対して就業率が下がる・・・つまり雇用が足りなくなってしまったのがはじまりだ。華琳さんや軍師組が公道整備などを行い、一時的に雇用を増やしているが、どうしても回らないところはあるし、元々流民が他の領主達の圧政に苦しみ逃げた者達や、賊に村を焼かれて行き場を無くした者達がほとんどだったのも問題だった。

 

前者はまだ働き手が残っている場合が多いが、後者は母と娘二人だけとか生活力的にかなり厳しいところもある。貧富の差、なんてレベルどころか街に居ながら普通に冬を越せなくてもおかしくない。冬に移民して来たのにもかかわらず、である。

 

流石にそれでは街に死体になりに来たようなものだ。意味が無いし、手間が増えるだけだ。なのでその辺何とかしないと悲惨な事になりそうだったので、せっかく犯罪者掃除して開いた建物や土地がたくさんあるし、公共の事業をこちらで主導して増やし、やがては民営化を促すにしても、その他一連の流れで雇用も増えて経済の発展も出来るしいんでない?って軍師組の手伝いした時に提案したんだが。

 

まぁ普通に荀彧さんに却下された。

 

理由は金。後人材不足。世知辛いが無いとどうにもなんないやつだった。俺が提案した事業やシステムは、どこも軍師組の修正が必要ではあったが、確かに効果はありそうだと荀彧さんでさえ褒めてくれたが、いかんせんそう言った事業を起こすにも金はかかるし、なまじこの時代では最新のため、ノウハウを知って任せられる人間もまだ居ない。

 

軍師組なら誰でも担当できたろうが、軍師組の誰か使うということは、その分その他に滞りができるという事でもある。やらねばならないことがそれだけでない以上、軍師組の誰かを置くわけにもいかず、例え置いて行ったとしても利益として帰って来るのは大分後の話だ。今に間に合う筈もない。

 

この場所に腰を落ち着けてやるならやがては何とかなるが、そのつもりはないし、言っては何だがそこまでの責任感も愛着もない。つーかまず俺に完全な内政チートは無理だ。よくあるファンタジーの農業知識チートとかもちゃんとは出来ないしな。てなわけで幅広くやるのは諦めた。一応荀彧さんが案を補完して保管して置き、可能になれば順次試行してみると言っていたので、無駄ではないと思う。

 

そんな風に失敗なんかしてたころだ。この時、軍の一部兵達と俺は仲良くなっていた。少し前に嫉妬隊と喧嘩して、大部分の兵からイッツクレイジー!な扱いをされていた俺だが、街の治安問題が解決したあたりから俺を軽いヒーロー扱いしていた者達は余計にフレンドリーになっていて、俺も彼らとはたまに武将組の付き合いで調練に参加したりした後一緒に飯を食ったりしていたのだ。

やがてそれが発展し、非番の日に飲みに行く様になるまでかなり早かったと思う。実はこの時、メインに出来る仕事のない俺は、ウチの女性陣の部署を回りながらも、 常識と基礎知識は21世紀のものだった為に、結構改善点を見つけたり新システムも提案したりして、なんちゃってアドバイザー的な状態だった俺は、華琳さんの許可のもと、新しい発見と発想の為という名目で、割と好き勝手やっていた。

 

そのせいで街の様々な人間や軍関係者とかなり顔が広くなり、俺がどこかに行けば必ず誰かと遭遇するような事態になっていた。それが誰かを連れて歩くようになれば、更に人の輪は広がっていく。やがて流民の夫を亡くした母子家庭(治安対策時子供と仲良くなり、ついで親とも仲良くなるアレ。残念ながら凪の監視付きの為、そこからの発展はほぼ無し)とかにまで輪が広がった時、結構な数のキューピッド的な事をやるようにもなった。見た目獅子目言彦が恋仲をとりもつとか冗談であって欲しかったが、ガチである。

 

そこでこう考えた。アレ、そういや軍って独身多くね?と。

 

先にも触れたが、流民の中には女性しか居ない家庭も多く、そうでなくても情勢が不安定な中、希望を求めて曹孟徳の納めるこの街にきた者達である。当然安心と安全を求めていたし、そう言った時に恋人という存在は結構な安定剤になりうる。逆にそれはいつ死ぬかもしれない軍人も一緒であった。恋人や家族という存在は、その場所を守ろうとする意欲や、向上心にも繋がり、兵達からすれば帰る場所というものがあることはとても重要なことだった。

 

その為、仲良くなった兵達を中心に警邏隊の炊き出しを大規模に参加させ、合コンとまでしっかりしたものではないが、独身兵と女性が交流できる場を用意してみた。さっくり言って、結果は大成功だった。

 

まぁ言っては何だが社会的にも将来的にも不安を抱える女性達だ、いつ死ぬかも分からないが一応軍人という安定した仕事に就く男たちはそこそこ優良物件だったし、曹孟徳の下で厳しく規律と共に鍛えられた兵達は質実剛健で実直なものも多い。安心できる存在に見えたのだろう。

 

そんなこんなで既婚者が急増した軍部で、問題が起きた。住居である。まぁ新婚者に兵宿舎に住めというのも可哀想だし、潰した犯罪組織の建物や土地を使って仮設集合住宅を提案し、それぐらいならと認可もおりた。急ぎ彼らに住処を用意するためと、雇用のために多くの人夫を雇い、人海戦術で高速で建てられた仮設集合住宅には早速使われ、様々な問題を持ちながらも好評だった。

 

転機が訪れたのは仮設集合住宅に集まる人間目当ての移動商団が街に訪れてからだ。彼らにとって新規の家庭は結構な鉱脈であり、次々訪れる彼らは元々賑やかな街を更に賑やかにした。

 

するとまた問題が起きた。商人が集まりすぎたのだ。増える流民とはつまり需要であり、今も増えているわけなので、冬の間にも関わらず商人が集まった。やがて販売するスペースがなくなり、街に売りにきた商人が立往生するという停滞が起きた。

 

しかし街はその間にも発展する為、急遽華琳さんや荀彧さん、俺と軍師組でそれを解消するための方策を考えていた時、ふっと俺の脳にアイデアが降りてきた。

 

個別にスペースの用意が無理ならまとめちゃえばいいじゃん。

 

 

元々冬の間でも精力的に活動する商人は、よほどやる気があるものでない限り、余裕がなくて小さい個人の行商が殆どだった。それはつまり扱う品物に一定の傾向と言うか、食料なら食料、布や染物、武器に防具、など、だいたい似たようなものを取り扱っていたという事だった。

待機中の商人達に、大量に増設を始めた仮設集合住宅の1つを各階毎に区切りをなくしたワンホールフロアにしてもらい、階層毎に取り扱う商品で分類し、そこで好きに出店をさせる。いってしまえばバザーだが、1つの建物に全部揃えることで、商人達の競合が起こり、安くなって貧しい人たちも買いやすくなった。

 

するとやがてそう言った建物を街の大商人に売り付けて、大商人は中で店を開きたい行商人から幾ばくかの使用料をとり、行商人達は個別にお客を取る、お客は好きなものを買う。もはやスーパーと言うかシステム的にはデパートだが、これが非常によくハマって一気に評判になり、街にスーパーが受け入れられていった。

 

 

・・・説明してみて何だが、場当たり的に対処してたら結果的にみたいな形でスーパーができてしまっているな、これ。カッコ付けてワシが作った!とは口が裂けても言えねぇ。とゆうか長いな出来るまで。

 

 

 

 

 

 

そんな事を考えながら、風と二人で買い物をする。こちらは疎らに存在する昔ながらの肉屋とか八百屋を巡り、出来る限り食材を買い集める。これだけ広い街だと、個人経営でもそれぞれ数店舗あるので、買い占めない程度にそれぞれ大量に購入する。卵があればそれもだ。いやあ、穏やかでいい日だなぁ。

 

 

 

 

「ところで最近朝帰りが増えたおにいさん〜、わざと触れ合いを減らしている模様ですが〜。補填の方はどうお考えで〜?」

 

 

ギックゥ!

な、何のことかな風、俺は兵のみんなとのコミニュケーションをだね、優先・・・あ、やっぱり駄目?えっ、もうみんな気付いてる?兵士達からも尋問と情報収集完了済み!?え、えっと、俺明日からまた仕事だからさ、・・・仕事もう3日先まで終わってる?臨時休暇華琳さんに申請受理された?いや、もうこれ4回目だぞ、許し過ぎでしょ華琳さんや・・・。

 

 

くそう、せっかく男友達が出来たから、友達付き合いなら仕方ないよね、の体で毎日の子作り回避していたんだがなぁ。みんなこの調子ならすぐ孕んでしまう・・・。どうにかせんと、外出しとかそろそろ認めてくれないだろうか。いや、何をやっても愛紗が突破出来ない。そして愛紗だけと言うのは他のみんなが許さない。ぬぬ、近藤さんがあればいや、俺のサイズは流石に無理か。自分で言うのも何だがガチで馬みたいだしな。ゴムの近藤さんさえキツそうなのに何だかんだ平気なウチの女性陣マジエロゲキャラ。

 

 

 

楽しい楽しい非番の日が一瞬で憂鬱になってきた。ん、何だ風?この後のもてなし具合では私と流琉は手加減する?・・・さて、お嬢様、行きたいところは御座いますか?無ければ僭越ながら私のスペシャルデートコースが御座いますが。コースの満足度?それはもう皆様大好評で・・・ハッ!

 

「なるほどー、既にたくさんの人が経験なされたんですねー。一体誰なんでしょうねー?・・・果たしてそれは私達の誰か、何でしょうか〜?」

 

え、笑顔だけど雰囲気がまるで笑ってない!畜生嵌められた!ここはどうにか誤魔化して、あれ、流琉いつの間に・・?私も詳しく話を聞きたい?はは、何を急にってあれ、凪、なぜ君もここに?え、警邏隊の隊員からタレコミ?馬鹿な、アイツまさかハッ!?

 

「休日は終了ですね。」

「予定を前倒しです〜。」

「兄様、逃げようとか駄目ですからね。」

 

ま、まて違うんだ!本当に軽く一緒に歩いただけだ!熱心に頼まれたからちょっと買い物付き合っただけで、本当に何もないんだ!えっ、二人きりな時点で駄目?・・・は、判定厳しくない?

 

 

この後の滅茶滅茶尋問された。

 

 

 

 

 

 

 

・・

・・・

 

 

そんな目にあったんだが、どう思う?明らかに狙ってた人よ。

 

「あら、浮気した貴方が悪いのよ?それに私は日々頑張ってくれている貴方達に、お礼として休暇を与えただけよ。」

 

堪能したでしょ?と笑う華琳。まず浮気なんかしてねぇよ。単に愛紗達のためのデートコースを探してただけで。ふざけて宿に入ろうとしたのはそこの性悪だ。珍しく協力してくれるといったかと思えばこれだ。最悪のタイミングで告げ口までしやがって。何だ俺から誘ったって。間違ってないけど間違ってる!俺はちゃんと断ったよ!

 

 

「お前が悪いぞ道玄。あんなに素晴らしい思いをさせておいて、最後の最後で女に恥をかかせるから。当然の報いだな。」

 

言葉だけなら最低なやり方で袖にされた女性なんだがな、そのニヤケ面隠す努力してから言え秋蘭。そう言うと彼女は笑って隠す気ないから仕方ないな、なんて言った。やるじゃない秋蘭、と褒める華琳。二人が顔を見合わせてまた笑った。こいつら・・・!

 

 

あのもはやおきまりのパターンになってきた休日を終えた次の日の夜。俺は華琳に話があると時間を貰おうとしたら、この時間に部屋に来いと呼び出され、来てみればバスローブ擬き(俺考案。城には風呂が普通にあったので真桜に作ってもらったら、ウチの女性陣を通して広がった。)を着た秋蘭と華琳さんが待っていた。じんわり水滴が付いている事から風呂上がりなのだろう。そして何故か酒とツマミが用意してあった。

 

色々な思惑は取り敢えず無視して、言われるままに席について酒を飲み、世間話をしていたがそろそろ話を進めようか。なぁ、華琳。

 

「聞きたくないわ。」

「野暮だぞ道玄。」

 

あほ、魂胆は分かるが、前々から言ってた事だろ。それにすまんがもう用意も完了した。みんなが引き継ぎを済ませたら、ここを発つ。今日はケジメを兼ねて、それを伝えたかったんだ。長くても今月末までだ。

 

「・・・本当に残るつもりは無いのね?」

 

無い。この数ヶ月、此処にいて決意した。少なくとも今は、俺は劉玄徳の元へ戻らねばならん。

 

「そんなにも素晴らしい人物なのか?お前がそこまでするとは・・・。」

 

さて、未だウチの連中と文を交わしているが、どうかな。期待はしているが、もし誰かに仕えるとなっても個人的に言えばあいつより曹孟徳の方が肌にあってはいるな。

 

ならば何故、と問う秋蘭を手で制して、こちらを見つめる華琳。

 

 

「この際だから聞いておきましょう。道玄、貴方何を見ているの?」

 

 

嘘や誤魔かしは許さないわ、そう言って彼女は射抜く様な瞳で俺の目を見る。初めてあった時と同じ目だ。如何な恐怖にも屈しない、強固な覇者たる精神を宿す瞳。特典がなければ俺など目の前にいる事さえ出来ないだろう。

 

 

・・・分かっているだろう?直(じき)に世が荒れる。曹孟徳、お前の様な者達が立つ、国と全ての民を巻き込む大きな時代のうねりさ。後の世にきっと乱世と呼ばれるだろう。

 

きっと本来ならば、化け物たる俺は、人々が作る時代の流れに混じってはいけないのだろう。だが、それでも。俺の愛する世界は人の世(ここ)にある。故にその果てが何処であろうと、何があろうと、俺は俺の愛する世界を守り抜く。俺の縄張りに手を出すならば、全て撃滅する。その為に、必要な事をしなければならないだけさ。

 

 

そう言って華琳を見る。彼女は答えになってないわ、と呆れた様に言った。当たり前だ、今はまだ答える気はない。だけどまぁ、どうなるかは分からないが、またここにも戻ってくるさ。ひょっとしたらその時こそお前に仕えるかもしれないぞ?まぁその時までに理想の主人が見つかってたら分からんけど。そう言って笑ってみる。2人も笑うが、直後に顔を引き締めて、言った。

 

「それは嬉しいけれど、少し曖昧過ぎるわ。一度手元を離れるのは諦めるけど、今のうちに完全に私を主人としてくれないと。」

 

「華琳様の仰る通りだ。万が一お前が敵に回るのは厄介どころの話ではないし・・・何より、私自身としても何処かに行かれるのは気に食わない。」

 

そう言って2人は立ち上がる。パサリと、バスローブ擬きが落ちて、いつの間にか水滴が乾き、2人の美しい裸身が露わになった。思わず美しい、と声が漏れた。2人が妖艶に微笑む。

 

俺は座ったまま体勢を崩さない。2人が俺に近付いて、触れる。華琳が耳元で、虜にしてあげると囁く。秋蘭が俺の手を掴んで、自分の胸まで持っていく。愛紗達と肌を重ねる前なら、この感触だけで虜にされていただろうな、なんて考える。秋蘭は何時も俺をからかう時の様な目で、しかし決定的に違う情愛を宿した目で見つめる。

 

首筋に華琳の舌が這う直前で、溜息ついて俺は言った。

 

・・・窓の隙間と、部屋の扉の隙間から、死にそうになっている2人が可哀想だ。その辺にしてやれ。

 

その言葉と同時に扉と窓から物音が聞こえた。はっ、と驚く2人。動きが止まって、その瞬間扉から荀彧さんが、窓から春蘭が、出てきた。恐らく話は聞いて、しかし男嫌いの2人は手伝えないから、せめて邪魔しない様に命令されていたんだろうなぁ・・・。やれやれだ。

 

 

華琳さんや秋蘭が凄いジト目で2人を見る。2人とも凄いバツが悪そうな顔をして、何時も俺の前で威張りちらす時とは別人の様に肩を竦ませ縮こまっている。案の定華琳さんと秋蘭が2人を怒り始めた。

 

2人も感情はどうあれ、命令に背いた事は悔やんでいるのだろう。シュンとして大人しく説教されている。とはいえ、少し声が大きいな。このままでは誰か来かねん。

 

俺はあられもない姿のまま説教を続ける2人にバスローブを掛けなおし、取り敢えず宥めてから扉を閉める。ほら、取り敢えず一旦座れよ。話はそれからだろ?

 

 

 

 

・・

・・・

 

「いつから気付いていた?」

 

席について仕切り直し、さぁ話し合い続行という所で春蘭から問われる。最初からだ馬鹿。俺の鼻と耳の良さはお前も知ってんだろ。荀彧さんに至っては気配もダダ漏れだ。そこらの人間ならともかく俺に気付くなって方が無理だぞ。食堂みたいに人でごった返してない限り。

・・・もっとも華琳さんや秋蘭は緊張して気付かなかったみたいだがな。

 

 

「・・・それも分かるのね。」

 

不貞腐れたように呟く華琳さん。珍しい表情なのでちょっと面白い。秋蘭もバレていた事を少しだけ悔しそうにしている。分かるよ、あんな慣れてる感じ出してたけど、男との経験はないだろ2人とも。処女拗らせてた頃の趙雲みたいだったもん。無理して身体張ってんのバレバレ。

 

そう言うと2人とも悔しそうな顔をする。まぁ、分かってても手を出しそうになるくらい綺麗だったぞ、と一応フォロー。何故か春蘭と荀彧さんが誇らしげだ。だからこそ、どうせなら下心抜きにして欲しかったがね。

 

「それなら本気で虜にされたかも知れん。」

 

そう言って笑ってやる。まぁ実際それくらい綺麗だった。春蘭が混じってたらヤバかったな多分。まぁでもそんな理由で手を出したら俺の未来は誠ボーイになる。niceboatされる。

 

とはいえ、秋蘭の身体は何度か見ていて良かった。耐性ついてないと誘惑は外せなかった。いつもいつもからかう為だけに風呂場に乱入して来てくれてありがとう。毎度毎度お前のおかげでみんなに搾り取られて大変だったが、ようやく意趣返しできたよ。

 

「しまった、こんな形で過去の自分に足を引っ張られとは・・・!」

 

悔しそうな秋蘭。ウカカカ、ざまぁ!毎度毎度身体を張った誘惑を兼ねたイタズラだったが、おかげで効果覿面だったよ馬鹿野郎!何日寝台に縛り付けられたと思ってんだ!

 

「ほう、それは私だけでは満足出来なかったと、そういう事かしら・・・?」

 

凄い不機嫌そう華琳さん。いやぁ綺麗だったよ?ただ誘惑というなら何時だかどっかのだれかさんが送り込んで来た春蘭の方が強烈だったな。涙目で可愛かったし。

 

なっ!忘れろぉ!と詰め寄る春蘭を片手であしらって華琳さんととある部分を見比べる。視線に気付いた華琳さんが何時の間にか握ってた大鎌を振るうが、空いた片手で掴んで受け止め、奪い取って床に深く刺しておく。危ないからね。あ、さっきよりも悔しそうだ。わろた。

 

 

まぁとにかく、次こんな事をするなら、つまらん思惑抜きで頼むよ。確かに俺は肌を重ねた女には殊更甘いから、俺を手に入れるならやり方は間違ってないと俺も思うけど。だけどそれでも、抱くなら下心抜きで俺を想ってくれる女がいい・・・というか、そういう女に俺はクソ弱い。ウチの女達みたいにな。

 

そう言って立ち上がる。華琳さんの邪魔をしたことを喜んだり反省したりでさっきからしょんぼりしてる荀彧さんにはべっこう飴をあげて、未だ騒がしい春蘭の頭を撫でる。そして最後に惚けた顔の2人を見て、まだ直ぐにお別れではないので、気まずさ回避のためにおやすみとだけ言って部屋を出た。やれやれだぜ。

 

 

 

はぁ、と溜め息をついて部屋に戻ろうとして、その前に声をかけておく。

 

 

だから言ったろ?俺はそう軽い男じゃないんだよ。文句ないな、愛紗。そういうと、彼女は物陰から顔を出した。やはり俺が彼女達の身体に絆されないか心配で様子を見に聞いていたらしい。

 

バツが悪そうな顔で抱きついて来て、いかにも不承不承な感じに、許してあげます、なんていった。小さな声で貴方は私のものです、と聞こえたが、聞こえなかったフリでもしておこう。

 

俺は愛紗の頭を撫でて、ゆっくり歩いて2人で部屋に戻る。

 

そしてちょっとだけ勿体無かったな、なんて悔やみつつ、みんなと同じ部屋で眠りにつく。さぁ、明日も頑張って、出発できるように仕事終わらせないとな。

 

 

 

 

 

・・・そんないい感じで終わったと思ったら、翌日の朝には全裸の秋蘭が俺の上で寝ていた。起きたみんなにブチ切れられる俺を見て笑っていたので、リベンジなのだろう多分。口の周りについた白い液体は見なかった事にした。小さい声でこれで文句はあるまい、なんて言ったのも、もちろん聞かなかった事にした。

 

くそっ、卑怯だぞ。可愛すぎだ馬鹿。

 

続く?

 

 




なんだかんだ負けてるオークさん。

穴抜けまくりの空白期間は気が向いたら裏話に書きます。
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