避けたりとかそういうのはしない。   作:銀座

4 / 46
3話 設定忘れてたんじゃないよ!

やぁみんな、転生してから結構な時間引きこもってたオーク系転生者の俺だよ!

 

 

前回から路銀とか野菜とか交換用に獲物狩ったり、長期ひとり旅用にうろ覚え前世知識で野草とかきのことか取って乾燥させて保存したり忙しかったけど、ようやく三ヶ月分くらい用意できたので早速山を歩いて人里目指して見てるよ!

 

 

実は最初の頃、肉とかきのことか山菜とか必死こいて乾燥させたり燻製したりしてたけど、よく考えたらその後結局四次元袋に入れるんだから最初から四次元袋に入れれば良いことに気付いて愕然としたよ!しかもどうやら四次元袋内は時間が流れないみたで、2週間入れておいた生肉が何も劣化しなかったんだ!ファンタジーに良くあるご都合主義だね!さすが神様分かってる!毎日の祈りは欠かしてないよ!名前も知らないけど!

 

 

更には変身時の俺の爪は凄いらしく、岩とか簡単に貫いたり斬り裂いたりできた。だからノリで食器とか鍋とか作ったよ!幾つかは狩り過ぎて余った熊とか鹿とかのモツ煮を作って鍋ごと四次元袋に入れてみた。まさかの調味料扱いでチューブ生姜が入ってたからね、味噌と合わせて臭みとりに最高だった。多分大丈夫だけど中身溢れたら俺は泣く。食材取り出すたびにモツ煮の匂いとか嫌すぎる・・!

 

 

現在はその中でも最大サイズの寸胴石鍋を背負って歩いています。どのくらい大きいかと言うと、人間を立ったまま4人くらい煮込めるサイズ。大は小をかねると言うだろ?実際は近くに水源がないと満足に鍋も作れないけどなでか過ぎて!全然大は小を兼ねて無いね。

 

今はそれに5匹分の熊や鹿の毛皮、一部燻製した肉などを入れてる。まぁ良く考えたら四次元袋とか人前でおいそれと使えないから、燻製肉とか作れるようになって結果オーライだった。つまり人外に変身とか人前で使えない特典は全然結果オーライじゃないよ。

 

 

まぁそんな落ち込む話はさて置き、現在住処だった洞窟から出て2日、ようやく後1つ山を越えたら人里って付近まできてる。変身すれば多分ジャンプ4回くらいで着くけど、人間状態だとハルクもラージャンもスピードタイプではないからか、そこまで移動速度は速くない。俺がゆっくり歩いているのもあるけど。

 

 

ちなみに今は2回目の水分補給にちょっと谷を降りて川に向かっているところだ。四次元袋内にたくさんデカイ石鍋に水を入れて保存してあるのだけれど、ついでに魚も食べたくなったんだ。四次元袋に生きてる魚は入れられなかったからな。燻製魚ならたくさん入ってるけど。

 

え、〆た生魚入れておけって?みんなだって倉庫にたくさん生肉入っててもアプトノスわざわざ狩ってその場でこんがり肉作るだろ?そんな感じだ。予備は予備なのさ。

 

あ、そうそう。せっかくなので名前をつけてみた。いくら恋姫世界とはいえ、前世の日本人な名前は名乗れないし、真名とか呼び合うのにもちょっと憧れがある。とはいえ、あくまで恋姫が好きなだけで三國志とか中華の歴史に興味はないので、細かい歴史や成り立ち、時代背景に興味は一切ないので知識もない。何か転生した時からきてるこの史上最強シリーズも中華っぽい服装でもないし、真名はあるけど姓も

字もない蛮族的設定で行くことにした。

 

 

真名は前世で好きだったイマイチ擬人化してる生き物とそうでない生き物の境界線が分からない感動マンガの虎さんからインスパイアして『道玄(ドウゲン)』にした。共通点は虎縞模様だけだけど。あの虎さんカッコイイよね。

で、名前の方は何故か横文字の古代中国マンガでの蛮族イメージから羌族の羌と、好きなキャラの楽毅から『羌毅(キョウキ)』と名乗ることにした。ある意味全身凶器だし、特典も狂気的だし、韻踏んでていい感じじゃないかなと思っている。

 

 

・・・決して自虐では無い。

 

 

そんなことをしていると、風上から生き物の血の匂いと、何か声が聞こえてきた。こんなとこに人が?と思わなくも無いが転生後初の人間の声にちょっと感無量だ。ついでに人間ってこんな匂いと気配なんだなとしみじみ思う。

 

・・・おっと、どうやらしみじみしてる場合じゃ無いらしい。血の匂いと一緒にここ二ヶ月ほどで嗅ぎ慣れた熊さんの匂いと気配が感じられる。どうやら襲われているらしい。

 

 

このまま転生初の人間との邂逅が、人間(死体)になって『へんじがない、ただのしかばねのようだ・・・』になってしまう。急がねば。

 

急いで風上に向かい、角を曲がると、何か荒ぶってる熊の背中と、それに隠れて尻餅ついてるっぽい人間が見えた。よくわからんが怪我をしているらしい。熊が立っている様子から見て、まだ死んではいないだろう。すぐに助けることにする。

 

 

といってもやる事は簡単だ。背負っていた大寸胴鍋を静かに下ろし、できる限り気付かれないように気配を殺して、高い身体能力任せに一足飛びに熊の背後へ。慎重的には230センチある俺より一回りデカイ中々の熊さんだが、この大きさでもG級激昂ラージャン2体分の人間状態の俺には下位ジャギィと変わらない。後ろから首筋を掴んで思いっきり後ろに引っ張って、そのまま投げ飛ばした。

 

 

一応殺してはいない。怪我くらいはしただろうが、川に向かって投げたし、肉も毛皮も有り余っている。力量差を察して逃げてくれれば追わないつもりだ。熊の方へ向けてた視線をすぐに前へ向けた。

 

 

そんなことよりまずは目の前の人を、と思って見下ろしてみると同時に驚愕する。何故こいつがこんなところに?

 

 

どうも何かに引っかけたようなボロボロの服、凄い見覚えあるのある青龍刀みたいな槍、女性らしい膨らみをもった身体に、強い意志を込めた瞳、何よりも長く美しい黒髪ーーー・・・。

 

 

 

 

 

 

かの有名な美髭公ならぬ美髪公、関羽雲長がそこに居た。

 

 

 

 

 

 

・・・いや、なんでやねん。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。