ちょっと無理矢理話を切りました。
やぁみんな、最近生活が爛れ過ぎていると真剣に思う他称性獣のオーク系転生者の俺だよ!
呉に着いてから3カ月が経った。
初日から呂蒙さんナンパ疑惑とか、孫策の妹こと孫尚香と婚約疑惑とか色々あってさっそく3日ほど絞られましたが、俺は何とか元気です。
その後孫尚香こと小蓮、略してシャオちんの羌毅さんお婿さん宣言は何か強烈な圧力が身内から(冥琳、祭と誰か。もう2人くらい居るらしいが誰かは分からん。)掛けられ、うちの女性陣からも大人気ない猛烈な反発があったため、10年後とかではなく、お友達と言う事になった。
正直俺は女性陣がちびっ子の将来のお婿さん話にガチ過ぎて引いたが、寧ろあの剣幕の女性陣からお友達なら、という譲歩を引きずり出したシャオに戦慄をしていた。
半分は我儘と泣き落としだったが、愛紗を筆頭に俺の正妻を自称する女性陣とは真っ向から睨み合いである。気合い入りすぎだ。
初対面の蛮族の為に何をそんなにやる気なのか、と思っていたが、どうにも引っ込みが付かなくなっただけだったみたいで、結果的に愛紗達が矛を収めた途端にへたり込んで情けない顔してた。かなり怖かったみたいで、少しアンモニアの匂いがしたのでさりげなく庇いながら、大人気ない女性陣を叱っておく。
ついでに、流石未来の旦那様、とか言いながらくっついて来ようとしたちびっ子はひと際大きいべっこう飴で鎮圧する。ちょっと君は学習しなさい。俺が言えることじゃないけどな!
いつの間にか擦り寄ってきた恋が上目遣いで飴を要求してきたので、特大の桃まん型べっこう飴をプレゼント。いやー、恋は可愛いね!えっと何だっけ?そうそう、お前らちびっ子相手に大人気ないぞ!もっと大人の余裕を持ちなさいよ。
「相手が幾つであれ、私から道玄を奪うつもりなら等しく敵です。」
「それは主人が綺麗で新しい女を増やさなくなったら考えましょう。」
「全ては道玄様次第です。」
おっと、俺に飛び火したぞ。なのでこの話はここまでだ!そうやって有耶無耶にしたよ。まぁ当然の如く散々怒られたけど、だいたいそんな感じだった。
ああそうだ、祭との一日デートもしたよ。あの熟女本当にエロい。そして大人の女って感じだった。地味にあそこまで年上美人は初体験だったので、街では俺は終始リードされっ放しだった。まぁ最後の方、早めに宿に入ってからはずっと俺のターンだったけども。閨だと意外と可愛いとこもあるなーと思いつつ、ついついやる気出して次の日の昼まで、待たせた分しっかりしっぽり入念に満足させてみたら、何回気絶したか分からないくらい悦んでいた。
ついでに腰が抜けたとかで、帰りはお姫様抱っこ状態で帰った。当然の如く迎えに来てた愛紗には怒られたが、祭自身は知った顔ばかりの街中と城の中をそんな状態で運ばれて羞恥の限界を突破したのか、ずっと顔を真っ赤にしていて、部屋について寝台に寝かせたら布団を頭から被って儂はもう外に出れぬ、と半泣きだった。ちょっと萌えたので更に1発することも考えたが愛紗に察知されたので断念しました、
まぁオチとしては我慢の限界だった愛紗にそのまま宿に連れ込まれた訳だけど。しかもさっきまで祭と泊まってた宿だった。宿の女将さんに凄い顔されたが、愛紗が私が本妻ですので、と言うと俺に対する視線が3倍くらい強くなって、愛紗にこれで搾り取ってやんな!と怪しい薬を手渡しやがり、その後は普通に搾られた。途中で何処からか察知した星達皆んなもやって来て、酷い目にあった。
まぁつまりいつも通りだったわけさ!
・・・これがいつも通り、って時点で色々あれだよなぁ。
それから、本格的に呉での仕事が始まった。
地味に白蓮はウチの傭兵団の客分扱いなのだが、気心知れた仲なのと、身体を動かした方が気が紛れるとの事なので、一緒に働く事になりました。
とはいえ、ウチの武将組は正直人数過多な上に、孫策もとい雪蓮のアホが仕事をサボりまくりなので、白蓮は軍師組のサポートについている。軍師組は冥琳や陸遜さん、呂蒙さんなどと一緒に政務などを手伝っているようだ。重ねて言うが雪蓮のアホがサボりまくりなので、こないだの桃香達のとこほどじゃあないが、かなり忙しいみたいである。
武将組は何か戦闘狂の霞と政務を抜け出し常習犯の雪蓮、ついでに強え奴と勝負すっとオラワックワクすんぞ!の鈴々が仲良くなったらしく、良く組手と称してゴリッゴリのバトルを展開している。時々そこに星や華雄、祭が混じって副官はおろか伝令の兵士達さえ近寄れないデッドゾーンになる。まぁ最終的には仕事をサボって来てる雪蓮が、冥琳におやつで釣られた恋に即鎮圧されてお開きになるわけだが。
愛紗や三羽烏は俺と一緒に街の巡回と、未だ近くにぼちぼち賊が出るので、下積み中の孫権さんと甘寧さんの手伝いでついて行く。ちなみにたまに周泰さんや陸遜さん、呂蒙さんも付いてくる。
尚、編成は俺と愛紗がいざという時の保護者役で、いつも俺たちの身の回りの世話の為に付いてくる流琉と月、詠の3人と一緒に、馬車で最後方に控えている。三羽烏は場合に寄るが、基本は周泰さん、陸遜さん、呂蒙さんなどの補佐に回している。まぁ要するにほとんど保険だ。
今は盗賊の一大派閥だった黄巾党がほぼ壊滅している為、そこまで大きな賊の集団はあまりいないが、地味にどっかの豪族とかの罠だったりして、たまにいきなり大軍に囲まれたりもする。言うても最大で1万くらいだが、賊の数はだいたい何時も数百程度なので、千人くらいしか兵を連れて来ていないため、結構大変だ。元々孫権さん達の練習みたいなもんだしね。
冥琳や雪蓮には手伝い程度にしてくれ、とは言われたが、あまり手助けしてはいけないのは賊が相手の時だけの筈なので、豪族とかの罠だと分かった瞬間にだいたい俺が鎮圧している。
何故か、といえば俺について来た流琉や侍女2人、そして何故かいつも肩の上に乗ってついてくるシャオが危ないからだ。本命は孫権さんらしいが、目撃者を逃すつもりもなく、彼等的には女子供から狙ってくるのはむしろ優しさとか何とか言ってたが、それで許されるのは俺が居ない知らない分からないの三拍子が揃っている時だけである。
最初はそれでも2人がギリギリ乗り越えられないレベルまで危なくならない限りは、と愛紗と2人で黙って見てたんだが、一度流れ矢が詠の顔を掠った(幸い浅かったのですぐ完治し、跡は残らなかった)為、女の顔に傷付けるとか死にたいんだなこのクソどもが!と俺が腹立ってうっかり殲滅してしまったのだ。しかもしっかり肉体言語で黒幕聞き出して本拠地丸ごとひっくり返して来た。
結果的に豪族の中でも結構大きな派閥が一族丸ごと一つなくなってしまい、裏切り者といえど雪蓮の部下であるのは事実だし、流石にちょっとやり過ぎた自覚もあるので、攻撃されて腹立つ前に滅ぼしてしまえば、とりあえず目の前の敵以外には被害がいかないだろうと考えた結果そうなったのである。すごい場当たり的な方法だが、被害が拡大したら相手が懲りないのが悪いよね!
最初こそちょっと危なくやられそうだった孫権さんと甘寧さん達(キレてはいたが一応ギリギリのところで俺が救助した。そしてその後の殲滅にうっかり呉兵も巻き込みかけた。)だったが、俺が近くにいれば大丈夫だと考えたのか、二回目以降はだいぶリラックスして戦いに臨むようになり、最近では豪族達の罠も多少は自分達で殲滅できるように頑張っている。
というか、どうも孫権さん達は裏切った豪族の事を練習台か何かと見ているご様子。あえて襲われたことも報告せず、口封じにやってくる次の豪族さんを楽しみにしているようで、この前など周泰さん部隊と甘寧さん部隊をそれぞれ陸遜さんと呂蒙さんが指揮してどちらの策が効率的、効果的、などと競争していた。何故か勝った方には俺からのご褒美を要求されたので、周泰さんには近場で見かけた猫達をべっこう飴で正確に再現した近所の猫。シリーズをプレゼント。陸遜さんは何あげていいか分からなかったのだが、本が好きと聞いたので適当に流琉と2人で作った料理20品目ほどを纏めたレシピ本をあげてみた。但し字を書いたのは詠で、絵を描いたのは真桜で、俺は後ろで喋ってただけです。いや、日本語では書いてあるんだが・・・俺未だにこっちの文字読み書きできないのよね!
そして何故か孫権さんに弟子入りを志願されたが、俺に剣は使えないのでお断りした。なら今から無手を覚えます。とか言われたが、それなら槍か矛を持ってうちの女性陣に習った方が早いし、何より彼女の剣の師匠たる甘寧さんが可哀想だ、と言ったら、それら全部を纏めても、貴方一人に敵いません、とか言い出して、甘寧さんどころか孫策や祭も落ち込んでいた。
何気に容赦なくてワロタwと笑っていたら、ヤケクソ気味に孫策達に勝負を挑まれて大変だった。だって孫策の奴血を見ただけで発情しやがるんだもんよ。コンビネーション失敗して軽く甘寧さんがかすり傷などを負うと、その血とかで凄い顔になる。肝心の俺には無傷だけど。というかお前ら、自分を置き去りにしてバトルが始まったせいで後ろで困ってる孫権さんは無視なの?ねぇ無視なの?
・・・無視みたいです。なんか可哀想だったので、孫権さんには秘蔵のおやつ、素材から厳選した桃の蜂蜜ラム酒漬けをあげて慰めておいた。
そう言えば、その発情した孫策で一つ問題が起きた。発情状態の雪蓮は、今までだったら冥琳というお相手がいたわけだが、その冥琳が、祭が誰とも発散しないで我慢して俺とデートしたりした為、地味に羨ましいと思ったのか、最近では俺がここに留まる間は雪蓮とはしない、と決めたらしい。それ俺が呉に仕えたらそのままNTRですね、と思ったけど止めた。完全に俺が悪役ルート突入するフラグ。とりあえず確かに冥琳から雪蓮の匂いがしなくなったので、もう少し頑張ったらデートする事になっている。
まぁとにかく雪蓮としては、発散相手が居なくて大変なわけだ。我慢とか苦手な雪蓮が騒がしいので、一人でしろ!と真桜特製アダルトアイテムも貸し出されたが、完全シカトで1日目にして冥琳もいるウチのローテーションに乱入し、当番だった恋に叩き出された。そして赤い顔で覗いてた白蓮が発見されたが、皆スルーした。手がびしょ濡れだったけど俺は何も見てない。白蓮でさえ見てないからその隣の甘寧さんと孫権さんはもっと見てない。しかしこそこそ逃げていった星は見逃さないので覚悟しとけこのメンマ!
さておき、ちょうどその時のローテーションに入っていた冥琳は雪蓮を見捨てられないのか(祭は雪蓮殿でも譲る気はない!と断言した。)、混ぜては駄目かと聞いて来たが、愛紗達がならば冥琳が交代で、と言ったら即諦めていた。俺としたら増えられると生命の危機なので問題はないが、冥琳はそれくらいで主君を諦めて良いのかと思わないでもない。
そんな可哀想な雪蓮は、そういう我慢に本当に慣れていないのか、溜まり過ぎると非常に情緒不安定気味になり、出会い頭に唐突に冥琳を返しなさいよ!と怒ってきたりする。理不尽だし今まで色々迷惑な事があったので、ちょっと冥琳を連れて来て目の前で抱きながら俺とどっちがいい?とNTRイベントしてやろうかと思ったが、流石にこの2人の仲でそれをすると、呉が崩壊しかねないので止めておいた。
実際俺の所為でもあるのは確かで、かと言ってせっかく俺の為に頑張っている冥琳に許可を出すのも違う気がする。色々悩んだが、転生してから欲求不満の女性の相手にすっかり慣れてしまった俺は、仕方なく冥琳の代わりに挿入無しの手と口だけで軽めにお相手してあげた。愛紗達にバレると怖いので、人気の無いところでちょっとだけだ。
それでも結構満足してたので、まぁちょっとは発散出来たのではなかろうか。流れで雪蓮に唇奪われちゃったけど、誰も居ないしたぶん大丈夫でしょう。やたら艶っぽい顔で次はいつしてくれるの?とか言われたけど、今終わったばかりだよ!と思いながら、当てにされると俺の方が危険になるので、良い子にしてたらな、とか言って有耶無耶にした。
物欲しそうに俺の股間を見てたが、それはガチで不味いので無視して去った。うちの女性陣は俺のものの張りやら味やら濃度やら、色々な方法で浮気を看破してくる。許可のあった冥琳や祭みたいならともかく、ガチの浮気は性裁も一切の容赦がないガチ性裁になる。今の人数なら今度こそ死にかねんからな。
しかし、その後匂いや跡が残らないように入念に手を洗って帰ったのにも関わらず、その時出迎えてくれた愛紗と凪に2秒でバレた。仮拠点の借家に帰って2人に挨拶した瞬間に、途中までおかえりって言いかけた2人がどこで女を引っ掛けましたか?とか言い出した時は驚愕で固まってしまい、思わず何故?と聞いてしまったくらいだ。半分は女の勘との事だが、俺以上に理不尽だと思うんだ。
ちなみに、残りの半分は、いつもより手が綺麗すぎる、だってさ。色々あって汚れたんだ、って言ったら、本当に汚れているので私達が洗ってあげます、とか、他の女の体液で汚いです、とか言われて2人に風呂へ連行され、それはもう入念に洗われました。言い訳を挟む余地もなかった。その上で2発ずつ搾られて大変だった。その後普通にローテーションだからな!
それでもまあ、他のみんなには黙っててくれた事は感謝するしか無いなぁ・・・。
⬛️
そんな日々を過ごしていたこの三カ月。
地味に他にも色々あったのだが、だいたい何か問題が起きる→呉の人達とより仲良くなる→俺が皆から性裁を受ける、のパターンが殆どなので割愛しておく。色々な人と絆を深めると怒られる拠点フェイズとか難易度がルナティック過ぎる!
そんな感じにいつも通りの俺たちと違って、意外と世間は結構な動きがあったらしく、こないだ出来たばかりのウチの傭兵団総出でがっつり救助した劉備さんの所では、新たに馬超さんとかいう方達が仲間になったらしい。馬超って誰かな?お漏らしの人?太眉ならそうだと思うんだけど。まぁ涼州って書いてあるしたぶんそうだろう。にしてもどっから現れた?とか思ったら続きに理由が書いてあった。
よく分からんが白蓮の幽州を落として良馬を得た袁紹さんは、もっと良馬を得ようとそのまま涼州まで攻めたらしい。その結果として涼州に居た馬超さん達は敗北し、何とか逃げてきたところを劉備さん達に保護されたようだ。それはいいんだが、袁紹さんの距離とか色々なアレをすっ飛ばした発想がルナティック過ぎる。
まるで理解できずに冗談だろうと思った俺に、雛里が劉備さんからの手紙を何度も読んでくれたが、何度聞いてもちょっと俺には何言ってるか理解できなかった。きっと今頃まぁちさんが辻褄合わせという名の事後処理で死に掛けているだろう。白蓮の件でしてやられたので同情はしてやらない。誤解です!って電波が流れたけど気にしない。
とりあえず劉備さんの所は急に人が増えてしまったので、将が増えるのはいい事だと思う。俺としてはそれぐらいだが、劉備さんにはそれどころじゃないらしい。手紙には一刀くんが浮気しまくりで怨嗟を込めた愚痴が延々と書いてあり、長過ぎて読んでくれる雛里が舌を噛みまくりで痛そうだ。無理はしないでいいぞ、と言ったら後で傷跡舐めて慰めて下さい、とか言われたが、それは単なるディープキスだと思う。あ、それが狙いなの?珍しく迂遠な手段とるね。何時もなら有無を言わさず寝室に連れてくのに。偶には恋物語みたいな事がしたい?この流れでキスする恋物語があるとは思えないんだが・・・。
さておき、件の馬超さん達は馬超さん、馬鉄さん、馬休さんという三姉妹と、馬岱さんという従姉妹を合わせて4人いるらしく、どの人も見目麗しい女性何だそうだ。劉備さんには悪いが、糜竺さんと糜芳さん姉妹といい、一刀くんは姉妹丼が好きだなぁと思わずほっこりした。決して今頃劉備さんに怒られてるだろうとか考えてにやにやしたわけではない。
・・・んー、にしても何か忘れている気がするが、何かな?
まあ、大した事じゃないだろうし、良いか。どうせ前世知識との食い違いかなんかだろたぶん。
とにかく、劉備さんの所はそんな感じらしい。
そして華琳さんの所からも手紙で近況連絡があった。最近では荀彧さんが真名を交換してから、結構頻繁に手紙を出してくれる様になり、こまめに連絡を取り合っている。無論俺の代わりに風が返信してるんだがな!
それはまぁ何時ものことなので置いておき、それによると華琳さんの従姉妹の曹仁さんと曹洪さんという方々が新しく仲間になったのが最近一番のニュースだ。華琳さんの従姉妹だけあって2人ともとても出来る人物らしく、特に曹洪さんは金勘定やらせたら右に出るものはいないほどとかで、既に金庫番とか言われているらしい。曹仁さんは・・・春蘭と季衣ちゃんと仲が良いタイプらしく、そこの部分からは桂花の苦労が見て取れる。風にお疲れ様です、と書き足して貰おう。え、既に書いてある?流石やん!
あと、桂花は手紙に秋蘭の近況も一緒に書いてくれてあるのだが、どうも秋蘭は愛紗や星達とも個別に連絡を取っているらしく、俺と皆の夜事情がダダ漏れしていて、手紙が届く度に機嫌が悪くなるので自重しろ!という言葉とともに、秋蘭がどれくらい怒っているか、詳細に状況を書いてくれている。最近では道玄と札が貼られた人型の的が毎日剣山状態になるまで弓の鍛錬をしているらしい。こないだの手紙では、同じく道玄と書かれた札が貼られた巻藁を剣で毎日滅多斬りにしていたと書かれていた。本気で怖いので勘弁してくれマジで。
最後に必ずいつ帰ってくるのか?と書かれている手紙の返事を書いてくれている風を膝の上に乗せながら、地味に華琳さん達が完全に俺を自軍の将兵扱いしているのは気付かない振りをしよう。うん。え?追伸に傭兵団の旗が出来たから取りに来いって書いてある?・・・本当に必要?必要かぁ。
・
・・
・・・
さて、今日も今日とて是非弟子に!とやってくる何か勘違いした孫権さんをあの手この手(美味しい食べ物とかその辺。何時も孫権さんと一緒の甘寧さんがなんだかんだ一番食べる。)で誤魔化しつつ、なぜか俺が1人になった瞬間に現れるシュレディンガーさん並みの雪蓮が、今日はちゃんと政務したわよ、とかお酒飲んで無いわ、とか品行方正っぷりをアピールしながら何かを求めて来たりとか、冥琳が最近真面目な雪蓮に驚き過ぎて偽物かも知れないとか相談してきたりとか、程普さんという以前街で見かけたナイスおっぱいな熟女さんと仲良くなったら凄い顔の祭がワシのじゃ!と乱入してきたりとか、シャオと流琉と鈴々と音々を連れてピクニック行ってお父さんは幸せ気分を味わっていたら唐突に幼女軍師2人が愛紗を連れて(生き別れの父親と母親その娘達設定)乱入したりとか、色々あったけど、とりあえずたった今それどころじゃ無くなった。
どうやら、とうとうあのチョコ無しコロネ(つまり無価値)が華琳さんのところへ出陣したようだ。
知らせを持って来たのは周泰さんらしい。それを受けた冥琳が主立った連中を全員集めて軍議を開き、何故か傭兵の俺たちまで呼ばれた。正直俺たち居ていいのか、と思ったが、ウチの軍師組が優秀過ぎて居ないと回らないくらい機密を知りつつある上に、武将組は孫策含めて全員が敵わない恋や俺を筆頭に一騎当千の猛者ばかり過ぎて、誰からも文句が上がらなかった。
というか文句を言いだした一部豪族は孫権さんを暗殺しようとした裏切り者と言うこともあり、さっくり孫策が首を切った(実は俺が報告してたんだぜ!)。これから行う大事の前に、囀るだけの無能は要らないとか何とか。カッコつけたならその後物陰で要求してくんなと正直俺は思った。誰の血でも血は血?知るか馬鹿!
そんなこんなで粛清から始まった軍議では、どうも袁紹さんにひっついて袁術さん達も動くらしい(と言っても袁紹さんに協力する訳ではなく、漁夫の利狙いっぽい)という事が分かった。この袁術さんというのが孫堅さん亡き後の呉を庇護してくれた恩人であり、その恩と物理的な上位の権力を傘にやりたい放題で、無理無茶を呉に飲ませまくり、非常に様々な恨みが籠もる大悪人であるとか何とか。見た目は、というか中身も非常にお馬鹿で幼女な袁術さんは正直我儘なだけだと思うが、張勲さん?とかいう天然系悪人と組み合わさると悪辣暴虐の大暴君になるらしい。それ反董卓軍結成の時の月の蔑称じゃね?そっから来てたのか。
で、その袁術さんの支配を抜け出して、孫堅さんがいた頃のような、呉の独立をさせるのが孫策の、ひいては呉の民全ての悲願なんだってさ。
それでまぁよく分からんが、とにかくその袁術さん達が動くのに合わせて、命令された仕事サボって反逆しちゃおうぜ!的な作戦らしい。詳しい話は聞き流してたから分からん。後で軍師組に聞こう。今は話に飽きてうとうとし始めた鈴々と、最初は気合い入って私も頑張る!って言ってたのに同じくうとうとしてるシャオを膝に乗せてあやすので忙しい。まぁさっきまでお腹いっぱいおやつ食べてたからね。この地域はあったかいし仕方ないね。周りの呉の将とかが凄い顔で見てるけど無視だ。鈴々といる時の俺は親バカ蛮族なので、娘が最優先なのだ。
と、思ってたら聞き逃せない話が出て来た。どうにも劉備さんと曹操さんが同盟したらしい。ちょっと予想外の動きだが、反董卓連合に参加しなかったあたりからもはや予想外しか起きてないので気にしない。将が全てウチに集まっている分、確かに数もある程度揃ってないと勝てないよなー、とも思わなくもない。
俺らは前回の取り引きで袁紹さんや曹操さん両方に敵対出来ないから、今残っている陣営で言えば袁術さんとしか戦えない。こっから先の戦はだいたい見てるだけになりそうやなー。とか考えてて気付いた。・・・あれ?なんかまた忘れてるな。
何だっけか?今回はなんか凄い大事な事を忘れているような・・・?
何だろう、そもそも何かアレな問題がある気がする。なんだ?少し前にもこんな感じの悩みがあったような・・・。
こういう時は整理だ。まず曹操軍と袁紹軍が戦って・・・うん?劉備さんと曹操さんが・・・?ううん?早速引っかかったぞ?なんだなんだ?えーと・・・。
・・・あれっ?そもそもなんで袁紹さんはいきなり華琳さんに向かってるんだ?まず劉備さんじゃなかったっけ?ていうか涼州攻めるの華琳さんじゃなかったか?
んん?そーいえば2次創作では劉備さんが攻められて、みんなで逃げて華琳さんに愛紗を要求されたりするんだったような・・・?何故?ああいや、反董卓連合参加してないからか。劉備さんのところの兵がいきなり増えたの最近だし、それでも10万だ。現在50万くらいは余裕で出せるらしい袁紹さんなら、最近まで主立った将も居なかった劉備さんのところは、華琳さんを潰してからどうとでもできる、と見てもおかしくはないな。ていうか存在に気付いてない可能性が微レ存。田豊の話は聞かないらしいし。
これが大事な事か?・・・いや、違うな。もっと俺にとって許せない何かがあった気がする。いかんな、流石に前世知識を忘れて来てるなぁ。なんだっけ。
「・・っと、・・てる?」
えーと、劉備さんが外に逃げて関羽さんかオリ主が要求されたり素通りを許可されたり・・・?劉表さんだか劉璋さんだかなんかそんな感じの誰かに助け求めたり国を乗っ取ったり?いや、違うな、圧政して民に嫌われたりもう逃げたりしてるから劉備さんが代わりに治めるんだっけ?いや、でもそこじゃない気がする・・・?
「ね・・!ちょ・・・、聞いて・・・!!」
んん?蜀であと足りない人は魏延と豪天砲とあとなんだっけ未亡人の・・・黄忠さん?・・ん?
ああっ!ちびっ子!!
そーいえば何か娘を人質に取られた未亡人が居た気がする!しかもそれ劉備さん達が逃げてからでないと確か遭遇しない奴や!ヤバい、未亡人おっぱいも大事だが、恋姫におけるみんなの娘にして元祖天使が今も泣いてる可能性がある!?ヤバい、それはまずい!エロゲ世界である恋姫の中で唯一エロシーンがないという原作の良心が危険だ!ちびっ子が大人の身勝手で泣くのは良くない!助けに行かないと!よし、さっそく準備を、
ガキィン!!
「私の話を、聞きなさいっ!!」
何か頭に軽い衝撃が来たな、と思ったら肩で息をする雪蓮が武器を抜いて立って居た。んん?何だよ危ないぞ、と言って気付く。何か皆俺を見ていた。
あれっ、どしたの?軍議しなよ。っていうか鈴々達が今の音で起きちゃっただろ。止めろよ大きな音出すの・・・え、さっきから呼び掛けてたのに反応しなかった?軍議を聞いていたか?あー、考え事してたわ。
「つまり?」
「聞き流した。」
がきん、と再び剣を叩きつけられる。斬るわよ、と雪蓮が額に青筋を浮かべて言った。もう斬ってるだろうよ。まぁ斬れてないけど。というか気にしないで続けていいよ?後で雛里か稟に分かりやすくしてもらってから聞くから。そう言ったら何か皆唖然としている。何故だろうか、と思ってたら冥琳と朱里が溜め息を吐きながら説明してくれた。
「道玄・・・聞いて理解できないわけではないのだから聞いてくれ。今雪蓮が結構一世一代の話をしてたぞ?」
ああ、それは聞いてた。あれだろ?袁術さんの支配下から脱出するんだろ?
「はわわっ!そ、それはだいぶ前に終わりました・・・。今は望む限りの対価を払うから、私達の傭兵団を正式に迎え入れたいって話をしてたんですが・・・。」
俺が聞いてなかったと。あらやだ、そんな大事な話聞き流してごめんよ。だからこんな微妙な空気なのか。メンゴメンゴ。じゃあ今からやり直していいよ!俺も今始まったばかりと思って聞くから。さぁどうぞ!
「やる訳ないでしょっ!・・・はぁ。何か気が抜けちゃったわ。で、どうなの?」
ん?断るけど。
即断したら更に皆が唖然としてる。冥琳や祭がちょっと悲しそうだ。うちの女性陣だけはああやっぱり、とか言って呆れ顔をする。特に愛紗は少しだけ理由を知ってるからか、言い方を考えてあげなさい、と軽く叱ってきた。そー言われてもなぁ。
正直面倒です。頭をぽりぽりと掻きながら、どうしたものかと考えてみる。ふと、目線を下に向けると、いつになく鋭い目をした孫策が、おもむろに口を開いた。
「・・・一体何が不満なの?華琳も劉備も袁紹誰も彼も、貴方を求めたはず。きっと支払われる対価も、皆途轍もない対価を約束したでしょう?私達と同じように。
ずっと分からなかったのよ。
貴方は万夫不当、中華一と言われた武力を持つ呂布を含め、名だたる豪傑が束になっても敵わない程の力を持っている。尚且つ従える者達はその呂布を始め、皆が一騎当千の武将達か、神算鬼謀の軍師達ばかり・・・貴方の部下一人一人が、他で一国の大将軍、大軍師になっていてもなんら不思議はないわ。
貴方が旗を上げれば、何処よりも強力かつ絶対的な力を持った国が起きるでしょう。いえ、わざわざ起こさずとも何処だろうと簡単に奪い取れるはず。それが私達や曹操、袁家だろうと例外はではないのは、もうみんな気付いているはず。そして知っているわ。今私達がこうしているのは、ある意味貴方の気まぐれみたいなものだって、ね。
にも関わらず、肝心の貴方は何もせずにふらふらふらふら・・・。誰かに仕えるわけでもなく、自ら立つ気もない。富や名声にも興味は無く、それでいていつも必ず何処かの大きな勢力の懐にいる。
・・・正直に言って不気味だわ。道玄、貴方は一体何がしたいの?何が欲しいの?」
台詞が長い。聞くのが面倒い。3行に纏めろ馬鹿。急に真面目な顔をし始めた雪蓮にそう返して有耶無耶にしようとしてみたが、どうも雪蓮以外も興味があるのか、全員が俺に注目している。ウチの女性陣さえもだ。この状況は正直だいぶ怠いので、どう誤魔化したものかと考える。
ううむ、何かうまいこと言おうと考えてみるが何も浮かばないので、さぁ?特に何も。って開き直ってみようとしたところで、愛紗が声を掛けてきた。
「何とか誤魔化そうとしているところ申し訳ありませんが、道玄。
正直、私達もそろそろ貴方が目指すものが何なのか知りたいです。私でさえ具体的な話は聞いていませんし。
・・・ああ、今更私達に特に何も無いとか、そういう嘘は通じませんよ?」
分かっているでしょう?と愛紗が言うと、星や凪が当然のように頷いて、軍師組が口に出して当たり前です、と嘯く。どうやら他のみんなも同じらしい。三羽烏や流琉くらいまでなら付き合い長いからともかく、元董卓軍のみんなまで分かるの?あっ、真顔で頷かれた!・・・そんなに俺はわかりやすいだろうかと正直ちょっとへこむ。
「せやかて団長、実際何がしたいん?ウチとしては強い奴と戦って酒が飲めればええから、今の状況に不満はないねんけど・・・。」
「ウチも絡繰弄りながら色々な場所いけるし、ご飯も美味しいし、にぃさんも居るし特に文句無いけど、確かにこの根無し草を続ける理由は気になるなぁ。」
「私は何があっても道玄様に着いて行くだけですので、道玄様の目的が何であろうと構いませんが・・・まさか常に新しい女性を探しているだけではありませんよね?」
「流石にそれは無いと思いますが・・・というか、そんな目的なら今度こそ許しません。みんなで2度と閨から出さないようにします。」
「本当にそうなら風ちゃんも禀ちゃんと同意見ですがー。流石にそれはないですー。ここに来たのだって呼ばれた、という以外にも目的があるみたいですからー。」
「そうだな。どうにも色々な女に手を出すのが早過ぎてそちらに目が行きがちだが、我らが団長は語らないだけで何か大きな事を成そうとしているのは私でも分かる。」
「ちちうえが密かに恋殿と鍛錬してるの知ってるです!ねねの目を盗んで2人だけで行くです!ずるいのです!」
「そう言われてみれば確かに時々恋と主人を見かけ無い時がありますな・・・。いつもの抜け駆けかと思ってましたが。」
「道玄。それは私も初耳なんですがどういう事でしょう。私との鍛錬はなんだかんだ理由をつけて断るのに、恋とはしてたと、そういう事ですか?」
おっと、いつの間にか俺の弾劾裁判になりかけてるぞ。とりあえず起きたちびっ子2人を下ろして愛紗を抱きしめておく。ついでに頭を撫でておけば愛紗はなんとかなる!近くに寄って来た凪と星はどうにもなんないけど。
凪と星が両耳を引っ張りだしたあたりで、孫権さんも寄って来た。何か言いたげだったので師匠はやらんぞ!と先制したら、では貴方の望みを教えて下さい。もしくは私の夫になって下さい。とほざいた孫権さん。ファッ!?
「どちらを選んで頂いても構いません。望み聞ければそれを叶えて仕えて頂きますし、私の夫になっても同じです。」
こいついきなり何言ってやがる、と思ったら顔が真っ赤な上に、後ろの方で程普さんが声を殺して爆笑している。奴の差し金だな!奴め、こないだの仕返しのつもりか!?あんにゃろ、部屋じゃ下着姿で酒飲んでる残念熟女の癖に!
「・・・道玄?」
ほら見ろ、腕の中でふにゃふにゃになってた愛紗まで武器を持ちだした!甘寧さんも後ろから剣を突き付けている。あ、待って冥琳、俺Mじゃないから鞭はやめて下さい。祭、顔、顔!怒りすぎだぞ!いくら何でも孫権さんに何かしたりする訳ないだろ!
「ほぉ。では何故粋怜の部屋着を知ってるのか、教えて貰えんかのぅ・・・?」
そっち!?・・・えーと。
「雪蓮、軍議は終了だ。私は用事が出来た。」
「雪蓮殿、儂もじゃ。心配するな、此奴の目的もついでに聞き出してこよう。」
「ちょっと2人とも、私も行くわよ!」
「雪蓮殿も・・・?主人、これはどういう事ですかな?」
「そう言えば少し前に私達ではない女性の匂いをつけて来てましたね、道玄様?」
「ど・う・げ・ん・?・・・これは色々余罪がありそうですね。流琉、貯蓄は?」
「一週間は問題ないです、愛紗さん。それよりも袁紹さん達の動き次第では期間が・・・。」
「大丈夫でしゅ!最低3日は余裕がありましゅ!最悪交代で買い出しすれば私達に問題はありません!」
「となると、私達の方がマズイな。陸遜、呂蒙。程普殿と協力して準備を・・・おい、道玄。程普殿はともかく、陸遜のアレは何だ?」
ちょ、ちょっと待って!俺を置き去りにしすぎやん!俺も急いでやらなければならないことができたってか、程普さんとは酒飲んだだけだし、陸遜さんに至っては本当に何も知らないです!あ、シャオ、君はあそこのひゃわわってる人と一緒に帰りなさい。なんでよ!とか言われても異論は認めない。
とにかく必死に弁明してみるがまるで収まらない。あ、男性武将の方々が唾吐いて部屋を出ていった。はじけろ!とか聞こえるけど待って待って、色々誤解ですよ!そ、孫権さん!皆んなを抑えて下さい。甘寧さんも、ってあれ?・・・2人とも?
何か急に2人でこそこそし始めた孫権さんと甘寧さん。何だろう?ていうか話を有耶無耶にしてくれたのは嬉しいけどちょっとその後の収拾もつけて欲しいんですがそれは。
というか、袁術さんとの一世一代の戦いが待ってるだろ!こんなことしている場合じゃねぇ!と正論を唱えてみる。え、俺たちが居ればどうとでもなる?うわぁ、事実だけに反論できねぇ。あ、待って待って!流石に昼間からはどうかと思うってかそろそろこういうオチ何とかしたいと思うんだ!分かった、言います!ここに来た目的言います!!
「無理して言わないでいいぞ。身体で聞き出すから。」
め、冥琳!?目が据わってる!!いや、話します!話させて下さい!雪蓮の、孫策に関わる話なんや!
そう言うと、途端に周りが静まり返った。どういうことですか、と愛紗が不思議そうな顔で尋ねてくる。荒ぶりまくってと冥琳や祭も、面白そうにしてた程普さんも、色々騒いでた雪蓮も、甘寧さんとこそこそしてた孫権さんも、ひゃわわ軍師に連れられて行きそうだったシャオも、急に集まって来た。うーむ、正直突拍子もない話だから言わんかったんだが・・・。
「兄さま自身が突拍子もない存在じゃないですか。今更ですよ。」
グフッ、る、流琉・・・?お兄ちゃんちょっと流石に傷付くんですがそれは、あ、怒ってるのね。ごめんなさい。
さて、皆の注目を集めておいて何だが、流石に曹操さんが攻めて来たら呉側の差し金で、魏兵の一部が暴走して孫策が毒で暗殺される、とまで具体的な事はなんぼなんでも言える訳がないので、少し内容を考える。しかし考えても上手い言い訳思いつかないので、一刀くんのせいにしておく事にした。
ほら、あれだよ天の御遣いの一刀くん。彼によると、天の歴史ではこの時期に袁紹と曹操が戦い、次に曹操が呉に攻めてくる。そしてその時孫策が暗殺されるらしい。
誰がどんな理由で、ってのは諸説あり過ぎてわからないらしいし、彼の知る歴史と今が違い過ぎて、実際に起きるかどうかも分からないとは言ってたが、とりあえず可能性があるって話だったから来たんだ。要するに念の為です。
とはいえ、一応警戒して雪蓮の食事やら何やらに毒とか混ぜられない様に毎日ウチで飯食わせたり、冥琳に頼んで雪蓮の酒の隠し場所とか教えてもらったり、必ず誰かしらが雪蓮の側にある様にウチの武将組をそれとなく使って訓練場に縛り付けたり、雪蓮がよく行く酒家の人らに話通したりして常に行動を把握したりしてたんだが・・・ぶっちゃけどちらかと言うと孫権さんの方が狙われてたな。賊退治しに行って外で敵に囲まれるのは良くあったが、地味に甘寧さんが孫権さんの命令で離れた時とか、兵士に紛れた刺客が良く天幕に侵入しようとしてたりとか・・・って、あれ?どしたの皆。せっかく真面目に話したんだから聞きなよ。
何故か皆が唖然とした顔をするので文句を言ってみる。個人的にはこのまま性裁が有耶無耶になれば良いのだが、その為にはちゃんとこっちの話を聞いてもらわねばならない。嫉妬した愛紗とか問答無用だからな。
すると恐る恐る、という様な顔で冥琳が俺の名を呼ぶ。なんぞ?
「あの・・・道玄?まさか、この3ヶ月ずっと雪蓮を護ってくれていたのか?」
「?いや、違うが。」
どちらかと言えば孫三姉妹全員だ。あと一応冥琳も見てたな。て言うかそうでなければシャオをわざわざ賊退治に連れて行くかよ、俺達がいるとは言え、戦場だぞ?正直に言えば孫権さん達が賊退治で雪蓮と離れた時はどうしようか悩んだものだ。戦闘狂じゃなかったら大変だった。まぁ何も言わずともシャオが付いて来てくれたのが一番助かったけど。
そう言ったら今度こそ皆が絶句した。あれ、呉の皆はともかくお前らは本当に分からなかったの?それとなく指示は出してただろ。鈴々は好きなだけ遊べ、としか言ってないが、霞や華雄、星には訓練場でとにかく冥琳が来るまで雪蓮抑えておけって言ってあった筈だ。恋には冥琳が来たらそれとなく付いて行く様に頼んでおいたし。まぁ毎回雪蓮を捉える為におやつもらってたみたいだけど。
軍師組はとにかく全員で動けって言ってあったろ?サポート兼護衛の為に白蓮には剣をもたせてあった訳だし。まぁ流石に城に直接はこないと思ったから、だいぶ警備そのものは軽めになっているけど、地味に周泰さんや祭に兵の数やら護衛やらを数人増やして貰っているし。何より毎日全員にもたせてる水筒のお茶は華佗に聞いて作った若干の解毒効果を持つものだし。
「あれそういう意味だったのか!?」
「わ、私てっきり俺の女に何かあったら許さねぇぞ!って事だと思ってました!」
「孫策と鍛錬してより強くなれって意味では無かったのか・・。」
「はわわ、道理でちょっと苦いお茶だと思いました!」
「あわわ、甘いお菓子に合わせて苦めなのかと思ってました!」
「となると、毎回お菓子を持たせてくれたのも・・・。」
「はぇー、おにーさん本当に色々考えてたんですねぇー。」
おいお前ら。
少しは自分で考えようぜー?特に軍師組は分かっているもんだとてっきり・・・詠は分かってたのに。お前らさっき孫策の言ってた神算鬼謀ってやつ今度から自分で訂正しろよ。
そう言ったら無茶苦茶怒られた。何故だ!
そんな事してたらようやく意識が復活し始めた呉の方々。何か色々質問されたので、適当に返していると、唐突に雪蓮がこんなことを聞いて来た。
「ねぇ道玄、私達をずっと護っててくれたのは分かったけど、何で誰にも言わなかったの?理由は突拍子もないからってわかるけど、それにしたって貴方1人でやるよりは良いんじゃない?」
「確かにな。確かに天の御遣いの知識、というあやふやなものが根拠とはいえ、国に関わる一大事だ。暗殺そのものは今に始まった問題ではないから、私達がきちんと話を聞いたかは分からないが・・・。」
「それでも、何も言わないのは流石にちょっとのう。他に何か理由があるのか道玄?」
・・・あー。そこに気付きやがるか。まぁ理由は無くは無いが・・・。
厄介な勘だな相変わらず、と思いながらちょっと言い悩む。ここまで来たら話しなさい、とうちの女性陣にも言われるが、んー、どうしようかな。正直、もうほぼ終わっているから蒸し返したくないというか、知らなくても問題ないと言うか。ちらっと孫権さんやシャオを見る。雪蓮は大丈夫だろうけど2人にはなぁ。
そうやって悩んでいたら、何かを察してしまったらしい孫権さんが、ハッとした顔で、私達の為ですか、と言った。甘寧さんが隣ではてな顔している。うぅむ、そこで気付いちゃうかー、孫権さんも雪蓮の妹だね、本当に。
「何よ蓮華、何か分かったの?」
「姉様・・・。もしかしたら羌毅殿は、私達が気に病むと思って何も言わなかったのではないでしょうか。」
どういうことかしら、と言いかけて、雪蓮も何かに気づいてしまったらしい・・・ハッとしてこちらを見る。まさか、と一言呟いて、彼女は言った。
「まさか、私を暗殺しようとしていたのって・・・孫静おば様なの?一月前に、急に体調が悪化したって言って兵や領地をこちらに預けて隠居した。」
あちゃー。やはりバレるかー。だから何も言わずにちょこちょこやってたんだがなぁ。
はぁ、とため息を吐く。それと同時に孫策の発言に異を唱えていた程普さんや祭、冥琳までもが察してしまったらしい。ちなみに孫静さんが誰かよく分かってないうちの女性陣のほとんどはポカンとしている。鈴々が誰なのだ?って無邪気に聞いてくる。ああ、うちの娘はどんな時でもかわいいなぁ。
孫静さんってのは俺もこっちに来て初めて知った存在で、孫策達にとっては孫堅さん・・・つまり孫策達のお母さんの姉妹に当たる人らしい。詳しくは俺も知らないが、ちょいちょい孫権さんやシャオから昔話を聞いてよく出てくるから、かなり仲良かった人らしいと言うことは分かってる。冥琳も雪蓮達と一緒に世話になってたと聞いたな。まぁ、俺自身は全部で3回しか会ってないが、それなりに孫策達に似ていると思うよ。孫権さんより大人しそうな人だったが。
ふと見るとシャオが嘘だ、と泣きそうになっている。まぁそりゃそうだ。信じていた人が自分や自分の姉を殺そうとしてました、何て言われて信じられる訳もない。ましてやマセていてもシャオは子供だ。
とりあえずひゃわわしてる姿と別人の様にキリっとしてる軍師さんからシャオを受け取って抱き上げる。頭を撫でながらリラックスさせて、振り向くと、険しい眼をした雪蓮が、何故?と聞いて来た。
「お前達では孫堅殿は越えられない、だそうだ。」
「・・・そう。」
まぁ、俺としては見ているものが違い過ぎるので当たり前だと思うし、何よりそれが理由なら何故きちんと孫策と話さなかったのかとか、何でそれで孫策を殺せば済むと思ったのかとか、突っ込みどころ多過ぎだったし、正直色々自分勝手過ぎたので同情はしないでご退場してもらった。本人も失敗した時点で色々諦めたみたいだし、比較的穏便に決着したよ。
そう言ったら、孫権さんがどうして彼女の理想より今の私達を選んだのか、と聞いてきた。隣で雪蓮も神妙な顔をしている。いやぁ、質問の意味がわからんね。
「だって、孫静おば様はあのお母様の事を良く知っているし!そのお母様と比べて私達が駄目だと言うならそれは・・・!」
何を言いだすかと思えば・・・やれやれだぜ。思いっきり溜め息ついて呆れ顔してやると、予想外だったのかたじろぐ雪蓮と孫権さん。冥琳もちょっと驚いているが、無視して祭の方を向く。
おい祭、お前も孫堅殿の時代から仕える宿将じゃなかったか?そのお前が信じて仕えてるこいつらはお前の事は信じてないみたいだぞ?というか、城でほとんど見かけなかった孫静さんの方が、何時も城で頑張ってた程普さん達よりも信じてるらしいぞ。どんだけ信用ないんだ?
「ぬぅ、そう言われると胸にくるものがあるのう。」
「確かに。私達ってそんなに嫌われてたのかしら。」
2人がそう言うと慌て始める桃色2人。そんなつもりじゃ、とか言うので、この2人は孫堅さんとお前らを比べて尚、ここにいる訳だが、2人の信頼では足りないんだろ?孫静さんじゃなきゃダメなんだよなー?と言ったら意味が分かったらしい。ハッと2人をみる雪蓮と孫権さん。
ついでに言っておくと、俺は孫堅さんを知らないけど、とりあえず居ない人よりはいる人の方がいいと思うし、2人ともって言うか誰も孫堅さんにはなれないんだから、君らはそれぞれの理想を目指したらええんでない?
少なくとも、誰かに悪口言われたくらいで諦めてたら、孫堅さんに並ぶ事はおろか、超えるのは一生無理だろ。というか、お前らまだ孫堅さんが死んだ歳ににさえなってないじゃん。もう自分の成長終わった気でいたの?ウケるー!
そう言って最後に煽っておくと、雪蓮は何ですって!と怒り出し、孫権さんは苦笑い。とりあえず元気出たみたいだし、まぁいいや。頑張ってなりたい王になりなよ。その時臣下も民も元気で笑顔だったらお前達の勝ちだよきっと。そんでお母さんに胸張って報告したら良いさ。
何か納得したみたいなので、話は終わりだ、とやや一方的に話を切って背を向ける。いつの間にかシャオが寝ちゃったので、そのまま抱えて行く。あんまりシリアスはガラじゃないのだ。部屋から出ようとしたところで愛紗と星が飛びついてきた。やれやれ、仕方ない2人だ。では帰ろうか。
「そうですね。上手く皆を誤魔化せたみたいですしね。」
「もちろん我らを除いてですがな、主人?」
ビクッと身体が反応してしまった!しまった、リカバリー!
な、ナンノコトカナー?
「惚けても無駄ですぞ、我が主人。そもそも今のは呉にきた理由であってどこにも仕えない理由では無いですし。」
「というか、私達が怒っているのは道玄の浮気が原因です。貴方の大好きな暗躍は関係ないので、誤魔化される筈もないです。」
その言葉を聞いて冥琳や祭がハッとなる。あああ!折角上手く誤魔化したのに!パシッと勢い良く俺の首に鞭が絡まる。あぶなっ!シャオいるの忘れてないよね!?
「心配するな。今なら目を瞑っていても外さない自信がある。」
「流石じゃの。危うく逃すところじゃったわ。」
そう言いながら祭と冥琳が心臓弱い人なら死にそうなレベルの殺気を振りまきながら、ゆっくりと近付いてくる。逃げようにも両腕にしがみつく2人がいるし、いつの間にか扉の前に凪と霞が陣取っている。か、囲まれた!
ちょ、ちょっと皆落ち着こうぜ!色々誤解なんやでほんま!実際程普さんとは本当に酒飲んだだけだし、そりゃ雪蓮とはちょっと可哀想だったから少しだけ相手したけど、誓って最後までしてないし!
「あら、私は別に貴方になら襲われても良かったわよ?」
ふふ、と笑いながらほざくヤツ!キサマッ、粋怜!!まだお前の誘いを袖にした事怒っているのか!どう考えても祭が羨ましい、とかの理由で俺がオーケー出すと思ったお前が馬鹿だろ!
「あんなの口実に決まってるじゃない。祭や冥琳がいいなら私も良いでしょう?」
馬鹿!良いわけないだろ!なぁ祭?
「う、うむ。そう言う理由なら仕方ないな。儂は許しても良いぞ。」
「騙されちゃダメよ、祭!だって今こいつ普通に粋怜って言ったもの!いつ交換したのよ!」
「・・・道玄?本当に色々私に黙ってやっていたようですね?」
ま、真名の交換くらい良くないですか?一応雇用者側と雇われた側だし、ほら、顔を覚えられるって大事じゃん?え、交渉役を全て軍師組に投げたのは俺?・・・えっと、団長らしいことたまにはしなきゃと思って。駄目?
「駄目です。・・・これは、3日だと少し短いですね。仕方ないな・・・星?」
「そうだな愛紗。全く、流石は我が主人・・・最終手段を使いましょう。白蓮殿、穏殿、蓮華殿、思春殿!」
え。なにそれ。すげー嫌な予感がする。4人の顔が赤い!?ちょ、ちょっとまて星!?まさか4人を混ぜる気じゃないだろな!?だ、駄目だぞ!100歩譲って白蓮は良いけど、孫権さんや甘寧さん陸遜さんは駄目だ!雪蓮みたいに僅かでも関係があったりすればともかく、まだまだ未来がある人達だぞ!ていうかまだ真名も知らない程度の間柄だし!断固として断る!
「蓮華です。改めてよろしくお願いします。」
「・・・思春だ。蓮華様を泣かせたら許さんぞ。」
「穏といいます〜。あんな本を読ませておいてお預け何て酷いですよ〜?」
馬鹿っ!お前らもう本当馬鹿っ!とって付けたように真名を預けるんじゃない!もっと自分を大事にしろよ!ていうか陸遜さんに至っては料理のレシピ本ですけど!?
「まぁまぁ我が主人、とにかく真名の交換が済んでいれば問題ありますまい。・・・きっかけさえあれば3人とも交換する気はあったようですし。」
「道玄、貴方いつの間に蓮華や思春まで・・・?まさか、私が一番最後とか言わないわよね?」
誤解だ馬鹿野朗!そもそも俺にもよくわからんのだぞ。それにシャオに手を出す筈がないわ!星、どうやって3人を騙したのか知らんが、未経験者を巻き込むな!白蓮は・・・うん。毎回覗きにくるくらいだから、うん。
「あっ!お前今哀れんだな!?散々人の誘惑袖にしといて、あんな声毎晩聞かせておいて・・!」
「白蓮、落ち着け。その気持ちは閨でぶつけるんだ。」
愛紗がフォローに回った!?・・・どういう事だ。そう言えばさっきもこの状況を理解していたような発言をしてた。あの愛紗が?自分で冥琳達に許可してやっぱり嫌だって泣きついてくるほどの愛紗が?な、何が起きているっ!?
「ふふふ、こんな事もあろうかと、腑が煮え繰り返りそうな嫉妬を我慢して、それぞれ協力者を増やしておいたのですよ・・・!彼女達はある意味経験者なので、問題はありませんぞ、我が主人。」
あん?どういう意味だ。そう聞くと、星は協力者には自慢の濁り酒をご馳走している、と言った。なんじゃそら、と言いかけて気付く。おい、星・・・お前、その酒何処に隠し持ってる?俺の記憶が確かなら俺の袋の中には入れてなかった筈だ。馬車にある酒に濁り酒は無い!あれは比較的に腐りやすいからな!
「ふふふ・・・漸くお気付きですか。そう、濁り酒とは隠喩であって酒では無いのですよ。確かに苦くて美味くて癖になる味ですが、匂いはむしろイカのような・・・ここにたくさん詰まっている、私の自慢の濁り酒です。」
華琳殿にも好評でした、と俺の逸物を摩りながら艶やかに笑う星。同時に俺の顔から一気に血の気が引いていく。
まさか、あの時の華琳さんが言ってたのは料理のことじゃなく・・・?いや、それを言うならあの時の白蓮は、既に巻き込まれて?
「ふふ・・・ついでに言うなら、あの時風邪と言って帰った蓮華殿達の顔が赤かったのは、風邪のせいではありません。」
「更に言えば、春蘭や桂花が怒って居たのは照れ隠しになりますね。」
?!
馬鹿な、と思わず振り向く。孫権さんと甘寧さんが顔を赤くしながらモジモジしている。ガチだった。嘘だろ、その話の通りなら華琳さん達も・・・!?
な、何故だ!?愛紗や凪がこんなこと許す筈が、冥琳や祭だって!
「もちろん嬉しくはありませんが・・・正直、貴方に好意を抱いた時点で、時間の問題ですので。」
「ご安心ください道玄様。嫉妬心が無くなった訳ではありません。むしろ、余計に煮えたぎっています。」
「儂等はそもそも横恋慕になるしの、文句を言える立場ではないのでな。・・・納得は出来んから、お主にその分は要求するぞ。」
「私としても許しがたいが、呉としてはお前を縛る鎖が増えるのは良いことなのでな。もちろん、責任は道玄にとってもらうが。」
なぁぁあ!?
こ、これはまずい、流石に3日でもこの数はヤバい。と言うか孫権さん達はもっと自分を大事にしなよ!甘寧さんなんていつも孫権さんに近付くなって怒ってたじゃん!
「蓮華、ですよ道玄殿・・・。ご心配なく。私達はこの日を待って居ましたから。」
「ふん・・・そういう事だ。覚悟してもらうぞ。」
言葉が無い。絶句した俺の腕をポン、と叩く手。振り向くと凄い良い笑顔の程普さんが、にこやかにそういう訳だから、と言った。
いや待てお前は駄目だろって待ってアッー!
・・・・・問答無用で搾り尽くされた!
続く!
そろそろ完結させます。