「はいみんな、お茶」
「ありがとう!」
「…俺のは?」
「…ふんっ」
「…」
「ねぇねぇハチ君」
「ん?どうした」
「…果南ちゃんと喧嘩でもしたの?」
「…喧嘩はしてない」
「喧嘩は、ということは他に心当たりが?」
絶対あれだよな…
「実は…」
「八幡さんが悪いですわね」
「ハチ君が悪いよ」
「いや、俺普段の仕返ししただけだぜ?それであんなに怒るか?」
「そこに怒ってるんじゃないと思うんだけど…」
「…とにかく、八幡さんは早く果南さんと仲直りしてください。練習に支障をきたすかもしれませんから」
「…わかったよ」
「…果南、菓子あるけどいるか?」
「…いらない」
「の、飲み物でも飲むか?」
「さっき飲んだ」
ぐっ…なかなか手強そうだ。まぁ無視されないだけまだマシだろうか。
「…すまなかった」
「…謝れば済むと思ってない?」
…やはりダメか。しかし何故怒ってるのか分からんからな…
「…正直何故お前が怒ってるか分からないんだよ。からかうのなんて果南だって俺にするだろ?」
「別にからかったことについては怒ってない」
「じゃあなんだよ」
「八幡は分からなくていい」
いや、それじゃあずっとこのままじゃん…
「…つまり果南は俺とはもう関わりたくないってことか?」
「…そういうことじゃない」
「どういうことだよ…」
困ったな…後ろで早く仲直りしろオーラがすごいし…
「…八幡はなんであんなことしたの?」
「だから仕返しするためだってば」
「…じゃあ私がなんでずっと目閉じてたか分かる?」
「…俺の顔がキモかったから?」
何それ自分で言っててすごい悲しい…
「…はぁ。もうなんかどうでもよくなってきた。みんな!練習しよ!」
「そうですわね」
「こんなのほっときましょ」
「え?なに?俺なんかまたまずいこと言った?」
「ほら、八幡も!」
…あれ?でもなんか機嫌直ってる?
「…あぁ」
そして練習開始。ちなみに歌詞はなんとか作り終えた。
「じゃあまずストレッチから!…八幡」
「ん?」
「今日は私とやろ」
「いいのか?」
「いいも何も前もやったことあるでしょ?」
「いや…もう怒ってないのか?」
「…八幡に呆れて怒るのもめんどくさくなっちゃった。さ、早くやるよ!」
「お、おう。っていてててて!お前まだ怒ってるだろ!」
「気のせいっ」
「気のせいじゃねぇ!」
「あ、八幡さん!」
「ん?花丸か。そういやお前もスクールアイドルやってたんだな」
「…やっばり似合わないずら?」
「いや、別に。お前普通に見た目いいし人気も出るんじゃないか?」
「そ、そうかな?…えへへ」
「あれ?花丸ちゃん、八幡さんと知り合いだったの?」
「うん、図書館でなかよくなったズラ!」
「…八幡って意外と女の子にモテるよね」
「うおっ!?…果南か。びっくりするだろ。っていうか俺のどこがモテてるんだよ。俺彼女いない歴=年齢だぞ?」
「…だってなんか花丸ちゃんともいつの間にか親しげだし、ダイヤとかも八幡と話してる時楽しそうだし」
「…嫉妬ズラね」
「ですわね」
「っ!ち、違う!」
「果南も可愛いところあるじゃない♪」
「いつの間にかみんな集合してるし!違うってば!誰がこんなのと!」
「お前こんなのって…」
「こ、こんなのっていうか…と、とにかく!違うの!」
「果南ちゃん、なんだか前より女の子っぽくなったよ!」
「ち、千歌まで!違うってば!」
全くこいつらはうるさいな…まぁでもこういうのも悪くないな。
続く