リッカから手渡された紙を見ると、そこには彼 葛城清隆についての事が詳しく書いてあった。
これを見る限り彼は既にカテゴリー4の魔法使いのようだ。つまり彼は何かしらの理由があってこの風見鶏学園に入学したことになる。
「ふむ……葛城家か」
「あら?知ってるのかしら?」
「まぁ、うちとは一応縁がある家だからな。といっても私も彼らも互いの事を知らないけどな」
私の生家である霧ヶ峰家は日本という国においてはそれなりの歴史を持った家である。今は魔法というものが歴史の影に現れているが、その昔は呪術という名前で歴史の影に存在していた。うちは代々妖怪退治なるものをしていたらしいが、今の私にはこれと言って関係がないので忘れていた。
「彼が何しにここに来たかは分からないな……リッカ、すまないが君の方から彼の目的について聞いておいてくれないか」
「分かったわ。私も気になることだもの」
彼女との話を止め、私はミラを連れて寮へと戻ることにした。
風見鶏学園は男子と女子が同じ建物の中で生活がしているが、夜の9時を過ぎるとお互いの部屋への行き来は禁止されている。それ故ミラが私の身の回りの世話をしてるくれるのは9時までだ。最も、私の活動時間は深夜帯なので彼女がいたほうが色々と便利なのだが我慢だ。
そうこう考えていると寮が見えてきた。
「ミラ、私は部屋に籠る。夕食の時間になったら部屋に来てくれ」
「かしこまりました」
私は彼女にそう告げると部屋へ籠る。さて、昨日の続きと行こうか……
★
翌朝、ミラと学園へ歩いていると後ろから声を掛けられた。
「キョーちゃんにミラちゃん、おはよう」
「ああ、おはようシャルル」
「おはようございます」
声を掛けてきたのはシャルル・マロースという女子だった。彼女は私と同じ本科生で風見鶏学園の生徒会長を務めている。
「今日は随分とゆっくりだな」
「うん。今日の朝は生徒会活動はお休みなの」
生徒会は毎日、朝早くから活動し、夜遅くに帰宅してくる。生徒会は地上にある魔法協会と仕事のやり取りをしているので、一番大変な役職だ。その為、生徒会に所属すると卒業後の進路へ大きく影響が出る。生徒会長ならば魔法協会から声がかかる可能性すらある。もっとも可能性レベルなのだがそれでも、普通に卒業するよりは優遇される。
「今日から本格的な授業が行われるな。はぁ……寝ないように気を付けないと」
「睡眠不足はいけないんだよ?」
「つい夢中になってな」
自分の研究をしていると時間の事を忘れて没頭してしまうので、徹夜明けで授業というのは良くある。ミラが授業のノートを見せてくれるので今のところ教師陣からは居眠り注意しか言われていない。成績はおかげで中の中だ。まぁ、私は他人の目など気にしないのだが。
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