今回の話は清隆君視点です。
あと前回から時間が結構経ってますのでご注意を。
それは突然だった。
何時も通り、今まで通りの毎日を過ごしていた時にそれは起きた。いや、現れた。
しかし、それは人の目に入らなかった。何故か、それは彼の中で姿を現したからだ。
それの名前は分からず、でもそれが何をするのかは不思議と彼には理解できた。
理解した途端、彼は彼になった。
★
何時も通り、授業を受けていた時だった。
ゴーンゴーン。此処の施設を一度見渡した限りでは、鐘を鳴らすような建造物は此処にはなかった筈だ。にも拘わらず鐘は鳴り響いている。
そんなことを考えているときだった。今まで魔法の授業をしていた先生 ギャリソン先生はその鐘の音が聞こえた途端、授業を止めた。
「えー、講義の途中ですが、『女王の鐘』が鳴ってしまった為本日の授業は此処で終わりです。皆さん、頑張ってくださいね」
彼はそう言うと教室から立ち去ってしまった。
「ねぇ、兄さん。『女王の鐘』ってなんでしょう?」
「今さっき鳴った鐘の音が関係ありそうだが……」
俺に話しかけてきたのは妹の姫乃。彼女と共に風見鶏学園に留学してきて既に三ヶ月が経った。
此処に入る前にパンフレット等をしっかりと呼んだが、『女王の鐘』なるものの事は何一つ書いていなかった筈だ。
「なぁなぁ、清隆。これから何が始まるんだろうな」
ワクワクした顔で話しかけてきたのは此処で出来た友人である、江戸川耕助だ。彼の苗字である江戸川は日本にいたころに聞いたことがある。彼の後ろに付いているのは彼に仕えている従者の江戸川四季さんだ。彼女曰く、自身は人形らしいが、俺の目には俺と何一つ変わらない人間に見える。
「さぁ、俺にもさっぱり。というか、知ってる奴いるのか?」
友人たちと先生がいなくなった原因について話し合っていると教室の扉が開いた。教室に入ってきたのは俺たちの
「待たせたわね。喜んで頂戴、いよいよ貴方たちのデビューの時が来たわ」
「デビューってどういうことですか?」
「良い質問よ、サラ」
サラと呼ばれたのはクラスメイトの少女だ。本名をサラ・クリサリスといい英国に存在する名門だった家の子だ。名門だったというのは今は没落しているらしいからだ。最も、人伝に聞いたので本当かどうかは知らないけど……
「みんなが知っている通り、この学園は予科、本科と2年で分けてるけど、どちらも魔法を使う者の責務としてさまざな任務に当たってもらう事になってるわ」
「任務……ですか」
クラスメイトの誰かが言った。その言葉を聞くとリッカさんは頷く。
「それが女王陛下のご意志だからよ。具体的に言うと女王陛下の依頼が協会を通して、この学園長に伝わり、それを生徒会が難易度ごとに分ける。そしてそれを担当するクラスの者のみに聞こえる物があるわ」
「それって……」
「そう、先ほどの鐘の音よ。あれは『女王の鐘』と呼ばれるものよ。というわけで貴方たち、予科1年A組に出動要請が来たわけよ」
リッカさんがそう言うと、教室のあちこちから声が聞こえる。前の席の方では耕助が興奮したようで四季さんに話しかけている。
「ついに、俺たちの真の実力を見せつける時が来たようだな」
「あまり張り切ると、無様な姿を晒した時余計無様になりますよ」
「し、辛辣過ぎない……」
四季さんはその見た目からは想像できないぐらいに毒を吐く。まぁ、吐かれる対象は耕助しかいないので周りへの被害はゼロだが。
「兄さん、女王陛下からの依頼って緊張しますね」
「そう……だな」
リッカさんの言葉に従い、俺たちは地上で任務に当たることになった。
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