「おーい慧音ー」と走平は現在居候している家の主に呼びかける。「走平か?ちょっと待ってろー」間延びした声が聞こえる。よかった。
どうやら外出はしてなかったようだ。と走平はひとまず安心する。まぁ朝だしな。ほどなくして慧音が現れる。慧音はジャンヌに挨拶をする。
「こんにちは。そちらの女性は?」「あー、この人は……」と大方のことを説明する。「成る程な」「外来人らしいんだが、
オルレアンというとこにいたんだってよ」「聞いたことのない地名だ」「フランスという国にあるの」「フランス?」
「日本ではないと思ってくれればいいぞ」と走平が補色する。ジャンヌはその後生前のことを全て話した。イギリス軍に
捕らえられてからのことは話さず、戦死という内容に改竄して。「それは…凄い人生だっただろうな」と走平が言う。
「ジャンヌ。君は本当に神の声が聞こえたのか?」と慧音が聞く。「聞こえたわ。確かに。でも途中から聞こえなくなってしまったの…」
「そうか…」
しばしの沈黙の後、走平が口を開く。「なぁ。飯にしないか?まだ朝なんも食ってなくてさ」「そうだな。そうしよう。
ジャンヌも一緒に食べよう」「いいの?」「構わないさ。行くとこもないんだろ?行く先が決まるまでここに泊まればいい」
確かに行くところはない。何から何まで世話になってしまっている。それがなんだか悔しい。がここでなにもしなければ野垂れ
死にしてしまう可能性がある。仕方ない…「何から何まですみません。しばしの間、お世話になります」とジャンヌは深くお辞儀をする。
その後朝食中に幻想郷について教えながら食べ終えると妹紅がやってきた。「走平ー!いるかい?」「おう!いるぜ!」
「ん?そちらさんは?」妹紅はジャンヌを見ていう。「ジャンヌダルクよ。今日幻想入りしたの」「へぇ。私は藤原妹紅。よろしくね」
「ええ、よろしく」「で、何のようなんだ?」「今日も幻想郷を案内してやろうと思ってさ」「お、いいねぇー!早速行くか」
「よしきた!」「あ、待って!」とジャンヌは二人を制止する。「ん?どうした?」「私もついていっていい?」「別にいいぜー」
「私も構わないよ」「二人ともありがとう」「んじゃ、行ってくるわ」と三人は外に出る。「気をつけて行けよー」と慧音が送り出す。
「で、今日はどこに行くんだ?」「今日はねぇ。まぁまだ博麗の巫女にあってないわけでしょ?」「そうだな。まだ見たこともない」
「なら今日は博麗の巫女に会いに行こうか」「ほう。博麗の巫女ってどんな奴だ?」
「一言で言えば、強いやつも弱いやつも平等に見てる感じ?」
「ほう。なんか強そうだな」「強いよー。博麗の巫女は」
「そうか」楽しみだなこりゃ。と走平は余裕そうな表情をする。
続く