幻想韋駄天録   作:ロシロシ

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羽化

走平幻想郷ツアー御一行様は迷いの竹林を進んでいた。「なるほど、これは迷いそうなとこだな」方向音痴の俺には相性最悪だなこの場所。と走平は自嘲する。「ここは常に深い霧に覆われてる上に、緩やかな傾斜によって方向感覚が失われるからね。しかも竹の成長が早くて目印もないっていう三重苦さ。」「そんなとこで妹紅は道がわかるのか?」「私は平気さ。ここで人間相手の道案内

をしてるぐらいだし。」と妹紅は自信満々に言う。そこ反応に走平は安心する。「そいつァ安心した。これで困りそうなことっつたら竹の成長が早くてタケノコが取りにくいっていうことだけだな」「そうだな」と妹紅は走平のジョークに笑う。その時だった。

ザッザッザッ…と後ろの遠くのほうから

笹の葉を踏む音を走平は聞き取った。「おい妹紅。お前ならもう気づいてるかもしれねェが、後ろからなんかきてんぞ」「え?そんな音しないぞ,聞き間違いじゃないのか?」そうしている間にも足音は近づいてくる。「いや!これは間違いなくきている!」と身構える走平。そしてその足音の主が途轍もないスピードで走平たちの前に現れる。「!てゐじゃないか」

「なんだ、イキナリ現れて驚かせようとしたのに」てゐと呼ばれた幼女は黒の短髪にピンク色のワンピースを着ていた。走平はなんだまだまともな格好してる奴もいるじゃねェか。と思ったがその幼女についていたウサギのような耳と尻尾によってその思いは粉砕された。

は?なんだァこいつァ!コスプレイヤーって奴?「紹介するよ。こいつの名は因幡てゐ。妖怪兎だ」「妖怪!?」と走平は警戒する。喰われてたまるか。

「あーいや、こいつは人間を襲ったりはーー」てゐは妖怪を警戒している走平に一瞬で近づき、驚かせようと考え、走平に持ち前のバネを活かし走平へと一瞬で距離を詰めた……筈だった。てゐの眼前には走平の姿はなかった。いや、目の前で消えたのだ。一瞬で。突然のことにてゐは驚愕する。

「なんだァ!こいつァ!」と後ろから叫び声がした。後ろを見ると、緊張をした顔をした走平がいた。「い、いつのまに後ろに?」「そんなことはどうでもいい!」「お前ら一旦落ち着け。」と妹紅が場を一旦まとめる。「なんだ、驚かせようとようしただけか」と走平は理解し、落ち着いた。「そういうことだ。

にしても、「アレ」どうやったんだ?走平」「アレ?」「てゐの後ろに一瞬で回り込んだやつだよ。あのスピードは人間技じゃないぞ!」走平は褒められたことで照れる。「アレなぁ。なんか知らないんだが、てゐの動きがメチャクチャスローに見えてよ。そしてちょっとばかし動いたらすげェ速く動けたから、

後ろにまわれそうだと思ってやったらできたんだ」ふぅむ。スローに見えた…か。まだよくわからないけど紅魔館のメイドと同じ能力じゃなさそうだな。と妹紅は考えた。走平は外から来たと言っていたが…まだ話してなかったな。まさか…「もしかしたらあんたの能力がここにきて開花したのかもな」

「そうなんかね?だとしたら最高じゃん」 走平はテンションが上がっているようだ。

そして、てゐは商売があるからといって何処かへといってしまい、また二人だけになった。

「なぁ、走平」「なんだ?」「外の世界から来たんだろ?」「そうだが」「い、いやなんでもないよ。気にしないでくれ」「変な奴だな、妹紅は」と走平は笑って返す。

「ん、見えて来たぞ。あれがここの病院。永遠亭だ」「縁起のいい名前だな」その建物は大昔の日本の屋敷そのものだが、何故か少しも古びた様子がない物だった。

確かに永遠って感じがすんなぁ走平は思った。「なかに入ろう」「おう」そういうと二人は永遠亭のなかへと入って行った。

 

 

 

 

 

男は少女に聞く。「彼は一体?」「貴方なら感づいてるんじゃない?彼の力について」

 

 

続く

 

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