ハイスクールD×D 〜モンスターなハンターと過負荷の物語〜 作:深道兎心
三大勢力の和平は成った。しかし、突如として姿を現した「カオス・ショッカー」という未知の巨悪は、渚と骸の心に深い影を落としていた。
「今の力だけでは、多層的な世界の理を操る連中には届かないかもしれない……」
渚は独り、古校舎の一室を改造した工房で、新たなる力の開発に没頭していた。狙うのは、骸がその身に宿す「英霊の魂」を、仮面ライダーのシステムとして固定し、出力すること。しかし、その作業は困難を極めた。
行き詰まった渚は、ライドウォッチを使い、異なる世界から「専門家」たちを召喚した。
「ハッハッハ! 異世界の魔力と科学の融合か。私の知的好奇心を刺激するじゃないか!」
**『デューク』**の力を借りて現れたのは、冷徹なる天才・戦極凌馬。
「私の……私だけの神の才能を以てすれば、そんなもの造作もない!」
**『ゲンム』**の力で現れたのは、不敵に笑う神・檀黎斗。
「……これはかなり難解な数式になりそうだ。でも、最高に興味深い」
**『ビルド』**の力で現れたのは、天才物理学者・桐生戦兎。
三人の天才が集結したが、英霊の膨大な神秘をロックシードやガシャット、フルボトルに落とし込むには、それぞれの規格が「物質的」すぎて性能を十分に引き出せないという壁にぶち当たった。
難航する作業の中、渚の脳裏にある閃きが走った。
「形あるデバイスに頼るからダメなんだ。……『記憶』そのものを力に変える、あのシステムなら……」
渚は**『ダブルライドウォッチ』**を起動し、フィリップを呼び出した。
「検索を始めたよ、渚。……なるほど、英霊という存在はまさに『世界の記憶』そのものだ。ガイアメモリのシステムなら、その純度を損なわずに変換できる」
フィリップの助言により、開発の方向性は決まった。英霊の各クラスを「地球の記憶」として定着させた**『英霊ガイアメモリ』**の製造だ。
渚は空(カラ)のガイアメモリを用意し、骸の中に眠る、あるいは縁のある英霊たちに魔力を込めてもらう作業に入った。
• 基本クラス
• セイバー: アルトリア(騎士王の輝き)
• アーチャー: エミヤ(無限の剣製)
• ランサー: スカサハ(影の国の叡智)
• ライダー: メドゥーサ(石化の魔眼)
• キャスター: 玉藻の前(呪術の神髄)
• アサシン: 呪腕のハサン(暗殺の極意)
• エクストラクラス
• アヴェンジャー: ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕(復讐の炎)
• ルーラー: ジャンヌ・ダルク(聖女の裁定)
• セイヴァー: 殺生院キアラ(救済の愛)
• ムーンキャンサー: BB(月の支配)
• アルターエゴ: パッションリップ(愛憎の爪)
• フェイカー: ヘファイスティオン(偽りの王)
• シールダー: マシュ(守護の盾)
• ビースト: ドラコー(愛執の獣)
• フォーリナー: 謎のヒロインXX(外宇宙の理)
• プリテンダー: オベロン(奈落の嘘)
蒼々たる英霊たちの協力により、机の上にはクラスごとの紋章が浮かび上がるガイアメモリが並んだ。
協力したレジェンド技術者たちやフィリップは、「いいデータが取れた」「素晴らしい最高傑作だ」と満足げにそれぞれの世界へと帰っていった。
一人残された工房で、渚は完成したばかりのメモリを一つ一つ手に取り、調整を続けていた。
「……セイバー、アーチャー、ランサー……。そしてプリテンダー」
ガイアメモリ特有の電子音が、静かな室内で重厚に響く。
『SABER!』『AVENGER!』『PRETENDER!』
英霊の神秘とライダーのシステムが融合した、文字通り「次元の壁」を破壊しうる究極の対抗手段。
渚は、マシュの盾を模した試作型スロットを見つめながら、決戦の時が近いことを肌で感じていた。
「カオス・ショッカー……。次はお前たちが、この『記憶』の重さを知ることになる」