―東方撞賢木― 『巫女と男の運命』   作:Veruhu

3 / 32
2013/07/19 00:18 予約投稿される為、最初間違った章の位置へ投稿されます。出来る限り早く修正いたしますので今しばらくお待ち下さいませ。

2013/07/19 00:21 ルビに問題があったので、一旦一部ルビなしで投稿します。


*術式衍義録*
"作中祝詞衍義之巻"


第一帖(だいいちじょう)

 

  この"作中祝詞衍義之巻(さくちゅうのりとえんぎのまき)は作中に出てくる神道(しんとう)祝詞(のりと)を紹介、開設していくものであります。

 祝詞は現在この作品に多数登場してきており、その祝詞の解説があれば尚良いと考え、この巻を解説するに至りました。

 

 ※随時更新して行きます。

 

 

 

第二帖

 

  祝詞(のりと)とは神道(しんとう)で呼ばれる言わば"呪文"のような物です。しかし誤解を防ぎますが、祝詞は呪文ではありません。つまり呪文のように見えますが、実は呪文ではないのです。

 

 まず神道とは神様に感謝することを一番の目的とする宗教です。山、川、滝、海、火等の自然や自然現象を畏れ敬い、昔は神様に恐怖しながらも感謝して来ました。その日本固有の文化を形にしたのがこの神道です。その起源はとても古く、縄文時代から弥生時代にその原型が形成されたと考えられているそうです。

 

 さてでは本題の祝詞とは一体なんでしょうか。それは神様に対する感謝の言葉、そして祓えの言葉です。そしてこれを奏上(そうじょう)することにより自身の身や、天、地を祓い清めてもらう。これを禊祓(みそぎはらえ)と呼びます。

 

 何を祓い清めてもらうのか。それは人間が持っている"(つみ)や穢《けがれ》"です。罪とは、穢とは何か。一部の祝詞で解説されていますので、これを用いて解説しましょう。

 

 ※※※注意※※※

   以下古語の為、ルビは歴史的仮名遣(れきしてきかなづか)いです。

 

   

『罪』とは。

 まずは"天津罪(あまつつみ)"

 

 

 「大祓詞(おおはらひのことば)(中臣祓)」 抜粋 (大正三年に制定された物ではなく完全なる原文)

 

 天津罪(あまつつみ)と 畦放(あぜはなち) 溝埋(みぞうめ) 樋放(ひはなち) 頻蒔(しきまき) 串刺(くしざし) 生剥(いきはぎ) 逆剥(さかはぎ) 屎戸許々太久(くそへここたく)の罪を……

 

 はい。怖そうなことを沢山言っていますね。一つ一つ解説します。

 

・畦放 田に張っている水を、(あぜ)を壊して放出させる。

・溝埋 今で言われる水路を埋めて、水を引けなくする。

・樋放 水を引くための水管を壊して、水を引けなくする。

・頻蒔 他人が種をまいたところにまた種をまくことにより成長を妨害する。

・串刺 様々な説がある。

・生剥 馬の皮を行きながら剥ぐこと。他説あり。

・逆剥 馬の皮を尻の方から剥いだりすること。他説あり。

・屎戸 起源は天照大御神が神殿に脱糞したことが起源だとされる。すなわち神事の場を汚物で汚すこと。

 

 

 結論を説明いたしますと。天津罪とは農耕を妨害する行為が罪とされています。

 

 

 次に"国津罪(くにつつみ)"

 

 国津罪(くにつつみ)と 生膚断(いきはだたち)死膚断(しにはだたち)白人(ひろひと)(こくみ)胡久美。己が母犯せる罪(おのがはヽおかせるつみ)己が子犯せる罪(おのがこおかせるつみ)母と子と犯せる罪(はヽとことおかせるつみ)子と母と犯せる罪(ことははとおかせるつみ)畜犯(けものおか)せる罪。昆虫(はうむし)の災ひ。高つ神の災ひ。高つ鳥の災ひ。畜仆(けものたふ)し。蟲物為罪(まじものせる)許々太久(ここたく)罪出(つみい)でむ……

 

 こちらも一つ一つ解説します。

 

 

・生膚断      生きている人間の肌に傷を付けること。

・死膚断      死んでいる人間の肌に傷を付けること。他説あり

・白人       肌の色が白くなる病気

・胡久美      背中に大きなこぶが出来ること。

・己が母犯せる罪  近親相姦

・己が子犯せる罪  〃

・母と子と犯せる罪 〃

・子と母と犯せる罪 〃

・畜犯せる罪    獣姦

・昆虫の災ひ    毒虫による災難

・高つ神の災ひ   天災

・高つ鳥の災ひ   猛禽類の災難

・畜仆し      家畜を殺しその屍で人を呪おうとすること。

 

 

 結論を説明いたしますと、国津罪とは他人に障害や近親相姦、獣姦、他人を呪詛の(たぐい)で呪おうとする行為を罪としています。

 

 

 これが神道で呼ばれる"罪"と考えられています。つまり農耕を妨害する行為、そしてその他、人間が生きていく中で罪と呼ばれるもの全てです。

他にも、獣を犯したり、自分の子や母を犯したりする行為。これを"罪"としています。

 

 

 

(けがれ)』とは。

 

 この"けがれ"は"よごれ"と読むともされています。つまり人間が行う上で汚いと思われるもの全てです。特にこの"穢"は精神面や心理面においての汚い物を表すとされます。それは人間が汚いと思う考え方、全てであります。

 

 また生き物の死も穢れとされています。皆様は忌中(きちゅう)という言葉を聞いたことはないでしょうか。忌中とは仏教で言われる喪中(もちゅう)と似たものです。身内の方がお亡くなりになられた場合、その人の穢れを多く受けます。だから忌中は穢れを多く持っているため神社に行ってはならないわけです。他にも神棚に紙を置いて穢れを出来る限り受けないようにする等の行為も存在します。また忌中は先ほども言ったように神社に参ってはならぬと良く言われますが、他にも大切な行事や、式典、他人にもあまり接してはならぬとされています。最近はあまり言われなくなっているみたいですが。

 

 

 つまり"罪や穢"とは人間がこの世界に生きていく上での罪と呼ばれる行為全て。そして心身のあらゆる"よごれ"のことを指すとされています。

 

 

 

 

 

 第三帖 

 

  準備中

 

 

 

 

 第四帖

 

  作中に登場する祝詞の解説。

 

  ※以下に登場する祝詞は歴史的仮名遣いを用いているものがあります。ご注意下さい。例、ひ=い。

 

 

 「天津祝詞(あまつのりと)

 

 

 "*第参章* 「始まりを告げる夢」 第一節" にて峯野威(みねの あきら)が"奏上《そうじょう》したものです。

 

 ですがこの祝詞、作中でも威が触れたように"GHQ"に一切の接触を禁止されてしまいました。私はこれをある筋から頂いていますが、危険なため紹介するのは控えます。解説のみ行うこととします。(ネットのどこかで実は流出してしまっています……。)

 

 天津祝詞とは言わば神様に対する"挨拶"そして、これから神事を執り行うので我身を清めて下さいという意味があるとされています。

 

 また天津祝詞はさきほども言ったように"GHQ"に接触を禁止され、その問題となる文を省いた上で下記にて紹介します、身禊大祓(みそぎのおおはらい)に変化しました。現在、神道ではこれを天津祝詞の代わりに用いています。

 

 

 余談ですが、これが大祓詞の太祝詞事ではないかという節もあります。ですが私は日月神示、水の巻、第二帖か、十言神呪が太祝詞事ではないかと考えております。何の話だよと思われるかも知れませんが、分かる人には分かる話でしょう。

 

 

 

 

 *                  *                  *

 

 

 

 

 

 「身禊大祓(みそぎのおおはらい)

 

 

  これが天津祝詞からGHQが改変した祝詞です。現在、神道ではこれを天津祝詞の代わりに用いています。

 

  ※作中には出てきておりませんが、基本中の基本ですので紹介致します。

 

 

 

  高天原に神留座す(たかまのはらにかむづまります)神魯伎神魯美の詔以て(かむろぎかむろみのみこともちて)皇御祖神伊邪那岐大神(すめみおやかむいざなぎのおおかみ)。筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に御禊祓へ給ひし時に生座る祓戸の大神達。諸々の枉事罪穢れを拂ひ賜へ清め賜へと申す事の由を天津神国津神。八百萬の神達共に聞食せと恐み恐み申す

 

 

 神官が神事を行う前に奏上する物です。従って神官が公の場でこれを唱えることはあまりありません。そもそも神官は公の場に出る前にこれを唱えて自身の身を清めて来るのです。

 私的には天津祝詞か身禊祝詞を神様の前で奏上し、自身の身を清めてからでないと神事の結界の中に足を踏み入れてはならないと考えています。

 

 

 まとめれば、身禊大祓は自身の身を清めてもらうための祝詞です。

 

 

 因みに神事で必ず行われる一番最初の儀式。修祓の儀(しゅばつのぎ)。ここでは祓詞(はらいのことば)が用いられます。これは下記にて紹介します。

 

 

 

 

 

 

 *                  *                  *

 

 

 

 

 

 「祓詞(はらひのことば)

 

 

 ※作中には出てきておりませんが、基本中の基本ですので紹介致します。

 

 

 ()けまくも(かしこ)き伊邪那岐《いざなぎ》の大神(おおかみ)筑紫(つくし)日向(ひむか)(たちばな)小戸(おど)の阿波岐原《あわぎはら》に(みそ)(はら)(たま)ひし(とき)()()せる(はら)()大神(おおかみ)たち。諸々(もろヽ)禍事罪穢(まがごとつみけが)れあらむをば(はら)(たま)(きよ)(たま)へと(まを)すことを()こし()せと(かしこ)(かしこ)みも(まを)す。

 

 

 神事において必ず最初に行われる修祓の儀(しゅばつのぎ)。その際、一番最初に読み上げるのがこの"祓詞"《はらひのことば》です。多分、沢山の方々が一番訊く祝詞なのではないかと思います。

 

 

 

 

 

 

 *                  *                  *

 

 

 

 

 

 「大祓詞(おおはらひのことば)」 大正三年 内務省選定 (中臣祓の事(なかとみはらひとのこと)

 

 

  ※作中には出てきておりませんが、基本中の基本ですので紹介致します。

  ※ルビに問題が発生しました。今しばらくお待ち下さい……。

 

 

 高天原(たかまのはら)神留(かみづまり)まり(ます)す。(すめら)親神漏岐神漏美(むつかむろぎかむろみ)命以(みこともち)八百万神等(やおよろずのかみたち)を。神集(かむつど)へに(つど)(たま)ひ。神議(かむはか)りに(はか)(たま)ひて。()皇御孫命(すめみまのみこと)は。豊葦原瑞穂国(とよあしはらみずほのくに)安国(やすくに)(たいら)けく知食(しろしめ)せと事依(ことよ)さし(まつ)りき。()()さし(まつ)りし。国中(くぬち)に。荒振神等(あらぶるかみたち)をば神問(かむと)はしに()はし(たま)ひ。神掃(かむはら)へに(はら)(たま)ひて。語問(ことと)ひし磐根樹根立草(いわねきねたちくさ)片葉(かきは)をも語止(ことや)めて。(あめ)磐座放(いわくらはな)(あめ)八重雲(やえぐも)伊頭(いず)千別(ちわき)千別(ちわき)て。天降(あまくだし)()さし(まつ)りき。(かく)()さし(まつ)りし。四方(よも)国中(くになか)と。大倭日高見(おおやまとひだかみ)(くに)を。安国(やすくに)(さだ)(まつ)りて下津磐根(したついわね)宮柱太敷(みやはしらふとしき)()て。高天原(たかまのはら)千木高知(ちぎたかし)りて皇御孫命(すめみまのみこと)(みず)御殿仕(みあらかつか)(まつ)りて(あめ)御蔭日(みかげひ)御蔭(みかげ)(かく)()して安国(やすくに)(たいら)けく知食(しろしめ)さむ国中(くぬち)()(いで)む。(あめ)益人等(ますひとら)過犯(あやまちおか)しけむ。種々(くさぐさ)罪事(つみごと)天津罪国津罪許許太久(あまつつみくにつつみここたく)罪出(つみいで)()(いで)ば。天津宮事以(あまつみやごとも)ちて天津金木(あまつかなき)本打(もとう)()末打(すえうち)()ちて。千座(ちくら)置座(おきくら)置足(おきたら)はして天津菅麻(あまつすがそ)本刈(もとか)()末刈(すえか)()りて八針(やはり)取裂(とりさ)きて天津祝詞(あまつのりと)太祝詞事(ふとのりとごと)を宣《の》れ。()()らば。天津神(あまつかみ)は。(あめ)磐戸(いわと)押披(おしひら)きて(あめ)八重雲(やえぐも)を。伊頭(いず)千別(ちわき)に。千別(ちわき)て。聞食(きこしめ)さむ国津神(くにつかみ)は。高山(たかやま)末低山(すえひきやま)(すえ)(のぼ)(まし)て。高山(たかやま)伊褒理低山(いぼりひきやま)伊褒理(いぼり)()()けて。聞食(きこしめ)さむ。()聞食(きこしめ)しては。(つみ)()(つみ)()らじと科戸(しなと)(かぜ)(あめ)八重雲(やえぐも)()(はな)(こと)(ごとく)く。(あした)御霧(みぎり)(ゆうべ)御霧(みぎり)を。朝風夕風(あさかぜゆうかぜ)()(はら)(こと)(ごと)大津辺(おおつべ)()大船(おおぶね)を。舳解(へと)()ち。艪解(ともと)(はな)ちて。大海原(おおうなばら)()(はな)(こと)(ごと)彼方(おちかた)繁木(しげき)(もと)を。焼鎌(やきがま)利鎌以(とがまもち)()(はら)(こと)(ごと)(のこ)(つみ)()らじと。(はら)(たま)(きよ)(たま)(こと)を。高山(たかやま)(すえ)低山(ひきやま)()すえより。佐久那太理(さくなだり)()多岐(たぎ)つ。早川(はやかわ)()()す。瀬織津比売(せおりつひめ)()(かみ)大海原(おおうなばら)持出(もちい)でなむ。()()()()なば荒潮(あらしお)(しお)八百道(やおじ)八潮道(やしおじ)(しお)八百曾(やおあい)に坐《》ますす。速開都比売(あやあきつひめ)()(かみ)()加加呑(かがの)みてむ。()加加呑(かがの)みては気吹戸(いぶきと)(ます)気吹戸主(いぶきとぬし)()(かみ)根国底国(ねのくにそこのくに)気吹放(いぶきはな)ちてむ。()気吹放(きぶきはな)ちては根国底国(ねのくにそこのくに)()す。速佐須良比売(あやさすらいひめ)()(かみ)()佐須良比失(さすらいうしない)ひてむ()佐須良比失(さすらいうしな)ひては。今日(きょう)より(はじ)めて(つみ)()(つみ)()らじと。今日(きょう)夕日(ゆうひ)(くだち)大祓(おおはらい)(はら)(たま)(きよ)(たま)(こと)諸々聞食(もろもろきこしめ)せと()る   

 

 

 

 私が知っている祝詞の中で一番長い物です。しかしながら長いだけに非常に効果が高いとされ、現在の神道の祝詞の中で一番の基本と考えてもいいでしょう。

 

 

 逸話 この大祓詞は中臣祓(なかとみのはらひ)とも呼ばれます。これはその昔、中臣氏が大勢の人の前でこの祝詞を()ったしたことから由来します。その証拠としてこの大祓詞には2回「宣」という言葉が出てきます。一つは「宣れ」一つは「宣る」実際の神事においてはよく「宣~る~。」とか「宣~れ~。」と伸ばして奏上しますが、これが中臣氏が昔、これを沢山の人の前で宣言した物であることの証拠です。つまりこの祝詞は元々、祝詞ではなかったということです。

 

 

 

 

 

 *                  *                  *

 

 

 

 

 

 

 「最要祓(さいようのはらい)

 

 

  "*第参章* 「始まりを告げる夢」 第三節" にて峯野威が用いる。

 

  

  |高天原(たかまのはら)神留座す(かみとどまりまします)皇親神漏岐神漏美(すめむつかむろぎかむろみ)(みこと)(もっ)天津祝詞(あまつのりと)(こと)()如此宣(かくの)らば(つみ)云罪咎(いうつみとが)云咎(いうとが)不在物(あらじもの)をと祓賜(はらいたま)清賜(きよめたまえ)(もう)(こと)(よし)(もろもろ)神等左男鹿(かみたちさおしか)(やつ)御耳(おんみみ)振立(ひりた)聞食(きこしめせ)(まう)

 

 

  "最要祓"とは上記で記した"大祓詞"の要点を掻い摘んで作られたものです。その昔、あまりにも"大祓詞"が長すぎたため、何度も何度も奏上できるように"最要祓"が作られたのだそうです。私的には特例や緊急でない限り"大祓詞"を奏上しなければ駄目だと考えています。

 

 

 

 

 *                  *                  *

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。