英雄伝説 魂の軌跡   作:天狼レイン

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はい、皆さまお待たせしました、阿呆です。
漸く投稿ですよ漸く。ホント申し訳ない。ぶっちゃけ忙しいのもあるんですが、色々とやりたいこと多くてツライ。

そんなくだらん話はさておき、小説の方をどうぞ。最初の方は読んでても疑問に思うところやつまらないかもしれませんが。




黒塗りの答え

 

 

 

 

 

 

 

「こんな早くから鍛錬か? 精が出るな。えーっと———誰だっけ?」

 

 早朝、東トリスタ街道。第三学生寮からすぐの街道であるそこは、位置的にも鍛錬の場所に悪くなく、当然ながら河川もあるため、釣りを楽しむ者もいる。日も当たりやすく日光浴するのも、自然に触れるのも悪くはない。

 とはいえ、時間の問題さえどうにかすれば、全てトールズ士官学院内のギムナジウムがあるため、わざわざ街道に出てやる理由は実戦の他にはあまりない。そう、時間の問題さえなければ、だ。

 

「俺の名前ってそんなに忘れられやすい名前なのか……」

 

「いや、そういう訳じゃねぇんだが、俺が単純に馬鹿なんだよ。覚えるのに時間かかってな。この辺りはいつもアルティナに怒られる」

 

 苦笑いする彼と周囲を一度見渡すソラ。別にアルティナに聞かれたくないという訳ではないのだろうが、念のためというやつなのかもしれない。そうして一安心してから彼は———リィン・シュバルツァーは名乗り直した。その名を聞き、思い出したソラは軽く謝罪を述べてから眠たげに欠伸を噛み殺す。

 

「シュバルツァー……シュバルツァーか。温泉郷ユミルの領主、テオ・シュバルツァーの御子息か何かか?」

 

「……驚いたな。俺の姓から察するなんて……知っていたのか?」

 

「いや、貴族の名前はいくらか覚えてるだけだ。大体子爵までなら覚えてる。シュバルツァーの姓を覚えてたのは温泉郷ユミルが帝国内で有名かつ暇さえあれば足を運ぶ予定だったのが理由だ」

 

 実際血生臭い仕事も多いから心身共に癒しておきたかった。危うく喉元まで出掛かっていたその言葉を飲み込み、未だ普段よりも思考が止まっている頭を早く起こそうと努力する。見て分かるほどに眠たげなソラを見て、リィンはまた苦笑いを零しながら彼が腰に差している鞘を見た。

 

「それは騎士剣なんだよな? でも確か———」

 

 君の得物は()()()()()()()()ではなかったのか。そう訊ねる前に、ソラが面倒臭そうに溜息を(おもむろ)に吐いた後、先程から隠していた右手を見せた。

 

「理由はこれだ。ティーカップなんざ握り潰すモンじゃねぇなチクショウ。破片が深々と刺さりやがったせいであんなモン握りにくくて仕方がなくてな。質は悪いが間に合わせで買ってきた」

 

「怪我は大丈夫なのか?」

 

「大したことはねぇよ。すぐに治る」

 

「君は———「ソラだ。ソラスハルト・アナテマコード」ソラは騎士剣も使えるのか?」

 

「ああ、突出してる訳じゃねぇが、得物は大体()()()使()()()。太刀も法剣(テンプルソード)狙撃銃(スナイパーライフル)も二丁拳銃も———」

 

「そんなにたくさん扱えたのか……。一つだけ聞いていいか?」

 

「ん?」

 

()()()()()()()()()()()()()()?」

 

「…………………」

 

 ああ、そういや、コイツは()()()()()

 今の質問で思考がいつも通りにまで覚醒したソラは、帝都でレクターを待つ間にアルティナから言われたことを思い出していた。俺の握り方で本来の得物が本当にブレードライフルなのかを怪しんでいた奴がいたことを。そういや、コイツが怪しんでいた奴だったなと確信しながら。

 

「直感は良いな。磨けば光る。素質としては悪くないどころか上物か……」

 

「?」

 

「気にするな、こっちの話だ。質問に答えてやるよ。一番の得物は———太刀だ。ブレードライフルはその次に使いやすいから今回持ち込んだだけに過ぎねぇよ」

 

「なんで太刀を持ち込まなかったんだ? 普通なら一番使い慣れた得物の腕を磨くはずじゃないのか?」

 

「まあ、それが普通だな。正直な話をすれば、()()()だ。つっても驕り高ぶってる訳じゃねぇぞ」

 

 これ以上は語らないからなと念押しし、ソラはそこで区切る。驕り高ぶっている訳ではないのに使わない理由。それをリィンは今少しだけ考えてみることにしたのか、思考の海に身を沈め始めた。いくつもの仮説が浮き上がっていく———

 

「おい。鍛錬の続きはしないのか?」

 

「あ……忘れるところだった」

 

 長く意識を傾けそうになったところでソラに声をかけられたことが幸いし、リィンの意識は現実へと目を向けた。日課の鍛錬を忘れる訳にはいかないはずなのにどうして考え込んでいたのかは分からないが、兎に角、鍛錬を再開しなければと思った矢先、ちょっとした考えが過った。

 

「ソラ、これから朝食までどうするんだ?」

 

「取り敢えず、アルティナが起きるのを待つつもりだ。昨日は少し遅かったのかもしれねぇから、よく寝かせてやりたくてな。まあ、起きないのならそれはそれで()()のやり返しができるから楽しみなんだが」

 

「あ、ああ……」

 

 ()()のやり返し。その言葉を聞いて、心当たりがありすぎるリィンは、何とも言えない顔をした。

 はや三週間となる入学してからの学院生活で最後の目覚ましとも言えるのが、ソラの言う()()である。

 

 曰く目覚めが悪いらしいソラを起こすのはいつもアルティナなのだが、その起こし方が斬新かつ問題しかなく、その方法というのが室内であるというのに、風属性の初級アーツである『エアストライク』を直接ソラにぶつけるというものだ。当然ソラは吹っ飛ぶ上に室内で起きた衝撃が学生寮内で伝わり、寝坊助がいれば確実に飛び起きる羽目になるという寸法である。実際これを受けて二度寝をしかけた数名が飛び起きる羽目にもなったのは記憶に新しい。

 

 これのやり返しというのだから、やることは恐らくアルティナに『エアストライク』を直接ぶつけるつもりなのだろう。———恐らく結果は見えているが。

 

「まあ……その……なんというか」

 

「お前の言いたいことは大体分かるぞ……ぶっちゃけ俺の成功する気が全くしねぇ。むしろ成功した後が怖いんだが」

 

「それならやらなければいいんじゃ……」

 

「でもやられっぱなしってのが気に食わねぇんだよなぁ……」

 

 うーん、と真剣に悩むソラに、何処かリィンは悪戯小僧のような年相応の様子を見る。正直な話をすれば、彼には不思議だった。あの時———特別オリエンテーリングの最後、たった一人なのかは分からないが、『石の守護者(ガーゴイル)』を圧倒していた姿は驚きの連続だった。カーフェイ老師やテオ・シュバルツァーの姿を見てきたリィンではあるが、自分よりも若い誰かがあんなにも強いのは見たことがなかった。だから特に興味があった。

 こうやって朝から話し合える機会があったのはとても良かったと思う一方で、不思議と好奇心は更なる情報を求めていた。

 

「一つお願いしてもいいか?」

 

「ん? どうした、リィン・シュバルツァー」

 

「リィンでいいよ」

 

「ンじゃ、リィン。どうかしたのか?」

 

「良ければ、今から少しだけ手合わせしてもらえないか? ソラが太刀やブレードライフル以外の得物でどれだけ強いのか知りたいんだ」

 

 その瞬間、ソラが獰猛な笑みを浮かべたことにリィンは気がつかない。純粋な好奇心から生まれた勇気がソラから見ればどういうものであったかなど知るはずもない。

 だが、例えそうであってもソラが侮辱することはない。何処と無く師匠であるあの男に影響されたのか、ソラもまた勇気を持って挑み続ける者には敬意と洗礼を返したいと思う性質(タチ)なのだから。

 

「成程な。まあ、暇だったから別にいいぞ。少し気になることがあったから試すのも悪くねぇだろうしな」

 

「ああ、ありがとう。取り敢えず向こうd———」

 

「———場所なんか気にしてる暇は無いから安心しろ。死ぬ気で来いよ、リィン」

 

 直後、騎士剣から放たれたとは思えないほどに豪快かつ鮮烈な一撃がリィンを襲った。彼がそれを躱せたのは本能が危険を察知したからなのか、素早く太刀を抜きながらも、受けることはせずに地面に転がっていた。何とも情けない姿だったの間違いない。

 

 しかし、ここが命のやり取りをする場所であれば、彼は間違いない今ここで一度助かったのだ。

 

 何とか躱したリィンは急ぎソラから距離を取り、太刀をしっかりと握って動揺を露わにソラに問う。

 

「な、何をするんだ、ソラ! いきなり危ないじゃないか!」

 

「———お前は殺し合いの場でそんな腑抜けたこと抜かすのか? ンなこと抜かした奴ほど寿命は短いモンだ。先手必勝、奇襲や騙し討ちなんて当然だろう? 騎士道精神? 悪いが心底くだらない冗談は宣ってくれるなよ?」

 

 先程まで年相応の少年らしい声音だったソラのソレは、『石の守護者(ガーゴイル)』を圧倒していた時のように冷たく鋭い刃のようなものに感じた。間違いなくそれは戦う者のあるべき姿なのだろう。

 かつて一度だけ目にした()()姿()によく似ていた。

 

「ほら、来いよ。守りに徹してて勝てる戦いなんざ両手で数え切れる程度だ。この世界は平和ボケするには些か不穏すぎる。つーわけだ。お前も俺を殺す気で来い。俺もお前を殺す気で手合わせしてやる」

 

「そんなこと出来るはずが———」

 

「———甘ったれんなよ、ド三流。剣士ならそれぐらいの切り替え一つしてみせろよ」

 

 再び強烈な一撃がリィンを襲う。今度は躱すことが出来ず、マトモに太刀で防御する。防いだというよりは防がされたという行動だ。

 当然、衝撃を受け止め切れず吹き飛ばされ、無様に地面を転がされた。急ぎ立ち上がろうとするが、衝撃で両腕が痺れて重く感じた。

 

「ぐゥっ———」

 

「それ見たことか。切り替えが出来ねぇからンな醜態を晒す。お前は咄嗟の判断力と本能的な瞬間の対応は悪くない。だからこうやって()()生き残った。だが、忘れるなよ。今の一撃も最初の一撃も本気で()る一撃には遠く及ばねぇ。続けて二撃三撃と続かない訳がないのは明らかだ。分かったら立て。手合わせしてほしいんだろ?」

 

「……ぐっ」

 

 しかし、リィンの両腕は痺れて満足に動かない。太刀がそこにあるのに握ることが叶わないのは初めての経験だろう。それを見て呆れた口調でソラは告げる。

 

「衝撃を往なすことなく受けるからそうなる。お前は太刀を両手剣のようなつもりで使ってるのか? その武器にはその武器の持ち味がある。それを活かせない時点で三流だ。お前は甘いんだよ。甘くあれってのがテメェの師匠の教えか?」

 

「そんなはず———ないだろッ!」

 

 無理矢理にでも立ち上がろうと力を振り絞る。その想いの根源は偉大なる師への感謝と尊敬か。軽く煽るだけでこれだけ頑張ろうとする。自分は馬鹿にされてもいいが、師を馬鹿にさせはしないと息巻いているようにすら思える。ああ、素晴らしいとも。

 だが、それだけが全てではない。

 

 事実、師の教えが絶対だと信じた馬鹿は死ぬ。本来教えを乞うことは、自らがその後どうするかの前段階に過ぎない。例え師がとある流派の者でも、自分がその流派を修めた後、師の席を継ぐだけとは絶対に限らない。

 

 何故なら、戦場は刻一刻と変化していく。順応することなく、その場を制することなど有りはしない。砂漠や凍土、厳しい環境の中で体力を大きく消耗すれば致命的な隙となる。

 

 なら、どうするか?

 簡単だ。そこに環境に合った最善を以て、今以上のものを創り出す。最もその環境で戦い抜くに相応しいものを編み出すしかない。

 

 そういう意味ではリィンはまだまだ三流でしかない。斯く言う自分はどうなのだろうか。思考に過ぎりかけた雑念を即座に払って挑発を繰り返す。

 

「師を馬鹿にされて漸く本腰入れたか? 馬鹿かテメェ。本気になるのが遅いんだよ。ほら、さっさとかかってきやがれ」

 

 さて、続けるぞと声をかけ、ソラは騎士剣を握り直した。リィンもまた、両腕の痺れが取れてきたのか、太刀を握り直す。直後、当然ながら先手必勝とばかりに振るわれる一撃から身を守ろうと反射的に太刀で防御させられてしまう。また両腕が動かなくなる。

 

「またか。さっきも言ったが、防御するな往なせ。太刀はその形状的にも往なしやすいだろうが」

 

「……ぐっ……言われ、なくてもッ!」

 

 痺れが取れるまであとどれくらいだろうか。十秒? 二十秒? いや何秒でも何十秒でも変わらない。殺し合いでは一秒も隙があれば、それは死を表す。背中に追い縋る死神が嘲笑し、あっという間に命は失われる。

 

「テメェのためを思って言わせてもらうが、今の時点でテメェは数え切れないぐらい死んだ。何処に死に捕まったか。テメェにも分かるはずだ。まずは受けることではなく、往なすことによる衝撃の緩和、及び相手の態勢を崩して反撃する。テメェが最初にするべきことはそれだ」

 

 手合わせ開始から二十分ほど。リィンの腕が痺れる度に動きを止めて待つせいか、時間は思ったよりも過ぎていた。

 しかし、それだけの時間で、リィンに足りないものをソラは示す。見えてなかったものが見え始める彼に対して、ソラは内心では呆れていた。どうやら自分も色々と甘い。必要以上に人と関わることを避けてきた癖して気になれば手を伸ばす。気になったら手を伸ばすなど師匠に影響された以外に思いつかない。

 一方、その一言で何か誤解をしていたのを改めたのか、リィンが驚いたような顔をした後、強く太刀を握り締めた。

 

「さて———痺れは取れたか? 悪いが、次で終わりだ。俺もそろそろアルティナ起こしに行かなきゃならないんでな」

 

「……ああ、分かった。それなら最後に一撃入れてみせる。言われっぱなしじゃいられない」

 

「へぇ? 入れてみせるときたか。オモシレェ、やってみろよド三流。一撃入れたらこれからも手ェ貸してやるよ」

 

 散々やられっぱなしだったリィンの瞳には確かな闘気が宿っていた。いわゆる対抗心、というものとは違うのだろうが、それでも良い目をしているとは素直に思えた。かつての自分はこれほど純粋な目をすることができていただろうか。———いや、そんな訳はないか。

 

「八葉一刀流・弐の型———」

 

 リィンが選択したのはあの絶技———その一端。刀身が頭の上に来るように太刀を構え、腰を低く落とした。見覚えがある、どころでは済まない。よくもまあ、あんな絶技を思いつき、継承させられるモンだと苦笑する。どうやら師匠というのは大概バケモノらしい。———なら、それを継ぐ者もまた、バケモノの卵というべきか。

 

「———『疾風(はやて)』!」

 

 名高き《八葉一刀流》の型の中でも特に速さに特化した絶技。ソラがどれだけ速いのかは不明だが、これなら防御も回避もさせずに一撃を与えられると踏んだのだ。

 渾身の気合を込めて振り抜かれた一撃。その刀身は速度を誇るかのように瞬く間にソラの身体めがけて迫る。その一方でソラの様子からは避けようというつもりが全く感じられない。手を抜かれたのか、或いは先程まで見せていた動きと違うのが幸いしたのか。分からないが、しかし、意識無意識関係なく、リィンはこの瞬間「取った!」と確信する。

 

 そして、胸元寸前まで踏み込んで抜刀された一撃は躱すことさえ許さずに直撃した———はずだった。

 

「なっ……!?」

 

 その瞬間、目を疑う光景が浮かんでいた。その光景にリィンが驚愕するのも無理はない。———いや、彼でなくとも恐らく殆どの者達が驚愕しただろう。

 確実に直撃したはずの一撃。それは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 ———より正確に言うとすれば、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 それはまるで———

 

「———『鏡花水月』ってな。俺の十八番だ」

 

 がら空きだった後頭部にピタリと騎士剣の切っ先を向けて、リィンの背後にソラは立っていた。いつの間に背後を取られていたのか、という疑問は今は浮かばない。むしろ浮かんでいたのは先程の奇妙な現象だ。どういう訳であんなことが可能なのだろうかと。

 それを訊ねようと口を開いた瞬間、ソラが先に言葉を挟む。

 

「ちなみに種明かしはやらねぇぞ。言ったろ? 俺の十八番だって。十八番を真似されたら洒落にならねぇし、看破されても大問題だからな」

 

 ケラケラと笑いながら説明しない訳を答えて詮索するなと忠告した。直接口にした訳ではないが、察しの良いリィンならば分かるだろうと期待して。それに答えるように得物を鞘に納めながら、彼は降参の意思を見せた。続いてソラも騎士剣を納め———気付く。

 

「ん? ……あっ」

 

「どうかしたのか、ソラ?」

 

「いや、なんつーかなぁ……」

 

 やってしまったとばかりに顔を(しか)めるソラ。その理由は先程まで使っていた騎士剣にある。ティーカップを握り潰し怪我をしたという何とも情けない醜態を晒し、迫る〝実技テスト〟を、仕方なく買ってきたばかりの騎士剣でどうにか凌ごうと考えていた矢先、その騎士剣には亀裂が入っていた。

 どうやら何度も思いっきり振るっていたせいで寿命を異常な速度で擦り減らしていたらしい。折れるまで使うと考えて、普通に使って五回、全力で一回あるかないかだろうか。

 

「まぁなんとかなるか。流石にいきなりとんでもねぇモン仕掛けてくる訳……ありそうだなチクショウ。あーやっちまった」

 

「なんだか申し訳ないな……」

 

「別にお前のせいじゃねぇから気にするな。どうせアルティナと手合わせしたら、すぐに折れてただろうしな。やっぱりそこらで買える得物には期待できそうにないか」

 

「そんなに簡単に折れるものなのか……?」

 

 困惑するリィンはさておき、ソラはどうしようか考えようとするが、すぐさま考えるのをやめた。元々考えるのはアルティナの領分で、自分はただ戦うことが領分だからと自分自身に言い訳して。

 

「さて、そろそろ戻るか。お前も早いうちに戻ってこいよ。登校遅れねぇとは思うが、遅れたら遅れたであの教官煽ってくるからな?」

 

「そ、そうなのか?」

 

 また後でなーと手をひらひらと振って、ソラはその場を後にする。亀裂の入った騎士剣のことをアルティナにどうやって誤魔化すかと考えながら、先程から感じ始めていた胸の奥の痛みに手を置いて———()()()()()()()

 

 

 

 

 

 ———*———*———

 

 

 

 

 

「さーて、それじゃあ第一回の〝実技テスト〟を始めるわよー」

 

 第一回に相応しい、雲一つない晴天の下。サラの軽快な声から〝実技テスト〟の開始が宣言される。士官学院のグラウンドに集められた総勢十一名のVII組メンバーは、大半が各々で気を引き締めた。

気を引き締めた様子が感じられないとすれば、一般人とは思えない動きを見せるフィー、ソラ、アルティナの三名。間違いなく彼らだけは〝実技テスト〟のことをそれほど本気には思ってはいない。今にも帰りたそうな顔をしていたその一名はそばにいるもう一名にまた足を踏まれていた。かなり痛いのか必死に抵抗しているが、全く意味を成していない光景に、一同は苦笑いを零す。

 

 さて、現在こうしてグラウンドに集まったのは前述の如く、特科クラスとしてのカリキュラムの一環である〝実技テスト〟によるものだ。特科クラスという新制度を創設したお偉いさんのことは置いておくとして、その新制度はある二点を除けば、他のクラスと何ら変わりはない。

 

 その一つが、〝実技テスト〟。こうしてグラウンドを舞台に、このクラスでしか果たせないテスト内容———恐らく、『ARUCS』を通して個としてではなく郡としての戦闘のテストを行うというものだろう。ただ単純に戦闘訓練をするならば、他のクラスでも可能だ。ギムナジウムもあるのだから腕は好きに磨ける。しかし、そうではないからこそ、特別カリキュラムに組み込まれているとしか考えにくい。

 

 そして、もう一つ。これにはソラは(おろ)か、アルティナも興味を示していた。もう一つの特別カリキュラムは〝特別演習〟。各々の班がトリスタを出て、この広大な帝都各地に赴き、現地にて出された課題に取り組むというものだ。想像できなくはないが、こういうものは百聞は一見に如かずというように体験することの方が理解しやすいだろう。そのため、全く気にしなくなったソラだが、アルティナに先日のメール内容を指摘された途端、気にするしかなくなった。赴いた矢先でバッタリ師匠に遭うことなどあってはならない。———主に胃に穴が空くからでしかないが。

 

 兎も角、以上二点が特科クラスVII組に課された特別カリキュラムというものだった。各々の難易度はどうであれ、ソラやアルティナにも他人事ではないのは確かだ。当然、今行われている〝実技テスト〟に関しては、テスト中に相棒が変更される場合もある。他人に合わせることなどあまりできないソラには大打撃だろう。普段の行いもアルティナに指摘されると痛いものだと実感しているがゆえに。

 

「はいはい、そこの二人は相変わらずね。そんじゃ、始めるわね〜♪」

 

 何とも言えない間の抜けた様子で開始を告げながら、サラは何かの合図に指を鳴らす。グラウンドに響く指鳴り。それに連動するように、突如として虚空からは浮遊する謎の物体が出現した。

 

『えっ!?』

 

『………………』

 

 目の前で起きた非現実的な現象に思わず驚愕の声を漏らす至って正常な反応の一同と、溜息を吐きたそうな様子で呆れた顔をする異常な二人。対象的な反応を示した二組に、サラもまた呆れた顔で二人を見ていた。

 

 そんなことを露知らず、ソラは突如として出現した謎の物体を見て、ある程度同情する。これは〝普通に〟生きていれば、ほぼ確実と言ってもいい程に知ることも出会うこともない代物だ。こんな摩訶不思議な謎の物体など、普通は関わりたいものではない。寧ろこれを知ると言うことは、大方巻き込まれていると言っても過言ではない。そういう意味では、この瞬間から彼らは晴れて巻き込まれた側になる。さぞ嬉しくない経験だが仕方ないだろう。

 

 それはさておき、この摩訶不思議な物体は一言で表すことはきっとできない。機械と呼ぶにはあまりにも滑らかに動く常識外れであり、かと言って生物と称するにはあまりにも無茶すら感じる定義外れ。ハッキリ言って異常の極みに違いない。長身の男子生徒———確かガイウスだったか———がポツリと呟いた「生命の息吹を感じない」という言葉はある種の的を射ていた。それには知っている側であるソラどころかアルティナも興味を持ったのか、あとで調べる対象にピックアップしていた。

 

 それからもう一度、浮遊する摩訶不思議な物体に目を向ける。カラーリングは紫、特筆する特徴はない姿形。ボディの横腹には、『Type-α』と刻まれている所を見ると型式番号だろうか。どうやら《クラウ=ソラス》のような専用戦術殻とは違った量産型なのかもしれない。本来なら、こういう目新しいものにはある程度興味が湧くはずだったが、ソラには些か不愉快そうに眺めていた。それに気がついたアルティナは念のために注意する。

 

(ソラさん、言いたいことは分かります。ですが、抑えてください。彼らは()()()()()です)

 

(……ああ、そうだな)

 

 脳裏に浮かぶのは、今に至るためには不可欠の過去。アレが無ければ、決して今には至らなかった。それは誰よりも分かっている。

 だが、それでも許せない。()()()()も、()()()()も。

 一頻りソレを睨みつけた後、思考を切り替えるために頭を横に振る。浮かんだ過去の光景も、抱いた殺意も一度()()()()

 少しずつ溢れようとしていた何か。その整理を終え、平常を装うまでに僅か数秒。視覚・聴覚から入る情報全てを無視している間に、話は次へと進んでいた。

 

 それは言わば、この〝実技テスト〟のルールのようなもの。教官であるサラが指名した複数人で小隊を組み、摩訶不思議な物体———〝戦術殻〟と戦闘する。ただそれだけ。

 だが、当然これだけのはずがない。複数人で小隊を組むということは、チームプレイこそ好まれる。一個人の戦闘能力など評価する訳がない。何しろ、ここは今でも士官学院だ。軍人ならば、団体行動を取って然るべきだ。

 つまり、『ARUCS』が齎す戦術リンク。これを駆使できるVII組の面々らしく敢然と戦い勝利せよ、ということだろう。士官学院“らしい”要望だが、それにソラは非常に面倒臭そうな顔をする。

 もしここで、アルティナ以外の誰かと組まされれば、恐らく———

 

(……また()()だろうな、確実に)

 

 〝特別オリエンテーリング〟での一件以来、アルティナ以外と戦術リンクを結ぶことは一つもなかった。

 ———いや、違う。本来、アルティナとなら戦術リンクすら()()()()()()()。そんなものに頼らなくても、全てを預けられると断言できるほどに。

 それほどまでの強固な信頼関係。互いにそう思っているかもしれないし、そう思っていないかもしれない。だが、疑うことこそ以ての外だから。

 

 その一方で、アルティナ以外と戦術リンクが結ばれかけたあの時。ソラは僅かに繋がった段階から拒絶した。繋がった最初は無意識に拒絶し、切れた直後に何かを閉ざした。

 戦術リンクは誰かと《心》を通わせ、繋ぐもの。手や声、目すら必要のない完璧な連携。当然、それは繋ぐことができてこその前提条件に成り立つが、比較的とても簡単なもの。

 しかし、それは()()()()()()()()()ソラにだけは———

 

 祈るような心境だったソラとは裏腹に、サラは無難にも最初に指名したのは、リィン、ガイウス、エリオットの三人だった。第一陣が呼ばれ終わった後に何処かホッとしつつも、次呼ばれないか警戒しながら、彼らの戦闘に目を向ける。

 《八葉一刀流》を朝の手合わせよりも使いこなしスピード重視、且つ往なしにも気を使い始めたリィンと、長槍をその体格を以て巧みに扱い、攻守ともに堅固な動きを見せるガイウス。他から見れば、目に行くのはその二人だろうが、後衛にて二人の援護をするエリオットもまた、アーツの発動タイミングには磨けば光るものがあった。確かにこのクラスは『ARUCS』との親和性が高い者から選ばれてはいるが、思わぬ副産物であったことは確かだろう。

 結果、危なげなく勝利を掴んだ彼らの戦闘は、お手本通りというべき良いスタートを切れたものだった。

 

 (さて、次はどうなるか。ここで呼び出されようものなら全く以て悲惨でしかねぇが)

 

 残るメンバーは、アリサ、ラウラ、ユーシス、マキアス、エマ、フィー、ソラ、アルティナの八名。予想できる分け方は半々といったところか。しかし、そうはならないだろう。何故なら———

 

(爆弾抱えてやがるからなぁ……あーメンドクセェ。俺が言えた義理じゃねぇが全く以てタチが悪い)

 

 ユーシスとマキアス。片や大貴族の次男、片や帝国知事の息子。立場が真逆で、水面下の争いでもしてそうな———実際争っている《貴族派》と《革新派》の構図を縮小したような関係だ。ソラとアルティナは後者に所属している身ではあるが、結果がどうなろうと心底どうでも良いのも確かだった。

 

 とはいえ、彼らと小隊を組むことになるのだけは避けておきたい。その願いが叶ったのか、或いは元から分けてあったのか、サラはソラとアルティナを除いて問答無用の全投入を指示する。その指示にホッとするソラとは裏腹に、マキアスは些か人数の分け方に不自然さを感じ疑問を述べたが、サラは素っ気なくそうした方がいいと返す。疑問を述べた本人も分かっていることだろうが、足手纏いになっているのはユーシスとマキアスの二人だ。ここで六人がかりでやらなければ、戦闘にすらならない可能性があったからだろう。

 

 実際、その戦闘はお世辞にも優秀と言えず、先程の三人に比べるにも値しない酷いものだった。予想通り、ユーシスとマキアスが足を引っ張り、連携が安定せず、その影響でエマはアーツの詠唱全てが支援に徹するしかなく、ラウラの放つ重い一撃が隙を作っても畳み掛けることが出来ずにいた。アリサの支援もあり、崩されないギリギリの均衡を保っていたが、動きを邪魔されすぎたことで苛立ったフィーが連携を自ら崩して、たった一人で片付けてしまうという結果に終わった。苛立つ理由は分かるし、そこにいたのが俺なら確実に無言で片付けてるだろうなとソラは微かに同情した。

 暗黙の前提条件である〝戦術リンクの活用〟というテーマで見れば、これは落第必至の赤点でしかない。その原因など明白だ。当人達も理解はしているが、自らに原因があるとは断固として認めず、責任の押し付け合いから一悶着が起きかけたところで、サラが言葉を挟んだ。

 

「はいはいそこ喧嘩しないの。取り敢えず君たちはこの結果を受け止めて深く反省するように。あとフィー、アンタ面倒になって一人で片付けたわね。戦術リンクをしっかり使いなさい」

 

「うっ……」

 

「フン」

 

「……めんどい」

 

 流石に教官に諌められたことで一度矛を収めた二人は大人しく列に戻る。ついでに注意されたフィーも反省の色はないのか、いつも通りの様子で他の女子勢と共に列に戻った。酷く疲弊しているのが窺え、ソラは同情しながらも自分とアルティナがそちら側では無かったことを素直に喜んでおく。

 

 さて。これで殆どのメンバーが〝実技テスト〟を終えた。残るは二人。ソラとアルティナだけだ。流石に戦術リンクの都合上、これ以上分けるはずがない。すでに戦闘を終えた者に鞭打つようなことはしないだろう。

 

「さてこれで最後ね。ソラ、アルティナ。アンタたちの出番よ」

 

「あーはいはいメンドクセェ」

 

「了解しました。ソラさん、分かっているとは思いますが、“戦術リンク”はちゃんと使ってください」

 

「分かってるっての。あとでお前に怒られるくらいならキチンとやってやるよ」

 

「普段の小テストもそうしてもらえ「メンドクセェ」あとでお話があります「ごめんなさい許してください」許しません」

 

「夫婦喧嘩はあとにしてくれない?」

 

『夫婦じゃねぇ(ではありません)』

 

 サラの軽口に少し過剰に反応しつつも、ソラとアルティナは互いに得物を構えて戦術殻の前に立つと、サラは何かをし忘れていたのか、すぐさま指を鳴らして合図する。すると、二人の前にもう一つ同じ形の戦術殻が姿を現した。言わずとも理由は分かるが、嫌がらせにしか感じない。それに関してはアルティナも同じ意見なのか、ホルダーから抜いた二丁拳銃を握り締める手にいつも以上の力が籠っている。どうやら腹が立っているらしい。本人はとことん否定するだろうが。

 

「アルティナ、援護頼む。アレ、()()()()から」

 

「分かりました。それでは、一つ忠告よろしいですか?」

 

「ん? どうした?」

 

「後頭部には気をつけてください」

 

「お前あとで覚えてろよ……」

 

 左手に騎士剣を握るソラと、二丁拳銃を構えるアルティナ。〝特別オリエンテーリング〟で想像以上の動きを見せた二人。その二人の連携が間近で見られることに興味を示す一同。あの時と違い、ソラはブレードライフルではなく騎士剣だが、それでもその実力に差はない。それを先んじて知ったリィンは特に興味を示していた。

 

「お手本にはできないけど、アンタたちもよーく見ておきなさい」

 

 お手本にはできない、その言葉に違和感を感じる一同。その一方で、サラは合図となる一言を述べた。

 

「これから見られる戦いが〝戦術リンク〟———その真髄よ」

 

 その一言と同時に、二体の戦術殻は行動を開始する。あちらも連携しているのか不明だが、動きに無駄がない。恐らく、最初の三人だったとしても二体同時を相手取るには些か分が悪いとすら思えるほどに。

 だが———

 

「ガラクタにしてやるよ、木偶人形」

 

「戦闘を開始します」

 

 呼吸を瞬時に整え、意識を完全に戦闘へと向け、何もかも全て互いに委ねて———二人は動き出した。

 

 

 

 

 

 ———*———*———

 

 

 

 

 

 

 まず最初に起きたのは誰もが予想しないものだった。

 いきなりソラは騎士剣を強く握り、本来の用途では有り得ない構えをした後、正面に大きく薙ぎ払った。

 

 直後、引き起こされたのは周囲一帯を包み込む砂煙。本来出るはずのない衝撃波によってグラウンドの砂が巻き上げられ、視界が全て奪われる。あまりにも突然のことで、観戦していたリィン達どころかサラまでもが砂塵の中に巻き込まれ、二人の姿を目視できなくなった。

 

 目に砂が入ったり、呼吸しにくくなったりなどの影響を受け、混乱する中で砂塵の奥からは銃声と僅かに明るく光るマズルフラッシュ、続けて何かを斬り裂く刃物が薙ぐ音が聞こえ、それっきり何も聞こえなくなった。何が起こったのか全く理解できない。

 

 それから少しして漸く舞い上がった砂塵が止み、周りを見渡せるようになった頃には———

 

「ま、こんなもんか。視界に頼るから負けんだよ木偶人形」

 

「それに関しては同意見ですが、流石に砂塵を舞い上がらせるのは論外です。この後シャワーは確定ですね。アップルパイお願いします」

 

「え、いやいやいやいやちょっと待て。なんてすぐそうなるんだよおかしいだろ!? 前に言ったよな? 簡単に作れるもんじゃねぇって。お前は俺を過労死させたいのかッ!?」

 

「それ以上に砂塵を舞い上がらせる必要は無いと思いますが」

 

「……いや、それはまぁ……なんつーか」

 

「特に理由なく実行したみたいですね。一つお話が増えましたね、ソラさん」

 

「いやちょっと待って!? マジで悪かったから説教だけはやめてくれませんかね!? 俺最近ずっと怒られっぱなしなんだけど!」

 

「怒られるようなことをするからです。怒る必要がないのであれば、そんなことは一切しません」

 

「あーもう詰んだわチクショウ……」

 

 溜息を吐くアルティナと怒られているソラ。その側にボロ雑巾のように転がる二体の戦術殻が残っていた。うち一体は何故かボディの一部に深々とダガーが刺さっており、もう一体はボディに細かく弾痕が残っていた。あまりの光景に一同は驚愕する。一体あの一瞬に何があったんだろうと。

 

 すると、そこで第一声をあげたのは彼らではなく———

 

「アンタたちねぇ……見せる戦いにもなってないじゃない。真髄とかいったアタシが恥ずかしい思いしたわよ」

 

 頭を抱えたサラが二人に呆れたように声をかける。

 

「それに、いきなり砂塵舞い上がらせた上に再起不能にまで持っていくんじゃないわよ。修理できるのかアタシは全く知らないんだけど」

 

「別にこんな木偶人形、修理とかどうでも良いだろメンドクセェ。俺はコイツらが嫌いだ。だからぶっ壊した。ただそれだけだ。自分勝手だとは重々承知してる」

 

「私も似たような意見です。それで、テストとしてはどうでしょうか?」

 

「はぁ……アンタたちのテストに関しては無効よ。全く見えなかったから判定のしようがないわよ。あとで話があるから二人とも職員室に来なさい。シャワー浴びるくらいの時間はあげるわ」

 

「……ソラさん、お話また一つ増えましたね」

 

「バレスタイン、助けてくれ。多分俺これ以上は死ぬ」

 

「アンタしぶといんだから死なないわよ」

 

 チクショウと毒を吐きつつ、深々と刺さったダガーを引き抜き、腰のベルトに納める。しかし、その一方であれ程の砂塵を舞い上がらせた原因である騎士剣はと言えば———

 

「ま、よく()ったモンだ。つっても()()だな」

 

 あの衝撃波に耐え切れず、刃は粉々に砕けて鍔より下の握りを残すだけだった。見るも無惨な姿になるというのはある程度予想していたが、いざ目の当たりにすると、通常の武器ではどうにもならないのだと強く再確認する。

 そして、騎士剣が破壊された原因。これにはちゃんとした訳がある。同時にあの時、何が起こったのかにも通じる。実はあの薙ぎ払いのタイミングで、ソラが小さく「()()()()」と告げていたのだ。その言葉に従うように、正確には『言霊』が騎士剣の刃を不思議な光で包み込み、本来出るはずのない衝撃波として砂塵を舞い上がらせていたということになる。当然それに気がついた者はフィーとサラ、アルティナの三人しかいないだろう。もしかすれば、気がついているかもしれないが、それは何れ分かることだとソラは考えないことにした。

 

 

 

 今はただ、アルティナの説教からどうやって逃げ(おお)せるするかだけを考えることにして———

 

 

 

 

 

【4月 特別実習】

 

 

A班:リィン、アリサ、ラウラ、エリオット、ソラ、アルティナ

(実習地 交易地ケルディック)

 

B班:エマ、マキアス、ユーシス、フィー、ガイウス

(実習地 紡績町パルム)

 

 

 

 

 

 




さて、漸く次回から特別実習となります。
ヒャッハァーやっとケルディックだァ!(遅い)
いま、ケータイのキーボードを乱打しながら描いてるんですが、キーボードが追いつかなくなってきました。処理重いんですかね。
ともかく、続きを早く書けたらなぁと思います。あと《ゲーマー夫婦》、マジでそろそろ書かなきゃマズイ。せっかく皆さん楽しんでくれてますからね。やらなきゃマズイ(2回目)
あ、投稿遅れてたらtwitterの方に催促してもいいですよ。反応するかはさておいて。


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