という訳でバーサーカー陣営①です
それは異様な光景出会った。
三メートルにも届きそうな屈強な肉体はまだ理解できる
ヴィジュアル系のバンドに居そうな面構えに不自然に生えた、鬼と言うよりはドラゴンに着いてそうな角も、某アイドル系のドラゴン娘の例等を上げれば納得はできる。
しかし、そのサーヴァントの行動は理解に苦しむものであった。
『明らかに宝具級の神秘を宿す刀を飲み込んで』いるのである。
「調子はどうバーサーカー?」
刃渡り六十センチはある刀を飲み込み終わったバーサーカーに、赤頭巾を被った少女は声をかける。
そして、通常のバーサーカーでは、また先程までの彼からは有り得ないことに、正しい返答を返す。
「『三人寄らずとも文殊の知恵を授ける宝刀』で、バーサーカーの理性剥奪を無効化して強化だけを残すとはな。結果、知性を得た今の俺ならば納得はするが、そんな方法良く思いついたもんだ」
「減らず口が叩ける様になったのなら万々歳だわ、さっきまでみたいに暴れられ続けたら、アタシの魔力はともかくこの城が持たないから」
その返答に満足気に頷きながら、彼女は改めてバーサーカーのパラメーターを確認する。
この冬木に置ける知名度と合わさり、その数値は彼の大英雄に迫る程に高い。
スキルも極めて強力な物に加え、宝具は反則級の性能を持っている。
魔力の消費は通常のサーヴァントに比べると桁違いではあるが彼女にはなんの問題もない程度だ。
故に彼女は確信する。
このサーヴァントは、今回の聖杯戦争で最強の駒だと。
他の六騎を同時に敵に回したとしても充分に勝機はある。
「だから、次に考えるのはどう勝つべきかよね、バーサーカー、貴方は戦いに意義や意味を求める者かしら?」
「論外だ、戦いに求めるのは勝利のみに決まっているだろ、勝ち以上に価値のあるものは、少なくとも俺の知ってる『戦い』にはねーよ」
そう、三年間に及ぶ謀殺に誅された彼はどんな手段を使っても勝つことの大切さを知っている。
故に手段は選ばないし、対面も気にしない、勝つべくして勝つ。
ただそれだけの事である。
「そう、じゃあコレで決めましょう!」
そんなバーサーカーのセリフをどう受け取ったのか、そう言いながら取り出したのは、縦に六本、横にはランダムに線の引かれ端が折り曲げられた紙。
即ち、あみだくじであった。
「特別に貴方に選ばせてあげるわバーサーカー、まずどの相手を滅ぼすのかを」
「……おいおい、まじか」
視線は自身のマスターの正気を確かめるかのように、くじと彼女の顔を往復するが、ドヤ顔が目に付くだけなので、
「一番右」
と、どうでも良さげに答えたのだった。
「一番右ね、あれ貴方から見て? 私から見て?」
「俺からだ」
向かい合わせの状況あるあるをした後は、鼻歌交じりに線を辿る。
聖杯戦争戦争史上、最もどうでもいい方法での標的の決定は、神のいたずらか、はたまた主人公に対する嫌がらせか、最優のサーヴァントを指し示した。
「良し決まり、バーサーカー。初戦の相手はセイバーよ、完膚なきまでに叩き潰しなさい」
「了解了解」
最強サーヴァントと最優サーヴァントの激突。
或いは、最凶のマスターと最終のマスターの邂逅。
それはもうすぐそこまで近づいていた。
今回のサーヴァントについてはある漫画を見てる人には凄く分かりやすいでしょうか。
戦闘能力は今回の聖杯戦争にて最強です。
マスターについては、まだ秘密にしておきます。