直前までやっぱりスパルタクスで行こうか悩んだ結果。
一週間くらい空いてしまいました
結局どのサーヴァントにしたかって?
それは見てのお楽しみということで
ライダー陣営①です
夢を見ている。
長い、永い夢を。
短い、儚い夢を。
それは、青き狐と欠落した男の話のような。
それは、赤き皇帝と血の公爵夫人の話のような。
それは、褐色の弓兵と健気な後輩の話のような。
それは、黄金の王と堕落した魔性の話のような。
それは、破壊の大王と高尚な数学者の話のような。
或いは。
命のやり取りに真剣に向き合えなかった幼き天才と豪快な女海賊。
厳格なる老騎士とひねくれざるを得なかった森賊。
無垢故に残酷な少女と残酷故に無垢な物語。
偏食に苛まれる道化と信仰深き領主。
純正を求める僧侶と純正故に歪められし星の触覚。
失敗作故に義理堅き暗殺者と人情厚き拳法家。
守銭奴でお人好しの赤き悪魔と蒼き猛犬。
大切を探し求める人形と三国無双の愛妻家。
怠惰を許容する豚と真実を騙らぬ言葉足らずの慈悲。
約束された聖王と盲信を課した太陽の騎士。
それは敵であり、友であり、教訓であり、歴史である。
曖昧で、蒙昧で、口に出そうとすれば消えゆく記憶。
それでいて、抹消を恐れてしまいそうな程に大切な記録。
それでも、否、それ故に。
そろそろ目覚めないと────
「おや? お目覚めかなマスター。今日は天気が良いからね、お昼寝にはうってつけだったろう」
彼女が瞼を開けると端正な顔立ちの青年が声を掛けてきた。
「ごめん、ライダー。寝ちゃってた」
サーヴァントを召喚した後、町の状態を知りたいと言ったライダーを連れて歩き回ったせいか、一休みの為に腰掛けたベンチで微睡みに落ちていたようだ。
「いや、謝らないでくれマスター。こっちの要望に突き合わせたんだ。むしろ、マスターを気遣えなかったのは騎士としてもサーヴァントとしても失っか、ん?」
慌てて彼女が謝罪すると、爽やかな笑顔と共にそう返すライダーの台詞は何かに気付いたかのように止まる。
「どうしたのライダー?」
「いや、いま悲鳴が聞こえたような」
悲鳴。
即ちSOS。
それを『この英霊』が見逃す筈がない。
「行ってあげて、ライダー」
「承知」
突っ走ることしか知らないかのような勢いで走り出すライダー。
数分遅れて彼女が追い付いた時には全てが終わっていた。
「お、覚えてやがれー!」
見るからに不良スタイルの三人組が逃げ出す背中を見送ったあと、ライダーの方へと視線を戻す。
そこにはやけにデカイ胸が目立つ黒髪の少女がライダーの傍にいた。
少女はライダーにお礼を述べ、ライダーはそれに騎士として当然と答える。
そして、
『少女の右腕に隠された赤い紋様に気付かぬまま』爽やかに別れた。
(あれが、全ての騎士の元祖とすら言われるパラディンかぁ、にしてもあの場で真名を名乗るなんて馬鹿みたいだったなぁ)
こうして、ライダー達の哨戒は一切の情報を得ることなく、逆にアサシン達へと切り札を一つ差し出す結果となったのだった。
と、言うわけでとある阿呆の子がサーヴァントとなりました。
マスターの方は説明するまでもないですね。