横島MAX(よこしまっくす)な魔法科生   作:ローファイト

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感想ありがとうございます。
誤字報告ありがとうございます。


残りあと2話となりました。
ようやく、ここで横島のマックス状態な戦いぶりをお見せ出来ます。
思えば、10話位で終わらそうと思っていたのだが、遂に100話

これも、皆さんのおかげです。
文章もへた、誤字も多く、読みにくかったと思います。
100%私の妄想で出来ているこの横島主眼のお話に……
根気よくお付きあい頂き、読んでいただいた方々に感謝です。
感想を頂き、ご指摘やアドバイスや激励していただいた皆様に感謝です。
毎度誤字を直していただいた皆様には大変感謝しております。

というわけで、大好きな横島の、脳内妄想100%の戦いぶりです。





横島、遅れたヒーロー!!横浜事変その8

横島は、横浜での大量の死と、ほのかと美月のピンチを感じ。

 

全ての思いを振り切って、霊気を全力解放する。

 

 

「超・加速っ!!!!!!!」

 

横島はこの場から一瞬で消えた。

 

超加速……韋駄天族の奥義、高位の龍神族など一部の神々にも使用可能な加速技。

物理法則などあらゆる法則を無視して、術者を加速状態にする術なのだが、実際には、この時空の時流から自身を一時的に分離する技、世界の法則を一時的に変えてしまう高難易度の術技なのだ。

そんなとんでもない技だけあって、霊気の消費量はすさまじい。長距離や長時間の運用にはまるっきり向いていない。また、スピード、持続時間、持続距離は術技者の霊力、霊気、技量による。

 

横島の今の状態で最大速を出した場合、大凡秒速14キロというとんでもない速さ、今の場所から横浜まで大凡8秒で到達可能なのだ。その代わり、横島の霊力の3分の1以上を消費するだろう。

 

 

 

 

 

 

艦砲射撃による砲撃が真由美がいる地域にも襲い掛かって来た。

 

轟音と共に周りのビルに穴が開き、地面は抉れ大きな破壊を起こしていく。

 

真由美は何が破壊を起こしているのかがわからなかった。

魔法による攻撃なのかそれとも、ミサイルまたは爆弾なのか……

実際には砲弾による物理攻撃なのだが、そのスピードは目で捉えきれなかったのだ。

ただ分かっている事はこれが敵による攻撃だという事だけ

 

真由美は魔法で物理障壁を張りつつ、ここまで一緒に退避してきた一般市民20人ほどの元に戻ろうとするが……

 

突如真由美の目の前が轟音と共に真っ暗になり、衝撃が真由美を襲う。幸い物理障壁を張っていたため、吹き飛ばされずに済んではいたが、衝撃波と共に破壊された何かが無数に飛んできた。

 

周囲で先ほどまで鳴り響いていた轟音や破砕音が止み、嘘だったかのように静まり返り、真由美の周りを囲んでいた土煙が晴れて行く。

 

そして、目に映ったのは、先ほどでそこにいた一般市民の姿ではなく、ビルと地面にポッカリ空いた大穴だった。よく見るとそこら中に赤い何かが飛び散っていた。

 

真由美は最初は何が起きたのか理解できなかったが……

「あ……あ、ああぅ……」

それを理解した時その場にへなへなと座り込み、呆然とその様子を見ている事しかできなかった。

 

 

 

「真由美ーーーーー!!立てっ、上だっ、そこから逃げろーーーーーー!!真由美―――――!!」

そして後ろから必死に叫ぶ摩利の声が聞こえた……

真由美は呆然としたまま上を向くと、破壊されたビルが倒れてきたのだ。

 

真由美はもはや力が入らず、その光景をスローモーションのように見る事しかできなかった。

 

「真由美ーーーーー!!」

 

 

しかし、ビルは真由美を押し潰すことは無かった。

 

上を見上げる真由美の視界には迫るビルの影と共に、人影が映っていた。

その人影は、うっすらと青白い光を帯びビルを片手で支え立っている。そして、第一高校の男子用制服を着ていた。

 

その人影は下を向き、目が合う。

「よ…よこ…しまくん?」

 

そして、

「ふん!!」

ビルを支えている手を振り上げると、ビルは元の位置に戻り、ズンと音を立て崩れる。

 

そして、視界が晴れ、その人影の顔がしっかりと見えた。

 

「真由美さん大丈夫ですか、掴まって」

そこには確かに京都にいるはずの横島がそこにいたのだ!!

ただ、真由美が知っている横島とは雰囲気が違っていた。

大人びた雰囲気を醸し出し、真由美に手を差し伸べる。

 

真由美は混乱し声も出ないでいた。なぜここに横島が居るのか、今何をしたのかと……

 

横島は半ば強引にそんな真由美を抱きかかえ、その場から消え、瞬間移動の様に、摩利の前に一瞬で現れる。

「摩利さん、真由美さんとあの結界の中に居て下さい」

横島は幹比古がフェイ兄弟との戦いの最中に横島の護符で張った結界を指しそう言った。その中にいた一般市民はこの惨憺たる状況でも無傷であった。

 

摩利も真由美を抱えている横島が突如現れた事に驚いたが……雰囲気が違いすぎる。

「よ…よこしま?」

 

摩利の腕を掴み、結界の中へと一瞬で移動し、結界に手を当てる。

 

そして、呆然としている摩利をよそに、真由美を地面に下ろし、目の前から消えたのだ。

 

横島は、真由美のピンチを確認し、倒れるビル全体を巨大なサイキックソーサーで支え、元の場所に押し戻し、圧縮させ崩したのだ。そして、瞬間移動にも見えるスピードで真由美と摩利を結界の中に連れ、結界も強化し、そして、次なる場所へ超加速で移動していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

艦砲射撃前

 

深雪、雫、ほのか、美月の捜索チームと、エリカ、レオ、幹比古の捜索チームは成果の無いまま、広場で合流した。

 

 

「深雪、そっちはどうだった?」

エリカから深雪に話しかける。

 

「こちらには反応が無かった様よ、エリカたちの方は?」

深雪はそう答える。

 

「こっちも一緒よ、私たちはもうちょっと南の方に行くけど、どうする?」

 

「私たちももう少しこの辺を捜索しようと思うわ」

 

「それじゃまた後でね」

エリカはそう言って手を振って別れる。

 

 

 

お互い100m程離れた頃。

悪夢が始まった。

 

 

周囲で轟音が鳴り響き、あちこち土煙が上がっているのが見える。

「なんかやばい感じがするな」

レオは周囲を見渡しそう言う。

 

「取り合えず合流した方がいいよ」

幹比古は深雪たちと合流を提案する。

 

「そうね。その方がいいわ。行きましょ」

幹比古の提案に同意し、小走りで深雪たちの方へかけようとした瞬間。

 

 

大きな轟音と共に地響きが伝わる。広場の真中から土煙が上がっていた。

 

 

幹比古は咄嗟に結界を張る。

 

レオも咄嗟に反応し防御態勢を取り、エリカと幹比古の前に立つ。

 

 

その直後上空から無数の何かが猛スピードで突き刺さるスコールの様に降って来た。

無数に振って来たものは流線型状の金属の弾だ。アスファルトやコンクリートに突き刺さり小さな穴が無数に出来て行き、3秒ほどでその脅威は去った。

 

幹比古の結界はそれらをすべて弾いていた!!

お陰でエリカ、レオは無傷で済んだ。

そして、近くのビル影に隠れる。

 

「助かった、幹比古!!」

「ナイス幹!!」

それぞれ幹比古に感謝の言葉を掛ける。

 

「何となく危険を感じたんだ。でもこれはマズイかもしれない。あのビルにでかい穴を開けた攻撃が直接飛んで来たら防ぎようがない」

幹比古はそれに返事をするが、眉を顰めていた。

 

スコールの様に降って来た弾丸は、レールガン340mm砲から放たれた、榴弾だった!!

前部ユニットと後部ユニットに分かれ。全部ユニットは徹甲弾の役割、着弾、1~2キロ手前で後部ユニットが回転しながら分離、小さな流線型の弾が中から無数に飛び出し、あたり一面放に放たれたのだ。その為、前部ユニットとの着弾に時間差が生じていた。

明らかに対人用の広域弾、範囲は大凡直径100m~300m。無機質に多人数を屠るための弾である。

 

 

 

しかし、深雪たちの方は

 

深雪は物理障壁を咄嗟に張り難を逃れ、丁度深雪の近くに居た美月も深雪の物理障壁のお陰で難を逃れていた。

 

雫はオリジナル魔法、まだ名前はないが、フェイ兄の馬頭を破った攻防一体の振動防御魔法を発動させ難を逃れた。この魔法、防御した弾を片っ端から、共振破壊で粉砕していくため、衝撃等を受けることが無いのだ。

 

しかし、少し離れて歩いていたほのかは物理障壁魔法が間に合わず、脇腹に一発喰らったのだ。雫も直ぐにカバーに入ったが間に合わなかったのだ。

 

雫が倒れるほのかを抱き留め、悲壮な表情でほのかに叫び声を掛ける。

「ほのか!!ほのかしっかりして!!ほのか!!」

ほのかはわずかながら薄目を開けていたが、息も荒く、脇腹から地面へ血に濡れて行っていた。

 

直後、ほのかのポケットで何かがポゥと光出し、ほのかの血が止まりだしたのだ。

美月は何が光ったのか霊視で見て分かった。

 

「横島さんのお守りだわ。ほのかさんに霊的術式を送っているみたいなの、きっと回復術」

美月はそう言って、自分のお守りをほのかの脇腹にかざし、霊気を込めると御守りが光りだした!!

 

そして、ほのかの荒かった息も落ち着きを取り戻し、ほのかの意識もしっかりしだした。

「わ、わたし?」

 

雫はほのかをギュッと抱きしめる。

「良かった!!ほのか!!」

 

深雪も御守りを渡そうとしていたが美月がもう必要が無い事を伝える。

「深雪さん、もうほのかさんは大丈夫みたい」

 

「よかった。でもここは危ないわ、今は静かだけど、いつまた、あの弾丸や広場のビルに穴をあけた攻撃が来るかわからない」

深雪はホッとした表情をし、皆にそう言った矢先、また、周囲で轟音が鳴り響きだした。

 

艦砲射撃2射目が始まったのだ!!

 

 

そして、無情にも深雪たちの元に今度は100mm砲弾が多数迫る!!

 

 

雫はほのかを抱きしめながら、そして、再度横島が考案した名前のない攻防一体振動魔法を展開する。

今はここにいない男を思い呟きながら……

「横島さん……」

 

 

 

 

 

「ぜいやぁ!!」

目の前に京都にいるはずのあの男が深雪たちの前に突然現れたのだ!!

まるで瞬間移動してきたように……そう第一高校の制服をたなびかせた横島が!!

 

横島の気合の叫びと同調した様に右手からレーザービームが放たれ、次々と上空から迫る砲弾を消滅させていく!!

実際には、巨大なハンズ・オブ・グローリー(霊波刀)を伸ばし砲弾を高速で振りぬき切るようにして次々と消滅させていったのだ。

 

その間横島の周りの空間では、六角形の分厚い半透明の盾が次々と生成され、各方面に飛んで行った。

合計42枚の高出力のサイキック・ソーサーが生成され、各方面に散らばり砲弾を防ごうとしたのだ。

 

そして340mm榴弾がまたしても分解し無数の弾を降らしてきた。

横島は左手を上に掲げ

 

「ぜりゃーーーー!!!」

広域に特大の霊波を放った!!その空間は一瞬直径300m程の光が弾けた様に見える!!

そして、榴弾はすべて消滅する。

 

そして横島淡い青白い光を纏い、その場に浮き上がりならも攻撃の手を緩めない。右手には巨大なハンズ・オブ・グローリー、左手で霊波と霊弾を次々と放つ、そして、サイキックソーサー42枚による、防御コントロール。横浜に広域に降り注ぐ超高速の砲弾を次々と消滅させていった。

 

誰が見ても、もはや人間の所業には見えないだろう。

横島の戦いは神魔の領域。これが覚醒した横島、100年前の人類と妖魔との戦いのなかで見せていた本来の戦い方だ。これに今は使えない文珠が加わるのだ。どれだけの敵が来ようが、他を寄せ付けない。

しかし、横島は知っている。どれだけ一人の人間に力があろうが、人の心を……平和な世界に変えられない事を。

 

 

その横島の戦う光景を後ろから見ていた友人達4人。

 

美月はその姿を美しいと思った。

雫は来てくれたことにただただ涙する。

ほのかは雫に抱かれながら、ぼーっとその様子を見ていたが不思議と怖いとは思わなかった。

深雪は目の前に起きている現象に理解が追い付かず唖然としていた。




え?戦闘シーン少ないって……きっとマッハ20ぐらいで動いているから、そう見える大丈夫!!戦闘シーン苦手だからとかとかそんなことでは……ごめんなさい><

超加速は独自解釈がかなり入ってますのでお願いします。
もっと早かった方がいいかな?

次回、最終回予定です。

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