誤字脱字報告ありがとうございます
ついにてギャグ解禁!!
タイトルでお判りでしょう!!
というわけで行きます!!
109話 ヨーロッパの魔王見参!!
『ヨーロッパの魔王ドクター・カオス』、魔法師だけでなく世界中の人々にその人物は知られている。
〇天才錬金術師
〇世界でも十指に入る大富豪。
〇数々の魔法を生み出し、又は復活させた世界きっての天才魔法師
〇数々の魔法兵器や魔法を使った道具を開発。数々の特許を所有
〇本人曰く御年1156才、錬金術により1000年以上生きている。
〇人造人間マリアを有している。世界唯一の人工霊魂を作成に成功。
〇どこの国にも属しておらず、彼自身が一つの国家扱い。
彼の主な偉業はこれだけではないのだが、世間で知られているだけでもこれだけあるのだ。
誰もが彼には畏怖の念を抱き、憧れの対象となる。
しかし、これだけの人物、国がほっておくわけが無いのだが、彼が何処の国にも属せず、国家扱いになるのは上記だけの理由ではない。
今まで彼を誘拐または脅そうとする組織や国家は多数があったが、その悉くが撃退されていた。
彼のそばには常に人造人間マリアが居るからだ。ミサイル等の直撃さえも耐えうる耐久力、魔法なども対魔法処理を施したボディ―には一切効果が無い。精神系魔法も言うまでもなく効果はなさない。そして、その攻撃力だ。各種兵器が搭載されているだけでなく、数々の魔法をCADなどを介さずに行使できるのだ。それも演算能力、記録容量もほぼ無制限。サイオン粒子も大容量で内包している。勿論戦略級魔法をも行使できるのだ。
その力を使い70年ほど前には、一つの小国家を壊滅に追い込んだこともある。
そんな彼女が常に横に居るのだ。ドクターカオスを傷つけるような人物がいれば真っ先に滅せられるだろう。
彼女だけでなく、その他、彼独自の強力な魔法兵器も保有しており、ちょっとした国家級の軍事力を一人で有していると言っても過言ではない。
しかし、そんな白髪の紳士風の老人ドクター・カオス自称1156才だが、今まさに命の危機に瀕している。
ボコ、ボス、バキ
「やめ、あっ、やめんかーー!!」
バキ、ボコ、バス
「まて、話せばわかる。ごぁ!」
バス、ベキ、ボコ
「やめっ、マ、マリア、やめ!!」
ボス、バキ、ボコ
ドクター・カオスは何故か綺麗な顔立ちだが無表情な女性に剛腕を振るわれタコ殴りにされていたのだ。
「マリアーー!!もうやらんから、許してくれ~、この通りじゃ~」
ドクター・カオスという老人は、涙をチョチョきらせながら、自らが作成し、850年間片時も離れず生活をしてきた人造人間マリアに手を合わせ、懇願しだした。
その懇願にマリアは暴力を振るう手を止める。
「ドクター・カオス、本当・ですか」
「ああ、もう小僧には手を出さん!!」
「イエス、ドクター・カオス・彼を・解剖・禁止です」
マリアはそう言ってドクター・カオスの掴んでいた胸倉を離す。
「ふ~、助かった~、マリアの奴、あの小僧を拾ってきてからどうも様子がおかしいわい、わしに手を上がるなんてことをしなかったのじゃがな、何かのエラーかいのう?」
ドクター・カオスはそう言いながら、自前のCADを操作すると、マリアにタコ殴りにされ、崩れかかった顔を一瞬で元に戻す。
ここは、ドクター・カオスが所有している各国にあるラボ兼自宅の一つで、USNAの郊外にある。
10日程前、ドクター・カオスはマリアと共に、自前の特殊潜水艇で、大亜連合の上海から、太平洋にある所有している小島を経由して、小型ジェット機でUSNAに戻って来たのだ。
上海から、太平洋の小島に行く際、突如マリアが特殊潜水艇を浮上させ、海上に飛び出し、その若い男を拾ってきたのだ。
そのカオスが小僧と呼んでいる若い男は、意識が戻らず今もこのUSNAのカオスの自宅で眠ったままだった。
不思議な事にマリアはこの若い男に執着し、甲斐甲斐しく世話をしている。
カオスが、知り合いなのかと聞いても、「データ・無し。でも、知っている」とどうも不可解な答えしか返ってこないのだ。データに無いのに、知り合いとは実に不思議である。そこでカオスは寝たきりのこの若い男を調査すべく、怪しげな機械を取り付けようとしたのだが……それをマリアに見られ、このような有様になったのだ。
カオスはマリアの今の状態を人工霊魂が摩耗しだし、正常な判断が出来なくなっているのではないかと考え出していた。
一度、100年ほど前のバックアップデータを呼びだした方が良いかもしれないと………
天才錬金術師の名をほしいままにしているこの白髪の紳士ドクター・カオスは、USNAの自宅に戻ったのには訳がある。
しばらく、大亜連合で、面白そうだという事で、レールガン作成のアドバイスや協力を行っていたが、今回の事件で何故か興味を失う。
そんな中、USNAからとある相談を受けたのだ。マイクロブラックホール生成実験にて副次的な現象が起こりその見解を求めたいという事だった。
ドクター・カオスはまたしても、何やらキナ臭そうな話だが、興味津々に「面白い!」といい、その件に関して二つ返事をしてしまった。
世間では天才錬金術師とか言われているが、面白そうとか、楽しそうとか、そんな事が出来たらいいなとか、そんな曖昧な理由でいろんなことに首を突っ込んでは、事態を掻きまわす、飛んでもない人物としても裏では知られ、天災錬金術師とか迷惑錬金術師とか言われていたりする。
しかし、生活能力がゼロの自分を世話してくれる人造人間マリアがこの調子では、USNAに要請された研究所に向かう事もままならないのだ。
「楽しそうな案件なのじゃが、このままでは出向くこともままならんわい、いっそ、あの小僧の肉体を乗っ取ると言うのはどうじゃろう、意外と鍛えてそうじゃし、顔は……後で整形すればよいか、では術式を作って……グボッ!!」
そんなカオスのボヤキを遠くから聞こえたのだろう。マリアの有線式ロケットアームがカオスの左頬にさく裂した。
「うううっ、なぜじゃーーーーーー!!わし、主人なのに、小僧より下になっとる。理不尽じゃーーー!!亡国の陰謀じゃよ~~!!」
ドクター・カオスは涙をチョチョきらせながら嘆く。
マリアはそんなドクター・カオスを一瞥もせず、少年が寝るベット横の椅子に座る。
「うう、やはり、バックアップを呼び起こした方が良いかのーーー」
カオスは、CADを操作しながら、そう言って、マリアの方を見やる。
そして、殴られた左頬は修復させた。
お判りだろうか、今のドクター・カオスは、ただの耄碌じじいではない、はた迷惑な性格は変わっていないが、知識や頭の回転は全盛期に匹敵する。
そして、世界に8人しか確認されていないと言われている再成能力を有している。
達也のような高スペックなものではないが、脳の負担を減らすギリギリの能力値に抑え行使しているのだ。再成可能なものは基本的に自分のみと限定的だが、自らの脳細胞の復元やテロメアのコントロールも可能なのだ。それによって衰え行く脳細胞を維持しており、姿も若く出来るらしいのだが、何故か60才前後のままの姿である。
そして、例外なのは魂の再成が出来ると言われているのだが、真相は定かではない。
翌日、
ドクター・カオスはUSNAの依頼に応じ、早く現場へと行きたいのだが、肝心のマリアが拾ってきた若い男に付きっ切りで、動こうとしないのだ。
それを打破するために名案、いや迷案を思いついたようなのだ。
カオスは眠っている若い男を早く起こすために必要な物を買ってきてくれと、適当な品物をマリアに言いつけ、遠方の店へ使いを頼む。
若い男の事とあってマリアは二つ返事で、早朝から買い物に出かけたのだ。
そして、カオスは若い男が寝ている部屋に忍び込み一人高笑いをする。
「フハハハハハっ、これでマリアはしばらく帰ってこないだろう。たった一昨晩で完成させたこの精神入れ替わり装置!!流石わし、天才!!自分の才能が怖いわい、フハハハハハハッ!!
では、説明してやろう。このヘルメットのような装置を、わしと、小僧に被せる。スイッチオンでわしの精神は小僧の肉体に宿るのじゃ!!まあ、時間限定じゃがな。小僧の肉体を手に入れたわしは、マリアに徹底的に嫌われるような事をしでかし、マリアに愛想つかされ、小僧は家を追い出されるという寸法じゃ!!そうすれば、わしの地位が復権し、マリアはわしと共に、USNAの研究所に行けるという事じゃ!!…………はーーーはっはっはーーー、わしが嫌われることなく、小僧を追い出すことが出来る。わし、冴えてる!!」
誰に説明しているのかは、分からないが大きな独り言を自画自賛で行っている。作戦そのものは子供っぽい発想だが、精神入れ替わり装置なるものを一晩で作成してしまう才能は流石は天才錬金術師といったところか。
カオスはそう言って、ヘルメットのような装置を二つ持ち、若い男が寝ているベットに近づくのだが……
「ん?なんじゃ?この蛍?」
寝ている若い男の額に蛍がくっ付いている事にカオスは気づく。
「まあ、なんでもいいわい、では早速~」
バチッ
「痛ッ!!」
その蛍がカオスの顔面に飛んで突っ込んだのだ。
そして、若い男を守るように再び、額の上に止まり、カオスを見て、威嚇するように翅を羽ばたかせる。
「何を!!梯子状神経しか持ち合わせぬ下等生物の分際で!!」
カオスはその蛍に掴みかかろうとすると。
バチッ
カオスの手を阻む様に蛍と若い男を囲む結界が張られたのだ。
「フハハハハハっ、面白い!!昆虫の分際でわしに挑戦しようと言うのか!!」
カオスは高笑いをしながらCADを操作しだす。
「この程度の結界、こうじゃ!!、フハハハハッ、なぬ?、2重構造じゃと?味なまねを……このこの、これでどうじゃ!!フハハハハハハッ」
蛍相手に、一人芝居のような駆け引きをするドクター・カオス、既に初期目的を完全に忘れていた!!
しばらくそんな事を続けていたが、蛍がカオスに対し虹の様に多種多様な光を明滅させ浴びさせたのだ。
「何?……くっ色彩催眠だと……貴様ただの蛍ではないな……日本古来の式神か?…………ふ…か…く」
ドクター・カオスは蛍の放った催眠効果のある光群を受け、その場で気を失う。
しばらくし……
カオスは目を覚ます。
「はっ、不覚を取った!!蛍は?」
しかし、目の前には若い男がスヤスヤと寝ているだけで、先ほどまで、結界勝負をしていた蛍は居なかった。
「おおっと、初期の目的を忘れるところじゃった、蛍もおらんし、今の内に、小僧の肉体を頂くとするか……」
カオスは、ヘルメットのような怪しげな装置を持ちながら、若い男に迫る。
ガタン
「ドクター・カオス、何を・していますか?」
マリアがカオスの真後ろにいつの間にか立っていた。
「マママママママ、マリア?……いや、お主が居ない間小僧の世話をしていたまでじゃ」
カオスは言い訳をするのだが、手には怪しげなヘルメットを持ったままだ。
マリアはカオスの両肩を掴む。
「ノー・ドクター・カオス、彼の・体・渡さない」
マリアの両目はキュピーンと光り、掴れたカオスの両肩はギチギチと音を立てる。
「マ…マリア?話せばわかる!!わ…わしが悪かった!!」
「ノー」
ゴキゴキ
「いいいいいいいいいいやーーーーーーーーーー!!」
カオスの両肩は嫌な音がする。そして……その後カオスはゴミクズと化したのだった。
ゴミクズとなったカオスは床に転がされたままとなり放置。
その部屋ではスヤスヤと若い男が眠り。その横の椅子に座る人造人間マリアはじっとその男を見守る。
男の額にはちょっこりと蛍がいつもの様に寄り添っていた。
ドクター・カオス!!
頑張れカオス!!
ギャグ要員が増えた!!
やはり、GSキャラじゃないとギャグが><