横島MAX(よこしまっくす)な魔法科生   作:ローファイト

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感想ありがとうございます。

ドクター・カオスにマリアついに登場ギャグ要員確保!!
劣等生諸君は彼らの強烈なキャラクターに対抗できるのだろうか?

たぶん大丈夫!!

というわけで横島くん、久々に登場なのですが、ちょっとおかしいです。

では








110話 横島Re:スタート?

 

 

(ヨコシマ、もう自分を傷つけないで………あなたはもう十分やったわ)

 

 !?……ルシオラ!!

 

(自分の為だけに生きていいはずよ……)

 

 あれ?君の名前が思い出せない。何故だ?

 

(思い出せなくていいの………あなたは私に出会ったばかりに辛い目に………)

 

 でも、俺は……君を…

 

(またお別れね………私はあなたとずっと一緒よ………)

 

 待って、待ってくれ……

 

 

 

 

 

 

若い男は目を覚ます。頭上には見慣れない天井、そして何故かベットに寝ていた。

 

「アレ?ここ何処だ?」

 

横を振り向くと薄い赤毛の女性が無表情で座っていた。

若い男にとってよく知る人物だった。

 

「目が・覚めましたか」

 

「マリア?」

 

「あなた・私を・知っている。私・あなたのデータ・無し・でも・知っている」

 

「マリアどうかしたのか?故障か?」

若い男はベットから起き上がる。

 

「故障・違う。あなたの・名前は」

 

「やっぱ故障かぁ?横島だ。横島忠夫だよ」

 

「横島……横島さん……横島さん……横島さん……重大な・エラー・検出」

マリアの頭部からシュウーと煙が立ち登る。

 

「おおおおおおっ?マリア大丈夫か?……おーーい誰かいないのか?カオスのじーさん?居るんだろ?マリアがおかしいんだけどーーーー」

 

「なんじゃ、騒々しい。日本語か……なんだ小僧、目が覚めたのか」

騒ぎを聞きつけ、白髪の紳士風の姿をしたドクター・カオスが部屋に入って来た。

 

「カオスのじーさんはまともそうだ。アレ?少し若返ってない?」

 

「なんのことじゃ小僧?マリア?おおおお?オーバーヒートを起こしとる。この100年こんな事はなかったんじゃが……小僧、マリアに何をした?」

カオスは真面目な顔で横島を睨む。

 

「なななんもしてないぞ。マリアが俺の事を覚えてないからって、名前を聞くから、名乗ったらこんなんなったんだ。故障してるんじゃないか?」

 

「………」

カオスは顎に手をやり考えるしぐさをする。

 

「ところで、じーさんここは何処だ?俺はなんでここに居る?美神さん達は?」

 

「小僧名前は?」

 

「何言ってるんだ?カオスのじーさんまで?まさか、遂にボケたか」

 

「いいから、名乗れ」

カオスは真剣な表情をしていた。

 

「よ……横島忠夫」

 

「知らんな……」

カオスはまたしても考えるしぐさをする。

 

「何言ってんだ……この前、じーさんが調整したロケットで俺はマリアと月に行ったところだぞ」

 

そんな横島の顔をカオスはまじまじと見る。

「なんじゃと………お主、生年月日と生まれは」

 

「な、1976年6月24日、大阪生まれだ。たくなんなんだ?」

 

「………やはりか……もう一つ聞く、わしと最初に会ったのは何処で?何時だ?西暦で答えよ」

 

「やはりボケたか?1993年の東京だ、じーさんとマリアが俺の体を乗っ取んだよ」

 

「………聞け小僧、わしは1993年には東京、いや日本にも行っておらん。それと今は2095年、ここはUSNA、旧アメリカ合衆国じゃ、これがどういう事かわかるか?」

 

「!!……冗談きついなー、カオスのじーさん」

 

「これを見よ、これが分かるか?」

カオスはそう言って情報端末を見せる。

 

「なんだそれ?」

横島は一般的に流通している情報端末を全く知らない様だ。

 

「じゃあアレを見よ」

そう言って、ホログラム映像を見せる。

 

「なっ?」

横島は驚きを隠せないでいた。1993年ではホログラム映像など映画の中の想像の産物でしかなかったからだ。

カオスはホログラム映像で次々と現在のこの世界を見せて行く。そして今の日本がどういう風になっているかなどを……

 

横島は食い入るように映像を見ていたのだが……

「……あはっ…これは夢だ!!きっと夢~!!そうじゃなきゃいやーーーー!!お家に帰るぅぅーーーーー!!」

 

「落ち着いて聞け、お主は時空を超えて未来に来たのかもしれん。さらに、この世界とよく似た平行世界からじゃ、そうでなければお主の誇大妄想じゃ」

 

「なななな、何言ってんだ、未来?平行世界?……はっ!もしや美神さんが俺に愛想つかして未来に飛ばした???

いいーーーーやぁーーーーーー!!みがみ゛ざーーーーん、もうパンツ取らないから許してーーーーーーーーー!!、アレ?あれもバレてた!?洗濯物をたたむふりして、ブラジャー持って帰ったのがバレた?もうしないから堪忍やーーーーーーー!!そんじゃアレ、アレっすか?文殊使って、シャワーシーン念写したのバレてた?ごめ゛んなさーーーーい、もうしないからーーーーー!!みがみ゛さっはーーーーんっ!!元に戻してーーーーーーぇ!!」

横島は涙を縦横無尽に飛ばし、錯乱状態に陥っていた。

 

しかし、おかしい……この横島はどうもおかしい。自分でカオス達の記憶を消した事や、神に100年間神界の牢獄にとらわれていた事を忘れているかのようだ。

さらに最近月に行ったと言っていた事から、アシュタロスと戦った事も覚えてない様だ。

 

「わし、超ラッキー――!!平行世界、過去から来たとな面白い!!小僧!!未来に飛ばすとかなんとか?もしや、時空制御魔法を使えるものが居ると言うのか?……面白い!!実に面白い!!誰じゃそ奴は!?」

錯乱状態の横島を見てカオスは楽しそうにそんな事を言う。

 

その間マリアはエラー検出を延々と行っていた。

「横島さん……エラー・情報交換機能低下、感情ニューロン性能低下……横島さん……復元実行………エラー、限定的思考カット……」

 

 

 

横島は実際に未来に転移されたのでも、平行世界から来たわけでもない。

どうやら、何らかの要因で、アシュタロス戦以前までの記憶しか無いようだ。

さらに、眠っている横島にずっと寄り添っていた蛍の姿が見当たらない。

そして、横島が目覚める前に見た夢………夢の彼女の言動から横島に何らかの封印の類が施されたのかもしれない。

 

マリアは、横島の名前を聞いてから、ずっと何らかのエラー検出を行っているが、復旧のめどが立ったようだ。

「緊急モード展開……一時復旧完了……再起動実行……」

 

ドクター・カオスは、横島が平行世界、しかも過去から来た人間だと結論づけ、面白い研究材料が目の前に現れたことに歓喜する。

「フハハハハハッ、良いぞ!良いぞ!さすがはマリアじゃ、こんな面白いものを拾ってくるとは!!小僧をどうしてくれようか!!」

 

そして、アシュタロス戦前の記憶しか残っていない、ほぼただの変態と化した横島は

「いいいややーーーー!!みがみ゛さーーーん!もう下着は盗らないから、許してーーーー!!エロビデまだ見てないのにーーーーー!!返却期限がーーーーー!!」

錯乱状態のままだった。

 

 

 

 





横島くん、ただの変態に><、間違い、シリアスが無い時代の横島くんに逆戻り??

まあ、ずっとこのまんまって事は、無いでしょうが……、やはり、分かっていて偽っている横島くんと、ものほんで、記憶が無い横島くんの錯乱状態は一味違います><

次は早くも、ポンコツ気味の美少女登場か?? たぶん

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