横島MAX(よこしまっくす)な魔法科生   作:ローファイト

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感想ありがとうございます。
誤字脱字報告ありがとうございます。

次なる来訪者は恐怖の権化らしいです。






127話 横島、恐怖の来訪者現れる!!

横島は雫と再会を果たした翌日の早朝、郊外の公園で人避けの結界を張り、日課としている霊気を高める修練を行っていた。

意識を集中させこの地の霊気と一体となって行くのを感じる。

しかし、何時もと違い、この地の霊気は何やらざわついていた。

「……なんだ?何かの予兆……ダンタリオンの悪霊が近くにいるのか?」

 

横島は意識を自分の体に戻す。

「それとも俺の集中力が乱れているのか……」

横島は昨日、雫と再会は予想外ではあったが、嬉しく感じていた。自分の事を親身に心配し探してくれる雫に、そして日本にいる友人達がいる事に………しかし、そんな雫や友人達にどう答えればいいのか分からないでいた。

 

また、雫には、日本の友人に連絡するようにと言われているが、正直まだ迷いがある。改めて連絡するのが気恥ずかしいとかではない。やはり、魔神ダンタリオンの事だ。自分に関わる事で、日本の友人達を巻き込んでしまうのではないかと考えていた。

実際に、マリアとドクター・カオスを巻き込んでしまっている。横島に話をする為だけに異界から分身体を寄越した魔神ネビロスは、ドクター・カオスのマイクロブラックホール実証実験を利用し異世界から侵入を果たし、さらには、依り代としてマリアに乗り移ったのだ。

当のカオスとマリアは巻き込まれたなどと微塵も思ってはいないのだが、横島は自分と関わった所為ではないかと心のどこかで思っているのだ。

横島は自分の所為で周りの近しい人々、さらには無関係な人間をも巻き込むことを極端に恐れているのだ。

この傾向はアシュタロス戦以降から見られる。

だから、力を欲した。一人で乗り越えるために、だから、必死に修行した。誰も巻き込みたくないために、だから、一人で戦った。誰も傷つけないために………

 

未だに、ルシオラの死はすべて自分の責任であると思っているのだ。

 

横島以外誰もそんな事は思いもしていないのに………当のルシオラさえ、そんな事は思っていないだろうに……

 

そして、その結果、世界分離と言う暴挙を一人で成し遂げてしまったのだ。

 

 

 

 

横島は修練をそこそこに、ホテルに引き返そうとした時、急に雨が降って来た。

「あれ?今日の天気予報では晴れだったような……あのバインバインのお天気キャスターめちゃ天気あたるのにな~」

この時代、技術の発展により100%に近い確率で天気を予報できるのだが……その事は横島は知らない。ちなみにお気に入りの、露出度が高く、胸の大きな美人お天気キャスターの天気予報しか見ていないため、他の局の天気予報など知らないのだ。

 

 

横島はそう言いつつ、公園の屋根のあるベンチに座り、携帯端末をいじりだし、ネットで天気予報を見ると晴れ、降水確率0%となっている。

ニュース番組に切り替えると、ニュースキャスターが淡々と原稿を読んでいたが突如として絶叫しだした。

『ダラス郊外は現在、突如として天気が崩れ、現在豪雨……いえ雹が降っています……新たに情報が入って来ました…え?、これ本当なの?…西海岸で突如として発生した巨大な竜巻がこのダラスに向け猛スピードで迫っております!!皆さま大きな建物に避難してください!!』

 

すると、横島がいる公園に物凄い突風が吹き荒れだし、刺さる様な強烈な雨……そして雹が降って来たのだ。

 

「なな……なんだ?」

 

そのタイミングで、横島の所に、燕が飛来し肩に止まり、ポンという音共に、一枚の紙きれに変化した。これは斉天大聖老師の式神だ。

 

「こんな時に……老師からか……なんだろう?…………!!!!!!!!!!!!」

紙切れを読んだ横島の手が激しく震え、顔面から血の気が引いていた。

 

紙切れには短い一文が書かれていた。

(横島へ、抑えきれんかった。すまんのう。後は任せたぞ☆ミ(>ω∂)テヘ)

これだけで横島はすべてを悟る。

 

横島は嵐が吹き荒れる中、正面を向く。

雨霰が降るなか、あちらから、巨大な竜巻が店の看板やら、ゴミ箱や自転車、植木などを巻き込みながら、横島に一直線に迫って来たのだ。

横島はそのとんでもない光景を見て、何故か一歩も動こうとしない……いや、動けないでいた。

横島の目には絶望という希望の無い未来しか映っていなかった。

 

 

「ふふふふふっ、よーこーしーまーさーーーん、見―――つけたーー」

 

 

竜巻の中心から女性の声が聞こえる。

 

 

「あが、あがががっ」

横島はベンチから前に滑り落ち、両膝を付き、両手をだらんと脱力する。目線は竜巻の中心から離れない、驚愕の表情で口を大きく開けたまま、声が漏れていた。

 

 

「ふふふふふふっ、なんのポーズですかーーーー?懺悔でもしようと言うのでしょうかーーーー?」

 

 

竜巻は中心には、小柄な少女がゆっくりと歩んでくる。

そして、ショートカットの燃えるような赤い髪をした少女は物凄い笑顔を横島に向けていた。

 

 

「しょしょしょしょしょーーーーーー!!!ごめんなさい!!すんません!!すんまへん!!すいません!!すいませんでした!!」

横島は先ほどのポーズから素早く土下座をし手を前に伸ばしぺコンペコンとコメツキムシの如くひたすら必死に頭を下げ続ける。

少女のその物凄い笑顔は横島に背中が凍り付くようなプレッシャーを与えるのだ。

 

 

そして、その少女は土下座で謝り続ける横島の前まで来て、物凄い笑顔を向ける。竜巻は横島とこの少女を中心に依然と猛威を振るったままだ。

「ふふふふふふっ、何を謝っているのでしょうかーーー?おかしな人ですねーー。私に黙っていけない事でもしたのでしょうか~~?」

 

 

「めめめめめ、滅相もありません!!」

 

 

「ふふふふっ、では、何で謝ってるのでしょうか?」

その少女は物凄い笑顔を絶やさない。

 

 

「たはったはったはははははっ……いや、てて、てっきり小竜姫様が怒っているのではないかなと」

横島は引きつった笑顔で答える。

そう、この巨大な竜巻を纏っている少女は、天界と下界の狭間にある妙神山に居るはずの小竜姫だった。

 

 

「ふふふふふふっ、私が怒ってると?なんでそう思うのでしょう?」

 

 

「たはったははははっ、あの……妙神山にしばらく帰ってなかったので……」

 

 

「ふふふふふふっ、あなたは帰らなかったのではなく、帰れなかったのでしょう?そんな事で私は責めたりいたしませんよ」

小竜姫は横島が記憶を戻して直ぐに式神で送った手紙の内容を確認していたため、帰れない理由を把握していた。

 

 

「で、では、お怒りではないと……」

 

 

「私はあなたに怒ったりなど致しません」

ニッコリと笑顔を横島に向ける。横島もそれを見てホッとするが……

 

しかし……

 

「ふふふふふっ下劣極まりない人間どもめ!!………裁きの鉄槌を今にでも下してやりたい!!」

小竜姫が纏う竜巻がさらに巨大化しイナズマを帯びる。口は笑っているが目は怒り一色だ。

 

 

 

「あああっ!!しょしょ、小竜姫様、どどどのようにしてこちらに来られたのですか?」

小竜姫の怒りのボルテージが上がって行くのを見て、横島は脂汗を掻きながら明らかに話題を変える。このままだと、この街が滅んでしまう。

 

 

「鬼門達にアメリカまで、送ってもらったのですよ……まあ、エネルギーが足りなくて、西海岸まででしたので……そこから、徒歩で此方に参りました」

鬼門の二人の鬼は、二人そろう事で、瞬間移動の術が使えるのだが、日本から北アメリカ西海岸までしか送れなかった様だ。

 

 

「たはったははははっ、小竜姫様はどのようなご用向きで此方に?」

横島は西海岸からここまでの間の悲惨な状況になってないだろうかと一瞬頭によぎる。

 

 

「それは決まっています。貴方を連れ戻すためです………もはや限界です!!貴方を……貴方をこんな下界などに置いておくなど、我慢できません!!」

そう言った瞬間大きな稲妻が小竜姫の背後に落ちる。

 

 

「帰りますよ!!」

小竜姫はそう言って横島の手を引っ張り上げようとしたのだが……小竜姫は横島の手を持ったままその場で横島にしなだれる様に倒れてしまった。

 

 

「小竜姫様!?……小竜姫様ーーーー!!」




次はこの続きですが……
そろそろ日本の来訪者の方も
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