誤字脱字報告ありがとうございます。
すいません。今回新たなオリキャラは出ません><
次こそは……
そして、もろ、つなぎ回です。
「師匠、色々と骨を折ってもらい、ありがとうございます」
「かまわんよ」
バレンタインデーの翌日、横島は妙神山に帰っていた。
居間にて、師匠である斉天大聖老師と姉弟子小竜姫とちゃぶ台を囲んで談話を楽しんでいる最中であったが、今はちょうど小竜姫は台所にお茶を入れ直しに行っている。
「小竜姫様、今日は機嫌がよさそうですね」
「ふむ、昨日の夜までは、不機嫌じゃった……夜半から急に機嫌がよくなりおって、なにやら年上がどうのこうの言っておった」
「はぁ、なんでしょうね」
この二人が分からないのも無理もない。小竜姫は昨日、横島の身に起きたバレンタインデーの出来事を、この妙神山から、千里眼のイヤリングと言う霊具で、ずっと見ていたのだ。
最初は、ほのかや深雪にバレンタインの義理チョコを貰うシーンを見て嫉妬し、その後の、呪いの小箱やらが横島の机にたんまりと置いてあったことに激高。
その事で、美月がクラスで声を大にして、横島のこの仕打ちについて怒り、代弁してくれたことで大分溜飲が下がったようだ。
昼休みのリーナの本命チョコに大いに嫉妬。この時リーナを完全に敵視していた。
その後は七草家では強引な弘一に対し、怒りをあらわにし、横島自宅での、リーナと真由美の修羅場には参加したくてうずうずしていた。
しかし、その後、七草の双子に対して横島が言った言葉で機嫌が一気に良くなったのだ。
「俺は年上派なんだよ!」この一言でだ。
よく考えると、横島は実際は21歳になる。
となると、第一高校で横島に好意を寄せている女性はまず、横島の対象外になるハズ。途中、年増の女性(真夜)がどうやら本命チョコを送ったようだが……
横島は、魂の牢獄に囚われていた期間100年を計算に入れるとすると、大凡120歳。
となると、横島の恋愛対象は、自分とマリアしかいない事になる。
マリアは、小竜姫でさえ頭が下がる様な存在だが、伴侶としてはお互い見ていない様だ。
となると……もはや、自分しかいないという結論に至ったからだ。
そうなると、小竜姫のテンションは上がりっぱなしだった。
「老師、横島さん、お茶をどうぞ。神界で採れた黄金茶を使った玉露です。老師には後でお酒を一本つけておきますね」
小竜姫はそう言って、お茶を斉天大聖老師と横島、自分の分をちゃぶ台を置き、自分も座る。
「小竜姫様、何か良い事でもあったのですか?」
「ふふふふっ、それは秘密です」
やはり、小竜姫は機嫌が良さそうだ。
「ダンタリオンの件じゃが、奴に関する資料も少ない上に、普段から魔界のどこに居るかもわからない様な存在だそうじゃ」
斉天大聖老師は横島に、ダンタリオンについての調査を頼まれていた。
「俺の知っている範囲では、魔神72柱の1柱で階位は公爵、番付は71番目、36の軍団を率いているという事と、争いを好まないという事だけです」
「そうじゃ、それが一般的な奴の情報じゃ。しかし、奴自身もその軍団も、軍事行動を起こし、魔界、人界、神界に現れた事がないそうじゃ」
「奴の居城もわからないのですか?」
「ああ、そうじゃ。わしはジークを呼び出し、聞いてみたのじゃが、魔界でも奴の姿を見たことが無いそうじゃ。その軍団すらもじゃ。ただ、調べてもらった結果、噂レベルの話じゃが、数百年前に一度奴の軍団が集まった事があるそうじゃ……しかし、何やら様子がおかしかったそうじゃ。軍と言うよりも、狂信者の集団の様じゃったとの事」
かつて、斉天大聖老師の元で魔界からの交換留学生として、修行をしていた悪魔ジークフリードとコンタクトをとっていたらしい。横島とも面識がある悪魔で、性格は至って大人しい。
ジークフリートが知らないとなると、ダンタリオンはこの数千年姿を現していない可能性もある。
「ますます、得体が知れませんね」
「そうじゃな」
「神の最高指導者に、現世にダンタリオン一行が暗躍している可能性があると報告したのじゃが、お前に一任するという返事じゃった。
いまさら神も魔も介入するわけにもいかんからな、それが妥当じゃわい。お前が好きにやるがいい。ただ、危なくなれば必ずわしらを頼れ。わしが出張ってやる」
「師匠が人界で暴れられたら、それこそ其処らじゅうが火の海に……甚大な被害を被るので勘弁してください」
「しかし、あの神の最高指導者が一瞬じゃったが何やら躊躇したような気配がしたのじゃ。もしや何か隠しているかもしれんのう」
「俺も少し疑問がありまして……ダンタリオンの瞳は何色か分かりますか?俺が封印した悪霊はすべて金色の目でした。しかし、数千年も人を襲わなかったダンタリオンの手下である悪霊が人をわざわざ襲うとは思えないんです」
「それは訝しいのう。ジークから聞いたのじゃが、伝え聞いた所、その瞳は深い青色だったと………」
「では、金色の目はダンタリオンの手下ではない……ダンタリオンを操っている悪魔がいると、ネビロスが言っておりました。多分そいつが今、暗躍しているのだと思います。金色の瞳の悪魔に心当たりは……といっても、結構多いですからね金色の瞳の悪魔は……そう言う行為をしそうな悪魔はご存知ですか?」
「うむ、わしも何人か退治し、封印してやったりしたが、仮にも72柱の1柱を操るとなると……同じ72柱か、または、それと同等の格以上の大悪魔しかおらんじゃろうし………あ奴は100年前懲らしめてやっているしのう……うむ……引き続き調べるとしよう」
「お願いします」
「横島さん無理はされないでくださいね。何時でもここに帰ってきていいのですから」
小竜姫は心配そうに横島を見る。
「この件が終わったら一度、此方に帰ってゆっくりさせてもらいますよ」
横島は小竜姫に笑顔を向ける。
小竜姫も斉天大聖老師も心配なのは横島の精神状態なのだが……
「では、お暇させて頂きます」
「もう、行ってしまうのですね」
小竜姫は名残惜しそうにする。
「横島、神の最高指導者が一度訪ねてくるように言っておったぞい。ゆっくり帰ってくる機会に会いに行ってやれ」
「分かりました。今度お伺いする旨をお伝えください」
そう言って横島は、その日の内に妙神山を後にした。
横島は妙神山から直接氷室村に向かう。
氷室家にある重要なお願いをする為である。
盛大な夕食に後にしたあと、上氷室神社の母屋で話し合いを始めた。
「蓮さんすみません。同行していただくことになりまして」
「いえ、いいんですよ。たまには六道家にも顔を出しておかないとと思っていた所なのです」
氷室家15代目当主氷室蓮は、柔らかい笑顔で答える。
「忠夫ちゃんが私達を頼ってくれるなんて、嬉しいんだから」
氷室家14代目当主氷室恭子は、屈託のない笑顔を横島に向ける。
横島はどうやら、六道家に七草家や千葉家、USNAスターズに特殊な霊具、悪霊退散用の霊具を販売して貰う為、氷室家に説得してもらうよう協力を仰いだようだ。
そこで、氷室蓮が横島共に六道家との直接交渉を買って出てくれたのだ。
「悪霊ね……私も悪霊退散をした事は数度ある程度よ、滅多に出没しないんだから……絹さまの術儀は本当に見事だった。まるで悪霊が自ら従った様な感じだったな~」
恭子は思い出したように話し出す。どうやら、恭子は14代目を継ぐ前に、絹とも悪霊退治を行った事があるようだ。
13代目氷室絹は特殊だ。現代魔法で言う所のBS魔法と同じカテゴリーの能力を持っていた。
それが『ネクロマンサー』(死霊使い)だ。絹の場合、死体や霊だけでなく霊気構造を持つ生命体をも操る事が可能なのだ。そして低級悪魔程度だといとも簡単に操る事も可能だったのだ。
それがもとで、精神感応系術式は大の得意としていた。
「お母さん。私自身は、2度しかありません。しかし、氷室の術式は悪霊に対して効率が良い術式ばかりですので、思いのほか容易に封印出来た様に感じてます」
「要ちゃんや彩芽ちゃんにも一度、経験させてあげないとね。でも、今は要ちゃんは受験だし……忠夫ちゃんは今回の山はかなり危ないって言うし、今回は諦めるけど。今度こんな事があったら、忠夫ちゃんにも手伝ってもらって要ちゃんと彩芽ちゃんをしっかり見てもらおうかな~」
「その時は呼んでください」
「忠夫ちゃんから言われた、悪霊退散用霊具は一応最低限はそろえる事が出来たけど。流石に普段売り物にしてないし、これ作れるの蓮ちゃんと私と後二人だけだし大変だったな~……こんなに数が居るという事はやっぱり結構な山みたいね」
「はい、かなり厳しいです。六道家も協力してくれればいいのですが」
「協力の方は期待しないでくださいね。元々縄張り争いでいがみ合う間柄でしたし、どうも話を聞くところによると七草家と千葉家の当主を毛嫌いしている様なんです。あの子、言い出したら結構頑固なところあるし、販売だけだったらきっと大丈夫だと思うけど……」
蓮が言うあの子とは、六道家の現当主の事を指していた。
「せめて、心霊医術が必要な患者の受け入れだけでもお願いしたいところです」
「まあ、それぐらいだったら大丈夫じゃない?もし、無理だったら、氷室まで連れてきてね。氷室でもちゃんと見る事が出来るから。後、あのミアさんも鬼化(悪魔化)も鎮静して、第三の目もようやく綺麗に無くなったよ。鬼化(悪魔化)の治療は氷室の術者でも経験があるのは数人だけだし、蓮ちゃんにもいい経験になった。要ちゃんにも今後の為に一応立ち合いしてもらったの」
恭子は横島を安心させるためだろう。軽い感じで氷室も受け入れる事を了解する。一番の問題は東京から離れている事だが……最悪、多量の悪魔化患者が出たら、バスやらを借りて、氷室に連れて行く事も視野に入れないといけない。
続いて恭子は氷室で現在、心霊医術を施している半悪魔化したUSNAの諜報員だったミカエラ・ホンゴウの経過状況を説明した。
「もうミアさんは元に戻りましたか、流石ですね……本人の状態はどうです」
「意識を取り戻してから、一応色々と説明しましたけど。最初は混乱が酷くて、こちらの方が大変でした。本国にも家族の元にも戻れない事を伝えるのは、落ち着いてからにしようと思っています」
蓮はミアの状態を横島に説明する。
ミアはもう元の生活に戻れないだろう。半悪魔化した人間が、USNAや十師族や日本国機関に捕まれば、モルモット扱いは免れないからだ。
「その役目、俺にやらせてください」
横島はミアに元の生活に戻れないだろう事を伝える役目を買って出る。
「ダメよ忠夫ちゃん、それは蓮ちゃんの役目。氷室家当主の役目なのよ」
「蓮さんすみません。辛い役目を押し付けてしまい」
「これも氷室家の大事なお役目の一つですから」
横島は氷室家で一晩過ごし、翌日朝食後に蓮と付き人として向井麻弥と、共に六道家に向かう。
要と彩芽もついて行きたかったようだが、何故かあの温厚な蓮が強く止めたのだ。
因みに、またしても彩芽が夕食時も朝食時も横島にべったりだったため、要はそれを横目で物ほしそうに見ている事しかできなかった。
設定ぶれてないか心配になる今日この頃です><
初期が実年齢20歳だから、横島くん7月誕生日だから、21歳で会っているハズ
で、妙神山と氷室村にいる時は、21歳好青年バージョンの横島くんっと……
次は、遂に六道家登場^^
キッと迷惑な人たちなんでしょう><