誤字脱字報告ありがとうございます。
今回…えーその、けっこう胸くそ悪い展開になってます。
すみません。その辺考慮してみていただくと助かります。
最悪の悪魔。魔王ベリアル…ありとあらゆる悪行を行ってきた悪魔中の悪魔。
その悪魔が、エリカ、レオ、幹比古、真由美、リーナの目の前で深雪を辱めんとしていた。
………傍から見れば、その姿は、趣味の悪い目玉のおもちゃにしか見えないのだが……
『全世界図書館』
宇宙中の情報が本として保管されている図書館。
宇宙意思の一部といって良いこの図書館の中では、神や魔神でさえ、力を振るうことが出来ない。
すべての生命は、霊力、魔力、気の何れかを纏い、それが力の源となっていた。その力の源を、この図書館内では著しく制限され、本を閲覧できる程度の力しか発揮できくなるのだ。いわば、一般の人間と同レベルまで、引き下げられてしまうのだ。
例外は、この図書館の管理者であるダンタリオンとその配下、及び司書などの関係者に認められた存在だけだ。
エリカ達魔法師は、魔法を完全に封じられた状態であった。
エリカや達也など高レベルで剣術や体術を習得しているものはある程度、戦うこともかなうだろうが、それにも限界がある。
剣術や体術を習得していようとも、気を制限されている状態では、それらも本来の力を発揮できない。
この図書館内では、達也も深雪も、エリカ達も力が発揮できない。
そして、対峙している相手は力が発揮でき、人間とは比べ物にもならない力を持っている存在。
石で出来たテーブルに大の字に鎖で拘束され、気を失っている深雪の前に、ジョン少尉の頭上のベリアルは、高らかに笑っていた。
「ふふふふふっ、はーーはっはーーー!ついに身体を手に入れることが出来る!この95年間、我が身はこの眼球だけになってしまたが、とうとう復活の礎を手に入れたのだ!!」
「深雪に何をする気よ!」
エリカは椅子に拘束されたままベリアルに向かって叫ぶ。
「くくくくっ、ギャラリー諸君。今日は本当に良い日だ。この娘の適正のある身体を手に入れ、余の身体とするのだ!!そして、余自身が子を孕み、完全な肉体として産み落とし、余は完全復活を果たすのだ!!」
ベリアルは深雪の身体をのっとり、一時的に本体となり、その深雪の身体を使い、ベリアル自身の肉体を産ますつもりなのだ。
ベリアルは深雪を使って肉体の完全復活をもくろんでいたのだ。
日本における吸血事件…悪霊の妙な動きは、血を奪うだけでなく、ベリアルの肉体の適正者を探していたのだ!
強力な魔法師の中に、ベリアルの肉体適正者がいるだろうと当たりを付け、支配下の悪霊に魔法師にわざと見つかるような動きをさせて、探していたのだ。
そして、深雪を見つけ、今日それを実行したのだ。
「なっ、やめろ!」
「なんて事を……」
エリカ、レオ、幹比古、真由美、リーナは木製の椅子に拘束されたままだ。ベリアルに対し何もすることが出来ない。
「貴様らは、その復活の第一歩であるこの娘の身体を奪う様をそこで見ているがいい!33年前は思わぬ伏兵(あやつ)のために、失敗したが、今回は完璧だ。
33年前、余に歯向かうだけの力を持つものが、この世界に居たのが誤算だった。
しかし!……くくくくっ、元始風水盤を復活、この世界に魔界を出現させ、全世界図書館を召還をなし、そして、適正のある肉体までも、手に入れた!!
完璧だ……まさに、穴などどこにも見当たらぬ!!
ふふふふふふっ、はーーはっはーーーー!!
この図書館内では誰も余に手を出すことは出来ん!あの最高神と腰抜けのサタンすらな!!」
ベリアルは饒舌に声高らかにあげ、悦に入っていた。
ベリアルはUSNAの実験でこちらに来たのではなかった。
95年前に既にこの世界に来ていたのだ。
身体のほとんどを失い、力もほぼ失った状態で……命辛々にこの世界に逃げおおせてきたのだ……
幸いにも、存在が小さくなったがために、この世界に偶然に潜り込めたといっていいだろう。
ベリアルは神も魔もいない世界を好都合とし、自分をこんな姿にした神魔どもに復讐をはたさんと心に秘め、雌伏の時を過ごす。
50、60年掛け、ほぼゼロだった力をある程度まで戻す事ができたが、目玉の分だけしか力を戻すことがかなわなかった。
この世界を我が物にし、神魔に復讐を果たすには、本来の力を取り戻さ無ければならない。
そのためには器となる肉体が必要だったのだ。
人間の身体は脆弱で、ベリアルが憑依すると直ぐに崩れた。
ベリアルはそこで、適正のある肉体に憑依し、その身体で自らの肉体を孕ませ、復活を企てたのだ。
その間、台湾で悪霊を使い配下の物を増やし、さらに、有力な魔法師の一族を裏から操り、肉体の適正者を台湾中を探した。しかし、台湾中を探しても対象となる人間はいなかった。
しかし、33年前漸くそのチャンスが訪れた。
肉体の適正者が台湾に現れたのだ。
その肉体の適正者は……四葉真夜……少年少女魔法師交流会に参加するために台湾に来ていたのだ。
ベリアルは操っている魔法師一族総出で拉致を敢行し、成功した。
四葉家は強力な魔法師であり、ベリアルが操っていた魔法師一族は悉く、屠られていった。
しかし、ベリアルは肉体すら手に入れれば問題がなかったため、それらを無視し、四葉真夜に憑依を敢行する。
肉体を完全に掌握するために、四葉真夜の精神を崩壊させる必要があった。
三日三晩かけ、わずか12歳の真夜を、配下の者を使い、犯し、辱め、ありとあらゆる陵辱にさらしたのだ。当然ベリアルはその光景を悦に入り楽しんでいた。
そして、真夜の精神は崩壊寸前までに陥ったところ……寸前で計画が頓挫する。
誤算があった。
四葉家の魔法師が強力で居場所を突き止められたのもあったのだが……
それとは別に配下の物を一瞬で消滅させることが出来る存在が現れたのだ。
笛の音と共に現れ、そして……精神崩壊寸前の真夜の心を救い……その場を去っていったのだ。
その後直ぐに真夜は四葉の手で発見される。
ベリアルは配下の者一人と命からがら逃げ延び、また、雌伏の時を過ごす。
計画を最初から練り直し、元始風水盤とダンタリオンの全世界図書館を利用することを考え付いたのだ。
ベリアルはまず、元始風水盤の捜索、封印解除に修繕、持ち出しに成功する。
そしてUSNAに最初から悪霊を忍ばせ、大規模実験を誘発させ、ダンタリオンの配下の物を内側から呼び出すことに成功させた。
ミカエラ・ホンゴウ以下、USNAスターズの一部の人間は実験前から既に、ベリアルの悪霊に憑かれていたのだ。
今……
最後のパーツである肉体の適正者を手に入れた。
ベリアルが手に入れようとしている肉体は33年前に失敗した四葉真夜の姪……司波深雪であった。
四葉家の血筋はどうやら、ベリアルの代替肉体として、相性がいいようだ。
そして、ジョン少尉の頭上のベリアルは…
「貴様らよく見ておけ、これからこの娘を精神が崩壊するまで、陵辱する。くくくくっ、この美しい顔が屈辱に歪む姿を思い浮かべるだけで、実に愉快!……気を失っている間に自分が汚されたと分かったときの顔を見るのもいいな………そして、最中に目を覚まさせる。実に良い!ふはははっはっ!良い声で泣いてくれ!!」
操られているジョン少尉の手が深雪に迫る。
ギャラリーと化したエリカ達は顔を背けることしか出来ない。
しかし、深雪の服に手をかけようとしたジョン少尉は不意に攻撃を仕掛けられ、よろめく。
「深雪に手を出す奴は、ゆるさん!」
達也は一連の様子を気配を消して見ていたが、我慢が出来ずに飛び出し、ジョン少尉に飛び蹴りを放ったのだ。
「「達也!」」
「遅いわよ達也くん!」
「達也君!」
「ふん。虫けらが漸くでてきたか……」
ベリアルは余裕の態度だ。どうやら、潜んでいたことを知っていたようだ。
「深雪起きろ!!」
達也はジョン少尉と拘束された深雪の間に入り、頭上のベリアルを見据えながら、深雪を起こすために叫ぶ。
「余の暗示が破れようがあるまい」
ベリアルは呆れるように達也を見ていた。
しかし、その達也をダンタリオンの配下である多数のリビングアーマーが取り囲む。
「くっ、深雪!」
達也は抵抗したが、ついに、リビングアーマーにその場で取り押さえられる。
すると、いつの間にか、今までソファーから微動だにしていなかったダンタリオンが静かに歩みより、床に押さえつけれている達也に手をかざす。
すると、達也の頭上が光り、先ほどダンタリオンが読んでいた本と同じような一冊の重厚な本がゆっくりと姿を現したのだ。
その本の表紙にはローマ字でTATUYA SHIBAと書かれていた。
「さっきの本面白かった…です……きっと兄の本も面白い…です」
ダンタリオンはその本を手にすると、静かに元のソファーに戻り、手にとった本を読み出したのだ。
この本は、『全世界図書館』に保管される。達也の今までの人生が書かれた本だった。
この本は、達也の記憶だけでなく、達也の周りで起きた本人が知らないような事項も書かれている。さらに、今後達也が人生を過ごしていくと、この本に自動的に書き足されていくのだ。
そして、先ほどまでダンタリオンが読んでいた本は、深雪から取り出した本だった。
「ほう、……貴様、この娘の兄か………そうかそうか!くくくくくくっ!近親相姦というのはどうだ!!ふははははっ、中々良いではないか!!」
「な、なにを!」
すると、ベリアルの目は達也に向かって怪しく光を放つ。
「くくくくくっ、これで、お前の身体は余の意のまま。精神はそのまま、残してやったぞ……くくくくっ、実に愉快だ」
「ぐっ、身体が勝手に……」
達也は自分の意思とは関係無しに、身体が勝手に動き、石テーブルの上に拘束されている深雪に覆いかぶさろうとする。
「では、こっちもだ」
ベリアルはそう言って、マッチ棒のような手をパンと叩くと、深雪が目を覚ます。
「お、お兄様!?」
深雪は目の前に達也の顔があり、驚く。
「深雪……す、すまん……身体が…」
達也は必死の形相で何かに耐えていたが、身体はまったく言うことを効いてくれない。
「娘よ。今から実の兄に犯されるのだ!どうだ!気分は!泣き喚くが良い!!」
ベリアルの目は悦に入ったような表情になる。
「え?お兄様がわたしを襲う?……いや……でも、こういうワイルドなお兄様も素敵」
何故か喜ぶ深雪。
深雪はもしかしたら夢を見ているのと勘違いしているのかもしれない。
「……ん?なぜ喜ぶ娘?……なんだ。めちゃくちゃ喜んでいるぞ?どういうことだ?」
「お兄様!お兄様!」
「がーーーーー!余はそんな物が見たいんじゃない!この変態妹が!!」
ベリアルは目玉を左右にフルフルとし、そんな事を叫びながら、ジョン少尉で深雪に覆いかぶさっている達也を蹴り飛ばす。
魔界一の変態に変態呼ばわりされる重度のブラコン娘深雪……さすがである。
達也はそのまま、床を転がる。達也はまだ自分自身の身体を動かすことが出来ないようだ。
一応助かったと言って良いのだろうか?
「はっ、ここはどこ?身体が…鎖で?お兄様……もしやそんなプレイを所望だったのですか……深雪は大丈夫です。そんなお兄様も受け入れて見せます!!」
「くっ!このど変態が!……これならどうだ!こい、余が作りし、魔人形28号!!」
ベリアルがそう叫ぶと。
後ろからのっしのっしと、3メートルぐらいの巨体の男が現れたのだ。
この巨人、身体のパーツがいろいろと歪だ。どうやら、人間の死体を継ぎはぎして作った魔造人間のようだ。
「パイルダー!オン!」
ベリアルはジョン少尉の頭から、ジャンプして、魔人形28号の額にぽっかり空いている目蓋だけある第三の目の穴に飛び移った。
「ふははははっ、こいつのビックマグナムは少々痛いぞ!」
そして、のっしのっしと拘束された深雪に近づいていく!
「……もうやめて!」
真由美はこのとんでもない現実についに悲鳴を上げる。
エリカ達はもはや、自分達が風前の灯であり、このベリアルがとんでもない悪党だと言うことを理解し、絶望に近い表情になっていた。
「痛めつけるなら、俺にしろ、深雪には手を出さないでくれ……」
達也は動かない身体で、ベリアルに懇願する。
「ふはははははっ、いいぞ、いいぞ、貴様らのその顔!」
ベリアルは逆に喜ぶ一方であった。
「タダオ……早く来て!お願い!」
リーナは祈るように叫ぶ!
かなり、ピンチな深雪ちゃんです。
次、横島到着予定。
でも……