なので、もし参加しちゃったらこんなんなっちゃうかなーと言うのが今回の趣旨です。
本番では絶対見せられないので、ここでお披露目?
横島は九校戦メンバーに選ばれた。しかし補欠枠の雑用係だ。
事前に何かしないといけない事は一切ない。
大半の手配は生徒会と部活連で全部やってしまっている。
横島が居るとかえって邪魔なのだ。
達也はCADエンジニアとして忙しくしている。自分が受け持つ、1年生のメンバー、何故か全員女子だが、競技種目に合わせたCAD調整と戦略打ち合わせなどを行いコミュニケーションを取っている。しかも、放課後の訓練にも参加している。
横島の知り合いでは、1年生で選手として深雪、雫、ほのかが参加する。
生徒会メンバーと風紀委員会のメンバーは全員参加する。それだけの実力者が選ばれているからだ。
「横島さん、週末の休日、練習に付き合ってくれない?」
雫はほのかを率いて、暇そうにしている横島にそう言って誘う。
「え?俺でいいの?俺、九校戦の競技とか全然知らないんだけど」
横島は、メンバーと言えども九校戦の競技すらまともに知らない。ましてやルールなど全然だ。
「うん、横島さんがいい」
雫はそう言った。
横島は休日特に用事が無かったため、了承したのだ。
横島は今、北山家、雫の別荘に居る。
雫とほのかの練習に付き合うためだ。
雫の父親は大企業を経営者だ。
要するに物凄い金持ちなのだ。
別荘には広大の土地とスポーツ施設が併設されていた。
「雫ちゃんってお嬢さんだったんだね……」
横島は別荘と前に広がる土地を見て、遠い目をして言う。
今回、雫が参加する競技はスピード・シューティングとアイス・ピラーズ・ブレイクだ。
スピード・シューティングとは要するに魔法を使ったクレー射撃だ。
アイス・ピラーズ・ブレイクは、対戦形式で固定された位置から相手の陣地にある12本の氷柱を魔法で先に崩した方が勝ちという競技だ。
ほのかが参加する競技は、バトル・ボードとミラージ・バット
バトルボードは3キロの人工水路をサーフィンボードに乗って、魔法を駆使して、先にゴールした方が勝利だ。
ミラージ・バットは空中に浮かぶホログラムの球をスティックで打ち消していく競技、複数人同時で行い。制限時間内に、多く打ち消した者が勝利する。
雫はまず、スピード・シューティングの練習に入る。
何故か、それ用の競技場所がここに設けられていた。
雫は達也が調整したライフルを模したCADを使い。赤と白の皿が次々と射出される中、標的の赤皿だけを魔法で確実に割っていった。
どうやら、調子がいいようで、赤のみを100枚割って、パーフェクトを出す。
「どう?横島さん」
「凄いね雫ちゃん、俺呼ばれた意味あるの?」
傍で見ていた横島はそう答える。
雫は顔を少し赤らめ頷き、横島にもスピード・シューティングを勧める。
「横島さんやってみる?」
「ええーー俺はいいよ?CADもやっと達也に教わって、二工程の魔法が出来るぐらいだし」
横島はこの頃、達也が時間が空いた時に現代魔法について教わっていた。
「別に、古式魔法を本番でも使ってもいいはずだよ。今ここには私とほのかしかいないし」
雫は横島にやってみてほしい様だ。
「じゃあ、ちょっとだけ」
横島は、雫と入れ違い、射撃位置に立つ。
「始めるね」
雫が宣言する。
赤と白の皿が次々と射出される。
横島は、サイキックソーサーを両手で2つ投げ入れる。
そして、2つのサイキックソーサーは、赤い皿だけを縦横無尽に動き確実に切っていく。
サイキックソーサーは一度に複数の皿を割る事はできない。1つでは対応しきれないと見て、2つ出したようだ。
難なく赤の皿100枚を割り、パーフェクトを出す。
それを見ていた雫とほのかは驚き、目を丸くする。
「やっぱり横島さんすごい。でも、それって魔法?」
「……あんな魔法、見たことも聞いたこともないんですが」
雫はサイキックソーサーをあの事件で見ていたが、ほのかはあの時、目を瞑っていて、まともに見るのは今回が初めてである。
「うーーーーん?魔法?うーーーーん?必殺技かな?」
横島も魔法か?と聞かれ困っていた。
次にほのかのミラージ・バットこれも競技場所があった。
ジャージ姿のほのかと雫は、魔法を駆使し、ジャンプしながら、ホログラムで出来た光の球を次々と打ち消していった。今日は練習とあって、本番の4分の1の時間でやっていた。
雫はほのかの練習相手として入る。
ほのかが僅差で勝利。
横島は二人を拍手で迎える。
「ほのかちゃんも雫ちゃんもすごいね」
「横島さんも一緒にやってみます?その方が私も練習になりますし」
ほのかが横島に提案する。
「せっかく来たし、練習相手になるぞ。負けても恨みっこなしで!!」
そう言って、横島も参加する事になった。
横島は、ジャンプするのだが、空中で方向転換し、1回のジャンプで3~4個の球を消していく。
そして、終了。
横島が大差をつけて勝利で終わる。
ほのかも雫も疲れが見える。
この競技一見単純に見えるが、魔法発動を常時行うため、マラソンと同じくらい消耗するのだ。
「そう言えば、横島さん。CADも使わずにどうやってジャンプしているんですか?それも古式魔法の一種何ですか?」
ほのかは単純に疑問を横島に問う。
「魔法?うーーーん。魔法じゃないかな?」
横島はほのかの質問に困っていた。実際はただ単に横島の基礎能力なだけだからだ。
「滞空時間が長くて、空中で方向転換ずっとしてたけど、どんな魔法なの?」
今度は雫が質問をする。
ジャンプした後、方向転換する魔法は存在するが、横島の様に滞空時間と鋭い方向転換は消耗するだけでなく、技術的に難しいのだ。
「うーーーん。魔法なのかな?うーーーん?体術的な技術だと思う」
横島は答えに窮する。これは、斉天大聖老師から学んだ。空中戦における体術の一種なのだから……答えられるはずもない。まあ、横島の場合本気をだすと、空中を飛ぶことが可能なのだが。
「横島さんが九校戦出たら、全部優勝できるんじゃない?」
「わたしもそう思う」
雫とほのかは顔を見合わせながらそう言った。
次は、雫のアイス・ピラーズ・ブレイク
しかし、流石にあれだけの、巨大な氷柱を用意するのは、難しい。今回は急に来たこともあって、用意はしていなかったのだ。
魔法で生成するのも、得意では無ければ、巨大な氷柱を一人で作るのも苦労をする。
よって、広々とした場所に氷柱がある場所を紐で表示し、仮想して行う事になるのだが、
それを横島に雫とほのかが説明すると。
横島は雫とほのかに
「ちょっと待ってて」
そう言って、仮想氷柱を設定している場所の地面に何やら棒で描き出した。
そして、横島は何やら唱える。
そうすると、みるみるうちに、綺麗な四角の高さ4メートルの氷柱が地面から生成していった。
「こんなもんかなーーー?」
驚きの顔をする雫とほのかに横島は声を掛ける。
「…………」
氷柱をものの5分で仕上げたのだ。
そして、残りの11本は、札を取り出し、何やら唱え、設定している地面に置いていく。
すると、先ほどより速いスピードで一気に、すべての氷柱が出来上がっていくのだ。
その光景をみた。雫とほのかは驚きのあまり、絶句している。
「これで練習できるかな」
横島は雫とほのかに声をかけるのだが……
「……ちょっと待って…横島さん何をしたの?」
雫がようやく声をだした。
「ん?これは答えられる!陰陽術だ!氷結の術を設定し直して、規格サイズの氷柱を作ったんだ。まあ、氷結結界に近いのかな……まあ、そんな感じ」
「そんな感じって、聞いたこともないのですけど、氷結結界とは?氷結の術?」
ほのかは混乱している。
「横島さんには常識がまったく通用しない」
雫はそう締めくくる。
そして、雫は練習に励むことが出来た。
雫の振動系魔法でどんどん壊していく。
横島が氷柱をまた、再生していく。
雫は、息が上がっていた。
横島が氷柱を全て再生し終わると、
「横島さんが次やってみて」
「俺?俺はいいよ。これは雫ちゃんの為に作っているわけだし」
「参考にしたいから」
「じゃあ、わかった1回だけな」
そう言って横島は雫と入れ替わりで定位置に付く
「横島さん、さっきの盾みたいなの以外でやってみて、なんか凄そうなのが見たい」
雫は横島にそう言った。どうやらサイキックソーサー以外がご所望の様だ。
「じゃあ。説明しやすい陰陽術で」
横島はそう言って、手の指を高速で動かし次々と印を結んでいく。
そして、横島は唱える。
「罪深き業火の炎よ、来たれり、龍炎陣」
ゴオオオオオオ!!
すると、氷柱12本あるエリアに一瞬術式方陣が現れた後、一気に青い炎に包まれた。
そして、氷柱はすべて、一瞬で蒸発した。
「…………」
雫とほのかは目が点になる。
「これは範囲指定型の陰陽術だ!!複数の術を組み合わせ、効果的に霊力と神炎を圧縮させ威力を上げた術なんだ。まあ、ミソは複数の術の掛け合わせかたかな?」
横島は聞かれもしないが一応説明した。
横島は二人が全く反応が無い事に気づく
「あれ?……なんかまずった?」
漸く雫は声を出す。
「……横島さんは九校戦でなくて正解だと思う」
ほのかもそれに続く。
「うん……競技じゃなくなっちゃうね」
この後、休憩をはさんで、ほのかはミラージ・バット、雫はアイス・ピラーズ・ブレイクを中心に練習し1日が過ぎて行った。
バトルボードは流石に再現が難しいため、練習はできなかった。
ほのかと雫は今日の横島の術の数々を見て改めて思う。
「横島さんって何者なんだろうね?」
「うん、でも、横島さんはいい人だから別に気にしない」
やり過ぎたかな?
横島は、雫とほのかには甘い、どうも妹感覚がぬぐえないようです。