横島MAX(よこしまっくす)な魔法科生   作:ローファイト

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更新が遅くなりすみません。


九校戦編の続きです。


横島、九校戦の会場にのり込む!!

九校戦、正式名称は全国魔法科高校親善魔法競技大会、全国に9つある魔法科高校による。魔法を使った競技大会。毎年、軍の施設である富士演習場南東エリアで実施される。

 

 

現在、第一高校の九校戦参加者は、バスなどの移動手段で、会場へ向かっている。

選手や作戦スタッフはバスで、エンジニアなどは作業車で移動している。

横島は、一応選手枠の補欠なのだが、何故か作業車に乗っている。

 

 

横島は隣に座っている達也に不満を漏らしていた。

「達也……俺って一応、選手枠だよな……」

 

「補欠だがな」

 

「なぜ俺はバスに乗らせてくれないんだ」

 

「渡辺先輩が配慮してくれたのだろう。俺もお前も、2科生という色眼鏡で見られているからな」

 

「じゃあ、なんで俺がお前と一緒の作業車なんだ!!エンジニアスタッフのお姉さま方は別なんだよ!!」

 

「それを俺に言わせるか……お前を女性と一緒にさせると危険だからだ」

 

「不公平だ!!なんで、こんなムッツリ男と一緒に居ないといけないんだ!!お姉さま方とキャッはウフフな世界はどこに行ったんだ!!」

 

「……お前のそう言うところがだ……」

達也はウンザリした表情で言う。

達也は横島と一緒にさせられた意図を感じざるを得ない。こんな横島の面倒を見ろと。

 

 

 

しょうもない会話をしていた横島の顔が真顔に突如としてなる。

達也もその意図に気が付く。

 

 

対向車線を走る車が事故を起こした様だ。

 

しかも、此方の先発している選手が乗るバスに突っ込む勢いだ。

 

 

横島は座席から立とうとするが、達也がCADを取り出し構えたのを見て、座りなおす。

 

事故を起こした車は、そのままバスに突っ込むかに見えたが、選手の乗るバスから放たれた魔法で車は衝突する前に止まった。

 

「達也……事故じゃないな…狙われたな」

 

「そのようだな」

 

横島と達也は意見が一致する。

横島は、車に乗っている人間の意志を感じ、達也は、車が事故を起こす過程で車から発した魔法を確認してそう結論づけた。

 

 

此方にはケガ人などは出なかったが、事故の処理をする為、一時この場で足止めをさせられる事になる。

 

横島と達也は外で事故車の状況を確認していた。

 

「達也……過去に、こんな事は在ったか?」

 

「俺の知る限りではないな、しかし、有ったとしても、隠蔽するだろう」

 

「……そうか」

横島はそう言って空を見上げてから、ため息を付く。

 

 

 

 

無事、九校戦スタッフの宿泊場所となる。軍の宿泊施設に到着する。

軍の宿泊施設とはいえ、海外からのVIPなども想定され、会議場やらも施設内にあるため、ちょっとした高級ホテルの様相を呈していた。

 

 

横島と達也は、機材などを運び入れる。その横に兄大好き深雪が並んで歩く。

 

 

「深雪、達也くん、横島、久しぶり!」

「皆さん、こんにちは」

宿泊施設のロビーに私服姿のエリカと美月が居たのだ。

曲がりなりにも軍の施設である。一般客は通常入る事は出来ない。

 

 

「エリカ、美月どうやって?」

 

「私のコネよ!コネは最大限に利用しないとね」

深雪の質問にエリカはそう答える。

エリカの実家、千葉家は百家本流の家系にして、陸軍や警察に魔法、剣術指導を行っている。そのため、軍や警察に強い影響力を持っている。

 

「先に行っている。横島行くぞ」

達也は深雪たちにそう言うと、横島を連れ、荷物を運ぶ。

 

「相変わらず、つれないな達也くんは……」

 

「お兄様と横島さんは仕事があるから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

軍の宿泊施設の大会場で、九校戦の開催イベントが行われている。

会食を兼ねた交流会と簡単な決起式の様相だ。

全国9つの魔法科高校の選手やスタッフが一堂に集まっている。

 

 

 

達也は壁沿いで一人、会場の様子を見ていたのだが、不意に達也は会場の女性給仕スタッフに声をかけられる。

 

「お客様、お飲み物はいかがですか?」

 

「エリカ……そんな恰好で何やっている」

 

会場女性スタッフはエリカだった。メイド風制服を着こんで、飲み物が入ったグラスを置いた銀色の盆を持っていた。

 

「ア・ル・バ・イ・トよ。美月、幹もレオも居るわ。美月とレオは裏方」

エリカはそう答える。

 

するとそこに、執事風制服を着こんだ吉田幹比古が、達也達に歩いて近づいてきた。

「エリカ、酷いよ。僕も裏方って言ったじゃないか」

 

「ちょっと手違いよ」

 

「エリカ、幹比古。似合っているぞ」

達也はそう言って、二人を諫める。

 

 

 

「横島は?」

エリカがこの場に居ない横島に付いて質問する

 

「横島は雑用と言う名の拘束をされ、部屋に閉じ込められている……。会場には来ていない」

達也はそう答えるが、少しは同情している様だ。

まあ、横島の性格上この場に来ること自体、第一高校の恥をさらすことになるのだから、上(摩利)の判断は妥当なのだろう。

 

「なんか、酷い扱いだね」

幹比古はそう感想を漏らす。

 

「まあ、横島だから、しかたないんじゃない?」

エリカも不快な顔をしながらそう言う。

 

 

 

 

 

 

会場にアナウンスが入る。

「開催に当たって、九島烈様からご挨拶があります」

 

九島烈、日本魔法師会の長老的存在であり、魔法師としても世界でも指折りの実力者である。また、「トリック・スター」の異名を持つ十師族九島家の前当主である。今だ強い影響力を誇示している人物だ。

 

 

会場の一同は、会場の舞台に全員注目する。

 

しかし、会場全体の照明が切れ、真っ暗になる。

会場はざわつく。

 

 

パーーーーパラパラパーーーーーパーーーーーー!

 

 

舞台から何故かトランペットの音色が会場に響く。

 

 

そして、何が起きたのかわからず、ざわつく会場の中、舞台の中心にスポットライトに照らされ、一人の人物が登場した!!

 

 

 

「全国の皆さんこんにちは!!……このボクは、第一高校のエース……」

 

 

 

何故かタキシード姿に右手にはトランペットを持った横島が立っていた!!

そして、目をキラキラさせ最大限の爽やか笑顔で、マイクの前で語りだしたのだが……

 

 

「横島ただ……ブッ!!」

横島が自己紹介に入った瞬間

 

 

「あんたは何やってんのよ!!」

エリカが銀色の盆を横島に向かって投げつけ、頭部にクリーンヒット!!

 

 

第一高校の摩利を含めた風紀委員会の面々が飛び込んできて、横島を取り押さえる。

 

「まだ、自己紹介終わってないのに!!全国のおねーちゃん達にまだ、アピールがーー!!」

取り押さえられた横島は、そんなことを叫びながら、舞台裏へ、引っ張られていった。

 

 

 

会場一同が静まり返り唖然とその様子を見ていたが、それがざわつきに変わり、そして横島の所業をバカにしたような声が次々に上がり始めた。

 

 

摩利が懸念していた。第一高校の恥を見事にさらしてしまった!!

 

 

 

 

そこに、九島烈が舞台の中心に現れる。

 

「はっはっはっはー、私は会場の君たちを驚かせようと、ちょっとした魔法を弄したのだが、見事に彼に出し抜かれた。久々に痛快な出来事である」

 

九島烈は高らかと笑いながら、語りだす。

 

「君たちの中で、最初のトランペットの音色で、警戒をしていたのは会場で5人しか見受けられない。その人物はなかなか見どころがある。……しかし、彼の登場で、即対応できたと思われる人物はいなかった……もし、彼が、自己紹介ではなく、攻撃魔法を放っていたのなら、全滅になった可能性が高い。この私も含めてだ」

 

一息ついて

 

「彼は、私の労した魔法とはいいがたい手品の様なものを最大限に利用して、会場の全員を出し抜いたのだ。しかも、魔法を使わずにだ。これはどういうことかわかるかね」

 

九島烈は会場を見渡す。

 

「高出力の魔法より、工夫した小さな魔法、さらに、相手の魔法を利用した策の方が、これらを超えた事になる。

今大会で、大きな魔法より、策を弄し、工夫した物を見せてくれることを期待する」

 

 

そして、会場から拍手が起こり、九島烈は舞台から降りる。

 

 

 

 

 

一方横島と言うと、第一高校が専有している小会議室で、正座をさせられ、風紀委員会の面々に説教を喰らっていた。

 

「仕方がなかったんやーー!!全国のお姉ちゃん達に会いたかったんやーー!!」

横島は涙をまき散らしながら訳が分からない言い訳をしていた。

 

 





横島のトランペットとタキシードってどこから持ってきたのだろう?
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