横島MAX(よこしまっくす)な魔法科生   作:ローファイト

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沢山の感想ご意見ありがとうございます。

この話どこで入れようか迷ったのですが、とりあえずここに入れました。

横島だけの設定が最初っからありました。ストーリーも横島だけ考えていたのですが、ギャグが全くない><方向でのGSだけストーリーがありました。

その上に横島MAXの魔法科生が乗っている感じなんです。

ギャグがやりたくて、短編的な感じで、魔法科生クロスオーバーにしちゃったのです。なんか、摩利と横島、エリカと横島って相性よさそうじゃないですか!!ギャグ的に… で、ちらっと最強っぷりをいれてと

という事で横島最強設定部分の一部を魔法科高校とクロスオーバーした感じで書いてます。まあ、補填的な感じです。

なのですみません。ギャグないっす。








side story
side story 氷室絹その1


2045年 1月 福井県某郡氷室村 

ここに約350年歴史を持つ神社の神主として、代々この土地を守って来た氷室家がある。

 

 

その13代当主、氷室絹 69歳 未婚である。

69歳と言う年齢に即せず、背筋が伸び、凛とした佇まいをしながら、顔や仕草は可愛らしい。

霊能者として卓越した能力を持っていた。

主な霊能力は、治癒能力、精神制御である。極めて高い能力を要していた。

世界中が戦争機運に染まりつつこの時代。日本国も氷室絹の能力に目を付け出頭するよう、何度も打診をしていた。

しかし、それに応えることは無かった。

 

そして、彼女の最後の仕事として、姉の孫を14代目後継者として、修行を日々執り行っていた。

 

 

 

彼女はこの頃、同じ夢を繰り返し見ていた。

 

ある若い男の夢である。

夢の中のその人物は顔がなく、誰なのか絹自身わからなかった。

しかし、その人物が絹を呼びかける声は彼女は心が締め付けられるような思いになり、目が覚めると涙で枕が濡れていた。

 

 

     (……おキヌちゃん)

 

 

しかし、絹はその人物が誰なのかわからなかった。

懐かしいその声色……どこかで感じる安心感を与えてくれる声に……

 

 

 

そして、肌身離さず首にかけていた和を思わせるネックレスを胸元にぎゅっと握る。

すると心はいつも落ち着いていた。

 

 

そのネックレスは不思議な色の珠が三つ通されていた。お守り代わりにずっと持っているものだが、誰にもらったのか、いつから持っているのか記憶にない。ただ、大切なものだという事は漠然と感じていた。

 

 

 

 

 

 

2045年 7月

ついに第3次世界大戦が勃発した。

日本も現在、積極的な参戦は控えていたが、国内は参戦ムードに包まれていた。

 

 

 

 

 

2046年 1月 氷室絹70歳

14代目の修行も佳境に入っていた。絹は漸く最後の務めが終わりが近い事にホッとする。

 

 

絹はあの夢を見る間隔が狭くなってきていた。

 

その夢の中で、茶色いレンガ壁のビルがよく出るようになる。

 

私はあそこを知っている。絹は日に日にその思いが強くなっていく。

 

 

ついに絹はあの茶色いビルで夢に出る若い男の人と過ごしたと漠然と思う様になってきた。

 

 

あのビルがどこにあるのかわからない。しかし、自然と足は東京に向かっていた。

 

 

 

絹は家人にも言わず、着物姿で一人で東京に出ていた。

 

 

 

東京駅に着き、ふらふらとあてもなく、歩いていたのだが、いつの間にやら、古びれたビルの前に立っていた。そこはすでに、見るからに人が住んでいる様子はない。

 

ツタが生え、ところどころ崩れかかったいるが……夢で見た。あの茶色いレンガのビルだった。

絹はそのビルを見たとたん。なぜだか涙が止まらなくなっていた。

 

 

お守り代わりのネックレスを握りながら、絹はしばらく、そこにたたんずんでいた。

 

 

 

しかし、突如として、爆発音が鳴り響き、火の手が東京湾の方から上がっているのが、絹の位置からも見えた。

 

 

絹の霊感が伝えた。敵意が海からこの東京に向かってきているのを……

 

 

茶色いビルを後にし、大通りに出る。人々が逃げまどい。他国の軍人と思われる勢力が次々と迫っていたのだ。

 

 

そして、他国の軍人は容赦なく、逃げ惑う人々に銃声を浴びせる。

その光景は、まさしく地獄絵図であった。

 

 

自分の目の前で、他国の軍人たちは、小学校低学年ぐらいの子供たちに対しても、銃を構えていた。

 

絹はそこに割って入り、結界を張り、子供達を含めた20人の集団を銃弾から守った。

軍人たちは、それを見て、増援を呼ぶ。

 

 

その間、絶え間なく銃弾を浴びせられていたが、絹の結界は傷一つ付いていなかった。

敵勢力の魔法師集団が増援に来て、絹に集中砲火を浴びせる。

 

絹の結界は削られ、徐々に威力を落としていく。しかし彼女は、気力の限り、結界の維持を最優先にし、今だ持ちこたえていた。

 

絹と子供たちと一般人含め20人は、この時敵兵500人に囲まれ、攻撃を受けていたのだ。

 

 

 

絹の霊力も尽きようとしていたが、最後まで彼女は諦めなかった。

そして、結界がついに綻びる。

 

 

 

 

(おキヌちゃん!!)

絹は突如として夢で出てくるあの男の人の声が聞こえた気がした。

 

 

 

 

すると。

肌身離さずかけていたネックレスの珠が輝き、文字が浮かび上がる。

 

一つは 護

 

一つは 和

 

一つは 思

 

 

そして、絹を中心に直径120キロにも及ぶ現在でいる戦略級魔法が展開したのだ。

絹がもつ和の精神を持って、護る思い。そのまま、絹の能力を拡張し、展開したのだ。

 

目の前の敵兵は、戦意が損なわれ、座り込み動けなくなっていた。

 

 

その戦略級魔法は絹を中心に120キロ圏内の敵はすべてマインドダウン。そして、住民の治癒回復促進。マインド回復。今までにない破格の能力が発動したのだ。

 

これが大国の電撃攻撃から国を守った。救済の女神として絹を一気に有名にさせた事件だった。

 

 

 

 

 

絹は戦略級魔法発動と共にある記憶が頭の中に津波の様に入って来た。

 

 

自分が昔、幽霊であった事。

 

 

あの茶色いレンガのビルで、美神令子の元で働いていた事。

 

 

そして、あの夢で絹を(おキヌちゃん)と呼ぶあの男の人を

 

 

あの優しい笑顔で絹を呼ぶ横島忠夫の事を!!

 

 

絹はそこで気を失う。

 

 

 

 





ネックレスは文珠です!!

次は核心かな

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