1958× 2058です。
取り合えず、雫とほのか登場!!
あの一科生との騒動翌日の放課後
横島は達也、レオ、エリカ、美月と昨日と同じメンバーで帰宅することになった。
どうやら、横島はこのグループに溶け込めたようだ。
教室を出ながらレオは横島に質問をした。
「横島、昼休みまた居なかったな、どこに行っていたんだ?」
横島は項垂れながら言う。
「……いうなレオ、昨日俺だけ、風紀委員室に連行されただろう。あの後、説教のフルコースだ。しかもペナルティーとして昼休みの風紀委員会の雑用をやらされたんだよ!!今日から1週間だぞ!!ちくしょーあの鬼委員長め……ちょっとスタイルがいいからって!!」
この話に風紀委員長渡辺摩利のスタイルとか関係ないが、横島にとってはかなり重要な案件なようだ。
達也は冷静に答える。
「お前の自業自得だ」
横島は達也に叫ぶ。
「くそっ!!お前らだけ先帰りやがって、俺が何をしたって言うんだーーーー!!」
「あの、ナンパしてました」
美月は横島におっかなびっくり答えた。
「あんた、あの状況で普通する?ナンパ?状況を考えなさいよね」
エリカは呆れた様に首を振る。
「そこに可愛い女の子がいるのに状況なんて関係あるかーーーー!!」
横島は誰に言うでもなくそう叫んだ。
「まあ、横島らしいな」
レオがそう締めくくって笑っていた。
一行は教室を出ると、案の定。深雪が待っていのだが、深雪は二人の女生徒と一緒に待っていた。
昨日の騒動で1科生側にいた。深雪のクラスメイトだ。そのうちの一人は横島がナンパしていた女の子だった。
面々はそれぞれ深雪に挨拶をした。
「お兄様、お二人は昨日の事で是非、お兄様にお礼を言いたいと……」
左右にお下げをしている女の子、横島がナンパした女の子だ。
「光井ほのかと申します。お兄さんが、あのように言ってくれたおかげで、お咎め受けずに済みました。ありがとうございました」
その隣の小柄な、眠そうな目の女の子が続いて紹介とお礼をする。
「北山雫です。昨日はありがとうございました」
「お兄さんはいい、同級生なんだ名前で呼んでくれ。それとお礼なら、そこの横島に言ってやってくれ、実質騒動を止めたのは奴だ」
達也は二人にそう言って、横島を指す。
達也がそう言うと、二人は横島を見る。
ほのかは一瞬ビクッとして雫の後ろに隠れるが、雫は横島を見据えていた。
「ボク、横島!!可愛らしい君たち!!よろしく!!」
相変わらずの横島節だ。
雫が先に横島にお礼を言う。
「昨日は、ほのかを止めてくれて、ありがとう……ほら、ほのかも」
雫に言われ、ほのかも、おっかなびっくり前にでるが、昨日のナンパのせいで怖がっている様だ。
「あの……その…」
深雪とエリカがフォローを入れてくれた。
「ほのか、横島さんは悪い人ではないわ」
「そうそう、取って食べたりしないから……ただの、あほなだけだから」
エリカのはフォローと言うより、悪口になっていた。事実だけに誰も否定しない。
何故か横島の方から謝ったのだ。
「ただ、可愛いからナンパしただけなんだが。いやーー怖がらせて、ごめんな!!」
横島がそう言うとほのかは落ち着いたのか、ようやく話す事が出来た。
「いえ、こちらこそ、ありがとうございます。ちょっと……かなりびっくりしましたけど」
「おい、横島の奴があやまったぞ!!」
「うわ、なに、そっちの方が気持ち悪いんだけど!!」
レオとエリカに酷い言われようである。
そしてこの一行は校門を出て下校する。
途中、ファーストフード店で買い食いをする。
達也が深雪のCADを調整しているという話題になった。
「お兄様が私のCADをいつも調整してくださるのよ」
深雪はみんなに自慢するかのように言う。
「達也さん、そんなことまでできるの?CADの基本設計やOSの仕様を熟知しないとできないのに凄いんですね」
美月がCADの調整できる凄さを説明してくれた。
「なら、私のCADも調整してよ」
エリカが達也に悪戯っぽく言う。
達也は至極真面目に言う。
「無理だ。エリカのそんな特殊な形状のCADディバイスなんて、調整できないな」
「へーー達也くんこれがCADって分かったのか」
そう言うとエリカは昨日の小競り合いで出した警棒を出す。
レオはそれを見て。
「それ、CADだったのか、サイオンをずっと放出するの大変じゃないのか?」
横島はボソッと言う。
「なるほどな、神通棍みたいなもんか」
エリカは驚いたような表情をしていた。
「あんた、なんでそんな古い事知ってるのよ?意外ね。そうよ神通棍をモデルにしているのよ。
でもあと一歩ね。振り出しと攻撃の瞬間だけサイオンを放出するだけでいいから。少ないサイオン量で使えるわけ、後は兜割りの要領でほら」
エリカはそう言ってその警棒状のCADを振る。
「エリカ。兜割りって、秘伝とか奥義に分類される技術じゃないの?その方がサイオン量が多いよりも、すごいと思うのだけど」
深雪はそうエリカに言った。
美月は深雪とエリカの会話を聞いてそう言う。
「うちの高校って、一般人の方がめずらしいのかな」
雫がその美月に対しぼそりと言う。
「魔法科高校に一般人はいない」
「ここにいるぜ、一般人!!」
レオがそう言って横島の背中を叩く。
「いてーな」
「横島はまだ、CADがうまく使えないのよねーーー、昨日なんて実習機器を爆発させちゃったんだから」
エリカは悪そうな笑みでそう言う。
「しかたねーだろ。使ったことなかったんだから」
横島は拗ねた様に言う。
エリカは全員の意見の代行として言う。
「あんたは、なんでここ(魔法科高校)にいるのよ!!」
横島の実力を何時出せるのか不安になって来た。