横島MAX(よこしまっくす)な魔法科生   作:ローファイト

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感想ありがとうございます。
誤字報告ありがとうございます。


フェイ兄弟ととうとう激突です。

横島無しでどこまで行けるのか!!
という事で続きです。



横島、主役不在で戦闘開始!!横浜事変その4

フェイ兄弟と再び戦闘開始だ!!

 

 

「とーーーーーーう!!」

「むん!!」

フェイ兄弟がビルから飛び降りてくる。

 

 

 

 

 

エリカは国際会議場から退避する際中に兄の千葉寿和から渡された大刀、大蛇丸を構え、フェイ弟の着地際を狙って、奇襲、突進し秘剣、山津波(加重系魔法)を発動し大刀を振り下ろす。

 

フェイ弟はエリカの突進に気付き、魔法を発動させ、落下スピードを鈍らせながら、大きく横に回転し、エリカの斬撃を避ける。

 

エリカの斬撃に合わせるかのように、ワンテンポ遅らせ突進する摩利は、三節刀――三節に分離する小刀――を振るって回避している最中のフェイ弟を薙ぎ斬るが、フェイ弟は空中で防御態勢を取り、その強力な身体強化と硬化魔法の前に阻まれる。

 

フェイ弟は横回転した遠心力を使いそのまま、摩利へ斜め下から顔にめがけて、蹴りを放つ。

 

摩利の後に続いていたレオが摩利を強引に引っ張り、フェイ弟と摩利の間に入り、

「ジークフリート!!」防御魔法を発動させ、フェイ弟の蹴りを受け止めた。

 

一旦3人は、フェイ弟から距離を取ろうとするが、加速するフェイ弟に追いつかれる。

しかし、フェイ弟の眼前に指向性の光が降り注ぎ、一瞬だが視界を奪い動きを鈍らせる。その間に、3人はフェイ弟の間合いから逃れ、距離を取る事が出来た。

ほのかの閃光魔法による援護だった。

 

 

「何よあいつ、めちゃくちゃ強いじゃない!!」

エリカはフェイ弟を見据え大刀を構えながら愚痴る。

 

「エリカ、弱音か?」

摩利もフェイ弟を見据えながらエリカに軽口を叩くが、摩利も強敵を前に一筋の汗が額に流れていた。

 

「ち、違うわよ!!」

 

「こりゃきついな」

レオはフェイ弟の蹴りを受け、防御魔法越しに衝撃が走り、腕がしびれている様だ。

 

 

 

 

 

一方、雫と幹比古はフェイ兄と15m程距離を取り対峙する。

「フフフフフフッ、雫ちゃんが相手してくれるの?また、あの快感を味あわせてくれるのね!!うれしいわ!!でも、先に邪魔者は消さないとね。あっ、吉田君は弟にあげるから死なない様にしてあげるわねん」

フェイ兄は、雫には顔を赤らめ話しかけていたが、邪魔者と言った時、フェイ兄弟の部下の黒服戦闘員を次々と氷結魔法で無効化していく真由美と深雪を見据えていた。

 

 

「うるさい!!」

ズビュウーーーーーーーンン!!

雫は珍しく相手に怒鳴り、いきなりフォノンメーザーをフェイ兄めがけてぶっ放す。

 

 

「あら!こわい!焦らないの!!」

フェイ兄は腰をくねって、フォノンメーザーを避けた!!タコやイカ等の軟体動物の様だ!!

 

「北山さん落ち着いて、横島に習った事を思い出して!!」

幹比古は雫をなだめながら、幹比古は札を放ち、フェイ兄に向かって目くらましの霧を生成した。

 

「うん」

雫は横島の名を聞き、落ち着きを取り戻し返事をする。そして、空気振動による衝撃波を多角的に雨あられの如くフェイ兄に打ち込んでいった。それに続き幹比古も複数の札を投げ入れ雷光による攻撃を叩きこむ。

 

 

幹比古が生成した霧は、衝撃波と雷光の攻撃により、散り散りになり晴れたが。

 

「あーん!前に会った時より断然動きがいいじゃない!!いいわ!!あなたたち!!」

攻撃の的となっていフェイ兄は無傷、周りには護符による結界がすでに張られていたのだ。右手を額にやり、怪しく腰を振り出すフェイ兄。

 

そして、腰を激しく前後に振りながら左手で指をパチン、パチンと2回鳴らす。

「出でよ!!我が華麗なる鬼たちよ!!牛頭(ゴズ)!!馬頭(メズ)!!」

 

すると、フェイ兄の斜め前に、術式円陣が現れ二体の鬼が地面からスッと華麗に?現れたのだ!!

 

右の一体は牛の頭で体は人間、4メートルは在ろうかと言う巨人、マッチョな肉体の上マッスルポーズをとって現れた!!しかも何故だか黒光りしたブーメランパンツを履いていた!!

「ウーッシッシー!!」

 

左のもう一体は馬の頭で体は人間、此方も3メートル半はある巨人だが、肉体はマッチョの上女性の様だ、同じくマッスルポーズをとり出現!!やはり、上下派手なピンクのビキニを着用し、頭に真っ赤なリボンをしていた!!

「ポニーーィ!!」

 

 

フェイ兄はとんでもないものを生成した。いや、見た目ではなく、その生成した式神はかなりの力を持っている。これだけのものを生成できるフェイ兄は香港をルーツとする高位の導師だったのだ!!前回は油断したのと、勝手に横島の前で大きな隙を作り半分自爆したような感じであっさりやられてしまったが、今回、油断はない!!

 

 

「フフフフフフフッ、私の可愛い子たち、雫ちゃんと吉田君を捕えなさい!!」

フェイ兄はそう言って、トンでも式神を二人にけしかけた。

そう言ってフェイ兄自身は真由美と深雪の方へ向かって行った。

 

幹比古は、唖然とした顔をしていたが、何とか気を取り直し

「し、式神!!北山さん、術者を倒すと式神も消滅する。式神と対峙した場合は高出力の攻撃で式神が持つサイオンを一気に削り落とすか!!サイオンに直接作用する魔法が有効だ!!」

雫にアドバイスをするが。

 

「逃がさない!!」

ズビュウーーーーーーーンン!!

雫は既に、短銃型のCADからフォノンメーザーをこの場を去るフェイ兄に向かって放っていた。

しかし、馬頭が真由美達の方に気を向けているフェイ兄の身を挺して盾になり防いだのだがフォノンメーザーを喰らいお腹にぽっかりと穴を開けて、動きを止めた。

 

しかし、馬頭の腹に開いた穴はしばらくすると一瞬で修復していった。

 

その修復力に驚きの表情をする雫。

「ん!!」

 

「北山さんよく見て、今の攻撃であいつのサイオンは随分減ったよ、このまま攻撃し続ければ、式神は消滅する!!今は目の前の敵を何とかしよう」

幹比古は霊視を使って、相手の霊気量をサーチしていた。

 

 

そして、トンでも式神たちはそれを皮切りに素早い動きで雫たちに突っ込んできた。

「ウッシーーー!!」「ポニーー―――!!」

 

 

 

 

 

 

真由美と深雪は、一般市民の少し前から、フェイ兄弟の部下たちを魔法で遠距離から狙い撃ちしていた。

真由美も深雪も命中精度が非常に高く、魔法の威力も十分なため、8人いた部下達を次々と撃破していった。

 

「フェイ兄弟は強いわ。早く援護に行ってあげないとね」

真由美は隣にいる深雪にそう言った。

 

「はい」

 

 

「七草先輩、深雪さん、そちらにフェイ兄が向かってます!!一般市民に近づけさせないでください。人を傀儡にできる程の強力な精神魔法を持っています!!」

美月は大声で、真由美達に警告する。フェイ兄の精神魔法を警戒して、横島の護符を一般市民に使用したのだが、フェイ兄は結界を破る手段も持っているため近づけさせないに越したことが無いのだ。真由美達は少し前にでる。

 

そして…

 

「フフフフフフッ、よくもうちの部下を可愛がってくれたわね。コンパクト牛チチ!!あんたが七草の小娘ね。

そんで、そこの……なんかくやしいわね。すました顔していい気にならないで!!絶対私の方が美しいんだから!!司波深雪!!その髪飾り似合ってないわよ!!この冷凍ミカン娘!!」

フェイ兄は凄腕工作員(諜報員)だけあって、二人の事を知っていた様だ。しかし、深雪の美しさについ負けを認めてしまったのが悔しかったようだ。

 

「コンパクト牛チチ!!うしちち…うしちち……」

悪口など言われたことが無いお嬢様育ちの真由美はショックを受けていた。

 

「お兄様に頂いた……お兄様が深雪の為に選んで頂いた髪飾りが似合ってないですって!!」

深雪は自分への罵りよりも、達也にもらった自慢の髪飾りが似合わないと言われたことに怒り心頭であった。既に怒りでコントロールを失い周りで事象干渉が起り、深雪が立っている周囲の道路が凍り始めた。

 

深雪は怒りのまま、氷結魔法で無数の氷の礫を生成し、フェイ兄に放つ!!

ズガガガガガガガガ!!

 

しかし、フェイ兄はそれを、イカやタコの様に体中をクネクネと曲げたり回したりし、全て避けきった!!

「あぶないわね!!」

 

 

「深雪さん!!七草先輩!!落ち着いて!!」

美月は冷静さを乱している二人に落ち着くように声を掛けるが、どうも耳に届いていない様だ。

 

真由美は呆然としていたが、ようやく立ち直り、ドライ・ブリザード(ドライアイスを高速で射出する魔法)で深雪の援護をする。

 

 

「魔法師としてサイオン量も演算能力も一級品だけど、中身はお子ちゃまね。本当の華麗な戦い方を見せてあげるわ!!」

真由美と深雪の二人で放ってくる強力な魔法すらもクネクネと避ける。または札で防ぐなどして、回避し続けるフェイ兄はそう言って、腰をまたもや怪しく振り出す。

 

深雪はその隙に高難易度魔法ニブルヘイム(領域内冷却魔法:領域を凍結させる魔法)をフェイ兄のいる一帯に放つ。

フェイ兄周囲は、一気に気温が低下し凍結していく。

 

しかしフェイ兄は全く影響を受けていない様だ。

「ふん、だからお子ちゃまなのよ、司波深雪、あんたが振動減速系魔法が得意だってことは分かっているのよ、ならば、対策するのは当たり前でしょ?」

そう言って、フェイ兄の掌にあった一枚の札が、燃え尽きる。

 

そして、腰の振り方が激しくなり、手を額にやり叫ぶ!!

「可憐に燃え尽きなさい!!火葬結界!!」

 

上空に術式が現れ、深雪と真由美を炎の柱が囲み、そして、内部で火炎の嵐が吹き荒れた!!

 

「フフフフッハハハハハッ、あなた達は跡形もなく燃え尽きるわ!!憎き横島の悔しがる顔が目に浮かぶわ!!」

しかし、そう言って高笑いをし勝利宣言をするフェイ兄がいる場所に一気に冷気が伝わり、空気が凍り付く。

 

そして、炎の柱が凍りつき、崩れ落ち、その後ろから深雪と真由美が無傷で現れた。

深雪が炎ごとこの一帯を凍らせたのだ!!

 

 

「フフフフフッ思ったよりも、やるわね」

フェイ兄は歪んだ笑顔をしていた。

 

 

「深雪さんありがとう」

真由美は深雪にそう声を掛ける。

 

「一気に行きます」

深雪はフェイ兄を睨み付けそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

一方達也は、独立魔装大隊の招集により、新装備を受け取りに行く。

それは達也が考案した戦闘服ムーバル・スーツ、耐熱、防弾、緩衝、対BC兵器性能が盛り込まれ、簡易なパワーアシスト機能まで搭載されたものだ。

見た目は、真黒なマリンスーツの様にも見え、ヘルメットは少々厳つい。

それと、飛行魔法を行使する。飛行デバイスを搭載されたベルトだ。

 

独立魔装大隊メンバー20名がこれを今から着用し、襲撃者たちを迎撃に向かうのだった。

 

 




両主役とも出番なしです。

フェイ兄めちゃ強いです。


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