その奉仕部の部長、雪ノ下雪乃。
彼女はなぜ奉仕部に入ったのか。
そして奉仕部はどのようにして出来たのか。
その物語。
初投稿です。まだまだ至らぬ点などもあると思います。感想や指摘をいただけると嬉しいです。
私は国語の授業中に終わらずに提出できなかった課題を提出するため、職員室に向かっている。
ガラッ
「失礼します。平塚先生はいらっしゃいますか」
「雪ノ下ー、ここだここだ」
国語教師の平塚静がこっちを見て手招きしている。
「先ほど提出できなかった課題を提出しに来ました」
「お、わざわざご苦労さん」
「いえ。それでは」
と職員室を去ろうとすると平塚先生に呼び止められた。
「そうだ雪ノ下」
「何か不備がありましたか?」
「いや課題についてじゃなくてな。…雪ノ下はたしか部活には入っていないよな?」
「はい」
私の返事を聞くと平塚先生は少し考えてから続けた。
「奉仕活動をしてみないか?」
「…奉仕活動?」
「というか部活をしてみないか?」
「部活?」
突然何を言い出すのだろうと思っていると
「実は今やってみたい部活があってなぁ」
「どんな部活なんですか?」
と聞くと先生はふふんと胸をはって言った。
「奉仕部だ!」
ドヤァというオノマトペが見えそうなくらいどや顔で。
「奉仕部?」
「そうだ。まあただ私の好奇心なんだがな」
「どんな活動を?」
「まあ簡単に言ってしまえばボランティアのようなもだ。青春を謳歌している生徒たちの様々な悩みを解決しよう!という感じだな。まあそう考えるとあまり相談者がいないのが理想ではあるが…」
「部員はいるんですか?」
「いや今のところ一人もいない」
「それは部活と言えないのでは…」
「確かに部活と言えるのか怪しいところだな」
怪しいというか部活として成り立つのかしら…と考えていると
「どうだ、やってみないか?」
「いえ、特にやってみたいとは思いません」
と言うと平塚先生は少し考え込みにやっと笑った。
「そうか、さすがの雪ノ下でも新しいことに挑戦すると分かって怖じ気ついたか!」
「いえそう言う訳では…」
「そうかそうか!いやぁ雪ノ下ならやってくれると思ったんだがなぁ」
「…」
少しばかり挑発されている気がするわ…
反論するため口を開こうとすると平塚先生は優しい顔をして続けた。
「それにこうして人の相談に乗ることによって困っている人の役に立つことだってできる。悪い提案ではないと思うんだがなぁ」
私は今まであまり人から相談を受けたこともないし、人の役に立つのも悪くないかもしれないわね。
私は少し考えてから答えを出す。
「わかりました。その挑発の様なものに乗るのも少し癪ですが…確かに悪い提案ではありません。やってみます。」
と言うと先生はすごく嬉しそうに私の手を掴んだ。
「そうか!じゃあ早速はじめるか!
部室は特別棟の机と椅子をストックしておく教室が空いているから使おう。どうせ誰も使ってないし問題ないだろう。それから…」
先生はまるで遠足の準備をしている子供みたいにわくわくした目をしながらいろいろ考えている。
よほど奉仕部をやってみたかったのね…
「あ、先ほど言った通り今のところ部員は雪ノ下一人だ。あと急に作って知名度がないから相談に来る生徒がいるか分からん。相談者が来ないときは部室にいてくれれば何しててもいいぞ」
「分かりました」
それって部活(と言えるのか分からないけれど)として大丈夫なのかしら…
「ついでに言えばこれは私の思い付きで作った部活だから気がついたら奉仕部がなくなってるかもしれん」
…すごく心配になってきたわ。これからやっていけるのかしら…?
こうして私は奉仕部の部員、そして部長になった。
どうでしたでしょうか。感想や指摘があればお願いします。
お読みいただきありがとうございました。