ジャンヌ・オルタがどうなるか……遊馬とアストラルの奇跡に期待です!
奇跡の力、ZEXALでジャンヌ・オルタを救い、ユニコーンである一角獣皇槍に跨ってマシュ達の元へ戻る。
ZEXALは一角獣皇槍から降り、真っ先に駆け寄ったジャンヌにジャンヌ・オルタを託した。
「ほら、お姉さん。妹さんだよ」
「遊馬君、ありがとうございます!」
ジャンヌ・オルタは竜の魔女とは思えないまるで生まれたばかりの赤子のような穏やかな表情をしていた。
「エンジェルスマイルですね」
「エンジェルスマイル?天使の……微笑み?」
マシュが呟いた言葉に遊馬が首を傾げるとアストラルが説明する。
「生まれたばかりの赤子の笑顔が天使のように可愛らしいからそう呼ばれるらしい。このジャンヌは聖杯によって生み出された。まだ生まれて間もない存在だから間違ってないな」
「そっか……大人だけど生まれたばっかの赤ちゃんみたいなもんか」
「無事で良かったです……」
ジャンヌはジャンヌ・オルタに姉が妹を愛しむような優しい笑みを浮かべてギュッと抱きしめる。
敵であったがこうして助けられたことを喜ぶ一同。
すると、周囲の声にジャンヌ・オルタは気がついて目を覚ます。
「んっ……あなた、どうして……?」
「お姉ちゃんが妹を心配しちゃダメですか?」
「……はぁ!?な、何であなたがお姉ちゃんなのですか!?」
ジャンヌのお姉ちゃん発言にジャンヌ・オルタは一気に意識が覚醒してジャンヌから勢いよく離れた。
「私はずっと妹が欲しかったんです!だからあなたは私の妹です!」
「ふ、ふざけんじゃないわよ!?嫌よ、あんたが私の姉なんか!」
「良いじゃねえか、ジャンヌ。家族は良いもんだぜ」
「そう言われても憎んでいた相手を姉なんて……って、誰ですか!?」
馴れ馴れしく話しかける謎の少年……ZEXALにジャンヌ・オルタは驚愕した。
突然見たこともない異様な姿をした不思議な少年に話しかけたら誰でも驚くだろう。
「あ、そっか。この姿じゃ分からないか。俺だよ、遊馬だ。アストラルと合体してこの姿になったんだ」
「……どうして精霊と合体したらそんな姿になるんですか!?魔術師でもそんなこと出来ませんよ!!?」
「いやー、何で出来るのかも俺にも分からないな。何か変な扉に飛び込んだら合体出来るようになった」
「訳がわからないですよ!?人間が精霊と合体してそんな姿になるって事がありえませんから!!」
(((よくぞ言ってくれた……!!)))
サーヴァント達の言葉を代弁してくれたジャンヌ・オルタに心の中から感謝した。
人間と精霊が何の儀式もなく肉体と魂が合体し、新たなカード……モンスターを創造する能力を持つ存在は滅多にいないだろう。
「まあ、その話は取りあえず後にしてくれ。今のうちにお前が消えないようにするからさ」
「どうやって……?私は聖杯で作り出されたジャンヌの偽物なのよ……?」
「奇跡を起こすだけさ。ジャンヌ、俺の手を握ってくれ」
「……わかったわ」
ジャンヌ・オルタは半信半疑でZEXALの手を握った。
するとジャンヌ・オルタの体が光の粒子となってフェイトナンバーズのカードとなり、黒い旗を構えるジャンヌ・オルタの絵が浮かんだ。
カードからジャンヌ・オルタが現れ、カード化する不思議な感覚に自分の体をペタペタと触る。
「これで何とかなるの……?」
「これからだ!ZEXALと令呪の力でお前を助ける!!」
ZEXALは遊馬の右手に刻まれている令呪を輝かせ、ジャンヌ・オルタのフェイトナンバーズのカードを右手の指に挟んで掲げる。
「「令呪によって命ずる!もう一人のジャンヌよ、消滅するな!!その虚ろな存在を確立しろ!!!」」
「んっ……!?」
ジャンヌ・オルタの体に白い光に覆われ、体中に魔力が駆け巡って迸る。
それに伴い、フェイトナンバーズのカードに名前と効果が刻まれていく。
そして、ZEXALの体から金色の輝きが放たれ、今度はジャンヌ・オルタの絵に変化が起き始める。
「「かっとビングだ!!俺/私!!!」」
フェイトナンバーズから金色の輝きを放ち、新たなカードへと姿を変えた。
先ほどのジャンヌ・オルタが旗を構える絵ではなく、銀河眼の光子皇竜を召喚する際に現れる赤い宝玉が埋め込まれた青い十字の剣を構えた絵となった。
その名は『FNo.62 竜皇の魔女 ジャンヌ・オルタ』。
光が収まったジャンヌ・オルタの右手の甲に『62』の数字が刻まれ、その体に違和感があった。
「これって……?」
「もしかして、ドクター!」
マシュはD・ゲイザーでロマニに連絡し、すぐにジャンヌ・オルタの体をサーチしてもらう。
『こ、これは!?こんなことがあり得るのか!?そのジャンヌの体が受肉しているぞ!』
受肉。
サーヴァントはマスターがいなければ存在を保つことができないが、何らかの方法で人間の肉体を得ることができ、現世に留まることができる。
本来ならサーヴァントの受肉は聖杯の力で可能になるが、令呪とZEXALの奇跡の力でジャンヌ・オルタの存在を確立させ、同時に受肉させたのだ。
「私が受肉するなんて……これで消えることは無いですね……」
「へへっ、良かったな!ジャンヌ!」
ZEXALの合体が解除され、遊馬とアストラルの二人に分離される。
「……ありがとう、ユウマ。それに、アストラル」
ジャンヌ・オルタは目線を逸らしながら遊馬とアストラルにお礼を言う。
「おう!」
「これで君が消える心配はなくなった。後は……」
アストラルが目を細めて振り向くとそこには海魔を失って今にも消滅しかけているジルが倒れていた。
ジルの側には目的の品である聖杯が転がっており、遊馬はそれを静かに拾うとマシュに投げ渡す。
「マシュ、頼んだ」
「は、はい!」
マシュの盾は回収した聖杯を入れるように改造しており、聖杯を盾の中に入れる。
遊馬はジルを見下ろし、その場で膝を折るとジルは最後の力を振り絞って遊馬に話しかける。
「何故だ、小僧……何故、そこまで命をかけてジャンヌを助けた……?」
「助けたかったからだけど?」
「そんな訳ない!そこまでして二人の聖女が欲しかったのか!?その手で聖女を穢したかったのか!?」
「欲しいとか、穢したいとか訳分かんねぇよ。俺は大切な仲間を守りたい、目の前で助けを求める人に手を伸ばしたい。別に損得でやってる訳じゃないし、自分の心に正直に動いているだけだ」
「そんな事で……!?何と無責任な!受肉して助けたジャンヌは一人になるのだぞ!?」
「ジャンヌは正式なサーヴァントじゃないからな……なぁ、ジャンヌ」
「な、何?」
「確か、英霊の座だっけ?そこに帰れないなら……俺んちでもに来るか?」
突然の遊馬の発言にジャンヌ・オルタだけでなく、マシュ達も耳を疑った。
「俺んちって、まさか……遊馬の家に!?」
「おう。といってもこことは違う異世界のハートランドってところだから、すぐには行けねえけどな」
「い、異世界……?」
「遊馬、仮に連れて行くとしても大丈夫なのか?」
アストラルはジャンヌ・オルタをハートランドに連れて行くことを心配する。
普通に考えて見知らぬ人を突然自宅に連れて行くのは混乱の元になるだろうが遊馬は大丈夫だろうと楽天的だった。
「何とかなるんじゃね?まあ、家族のみんなには俺が土下座して頼めば……服とかはスタイル的に姉ちゃんの借りれば良さそうだし、戸籍とか住民票は……カイト達に頼んで偽造してもらうか」
「まあそれくらいなら彼らにとって朝飯前だろう……」
カイトの父、Dr.フェイカーは実質ハートランドの支配者であるので一人の人間の戸籍と住民票を偽造するのは簡単なことである。
「オボミがオービタルのところに嫁に行ってから姉ちゃんと婆ちゃんが少し寂しがってたからちょうどいいや」
オボミとはハートランドシティに無数に配置されているお掃除ロボット『オボット』の一体であるが、 とある強盗団によって犯罪に使用されていたが、ひょんなことから九十九家に転がり込み、家族同然として一緒に暮らしていた。
ところが、カイトが作成したオービタル7という人工知能搭載型ロボットと結婚して二児(二機?)の母となり、そのまま嫁に行ってしまった。
「ま、待ちなさい!何を勝手にどんどん決めているのですか!?」
「いやだって、助けたし……ねぇ?」
「ねぇ、じゃありません!復讐に生きていた私に未来なんて……」
「なぁ、ジャンヌ。お前はまだ生まれたばかりだ。赤ちゃん……ってな訳じゃないけど、お前は生きてる。未来が決まってない、無限の可能性があるんだ。だから、もう一人のジャンヌ・ダルクじゃなくて、一人の女の子として生きてみろよ?」
「一人の女の子として……?」
「どんな未来を歩むかお前次第だけど、もう復讐なんかさせねえよ?もし道を外れそうになったら無理矢理でも連れ戻すからな?」
「……全く、お節介な少年ですね。よっぽど人気者なのでしょうね」
「人気者?全然、俺なんかより仲間達の方が人気だぜ」
「どうだか……」
ジャンヌ・オルタが若干ジト目で睨んでいるがその予想は大いに当たっている。
遊馬は鈍感ゆえに気づいてないが、男女関係無く多くの仲間達から好意を寄せられているのだった。
「旦那様……でしたら私も是非……」
「あんたは黙ってなさい!」
清姫が遊馬に滲み寄ろうとしていたが空気を読んでエリザベートを筆頭にサーヴァント達で一斉に清姫を捕えてしばらく動けなくした。
そんなことを知らない遊馬は苦笑を浮かべながらジャンヌ・オルタにどうするか聞く。
「ま、とにかく……もし行くところないなら俺んちに来いよ。嫌なら無理には言わないけどな」
「……行くわ」
意外にもジャンヌ・オルタは即答した。
「本当か!?」
「か、勘違いしないでくださいね!私はあなたの世界でえっと……デュ、デュエルを学ぶためです!」
「デュエルを?」
「そうです!あなたがもつ銀河眼の光子竜皇を手に入れるために!」
ファヴニールよりも既に銀河眼の光子竜皇に心移りしてしまったが、それをジャンヌ・オルタに渡せるわけがなかった。
「いや、やらねえよ?これはアストラルの記憶の欠片でもあるから」
「き、記憶の欠片!?くっ!?じゃあ銀河眼の光子竜を!」
「これは俺の仲間のカイトから託されたものだから絶対にダメ」
「じゃあ他の竜を!!」
「ダーメ。でも俺の世界に来れば見たことないドラゴンは沢山いるぜ。だからさ、ジャンヌだけのドラゴンを見つければいいんじゃねえか?」
「自分だけのドラゴン……わかったわ!必ず自分だけの最高のドラゴンを見つけるわ!」
フランスの復讐ではなく、一人の少女として新たな道を見つけることができた。
一先ずジャンヌ・オルタの進路が決まり、ジルに報告する。
「という訳だから、ジャンヌはうちで預かるぜ」
「何と豪胆な少年だ……まさか聖女に新たな未来を与えるとは……」
遊馬には勝てない、戦う力もそうだが敵を含め、全てを包み込む聖人の如き心の広さにジルは敗北を感じた。
「少年よ、最後に言っておくことがある……」
「何だ?」
「ジャンヌを……ジャンヌを絶対に裏切るな!!」
「裏切る……?」
「ジャンヌはフランスに裏切られた……もしも貴様がジャンヌを裏切ったら、私が貴様を嬲り殺してやる!!!」
ジルが憎しみを込めた瞳で遊馬を脅すように睨みつけるが、遊馬は一切臆せずに真剣な表情を浮かべ、ジルに約束する。
「俺は仲間を、大切な人たちを何があっても裏切らない。全力で守る」
「ジルよ、遊馬の言葉は本当だ。かつて遊馬は親友になるふりをして嘲笑うように裏切った敵が危機に陥った時、道連れにされる覚悟で助けたことがあるからな」
アストラルの言う事は本当で、ある男は何度も遊馬を裏切り、葬るためにあらゆる手を使って追い詰めようとした。
しかし、それでも遊馬はその男を信じて己の命をかけ、一緒に地獄に落ちても構わない、必ず守る……それほどの思いで助けた。
そんな遊馬が助けたジャンヌ・オルタを裏切るわけがない。
「それからこんなことを言ったら後ろにいるジャンヌに怒られちまうかもしれねえけど、もしジャンヌが生きていることを神が許さないと言って裁こうとするなら……俺の全てを賭けてでもその神をぶっ飛ばしてやるよ」
それを聞いたジルはありえないと声を張り上げようとしたが、遊馬の背後にいる三つのモンスター達の威風堂々とした姿を目の当たりにし、遊馬なら本当に神をも退けるのでは?と感じ取った。
「もう二度と、ジャンヌ……いや、『ジャンヌ達』に地獄の業火をその身に浴びさせたりはしない!!例え二人を裁こうとする何かが来ても俺が全て薙ぎ払い、守ってみせる!」
例えどんな敵が相手でもジャンヌとジャンヌ・オルタを必ず守り抜くと誓う遊馬の決意。
その決意を受け取ったジルはまるで狂気が解かれたかのように安らかな表情を浮かべる。
「少年よ……ユウマと言いましたね?もしも、もしもあなたがあの戦争の時にジャンヌの側に居てくれたら……」
ジルは涙を流し、もしも遊馬が百年戦争の時にジャンヌと一緒だったら、ジャンヌは処刑されることなく幸せになれたのだろうかと強く思った。
「ジャンヌを、頼みます……」
ジルは遊馬にジャンヌを託して消滅した。
そして、消滅したジルの後にフェイトナンバーズのカードが置かれ、遊馬は静かに拾う。
「任せてくれ、ジル」
ジルのカードをデッキケースにしまい、振り向くとジャンヌが怒ったような表情で睨んでいた。
「ジャ、ジャンヌさん……?どうしたんですか……?」
「遊馬君……幾ら何でも私たちが信じる神をぶっ飛ばすとか言ってはいけませんよ?」
信仰者であるジャンヌにとって先ほどの遊馬の発言を聞き流すことはできなかった。
「いや、あの、言葉の綾といいますか……」
「全く、これはお説教が必要ですかね?」
「嫌だ!お説教は絶対に嫌だー!」
お説教から逃れるために遊馬は脱兎の如くジャンヌの前から逃げる。
「あ、待ちなさーい!」
ジャンヌは追いかけようと手を伸ばしたが、突然ジャンヌの体が透けて来た。
「えっ……?」
立ち止まって自分の手を見つめると体から光の粒子となって静かに消滅していく。
ジャンヌだけでなくマリー達も消滅し始めた。
消滅してないのはマシュとアルトリアとエミヤ、そしてジャンヌ・オルタの四人である。
倒されてないのにサーヴァント達が消滅し始めるということは、この特異点となった世界の修正が始まったのだ。
「……お別れの時が来ちまったみたいだ」
「そうですか……もう行ってしまうのですね?」
「心配するな!必ずみんなをカルデアで召喚するぜ!みんなとの絆の結晶……フェイトナンバーズがある限り、俺たちの絆は消えないからな!」
「絆……それが遊馬君の力でしたね。必ず、私たちを召喚してくださいね。私たちのマスター」
「おう!」
「それから……」
ジャンヌはジャンヌ・オルタに顔を向けて最後に愛しい家族を見つめる優しい笑みを浮かべて遊馬に託す。
「彼女を……妹をお願いします」
「ああ、任せておけ」
「ありがとう……」
ジャンヌ達は一斉に消滅し、遊馬達だけが残った。
「フォーウ!」
そこに今まで戦いを見守っていたフォウがやって来てマシュの体をよじ登って頬ずりする。
「フォウさん、帰りますから遊馬君のフードの中に入ってください」
「フォウフォウ!」
フォウはマシュから遊馬の体に移動してフードの中に入る。
聖杯を回収し、歴史が修正されていき、遊馬達のこの時代の役目が終わった。
「みんな!カードの中に!カルデアへ帰ろう!」
「はい!」
「まず一つ……まだ道は長いですね」
「だが、私たちは何も失うことなく戦いに勝利した。まずはそれを誇ろう」
マシュ、アルトリア、エミヤの三人は光の粒子となってフェイトナンバーズのカードの中に入る。
そして、呆然としているジャンヌ・オルタに対し、遊馬は手を差し伸べた。
「来いよ、ジャンヌ。俺たちと」
再び差し伸べられた手をジャンヌ・オルタは今度こそ握りしめた。
「……うん」
ジャンヌ・オルタの体が光の粒子となり、新たなフェイトナンバーズの『FNo.62 竜皇の魔女 ジャンヌ・オルタ』の中に入り、四枚のフェイトナンバーズをデッキケースにしまう。
「よくやった、遊馬。君はフランスを救ったんだ」
「お前とみんながいてくれたからさ」
「まだ私たちが人類の未来を救う旅は始まったばかりだが私たちならやり遂げられる」
「当たり前だぜ!俺とアストラルがいれば無敵だからな!」
「フッ。そうだな、さて……我々も戻ろうか」
「そうだな。ロマン先生、頼むぜ!」
アストラルは皇の鍵の中に入り、その際にホープレイ達も姿が消えて皇の鍵の中に入り込み、カルデアのロマニに連絡をする。
『ああ!遊馬君、お疲れ様!すぐにレイシフトをするよ!』
カルデアからレイシフトが開始され、遊馬の体に光が覆い、フランスでの戦いを思い出しながら瞼を閉じた。
「じゃあな……フランス」
そして、遊馬達はフランスの地から消えてカルデアへ戻った。
コフィンが開く音が鳴り、遊馬が瞼を開けて目を開くとそこにはオルガマリーとロマニとダ・ヴィンチ、そしてクー・フーリンとメドゥーサが出迎えた。
「ただいま!」
コフィンから勢いよく飛び出し、デッキケースを開けてカードからマシュ達を出した。
そして、ジャンヌ・オルタがカードから出るとカルデアの近未来的な施設の内装に戸惑いを隠せず、不安そうにキョロキョロしてしまう。
緊張を少しでもほぐすためにオルガマリー達は自己紹介をするが……。
「え、えっと……ジャンヌよ、よろしく……?」
強気な性格のジャンヌ・オルタも弱々しく自己紹介をした。
短い時間の間に色々ありすぎて心の整理がつかないのだ。
そんなジャンヌ・オルタに遊馬は笑みを浮かべて手を繋ぐ。
「ジャンヌ、来いよ!」
「えっ!?あっ、ちょっ!?」
「ゆ、遊馬君!?」
「ロマン先生!サーヴァントの召喚の準備をしてくれ!フランスで出会ったみんなを呼び出す!!」
「ええっ!?ゆ、遊馬君!?でも連戦で疲れているはずじゃ……」
「こんな疲れなんて勉強に比べれば何ともないぜ!早く早く!!」
「ああもう、君と言う子は!!」
「やれやれ、小さなカルデア最後のマスターのために行こうではないか」
遊馬のワガママを聞き、ロマニとダ・ヴィンチはすぐに英霊召喚の準備を行う。
「それからエミヤ!これからたくさん仲間を呼ぶ予定だから、食堂で歓迎会の準備をしてくれ!」
「シロウ!歓迎会なら美味しいご馳走は必要です!是非ともお願いします!」
「アルトリア……君はただ料理を食べたいだけだろう?仕方ない、オルガマリー所長……いいだろうか?」
「……まあ、良いわ。無事に特異点を解決した祝勝会も兼ねてやりましょう」
「彼一人では大変ですね、クー・フーリン。手伝いましょう」
「はぁ?俺もかよ、仕方ねぇな」
ピョコピョコとアホ毛を動かして期待するアルトリアにエミヤとオルガマリーは苦笑を浮かべ、メドゥーサとクー・フーリンも一緒に食堂へ向かって歓迎会と祝勝会の準備を行う。
遊馬はジャンヌ・オルタとマシュを連れ、英霊を召喚する部屋に向かうのだった。
召喚サークルにフランスで手に入れた計十六枚のフェイトナンバーズのカードを置く。
「……聖杯の力で八騎のサーヴァントを召喚した私が言うのもなんだけど、これで一気に呼び出せるの?しかも敵味方関係なしに」
「呼べるんですよ、遊馬君が作り出したフェイトナンバーズなら……」
遊馬だけが使える英霊召喚の媒体……特異点『F』の四枚から実に四倍のカードが並び、遊馬は少し多めに持った聖晶石を手の中で砕く。
「よっしゃあ!かっとビングだぜ、俺!!英霊召喚!!!」
聖晶石を砕いて振りまくと召喚が始まり、二度目となる爆発的な魔力が集束する。
そして、英霊召喚システムとカルデアの電力が唸りを上げて眩い光を放ち、光の中から一人の少女が飛び出した。
「また会えましたね、遊馬君。アストラルさん、マシュ。そして……私の妹さん♪」
最初に先ほど別れたばかりのジャンヌの笑顔が迎えた。
そして、ジャンヌに続いて次々と英霊が召喚され、カルデアが賑やかになるのだった。
.
ジャンヌ・オルタちゃんを受肉させて遊馬君の家に居候することになりました(笑)
漫画版のコロンちゃんを見て思いつきました。
次回から数話はカルデアの話でジャンヌ・オルタの話や遊馬の過去とかの話を書くつもりです。