グラフィックが綺麗なので期待ですね。
まだまだ可能性が広がりますね〜。
神の島でステンノとタマモキャットを仲間に加え、カリギュラを倒した遊馬達はローマ軍と合流し、戦の勝利の凱旋のために首都ローマへ戻る。
「もうすぐですね。首都ローマには間も無く到着します」
「おお、やっとか……それにしても馬に乗るのは大変だぜ」
遊馬の高い運動神経でなんとか馬に乗れているが、流石に馬の長距離移動は疲れるものだった。
「現代人は馬に乗る機会はほとんどありませんからね」
「マシュは融合している英霊が騎乗スキルを持ってたから難なく乗れるんだよな」
「はい。馬に乗れるってなんかかっこよくて良いですね」
「もしかしたらマシュと融合している英霊って騎士かもしれないな」
「ええ。でも、私の中にいる方がまだ誰なのか分かりませんが……」
「わからなくても、マシュの命を繋いで力になってくれたんだ。きっと良い奴に決まってるぜ!」
「そうですね。もし話が出来たら沢山お礼を言って、話がしたいです」
謎が多いがマシュと一つになり、その力を貸した英霊。
いつか話せる時が来ることを願う二人……そんな矢先だった。
「……遊馬、サーヴァントの気配だ」
「うおっ!?マジか!すぐに戦闘態勢だ!」
アストラルが新たなサーヴァントの気配を察知し、すぐに遊馬はネロとサーヴァント達と一緒に向かった。
すると、不思議な事態が起こっていた。
向かってきた兵士たちは今まで戦ってきた人間ではなくサーヴァントのような気配を感じられた。
それが数百も存在し、何が起きているのか困惑し始めるとアストラルはあることを思い出した。
「そう言えば以前アルトリアが言っていたな。サーヴァントの宝具には部下や仲間を召喚して共に戦う人海戦術に特化したものがあると」
「つまりこれはサーヴァントが展開した宝具による戦士ってことか!?」
「その可能性が高い」
「……旦那様、ここは私の出番ですね」
この状況を打破する役を買って出たのは清姫だった。
「私のフェイトナンバーズなら全ての敵を焼き尽くせます。さあ、旦那様!」
「清姫……よっしゃあ!頼むぜ!」
「はい!」
清姫は光の粒子となってデッキケースから取り出したフェイトナンバーズの中に入り、遊馬はデュエルディスクにセットしたデッキからドローし、瞬時に展開する。
「行くぜ、魔法カード『ガガガ学園の緊急連絡網』!デッキからガガガモンスターを特殊召喚する。『ガガガマジシャン』を特殊召喚!更に『ズババナイト』を通常召喚!」
ガガガマジシャンとズババナイトが並ぶがこのままではエクシーズ召喚は出来ないが、ガガガマジシャンの効果がある。
「ガガガマジシャンの効果!レベルを4から3にする!俺はレベル3のガガガマジシャンとズババナイトでオーバーレイ!二体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!エクシーズ召喚!」
ガガガマジシャンとズババナイトが光となって地面に吸い込まれて光の爆発が起きる。
「嘘つきには針千本、大嘘つきには灼熱の炎を浴びせましょう!」
灼熱の炎が燃え上がり、その中から巨大な白蛇が現れてその顔が女性の姿へと変化する。
「現れよ、『FNo.57 清廉白蛇 清姫』!!」
炎が舞い散ると中から現れたのは下半身が巨大な白蛇となった清姫だった。
それはギリシャ神話の怪物で上半身が女性で下半身が蛇のラミアそのものだった。
清姫の伝説は知っていたが、まさかの姿に遊馬は口をあんぐりと開けて驚いてしまった。
「あの、旦那様……醜いですか?私の姿……」
清姫は自分の姿を晒して遊馬に醜いと思われたのかと暗い表情を浮かべる。
しかし、遊馬は口を閉じて首を左右に振る。
「いいや、ちょっと驚いたけど……なーんだ、綺麗じゃないか」
「き、綺麗!?」
「いやー、もっと怖いものを想像してたけど、なんか神秘的で綺麗だと思うぜ」
お世辞でも何でもない遊馬の本音に清姫は『57』の数字が書かれた扇子を開いて顔を隠した。
清姫は他人が嘘をついているかどうか瞬時にわかるため、遊馬は一切の嘘をつかずに清姫を綺麗と言った。
その事があまりにも嬉しくて顔を真っ赤にしてとても遊馬に見せられなかったからだ。
その光景にエリザベートは信じられないと言った表情で呟いた。
「うわぁ、あのストーカー……恋する乙女みたいに顔が真っ赤じゃない。うちのマスターは相変わらずの天然ジゴロね……」
エリザベートのその言葉にマシュ達は心の中で何度も頷いた。
「清姫の効果!オーバーレイ・ユニットを二つ使い、相手フィールド全てのモンスターに白蛇カウンターを乗せる!」
清姫は扇子にオーバーレイ・ユニットを取り込ませて舞うように振るうとサーヴァントの気配がする全ての敵兵士に白蛇の姿を模した刻印を刻ませた。
「白蛇カウンターが乗ったモンスターの攻撃力は1000ポイントダウンする!更に清姫がフィールド上に存在する限り、お互いのスタンバイフェイズ時に白蛇カウンターが乗ったモンスターは更に攻撃力を500ポイントダウンさせる!」
白蛇の刻印が敵兵士の力を下げ、糸が切れた人形のように次々と膝をついて行く。
しかし、清姫の効果はこれだけではなくここからが真骨頂である。
「清姫のもう一つの効果!このカードの効果で攻撃力が0になったモンスターは破壊される!!」
清姫の体から青白い炎が燃え上がり、敵兵士に刻まれた数多の白蛇の刻印と共鳴して更に炎の威力が増していく。
「旦那様の為、私の炎で燃やし尽くしましょう。転身火生三昧!!!」
振り下ろして風を起こす扇子に乗って炎が広範囲に一気に広がり、白蛇の刻印が刻まれた敵兵士を全て焼き尽くした。
そして……焼け野原に一人、炎を振り払いながら一人の男が近づいてきた。
それは顔を兜で隠し、鍛え抜かれた肉体を晒し、その上から赤いマントを羽織っていた。
堂々たるその振る舞いはまさに武人で右手には槍、左手に円形の盾を装備しており、どうやらランサークラスのサーヴァントだった。
「我が兵士達を一瞬で焼き払うとは見事……だが、我は倒れぬぞ!覚悟、蛇女!!」
敵サーヴァントは敵討ちと言わんばかりに鍛え抜かれた肉体で一気に駆け抜け、清姫に襲いかかる。
「させるか!相手モンスターの攻撃宣言時、手札から『ジェントルーパー』を特殊召喚!ジェントルーパーがいる限り、相手は他のモンスターを攻撃できない!」
空から紳士服を着たウーパールーパーのモンスタが傘を落下傘のように使用して上空から出現し、敵サーヴァントの攻撃を引き受けた。
ジェントルーパーは自前のティーカップにミルクティーを注ぎ、一杯を嗜みつつ敵サーヴァントの槍の一撃を受けて粉砕され、清姫を守った。
「旦那様……私を守るために……」
「清姫を……俺の大切な仲間をやらせるわけにはいかないからな!!」
「旦那様……!!」
清姫は自分を守ってくれた遊馬にときめいて更に惚れるのだった。
「仲間を守るか!その心意気は見事!だが、我とてこのままやれるわけにはいかぬぞ!」
「望むところだ!!」
その時、デッキケーキから青い光が飛び出し、遊馬と清姫の前に一つの影が現れた。
「ははははっ!やっとまともなランサークラスのサーヴァントが出てきたじゃねえか!」
笑い声と共に現れたのは赤い槍を携えたクー・フーリンだった。
「クー・フーリン!」
「おう、マスター!こいつは俺にやらせろ。ずっとカルデアで退屈してたからな!」
クー・フーリンはフランスで暴れられなかった分、ようやくこの世界でランサークラスの敵サーヴァントが出てきたことに歓喜して現れたのだ。
「よっし、任せたぜ!」
「おうよ、任された!」
クー・フーリンは敵サーヴァントと対峙し、戦いの前の会話を交わす。
「我はサーヴァント、ランサー。真名をレオニダス!スパルタの王にして、炎門の守護者!!」
レオニダス。
スパルタ教育の語源となった国、スパルタの王で十万人のペルシャ軍をわずか三百人で立ち向かった英雄たちを束ねた王である。
「スパルタの王、レオニダスか!相手にとって不足はねえ!それなら、俺も名乗ろうか!クランの猛犬、赤枝の騎士、クー・フーリン!!」
互いに槍を構えてい名乗りを上げ、遊馬はクー・フーリンのフェイトナンバーズをデッキケースから取り出すと不思議な事が起きた。
カードが光り輝くと、一枚から二枚に増えてそれぞれが新たなカードとなった。
「これは……!?」
「なるほど、これが遊馬とクー・フーリンの新たな力だ!」
「そういう事か!行くぜ、クー・フーリン!俺のターン、ドロー!魔法カード『おろかな副葬』!デッキから魔法・罠カードを墓地に送る!俺は『シャッフル・リボーン』を墓地に送り、墓地のこのカードの効果発動!墓地のこのカードを除外し、自分フィールドのカード1枚をデッキに戻して一枚ドローする。清姫、戻れ!」
「はい。クー・フーリンさん、後は任せます」
「任せな、嬢ちゃん」
清姫はエクストラデッキに戻り、フェイトナンバーズが解除されて遊馬の隣に現れる。
「行くぜ、ドロー!よし!俺は新しい仲間を呼び出すぜ!『ガガガシスター』を召喚!」
鍵の形をした杖を持ち、フリルがついた魔法使いのローブを着た可愛らしい幼女が現れる。
『えへへ、ガガガッ♪』
それはガガガの未来を繋ぐ希望の光。
アストラル世界の住人のまとめ役、エナが遊馬のために生み出したカードの一枚である。
「ガガガシスターの効果!召喚に成功した時、デッキからガガガの名をついた魔法・罠を手札に加える。デッキから『ガガガリベンジ』を手札に加え、発動!墓地からガガガマジシャンを特殊召喚してこのカードを装備する!」
ガガガシスターが鍵の杖を振るうと遊馬のデッキに宿るガガガモンスターのサポートカードを遊馬の手札に加えさせる。
「ガガガマジシャンの効果、ガガガマジシャンのレベルを5にする!」
ガガガマジシャンのレベルが4から5にし、ガガガシスターのもう一つの効果を発動する。
「そして、ガガガシスターのもう一つの効果!ガガガモンスター1体を選択し、そのモンスターとガガガシスターのレベルはエンドフェイズ時までそれぞれのレベルを合計したレベルになる!ガガガマジシャンはレベル5、ガガガシスターは2、二体のガガガモンスターのレベルは7となる!」
レベルを操り、様々なランクのエクシーズ召喚を行うガガガの力を100パーセント以上の力を発揮させることができる。
ガガガマジシャンと組み合わせればレベル2から10まで操る事ができ、ランク2から10までのモンスターエクシーズを召喚する事ができる、それがガガガシスターである。
遊馬はクー・フーリンをフェイトナンバーズの中に取り込ませ、すぐさまエクシーズ召喚を行う。
「レベル7のガガガマジシャンとガガガシスターでオーバーレイ!二体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築、エクシーズ召喚!!」
ガガガマジシャンとガガガシスターが光となって地面に吸い込まれ、光の爆発が起きる。
「神秘の魔術を操りし戦士よ、戦況を切り開く一手を決めろ!」
地面から幾つもののルーン文字が現れ、その中心にフードを被った魔法使いが姿を現わす。
「現れよ、『FNo.7
本来なら戦士であるが、古代のルーン魔術を扱えるために魔術に特化した存在となり、『07』の飾りが施された杖を持つクー・フーリンが現れる。
「ルーン魔術の真髄を見せてやるぜ!」
「クー・フーリンの効果!オーバーレイ・ユニットを一つ使い、相手モンスターを破壊する!!」
「
杖を振るい、無数のルーン文字が現れて宙を舞うと特異点Fで使った炎を纏う枝の巨人が現れ、レオニダスを清姫に負けない炎で一気に燃やす。
「ぐぉおおおおっ!まだまだぁああああっ!!」
しかし、レオニダスはウィッカーマンの炎をその身に受けても見事に耐えきった。
「おいおい、マシュの嬢ちゃん並みの耐久力だな!あいつ、ランサーだけじゃなくてシールダーとしてもやれるな!」
「だが俺たちにはもう一枚のカードがある!」
遊馬が掲げたカード、それはクー・フーリンの真の力を解放させるフェイトナンバーズ。
「このカードはクー・フーリンをエクシーズ素材としてエクシーズ召喚する事ができる!!」
遊馬は『FNo.7 神秘の魔術師 クー・フーリン』の上に光り輝くフェイトナンバーズを上に重ねる。
「おっしゃあ!来たぜ来たぜ来たぜぇっ!!」
気合で燃え上がるクー・フーリンが光となって地面に吸い込まれ、光の爆発が起きる。
「クラス・コンバート・エクシーズ・チェンジ!!」
それはクー・フーリンのように複数のクラスの適性を持つ英霊の力を変化させる遊馬と英霊の新たな力。
ルーン魔術を操る
「信念と義の武人よ、戦地を駆け抜け、朱槍を煌めかせろ!!」
光の爆発と共に青い影が飛び出し、朱色に輝く槍を携えた槍兵が姿を現わす。
「現れよ、『FNo.7 光の御子 クー・フーリン』!!!」
アルスター伝説の大英雄、半神半人の騎士が見参した。
基本的にランサーとしてのクー・フーリンの姿そのものだったが、左胸には『07』の刻印が刻まれ、左手には三つのダイスが握られていた。
「マスター!」
クー・フーリンは遊馬に3つのダイスを投げ渡す。
ダイスを受け取った遊馬はフェイトナンバーズとなったクー・フーリンの効果を発動する。
「クー・フーリンの効果!このカードが特殊召喚に成功した時、3つのダイスを振る!そして、出た目の合計×100ポイント、攻撃力と守備力を上げる!」
遊馬は願いを込めるように3つのダイスを握った手を額に軽く持って行くと、ダイスを思いっきり高く投げた。
そして、宙からコロンと地面に落ちて転がった3つダイスが出した目は全て『6』だった。
「出た目は3つとも6!よってクー・フーリンの攻撃力と守備力は3×6×100で1800ポイント上げる!!」
クー・フーリンの周りに激しい魔力が風となって吹き荒れ、その力を高める。
「ははっ、いいねぇ。流石はマスター。俺には無い、いい運だぜ!!」
「よし!クー・フーリンでレオニダスに攻撃!!」
「行くぜ、スパルタの王!!」
「来いぃぃいっ!クランの猛犬よ!!」
全く異なる槍と戦法を使う二人の戦いはほぼ互角だった。
突き、そして薙ぎ払う……激しい槍の攻防。
英霊二人は敵同士と言うことを一時だけ忘れ、槍兵としての戦いを楽しんでいた。
「へへっ、あんたとはもっと戦いたいが、そろそろ潮時だ。さぁ……呪いの朱槍をご所望かい?」
クー・フーリンは高く飛び上がって後ろに下がり、魔槍を構えなおした。
「クー・フーリンの効果!オーバーレイ・ユニットを一つ取り除き、相手モンスターの効果を無効にして破壊する!」
クー・フーリンの宝具にしてランサーの名に相応しい魔槍ゲイ・ボルクにオーバーレイ・ユニットを取り込ませると、禍々しい真紅の輝きを放つ。
「その心臓、貰い受ける!」
クー・フーリンは高く飛び上がり、ゲイ・ボルグを槍投げの構えをする。
それはクー・フーリンが生み出した放てば必ず相手の心臓に命中する刺突技。
「『
槍の持つ因果逆転の呪いにより、「心臓に槍が命中した」という結果をつくってから「槍を放つ」事で必殺必中の一撃を放つ。
放たれたゲイ・ボルグは一瞬にしてレオニダスの胸に突き刺さり、その瞬間に敗北が決定した。
「グゴォッ!?み、見事……!もしまたどこかで会えたら手合わせをお願いしよう……!」
「おう。少ししたらうちのマスターが必ず呼んでくれるさ。そしたら手合わせしようぜ」
レオニダスは心臓を貫かれながらも武人として堂々たる振る舞いで倒れずに立ち続けながら消滅した。
地面に落ちたゲイ・ボルグの隣にレオニダスのフェイトナンバーズがあり、クー・フーリンはゲイ・ボルグとフェイトナンバーズを拾った。
「ほれ、マスター」
クー・フーリンは遊馬にフェイトナンバーズを渡す。
「ああ。お疲れ、クー・フーリン」
「おう!久々に暴れられてスッキリしたぜ!」
「それは良かった。さて、この戦いも終わりみたいだな……」
レオニダスを倒した事でこの戦いの敵将を打ち倒した事になるので、自然と戦況がローマ軍の流れとなる。
そして、あまり黙視したくないが遠くで敵味方関係なく人が倒れている。
これは戦争……人と人が争い、殺しあう戦いである。
遊馬は手を強く握りしめ、爪を食い込ませながらその現実を受け止めながら耐える。
「……あまり無理すんじゃねえよ」
クー・フーリンは大きな手で遊馬の顔を隠す。
「クー・フーリン……」
「マスター。お前さんは輝き続けろ」
「輝き……?」
「この前言ってたろ?お前さんとアストラルは未来皇と希望皇だ。人類と未来と希望は二人の手に託されてるんだ。だからこそ、絶望が続く闇夜を照らす綺麗な光のように輝き続けなければならねえ」
クー・フーリン……否、カルデアにいるサーヴァント達は知っている。
遊馬はヌメロン・コードを賭けた世界の命運を賭けた壮大な戦いを経験している。
それこそ人生経験が豊富な英霊達も驚くような壮絶な戦いである。
普通なら人として何か大きなものを失い、または大きく心が成長してしまうことが殆どだ。
しかし遊馬は誰かを照らす光のような純粋で幼い心を失わずにいる。
それこそが遊馬の大切な力の源……かっとビングがあったからこそ、こうして特異点を巡る戦いで多くの英霊達と絆を結んで戦って来ている。
「俺たちは沢山嫌なものを見て来たし、経験して来たから、汚れ役は俺たちが全部引き受ける。だからよ、マスターとアストラルは迷わずに進み続けろ。自分が信じる道を、自分の為すべきことをさ」
遊馬が遊馬自身であるために、そして未来を救う最後の希望となるために絆を結んだ英霊達は喜んで遊馬とアストラルを守り抜くと決めたのだ。
クー・フーリンの想いを受け取った遊馬は自分の顔に重なった手をゆっくり外して、にっと笑みを浮かべる。
「サンキュー、クー・フーリン。俺頑張るぜ!」
「おう、その意気だぜ!」
まるで弟の成長を見守る兄のようにクー・フーリンは遊馬の頭を撫でる。
遊馬が成長したことにアストラルは満足そうに頷き、周囲を見渡す。
戦いは終わりを迎え、ローマ軍の勝利となる。
すると少し下がっていた清姫は遊馬に近づいて話しかける。
「あの、旦那様……」
「ん?あ、清姫!お疲れ様。怪我とかはしてないか?」
「私は大丈夫です。あの……旦那様にお願いが……」
「お願い?」
「私、頑張ったから何か旦那様からご褒美を頂きたいのですが……」
「ご褒美?ご褒美って言ってもな……あ。じゃあ、この後に首都に戻るから街で買い物するか?ネロから報酬でお金貰ってるし、好きなものを買ってやるよ」
遊馬は意識してないが、要するにこれはデートである。
思いがけずデートをすることになった清姫は嬉しくて頰が緩んでしまい、慌てて扇子で口元を隠した。
「あ、ありがとうございます!」
「おう!」
ローマの街でデートの約束をする遊馬と清姫だが、それを良しとしない影が近づいていた。
「なーに、遊馬を独占しようとしているのよこの蛇女が……」
それはレティシアで二人がデートをすると聞いて黒い炎を纏って憤怒しながらゆっくり近づく。
「あら?何をおっしゃっているのですか?これは私のご褒美なのですから、レティシアさんは大人しく黙っていてくださいな」
「たまたま役に立っただけでご褒美なんて甘いわ。だったら私達もご褒美をもらう権利ぐらいあるわ!」
レティシアの言葉に同意するかのようにマシュとジャンヌがダッシュで一気に近づいた。
「そ、そうです!清姫さんだけズルいです!」
「私達もその……何かご褒美が欲しいです!」
バチバチと火花が散り、一触即発の雰囲気だが遊馬はその事に気付かずにある提案をする。
「じゃあ、みんなで一緒に行こうぜ!」
「「「「え?」」」」
「みんなで買い物すれば楽しいと思うからさ。な?良いだろ?」
恋愛に関して鈍感過ぎる遊馬に四人は呆れてしまう。
しかし、まだ幼く恋愛について理解してないので仕方ないといえば仕方ないことである。
いつもの笑みを浮かべている遊馬の顔を見て四人は了承するしかなかった。
「むぅ……旦那様ったら……」
「はぁ……全くうちの鈍感マスターは……」
「仕方ないですね……」
「まぁ、みんなで仲良くしましょう……」
こうして遊馬は四人と一緒にローマの街をデートする事になるのだった。
ちなみに面白そうだとネロも参戦したりともはや名物となりつつある遊馬を中心としたドタバタ劇が繰り広げられるのであった。
一方、その遊馬とマシュ達のハーレムな光景を見守っていたクー・フーリンは大笑いをしていた。
「がははははっ!いやー、マスターはなかなかの女ったらしだな!こりゃあ、アルトリアの嬢ちゃんが言ってた意味がわかるぜ。無自覚に女をたらすところはあの弓兵そっくりじゃねえか!」
クー・フーリンは複数の女性を無自覚でたらしこんでいるエミヤと遊馬を重ねて大笑いをする。
そんなクー・フーリンに対し、遊馬から離れていたアストラルは目を細めてジト目で見つめながら話す。
「……生前に多くの女性と関係を持ち、そして一人の女性の所為で破滅に追い込まれた君が言っても説得力が無いぞ?」
「ぐごはっ!?くっ、流石は冷静沈着なアストラル……鋭いツッコミだぜ……」
アストラルの鋭いツッコミでクー・フーリンに精神的ダメージを与えるのだった。
事実クー・フーリンは惚れたと言って多くの女性と関係を持ち、更には一人の女性の因縁の所為で破滅に追い込まれたのだ。
余談だが、その女性の歪んでいるようで純粋な思いが後に新たな特異点を生むことになるとは誰も知る由がなかった。
「全く……私は恋愛についてあまり詳しくは無いが、妻を持ちながら師にも手を出すとはどれだけ君は見境がないのだ?」
「うごおっ!?正論が更に胸に突き刺さる!仕方ねえだろ、『スカサハ』も俺好みのいい女なんだからさ!!」
スカサハ。
影の国の女王でクー・フーリンの師匠。
彼女から武術と魔術を学び、ゲイ・ボルグを授けたのだ。
「スカサハ……影の国の女王か。少し会ってみたいな」
「あー、それは無理だな。あいつは神殺しで不老不死になっちまったからな。死なねえから英霊の座に行ってないだろうからな……」
「不老不死か……私も少し似たようなものだからな。ますます会って話がしてみたい」
「話すのはいいが、マスターに会わせるのだけはやめとけ」
「遊馬に?何故だ?」
「あの人は根っからの教師気質だからよ、武人の素質があるマスターを見つけた日には徹底的に鍛え上げようとするからさ……下手したらデュエリストじゃなくて俺と同じケルト戦士にされちまうぞ」
遊馬には未来皇ホープの影響や高い身体能力もあってか武術の才能があるらしく、エミヤの指導のもと双剣の使い方がメキメキと上達している。
もし遊馬にスカサハが師匠になった日には……遊馬のケルト戦士育成ロードまっしぐらである。
あの純粋な遊馬がケルト戦士になった日には恐ろしい未来が待っているとクー・フーリンは本能的に恐れているのだ。
それを聞いたアストラルも青白い体の顔が更に真っ青になり、遊馬にスカサハを会わせてはいけないと察した。
「そ、それは確かに困るな……遊馬は遊馬のままでいてほしいからな……」
「だろ?俺もマスターには純粋なままでいて欲しいぜ……」
アストラルとクー・フーリンはおそらく出会うことは無いだろうが、遊馬とスカサハを絶対に会わせてはいけないと心に誓うのだった。
しかし、そんな二人の想いも虚しく……後に発生する特異点で遊馬とスカサハが出会うことになる。
そして、遊馬とスカサハはマスターとサーヴァントとして、師弟として強い絆で結ばれることを今のアストラルとクー・フーリンが知る由もなかった。
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今回で一気に三枚のフェイトナンバーズを出しました。
クー・フーリンはやっと出せたので満足しました。
FNo.57 清廉白蛇 清姫
ランク3/炎属性/爬虫類族/攻1800/守1500
レベル3モンスター×2
エクシーズ素材を二つ使い、相手フィールド全てのモンスターに白蛇カウンターを乗せる。
白蛇カウンターが乗るモンスターの攻撃力が1000ポイントダウンする。
更にこのカードがフィールド上に存在する限り、お互いのスタンバイフェイズ時に白蛇カウンターが乗ったモンスターの攻撃力は500ポイントダウンする。
このカードの効果で攻撃力が0になったモンスターは破壊される。
きよひーは焼き尽くすイメージでオシリスみたいな効果になってしまいましたね。
やっぱり蛇ということもあるので珍しく爬虫類族のエクシーズにしました。
FNo.7 神秘の魔術師 クー・フーリン
ランク7/光属性/魔法使い族/攻2300/守2000
レベル7モンスター×2
1ターンに1度、エクシーズ素材を1つ取り除き、相手フィールドのモンスターを1体破壊する。
この効果でモンスターを破壊出来なかった場合、そのモンスターはこのターンのエンドフェイズ時に攻撃力が0になる。
FNo.7 光の御子 クー・フーリン
ランク7/光属性/戦士族/攻2700/守2400
レベル7モンスター×3
このカードは自分フィールドの「FNo.7 神秘の魔術師 クー・フーリン」の上に重ねてX召喚する事もできる。
このカードが特殊召喚に成功した時、サイコロを3回振る。
このカードの攻撃力と守備力は出た目の合計×100ポイントアップする。
1ターンに1度、エクシーズ素材と一つ取り除き、相手モンスター1体の効果を無効にして破壊する。
また、この効果で破壊したモンスターは除外する事ができる。
この効果は無効にする事ができず、このカードの発動に対して相手はモンスター・魔法・罠のカード効果を発動出来ない。
キャスニキとランサー兄貴はホープシリーズみたいに重ねてエクシーズ召喚する感じで出しました。
他のクラスが異なるサーヴァント、特にアルトリアにも同様に出していくと思います。
流石にクー・フーリンには自害効果をつけるわけにはいけませんでした(笑)