Fate/Zexal Order   作:鳳凰白蓮

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前回は本当に皆さんに不快な思いをさせてすいませんでした。
改めて今後もよろしくお願いします。

今回はケイネス先生との会談です。


ナンバーズ62 二人の魔術師の会談

遠坂家次期当主にして将来有望な天才魔術師、遠坂凛。

 

凛は離れ離れになってしまった愛する妹、桜に会いに間桐邸に来たのだが、最大の敵と対峙している。

 

「ううっ……くぅっ……」

 

その敵に凛は心身共に大きなダメージを受け、今にも泣きそうな様子だった。

 

「うふふ、はいこれで上がり♪」

 

「これで10連勝、あなたは10連敗のビリね♪」

 

「がぁあああああっ!!?どうして勝てないのよぉっ!??」

 

凛はカードを放り投げて床に転げ落ち、頭を抱えてぐるぐると回る。

 

凛が対峙している相手……それは双子といっても過言では無いほどそっくりな可愛らしい二柱の女神、ステンノとエウリュアレである。

 

そして、床に倒れる凛の周りにトランプのカードが舞う。

 

何故凛がステンノとエウリュアレとトランプで勝負しているのかと言うと、それは間桐邸に来た凛に対するステンノとエウリュアレからの試練だった。

 

凛が間桐邸に到着し、桜に会いに行こうとしたがそこにステンノとエウリュアレが立ち塞がった。

 

桜は遠坂家から間桐家に養子に出され、拷問に近い魔術の調練を受けさせられた。

 

そんな桜をステンノとエウリュアレはメドゥーサと重ねて可愛がり、自分たち好みに育てようとしていた。

 

そこに凛が現れて桜に会おうとするので基本的に性格が悪いステンノとエウリュアレは凛に桜を会わせないと突き放した。

 

凛は頑固として桜に会いたいと言い、そこでステンノとエウリュアレは凛に試練を出した。

 

それは遊馬達が昼間に買い物をした時にみんなで遊べるようにと異世界でも共通であるカードゲームであるトランプを使った試練だった。

 

流石に桜にはデュエルを教えるには早すぎるのと時間がないので分かりやすいトランプを選んだのだ。

 

そして、二人が出した試練は凛とステンノとエウリュアレの三人でババ抜きをするものだった。

 

ルールは簡単でババ抜きで凛が一抜けすれば勝利でたとえ負けても何回でも挑戦することができる。

 

だが、その代償にビリで負ける毎にステンノとエウリュアレから血を少量だが吸われてしまうのだ。

 

血を吸われる恐怖があるが、これなら何回かやれば運が悪くても一抜けで勝つことができる……凛はそう思っていた。

 

しかし、現実は甘くなかった。

 

現在凛は10連敗で敗北しており、二人から10回も首から血を吸われ続けているのだ。

 

「うふふ、穢れなき乙女の血は美味しいわね♪」

 

「そうね。特にこの子は将来有望な魔術師だから特に濃いわね♪」

 

幼き少女の血がとても美味しいのかステンノとエウリュアレは血を飲む度にとても生き生きしていた。

 

「もう、なんで勝てないのよぉ……」

 

凛は血を吸われてフラフラになりながら頭を抱える。

 

それもそのはず、この勝負は初めから凛に勝ち目などなかったのだ。

 

サーヴァントには共通するステータスがあり、その中に『幸運』がある。

 

ステンノとエウリュアレは他のサーヴァントに比べて身体能力などは低いがその代わり、幸運が『EX』なのだ。

 

これは二人が女神であることが由縁であり、愛される存在であるので二人の幸運は規格外なのだ。

 

仮に遊馬ならステンノとエウリュアレと互角に渡り合える事ができるが、魔術師という点を除けば普通の少女である凛が勝てる可能性はほぼゼロである。

 

「諦めなさい。これ以上血を吸われたら死ぬわよ?」

 

「あまり虐めるとマスター達が怒るからそろそろ諦めて欲しいのだけど」

 

チラッと扉の方を見るとアタランテが暴れようとしてみんなから抑えられている姿が見られた。

 

子供の守護者であるアタランテがこれ以上凛が痛めつけられるのを黙っていられないが、メドゥーサがみんなに手を出さないでもらうよう頼んでいた。

 

ステンノとエウリュアレはメドゥーサをいつも弄っているが何だかんだで妹として大切に想っている。

 

同じ姉として凛に覚悟があるのか試すために試練を出したのだ。

 

そして、何度も挫ける凛の出した答えは……。

 

「私は……諦め、ない!!」

 

凛は頬を叩いて気合いを入れて立ち上がり、ステンノとエウリュアレを睨みつける。

 

「あら?勝てる見込みがないのにまだ立ち上がるの?」

 

「諦めた方が楽よ?」

 

「絶対に嫌だ!私は桜に会いに来たの!桜が辛い目にあったのを私は何も知らなかった……だから、ちゃんと謝りたい!この手で抱きしめたい!そして……またもう一度姉妹に戻りたいの!!」

 

凛の桜への強い想いを秘めた言葉で叫んだ。

 

それは妹を想う姉の願い。

 

その願いに小さな少女が突き動かされた。

 

キィッ……。

 

扉がゆっくり開き、凛が振り向くとそこには……。

 

「お姉ちゃん……」

 

それは最後に別れた時から髪の色が変化してしまい、瞳に光が無くなってしまった……変わり果てた妹の姿だった。

 

「桜……桜ぁっ!!」

 

凛は堪えきれずに走り出し、桜に飛びつくように抱きついた。

 

「ごめんね、ごめんね、桜……」

 

凛は桜を撫でながら強く、強く抱きしめる。

 

「お姉、ちゃん……」

 

「もう離さないから、私があなたを守るからね……桜、大好きだよ」

 

引き裂かれ、壊れてしまった家族への愛情。

 

もう二度と取り戻すことができないと思っていたその心が桜の中にまた芽生え始めた。

 

桜はギュッと凛を抱きしめてその瞳から涙が零れ落ちる。

 

「お姉ちゃん……会いたかったよ……」

 

夢と希望を失った少女に光が差し込んだ瞬間だった。

 

姉妹の感動の再会にステンノとエウリュアレは静かに部屋を立ち去って廊下に出る。

 

「この勝負はあの子の粘り勝ちってところかしら?」

 

「偶にはいいわね、こう言う役回りも。もう二度とやらないけど」

 

女神らしくないと自覚しながらステンノとエウリュアレはやれやれと言った様子だった。

 

「疲れたわ。執事さん、お茶の用意……いえ、この時間なら夕食ね。用意をしてもらえるかしら?」

 

「豪華で最高な食事を頼むわよ」

 

「私は執事ではないのだが、喜んで用意させてもらうよ」

 

エミヤは執事と呼ばれて苦笑を浮かべるが、慣れたように二人に会釈してキッチンに向かった。

 

「頑張った甲斐があったかな……?」

 

「遊馬君、君のお陰だよ……俺が望んでいた光景だよ……」

 

雁夜は無事に桜と凛が再会して歓喜のあまり涙を流していた。

 

「マスター、時間だ。ランサーのマスターと交渉に向かおう」

 

エルメロイII世は時計を見ながら今日のもう一つの目的であるケイネスとの対談の時間を伝えた。

 

「分かったぜ、ウェイバー先生。メドゥーサ、桜ちゃんと凛ちゃんを頼んだぜ」

 

「はい、お任せください」

 

遊馬はエルメロイII世とマシュと共にケイネスの元へ向かう。

 

「……あらかじめ言っておくが、ランサーのマスターの前ではウェイバーもエルメロイの名を口にするな。先生だけにしておけ」

 

「……それは君の正体をランサーのマスターにバラしたくないからか?」

 

アストラルの鋭い指摘でエルメロイII世は軽くため息をつく。

 

「流石は頭脳明晰な精霊だな。その通りだ。だから、くれぐれも頼むよ」

 

「オッケー」

 

「ああ」

 

「分かりました」

 

「それから、交渉は私に一任してもらいたい。一応念話は繋げておくが、余計なことを言うなよ。いいな?」

 

「はーい」

 

エルメロイII世に何度も念を押されながら遊馬達はランサーのマスターが拠点としている場所……冬木ハイアットホテルに向かった。

 

ランサーのマスターがいるのはハイアットホテルのスイートルームで、エレベーターで一気に上の階に登り、初めて見る豪華な宿泊施設に遊馬とマシュは少し興奮しながら進むと、昨夜戦ったランサーが不機嫌なまま戦闘態勢で迎えた。

 

そして、部屋に案内されると目的の人物……ケイネスが出迎え、早速ソファーに座ると交渉が始まる。

 

「昨夜のうちにアーチゾルデに問い合わせた。ライネスの名代などと、よくも根も葉もない法螺を吹いてくれたものだ」

 

「それでもなお我々との会見に応じてくださった……それは何故ですかな?」

 

「……単刀直入に聞こう。一つ目に貴様達は何者だ?まずは君とそこの少女、君たちの気配からサーヴァントだが私のランサーとは根本的に何かが違う。雰囲気から英霊と言うよりも今を生きている人間に近い気がする」

 

ケイネスはエルメロイII世とマシュが英霊として召喚されたサーヴァントとは異なる存在だと見抜いた。

 

「二つ目はそこの精霊だ。そこまではっきりとした姿をした精霊は初めて見る。いや、そのような精霊がいる事すら本来ならば有り得ないし、マスターである少年に取り憑くことが余りにも異常だ」

 

熟練した魔術師でもアストラルほどの高エネルギーを秘めた精霊を見たことはなくケイネスはそこも指摘した。

 

「そして、三つ目はマスターである少年、君だ。私は機械に疎いが、その左目と手首につけている道具は見たことない……ましてや魔術礼装とも違う、君は何者だ?」

 

天才魔術師として魔術世界にその名を轟かせるケイネス、その慧眼は素晴らしく様々な指摘をしていく。

 

エルメロイII世は仕方ないと言った様子で静かに口を開く。

 

「正直に答えましょう……我々は未来から来た存在なのです。そして、この少年と精霊はこの世界とは異なる異世界から来たのです」

 

「何だと……?」

 

エルメロイII世はケイネスだけが知る事実を答え、遊馬とアストラルが異世界から来たことを教えた。

 

魔術世界には時間渡航者や異世界について研究している者がいるのでケイネスはそこまで驚いていなかった。

 

そして、カルデアのカルデアスやレイシフトについても説明するのだが……。

 

「それら全ての魔術的偉業が、アーチボルト門閥によって達成されることになります」

 

「…………ん?」

 

エルメロイII世の話に遊馬は違和感を感じて首を傾げた。

 

(あれ?カルデアって所長の家の……確かアニムスフィア家が運営してるんじゃ……)

 

(遊馬、これはウェイバーの嘘だ。ポーカーフェイスを保て)

 

(そうです!ポーカーフェイスで乗り切るのです!)

 

(フォウフォウフォウ……)

 

アストラルとマシュはエルメロイII世の考えに瞬時に察知して遊馬に耳打ちし、フォウはため息をついた。

 

エルメロイII世はケイネスがカルデアを創設したと言う偉業をなしたと嘘をついて騙し、ケイネスの調子を乗らせているのだ。

 

(うわぁ……幾ら何でも所長や所長の家で頑張った事をこの先生の偉業だと嘘をついて言うなんて……所長、怒ってるんじゃねえかな……)

 

遊馬はケイネスに対して嘘をついていることに罪悪感を感じると同時にカルデアにいるオルガマリーが激怒してるのではないかと危惧した。

 

一方、カルデアでは……。

 

「あんの野郎ぉおおおおおっ!いけしゃあしゃあと嘘をついて!しかも私達の家の功績を嘘で捻じ曲げて、あのでこっぱち男の偉業と言いやがってぇっ!!」

 

オルガマリーが今までに無いほどの怒りを爆発させて燃え上がる炎のような怒気のオーラを纏っており、いつもとは考えられないほどの荒れ狂った口調となった。

 

「ロマニ!今すぐレイシフトの準備をしなさい!」

 

「ええっ!?しょ、所長!?君は何をする気だい!?」

 

「決まってるでしょ!あの長髪野郎をとっちめに行くのよ!!」

 

「いやいやいや!言っちゃ悪いけど、君はレイシフトが出来ない……」

 

「あー、それなんだけどね、どうやらオルガマリーは遊馬君とアストラル君が復活させた時に同時にマスター適性が備わった肉体が作られたみたいだからレイシフトが出来るんだよねー」

 

「な、何だってー!?全く、どこまで規格外なんだ、彼らは!?」

 

ダ・ヴィンチちゃんがケラケラと笑いながら話す事実にロマニは衝撃を受けた。

 

オルガマリーは元々はマスター候補生だったが、何故かマスター適性がなくレイシフトが出来なかった。

 

しかし、一度死んで魂となって肉体を失い、魂だけの存在になり、カルデアス内で遊馬とアストラルが膨大な魔力と奇跡の力で新たな肉体を作り上げた事で偶然にもオルガマリーにマスター適性が備わったのだ。

 

「待ってなさい、私の魔弾であいつの顔をボコボコにしてやるわ!!」

 

「み、みんなー!オルガマリー所長を抑えるんだ!!」

 

ロマニ達カルデア職員と応援要請をしたサーヴァント達の助けを得てオルガマリーをレイシフトさせない為に抑え込むのだった。

 

そして、エルメロイII世と対談しているケイネスは……。

 

「ふ、ふふふ。そうかー、うん、まああり得ぬ話ではないな!いやぁ、そろそろ降霊科と鉱石科だけでは派閥争いの切り札には足りないかな、とは思っていたのだよ。何か別口の研究にも手を付ける頃合いかもね。うむ、しかしまさかそんな方向にも才能あったとはなぁ私。そうかー、歳食ってからも大人げなく本気出しちゃうかー」

 

ケイネスはすっかりエルメロイII世の話を信じ込んで自分自身の才能に惚れ惚れして気分が最高潮にまで高まっていた。

 

「流石です!ええ、このディルムッドめは信じておりました。マスターは今でこそ色々危なっかしいものの、将来は必ずや大事を成し遂げられるお方だと!」

 

「無論、技術的成果だけでなく、ソフィアリ家の経済的援助によるところも大です。カルデアの施設構築に至る莫大な経費が賄えたことも、貴方と未来の奥方様の仲睦まじい私生活があってのことで」

 

ランサー……ディルムッドが褒め称え、更にはエルメロイII世がケイネスの婚約者と上手くいっていると嘘をつき、ケイネスは更に高揚して歓喜の笑いを上げるのだった。

 

(……マシュ。時計塔のロードって、よくわかんないけど、とにかく魔術師として偉い人なんだよね?)

 

(そうなんですけど……)

 

(もしかしてこの人……めちゃくちゃ、チョロい?)

 

(そうですね、チョロいですね……)

 

(そうだな、学校でチヤホヤされた遊馬並にチョロいな……)

 

(アストラルうるせぇ!)

 

遊馬達はその場から離れて部屋の隅で小声で話し、ケイネスのイメージがぶっ壊れた事に驚きを隠せなかった。

 

その後、ケイネスはすっかりエルメロイII世を信じこみ、次は遊馬とアストラルの力を見せて欲しいと頼んだ。

 

最初は嫌がったが、ケイネスを味方に引きつけるために最小限でも良いからやれとエルメロイII世に小声で言われ、遊馬は仕方なくマシュをフェイトナンバーズで召喚した。

 

「ほぅ、これがサーヴァントと異世界の力が混ざり合った存在か。なるほど、そのカード型の魔術礼装に近いものがその力の根源と言うものか……実に興味深い、調べてみたいものだ」

 

「ケイネス卿、少しお耳を」

 

「何かね?」

 

エルメロイII世はケイネスに耳打ちをして話す。

 

「あまり彼らを刺激しない方が良いです。彼らは魔術師という存在を嫌っているのです」

 

「嫌っている?カルデアに所属しているのにか?」

 

「具体的には非人道的な行いをする者達が嫌いなのです。正義感といいますか、人の道を外れたものには怒りを爆発させます。下手をすれば時計塔や外道な魔術師を全て滅ぼされます……」

 

「な、何!?まさか……それほどの力を持っているのか?」

 

「ええ……彼らが本気を出せば間違いなく。私も彼らの力をこの目で見ましたので……」

 

「そうか……」

 

ケイネスはにわかに信じられなかったがサーヴァントの力と異世界の力をいとも簡単に融合させてそれを具現化する遊馬とアストラルならそれもあながち間違いではないと確信する。

 

是非ともフェイトナンバーズや降霊科の魔術師としてアストラルも調べたいと思ったが、二人の逆鱗に触れれば魔術世界が大混乱に陥る事を危惧し、下手に踏み込まないようにした。

 

「あー、コホン。だいたい君たちの話は理解した。それで、君たちはこれからどうしたいんだ?」

 

「実は私達はーー」

 

エルメロイII世は聖杯が穢れている事を伝え、この聖杯戦争を止める事を伝えようとしたその時だった。

 

ビィー!ビィー!!ビィー!!!

 

遊馬のD・ゲイザーから突然、緊急連絡のコールが鳴り、遊馬が出るとアルトリアから連絡が入った。

 

『すいません、マスター!こちらアルトリアです!』

 

「アルトリア?どうしたんだ!?」

 

『謎のサーヴァントが襲撃し、私のマスターであるアイリスフィールが狙われています!』

 

「謎のサーヴァントが襲撃してきた!?」

 

『すいません、援軍をお願いします!アイリスフィールはこの聖杯戦争の聖杯の器なのです!奪われたら一大事です!』

 

「はぁ!?アルトリアのマスターが聖杯の器!??」

 

遊馬の大声にエルメロイII世とケイネスがガタッと立ち上がった。

 

「聖杯の器が謎のサーヴァントに狙われているだと!?」

 

「馬鹿な!この聖杯戦争の七騎のサーヴァントと我々以外に謎のサーヴァントが召喚されているのか!?」

 

第四次聖杯戦争の七騎のサーヴァントは既に召喚されており、それがどんなサーヴァントなのかはエルメロイII世は既に把握しており、もちろん同じ経験者であるアルトリアも知っている。

 

しかし、遊馬達カルデア陣営とは異なるサーヴァントが召喚されているかもしれないという事態に遊馬達はすぐに動かなければならない。

 

「ケイネス卿、申し訳ありません!我々はすぐに向かわなければなりません!お話はまた後日お願いします」

 

「良いだろう、追ってまた連絡をくれたまえ」

 

「それから、ここの魔術工房から急いで離れた方が良いかもしれません。もしかしたらここを襲撃される恐れや奥様を人質にされる可能性も考えられます」

 

「それは困るな……よし、急いで別の拠点に移そう。ランサー、護衛をしっかり頼むぞ」

 

「はっ!!」

 

遊馬達はケイネス達の部屋からすぐに退出してホテルから出る。

 

「マスター、アインツベルンの森はここから少し遠いぞ!」

 

「バイクじゃ間に合わねえか……」

 

「遊馬、仕方ない……飛行船で向かおう」

 

「バレねえかな……」

 

「バレますよね……」

 

「ええい、緊急事態だ!仕方ない!!」

 

本来ならこんな街中で皇の鍵の飛行船を飛ばせるわけにはいかないが、聖杯の器であるアイリスフィールを奪われるわけにはいかない。

 

謎のサーヴァントにアイリスフィールを奪われない為に遊馬は皇の鍵の飛行船を呼び出し、アインツベルンの森へ向かった。

 

 

 




無事に凛ちゃんが桜ちゃんと再会できました。
ステンノとエウリュアレは妹のメドゥーサを愛し、死ぬ最後まで一緒にいたので凛を試しました。

ディルムッドのスキルはまた後日何とかします。

そして、次回はいよいよ謎のサーヴァント、登場です。

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