※オリジナル要素やねつ造要素ありまくりです。
原作などで見なかったり聞いた覚えがないものは恐らく該当します。
原作ネタバレ、及びあちこち改変しておりますので閲覧にはご注意ください。
アイ・ライク・トブを既に閲覧済みであることを前提として書いております。
また、アイダホさんの設定も変動しておりますのでご留意ください。
※息抜きとスランプ抜けをお祈りして。
※分岐部分、『ジルクニフからの信頼度がちょっと足りなかった』『スメイロトが斜め上に頑張ってしまった結果』『遠ざけるには丁度いい位置があの国』
※第一話地点、原作開始から3年位前。ジルクニフが20歳ちょい手前。スメイロトが17歳位。カルカ様が21歳前後。ケラルトが22歳。レメディオスは24歳。
※スメイロトさんがカスポンドよりも積極的に扱われてる件。同じ王族でもベサーレス本家の嫡男と遠国から入り婿した外様皇族とでは血筋における正統性がダンチな為。
男王回帰派からしてもスメイロトの価値はとても低い。そして、息子が生まれた場合スメイロトさんよりも1000倍は王族として重要度が高い(酷
※スメイロトさんのクラス内訳。60レベル分=芋時代の種族クラス振り分け。残り15は、エンペラー(一般)1、ソムリエ1(一般)、カリスマ1(一般)アクター7(一般)、ドルイドマスター5。
戦闘その他に利用できるのは65。プレアデスを問題なく倒す事は出来ますが魔将が来たらあっさり詰みかねない微妙さ。クソエルフ王単体にも勝てない……。
※スメイロトは帝国時代に人間と亜人の過去と現在を知っているので、敵対的な亜人を殺す事に躊躇はありません。弱い種族は何をされても何も言えない現実を理解しています。
ただ戦わずに済むのであればそうしますし、そうしなくてもいい相手まで亜人だからと敵対を選べば敵を作り過ぎた結果何れ行き詰るのを知識として知っている。
なので排斥主義の法国や聖王国の過激派の考え方については否定的です。レメディオスが敵対的ではない亜人に対してやり過ぎかねない場合、説得で止めようとします。
とはいえ、ラキュース程理想主義ではないのも事実ですが。(これはカルカの政策に対するスタンスも同じです。政治的善性は少数派にも配慮はするよ、程度なので。
※アベリオン丘陵にもしペ・リユロの様な全体を率いる事が出来る規格外の指導者が現れた場合、スメイロトは庭園の大半のシモベを差し向け「族滅」を号令します。
「すっかり大きくなったね」
「ええ、施療院長も経過は順調だと仰ってましたのよ」
カルカの下腹部に宿る新しい命は、明確に自己主張を示している。
神官団とホバンスの施療院の診察によれば、経過は問題なく異常は今のところ見られてないとの事。
八か月を迎え、二か月後に控える出産の為に彼女の仕事量は体調に合わせて減らされていた。
その分、カスポンドが働くことになっていたし、何気に無難な仕事がスメイロトに投げられる事が多くなっている。
ケラルトとしては想定内であっても苦々しかろうが、カルカの体とお腹の子を思えばそうせざるを得ない状況でもある。
(ヒモっぽくはないが、しょうがないよなぁ。妻がお腹を大きくしているのだから旦那が負担を背負わなきゃいけない)
『あの一族の自分が父親になる』。
異世界に来てもこうなるとは思ってなかったのに、いざ子供が出来れば父親を演じられてしまえる。
内心での自分に対する嫌悪と困惑を押し殺しつつ、スメイロトは父親らしい態度を示すしかない。
「少し、触ってもいいかな?」
「ええ、いいですよ。この子もお父様に触れられれば喜ぶでしょう」
もう少しで世に生まれ出る我が子の為に大きく張りつめた乳房の下。
丸く膨らんだ腹部にそっと両手を当てる。
「お、動いたかな? これは蹴っているのかも」
「ふふ、お父様が触れてるって気づいてるのかもしれませんね」
確かに触れているという表現は正しいのかもしれない。
スメイロトのスキルで、カルカのお腹の中に宿る赤子を確認しているのだ。
偶にこっそりこうして我が子の確認をしていた。
(異常はなく健康そのもの……男の子か。取り合えず、これで回帰派も大人しくなるだろう)
片親が外国の皇族とは言え、ベサーレス本家の王女が産んだ子であれば聖王国の王の血統として申し分ないのは事実だ。
彼らからすれば王子が元服するまで待てば、高確率で代替わりして男王が聖王として即位する事になる。
王子が生まれた直後に彼らの目的は権威の回帰ではなく、自分達が王子と言う権威にどうあやかるかに変わるだろう。
そうなると今度は敵が女王ではなく、同じ派閥の貴族になるのだから権力争いと言うものは実に度し難い。
(今からこんな事ばっかり考えてる俺も充分に度し難いか。素直に自分の子供が出来るって喜べればいいのに)
それこそヒモらしくない発想だ。
カルカに見えない様に、スメイロトはこっそりと眉をしかめた。
(全く、過去のヤラカシってのは何時だって後から追いかけて来る)
数日前。
郊外の離宮。
私邸の館の書斎でスメイロトは、地方視察の際の演説文に目を通していた。
(ケラルトからは多少のアドリブは構わないと言われているが、それは全部覚えててこそだからな)
文を全部記憶してこそアドリブは妙を得る事が出来る。
内容を忘れて慌ててアドリブで誤魔化すのは、かえって演説の意味を曲げ懐疑的な印象を与えてしまう。
(それに、あそこは個人的に推しの農業やっているからまた行けるのが楽しみだったんだ)
北部の穀倉地帯のひとつ。
あそこでスメイロトは出会った。
出会ってしまった。
南部のその更に先の中央世界に近い地域から商人が持ってきた種籾から作られていた穀物。
(とどのつまり、米ですよ!)
風味が聖王国の住人にはちと合わないのか、
先に出されていた粒状のパスタをさっと胃袋に片付け、スメイロトはスプーンで掬った米粒の小山を口内に投じる。
「んぐ、んぐ」
(うん、黄色いけど飯だライスだ)
何とも感動的な味わい。
かつてのアーコロジー内の水耕栽培工場で育てられた稲のライスとは、味わいも香りも触感も違う。
恐らく彼が馴染んでいた炊干し法とは違うのだろう。ひょっとしたら湯取り法かもしれない。
だが、スメイロトの魂が、中身の日本人の■■が叫んでいる。これはお米です。と。
(主食にお米、そこにおかずと、汁!)
牛の臓物と豆と根野菜の煮込み。羊肉の串焼き、赤い果実を使った羊肉のスープ。(スープには柑橘系の黄色い果実を味変としてたっぷり絞って食す)
素材とレシピを持ち帰ってホバンスで作らせたらカルカが大絶賛してた、真っ赤な酸味の強いスープを一口すすり続いてライスを口内に含む。
串焼き、米。煮込み、米。またスープ、米。夢中で米とおかずと組み合わせ、咀嚼し味わい尽くす。
「わおお、これ、予想以上にウマい!!」
(この三本柱があれば、どこでもニッポン!!)
たちまち皿を空にし、傍に控えていた給仕へと差し出す。
「御代わり」
「は、はいっ」
農場主達が感嘆するほどの健啖を見せた王配は、すっかりこの試験的に栽培されていた穀物の虜になっていた。
出来ればもっと生産をしてほしいし、炊き方を様々なパターンで試して最適の味わいと言うものを実現したいのだ。
スメイロトとしては、やはり何も風味を付けられてない真っ白なギンシャリが好ましい。
(こっちにお土産として持たされた分は既に食い尽くしたし、今度の視察でも余剰分を貰えるといいなぁ……俺も頑張って栽培奨励しないと)
『アルジサマ』
口内を満たしたあの食感の思い出に酔いしれていたスメイロトは、配下の声で強制的に現実へ戻される。
「……なんだ?」
『オタノシミノトコロシツレイシマス。シンニュウシャデス』
「ふん、またか」
聖王国に来た当時は、暗殺者の来る気配は驚くほどなかった。
それだけこちらでの彼の価値は低かったという事だろう。
だが、ケラルトの活用法とカルカがあっさりと子を授かった事が転機になったようだ。
アルラウネ・ドルイドが魅了で脳内を覗き込んだ結果としては南部の貴族の子飼いが8、八本指に雇われた現地の職業暗殺者が2。
予想はしていたが、是非もないというべきかもしれない。
彼ら全員、五月の王とアルラウネとドライアドの手によって行方不明になって貰った。
正確に言えば装備は全て腐敗させて数十メートル地下に魔法のトンネルで送り込み証拠を隠滅。
体そのものについては五月の王の手によって、当森林地帯における2m四方立法体分の地中面積を恒久的に彼らの領土として与えた。
雇い主へは報復はしてない。暗殺者など居なかったという扱いにしていた方が、相手も対応に困るからだ。
何より、スメイロトが自力で暗殺者を退けた事実が表ざたになるのは避けたい。
『ソノシンニュウシャデスガ、アルジサマトイゼンセッショクシタモノダトナノッテオリマス』
「…………その外観を教えてくれ」
アルラウネから相手の容姿を聞いて、スメイロトが露骨に渋面になった。
『シ、ショシマスカ?』
「いや、いい……。そいつらを此処に通せ。巡回のドルイド達に部屋の周りを見張らせろ。近づく使用人か衛兵が居たら催眠で追い払う様に伝えろ」
『……カシコマリマシタ』
命令伝達の為に下がったアウラウネを見送り、スメイロトは棚に収めていた蒸留酒の瓶を手に取る。
小ぶりの水晶グラスに薄緑色……視察先の地方の修道院で醸造していた薬草酒の液体を注ぎ、一気に呷って溜息をつく。
喉が焼けるほどの酒精と複雑に絡み合った甘さと苦みをスメイロトは好んでいたが、今は純粋に酒の風味を楽しめる感じがしない。
(くそ、何時かは来ると思ってたけど……カルカの懐妊で二匹目の泥鰌を狙ってきやがったかあの老人共め)
スメイロトがカルカを孕ませ、遺伝子提供者として優秀である事を示した結果がこれか。
スメイロトは続けざまに二杯目をグラスに注いで一気に飲み干し、不機嫌そうにどっかり書斎のチェアーに腰掛けた。
「御久し振りでございます。スメイロト様」
「ああ、お久しぶりだな『一人師団』。わざわざアベリオン丘陵を越えてまでやって来るとは驚きだよ」
チェアーに腰掛けたままのスメイロトに、入って来た男女の代表格……クアイエッセ・ハゼイア・クインティアは微笑を浮かべた。
室内の空気は固く強張っており、彼の同行者の何人かがヒュッと息を呑むのが分かる。
第三席次と第四席次は泰然としていたが、第七席次と第十一席次に新入りの術師。
他にも身なりの良いドレスに身を包んだ少女3人は緊張が顔に出てしまっている。
「少々雰囲気が悪いが許してくれ。何せ、予約無しの来客だからみんな警戒してしまっているんだ」
室内にはスメイロト以外の姿は何もない。
だが、見えない複数の何かがこちらを鋭い警戒の意を持って見据えている雰囲気に満ち満ちていた。
今まで彼らが通過して来た森全体からも、言いようのない圧力みたいなものが感じられる。
それだけではなく、まだまだ外には植物由来のモンスター達が待機しているのだろうと思われた。
「はい、大変申しわけなく存じ上げます。平にご容赦を」
法国の最精鋭であり、亜人の英雄級はおろか逸脱者とも対峙した事のある彼らにしてもここはとびぬけた死地に思えた。
「さて、お互いに無駄な時間は省略したい。時候の挨拶とかは抜きにしよう。神官長様方は私に何をお望みなのかな?」
スメイロトの問いかけにクアイエッセは頷き、軽く舌を湿らせてから唇を開いた。
「本日は、スメイロト様に我が国よりご提案がございます」
そして一時間後。
書斎内にはクアイエッセ達の姿は無く。
新入りと紹介された15歳になったばかりの少女の術師ジュンノだけが残されていた。
見た感じ理知的な金髪銀眼の少女であり、貴族らしいノーブルな雰囲気を漂わせている。
「……」
「………」
少女は俯いたままだ。
とは言え、部屋の中の圧力はない。
配下達にも室内から下がる様に言ってあるからだ。
(いやはや、あの爺共も必死ではあるよな)
小刻みにプルプルと震えている少女を見ながら、スメイロトは法国とのやり取りを思い返していた。
法国の提案は愛人の提供だった。
あんたら実は女衒でも兼業してたのか?という悪態を辛うじて呑み込んで真意を問うとこう返して来た。
スメイロトが聖王国に勘付かれずに裏側で動いているのを法国は把握している。
しかしそれを今後ずっと維持できるかは困難だと御存じでは?とも指摘してきた。
我々であれば、貴方の思惑について協力を出来、貴方の行動について聖王国に対するアリバイを構築できる。
実力行使は勿論の事、情報の収集や噂の操作なども代行させていただくとも。
『その対価としてですが、御身に何名か愛人を付けさせて頂きたくあります』
『一応これでもまだ新婚の身なのだが、随分性急ではないか?』
『聖王国の方でも側室の選定へと入っているとの情報を得ております。遅かれ早かれとなるかと』
『……ふーむ(そんな話、聞いてないな)』
確かに側室を王族が娶るのはよくある事だ。
血統が先細るリスクの分散の為、分家や政権に近しい高位の貴族家から娘を側室として迎え入れる。
側室の話は来てないが、ケラルトであれば王配に内密で考えるのもあり得るだろう。
カルカからはその話は来てないので、まだ審議の途中なのかもしれない。
『………つまり、あれか。うちのカルカと同じくその娘らと俺の子を拵えて欲しいと?』
『はい。仰る通りでございます』
『………………そうかい』
実に簡単にクアイエッセは肯定してくれた。
実際に提案を受けた場合、自分の後ろに居る少女たちがその立場になるのに、だ。
『分かった』
結局、スメイロトは法国からの提案を受け入れる事にした。
帝国時代からのしつこさからすれば、この件に関してあの国が諦めてくれる可能性は低い。
断り続けた結果相手がしびれを切らして、自分の動きをケラルトにチクるとか言われる前に受けた方がいいと判断したのだ。
「……」
「………」
そして状況は今に至る。
どうしてこの少女……ジュンノを六人の候補の中からスメイロトが選択したのか。
(ずっと俺の方を見てたんだよなぁ。それこそ、食い入るように)
なんだか、あの娘たちの中で一番強い視線を感じたからだ。
その癖、二人きりになった途端黙り込んでいるのでどうしたらいいのかわからない。
せめて社交辞令でもいいから切り出してくれたら、こちらからもリアクションが出来るというのに。
「その、君……ん?」
取り合えず、緊張をほぐしてからこれからの話をしよう。
そう考えて身を乗り出した瞬間、ジュンノが急に顔を上げた。
「い」
「い?」
スメイロトが首を傾げた瞬間。
「い゙ぐっ゙♡」
潤んだ瞳と、真っ赤になった顔。緩み切った口元から唾液が飛ぶ。
実にハシタナイ形相で彼女は叫び、そのまま仰向けに卒倒した。
「え?」
プシャアア、放水音が室内に響く。
ガクガクと痙攣する太ももの間から急速に水溜りが広がり。
書斎の上質なカーペットを湿らせていく。
「………」
「……ヒ、ヒゥ……ゥ」
人間、突拍子のない事態に遭遇すると言葉を失うものである。
倒れた拍子にスカートが大きくめくれ、丸見えの下着からはホカホカと湯気が立ち上っていた。
「……」
「……」
「………ウヘェ♡」
とっさに隣室から飛び出てきた護衛のアルラウネが、これは何事かとスメイロトの方を見る。
スメイロトは少しだけ視線を彷徨わせた後、ジュンノの顔を見て思わず突っ込んだ。
「何、笑うてるねん」
ジュンノの顔は、男をまだ知らないのに既に法悦へと至った笑みに満ちていた。
ケラルトは一枚の羊皮紙を見つめていた。
そこにはカルカの懐妊公表直後から本格的に進められていた計画が掲載されている。
『王配に宛がう側室の選定について』
机の上にあるもう一枚の羊皮紙には、目ぼしい貴族家に属する年頃の少女の名前が並んでいる。
どれもがベサーレス家かカストディオ家に連なるか関係のある、スメイロトの側室として宛がうに都合がいい存在。
後はどのタイミングで選定を確定し、公表し、側室としてあの男に迎えさせるかだ。
本日は睡眠時間を6時間もとれたケラルトの脳は冴えに冴えていた。
『カルカ様は無事に婿を迎えられたのよ。貴女もそろそろ自分の事を……』
不意に数日前に本家のティールームで対峙した、叔母の言葉が脳裏を過る。
『レメディオスはもう完全に剣に生きると言い出しているから、このままでは本家の跡取り問題が出るの』
ダメな所が可愛い姉が最近功績を立てすぎて、完全に振り切ってしまっているのは叔母に指摘されるまでもない。
城壁を秘密裏に突破して北部の森林地帯に潜んでいたスラーシュの群れを
『だからこそ、貴女には出来るだけ早く結婚出来るようにして欲しいのよ。これはカストディオ本家の問題だとわかるでしょう?』
分かる。分かっては居る。
だが、ケラルトの明晰な思考はそれが非常に難しいと結論を出していた。
何せ、自分と結婚を望む男が居ないから。
【外面如菩薩内心如夜叉】。
これは彼女の聖王国政界での異名である。
カルカが王位に就いて以降、ケラルトはこの名に相応の働きをしてきた。
味方に恐れられ、敵には更にその数倍恐れられる行為をしてきた。
これらの過去については微塵も後悔していない。
結果として少なくとも聖王国は安定し、北部での政権は今も存続しているのだから。
だがケラルトの婚活問題は結果として非常に末期的になった。
政界で敵対的な貴族達と鎬を削っている間に結婚適齢期は過ぎていき。
政敵に対する苛烈な報復と、実務における容赦のない大鉈の如き辣腕はイメージを彼女の二つ名で固定した。
カルカにもっとも近しい側近である事と、神殿での最高責任者という立場は彼女に近寄れる男の範囲を壊滅的に狭めた。
ケラルトは立場としても女性としても、聖王国の男性に恐れられてしまっていたのだ。
(こんな状態で今更誰と結婚しろと言うのですか叔母上は……)
笑顔を浮かべれば粛清されるかもしれないと文官に怯えられる。
そんな自分を問題なく受け入れてくれて、尚且つ実家にとって都合のいい男なぞ何処に居るのか……。
嘆息を吐きながらケラルトは手元のスクロールを見て、不意に固まった。
(そうだ。なんで思いつかなかったんだろう……)
ケラルトの地位とつり合う地位の男が居たではないか。
しかも、その男に宛がう側室はまだ未定の状態。
(決まってしまっていたら、それこそ手遅れだった!)
名簿の羊皮紙を速やかに丸めて机から片付け。
ケラルトは決定稿の羊皮紙を広げ、そこの空欄に自分の名前を記入した。
(うっふっふっふ、悪く思わないでくださいね王配スメイロト………)
後、心の片隅でちょっとだけカルカに謝罪したケラルトであった。
お米については、この地方では存在しなかったと設定してます。
数百年前に「サクナサマ」なる来訪神が、湿地帯の地方で適正な穀物がなく食糧難に苦しんでいた一族に「コメ」なる穀物を授けたのがきっかけです。
家畜のみでなく、人糞をベースに様々な有機物無機物を配合した驚異的な効力を持つ肥料を作り出すワザを伝授し現地民を驚嘆させるも、他のプレイヤーに「ウンコサマ」という渾名を付けられる黒歴史もあるという……。